果はてしなく広ひろがる海原うなばらで
板切いたきれ一ひとつにしがみ付つくような
日々ひびにもう嫌気いやけが差さして
少年しょうねんは貨物かもつに紛まぎれ込こんだ
近ちかづく足音あしおとと反比例はんぴれいして
吐はく息いきをそっと殺ころしていく
僕ぼくは僕ぼくを密輸みつゆする
だって待まってたって助たすけなんて来きやしない
誰1人来だれひとりきやしないよ
どれくらい経たったろうか
食料しょくりょうや水みずが尽つきて
意識いしきさえも途絶とだえてく
次つぎに目めが覚さめた時ときは
広ひろがる新世界しんせかい
未まだ見みぬ新あたらしい自分じぶん
そう信しんじたいね
両手両足貼付りょうてりょうあしはりつけられて
目覚めざまし替がわりの水みずを被かぶった
現実げんじつはそんなに甘あまく無ないさ
首筋くびすじを刃やいばで撫なで回まわして
"何なにをしに此処ここへ"と尋たずねられた
船長せんちょうは不適ふてきに笑わらう
"世界せかいが退屈たいくつで仕方しかたないのです"
誰だれかの航路こうろをなぞってたって辿たどり着つけはしない
新世界しんせかいへ
"煮にるなり焼やくなり好すきにしろって"
少年しょうねんは覚悟かくごを決きめ叫さけんだ
首筋くびすじの刃やいばは食くい込こんで行いく
"世界せかいの退屈たいくつを嘆なげくような
つまらない大人おとなにだけはなるな"
その胸むねに深ふかく刻きざむ
果haてしなくteshinaku広hiroがるgaru海原unabaraでde
板切itakiれre一hitoつにしがみtsunishigami付tsuくようなkuyouna
日々hibiにもうnimou嫌気iyakeがga差saしてshite
少年syounenはha貨物kamotsuにni紛magiれre込koんだnda
近chikaづくduku足音ashiotoとto反比例hanpireiしてshite
吐haくku息ikiをそっとwosotto殺koroしていくshiteiku
僕bokuはha僕bokuをwo密輸mitsuyuするsuru
だってdatte待maってたってttetatte助tasuけなんてkenante来kiやしないyashinai
誰1人来darehitorikiやしないよyashinaiyo
どれくらいdorekurai経taったろうかttarouka
食料syokuryouやya水mizuがga尽tsuきてkite
意識ishikiさえもsaemo途絶todaえてくeteku
次tsugiにni目meがga覚saめたmeta時tokiはha
広hiroがるgaru新世界shinsekai
未maだda見miぬnu新ataraしいshii自分jibun
そうsou信shinじたいねjitaine
両手両足貼付ryouteryouashiharitsuけられてkerarete
目覚mezaましmashi替gaわりのwarino水mizuをwo被kabuったtta
現実genjitsuはそんなにhasonnani甘amaくku無naいさisa
首筋kubisujiをwo刃yaibaでde撫naでde回mawaしてshite
"何naniをしにwoshini此処kokoへhe"とto尋tazuねられたnerareta
船長senchouはha不適futekiにni笑waraうu
"世界sekaiがga退屈taikutsuでde仕方shikataないのですnainodesu"
誰dareかのkano航路kouroをなぞってたってwonazottetatte辿tadoりri着tsuけはしないkehashinai
新世界shinsekaiへhe
"煮niるなりrunari焼yaくなりkunari好suきにしろってkinishirotte"
少年syounenはha覚悟kakugoをwo決kiめme叫sakeんだnda
首筋kubisujiのno刃yaibaはha食kuいi込koんでnde行iくku
"世界sekaiのno退屈taikutsuをwo嘆nageくようなkuyouna
つまらないtsumaranai大人otonaにだけはなるなnidakehanaruna"
そのsono胸muneにni深fukaくku刻kizaむmu