夕暮ゆうぐれの街並まちなみがすこしづつ暗くらくなってゆく
ひとりの男おとこが今日きょうも坂道さかみちを下おりてくる
アパートのドアを開あけ
手てさぐりで灯あかりをつけた時とき
今日きょう一日いちにちがふと目めの前まえを通とおり過すぎる
ひとり暮ぐらしは気楽きらくと言いえばいい
過去かこのことは思おもい出ださず
これからのことは解わからない
男おとこは明日あしたはくためだけの靴くつを磨みがく
その日暮ひぐらししていてもほらこんなに幸しあわせだと
大おおきな声こえで笑わらえる日ひもいつかはくる
時ときの流ながれに身みをまかすのもいいさ
やさしい女おんながどこかにいたような気きがする
そんな気持きもちにたとえ答こたえられなくても
男おとこなら恋心こいごころをさりげなくポケットに入いれて
そのあとでそっとどこかで取とり出だしてみたとき
熱あつい思おもい出で静しずかに消けせばいい
男おとこなら夢ゆめのひとつくつがえすこともできるし
夢ゆめからさめたらまた新あたらしい夢ゆめを見みればいい
窓辺まどべで枯かれてゆく一輪いちりんざしの花はなでさえ
この部屋へやの中なかで精一杯せいいっぱいに咲さいていた
そんなちいさな生いきざまを見みつけたい
夕暮yuuguれのreno街並machinamiがすこしづつgasukoshidutsu暗kuraくなってゆくkunatteyuku
ひとりのhitorino男otokoがga今日kyouもmo坂道sakamichiをwo下oりてくるritekuru
アパapaートtoのnoドアdoaをwo開aけke
手teさぐりでsaguride灯akaりをつけたriwotsuketa時toki
今日kyou一日ichinichiがふとgafuto目meのno前maeをwo通tooりri過suぎるgiru
ひとりhitori暮guらしはrashiha気楽kirakuとto言iえばいいebaii
過去kakoのことはnokotoha思omoいi出daさずsazu
これからのことはkorekaranokotoha解wakaらないranai
男otokoはha明日ashitaはくためだけのhakutamedakeno靴kutsuをwo磨migaくku
そのsono日暮higuらししていてもほらこんなにrashishiteitemohorakonnani幸shiawaせだとsedato
大ooきなkina声koeでde笑waraえるeru日hiもいつかはくるmoitsukahakuru
時tokiのno流nagaれにreni身miをまかすのもいいさwomakasunomoiisa
やさしいyasashii女onnaがどこかにいたようなgadokokaniitayouna気kiがするgasuru
そんなsonna気持kimochiにたとえnitatoe答kotaえられなくてもerarenakutemo
男otokoならnara恋心koigokoroをさりげなくwosarigenakuポケットpokettoにni入iれてrete
そのあとでそっとどこかでsonoatodesottodokokade取toりri出daしてみたときshitemitatoki
熱atsuいi思omoいi出de静shizuかにkani消keせばいいsebaii
男otokoならnara夢yumeのひとつくつがえすこともできるしnohitotsukutsugaesukotomodekirushi
夢yumeからさめたらまたkarasametaramata新ataraしいshii夢yumeをwo見miればいいrebaii
窓辺madobeでde枯kaれてゆくreteyuku一輪ichirinざしのzashino花hanaでさえdesae
このkono部屋heyaのno中nakaでde精一杯seiippaiにni咲saいていたiteita
そんなちいさなsonnachiisana生iきざまをkizamawo見miつけたいtsuketai