林檎りんごを片手かたてに持もって
ある日ひお散歩さんぽに出でかけた
それは見事みごとに染そまっていた
その娘むすめの傷口きずぐちのように
2月がつの寒空さむぞらのした
ため息いきは容赦ようしゃなく突つき上あげてくるけど
林檎りんごを頬ほおに落おとしていた昨日きのうまでを
忘わすれたくはない
振ふり返かえれば何なにもない
彼かれの影かげさえない
林檎りんごを投なげた
あの川かわに乗のって家いえへと帰かえるために
林檎りんごを片手かたてに持もって
ある日ひ海沿うみぞいを歩あるいた
それは果はてしなく深ふかい青あお
無口むくちな涙なみだと同おなじ色いろ
いつか見みた景色けしきはただ
一人ひとりでは味気あじけなく映うつる二人ふたりの場所ばしょ
林檎りんごをかじる彼かれの思おもい出での横顔よこがおには
何なにの罪つみもない
気きが付つくと誰だれもいない
写真しゃしんより冷つめたい
林檎りんごを投なげた
その海うみを越こえてどこかへ帰かえるために
イブの林檎りんごが
今いま 落おちた 転ころげ行いく
アダムに会あいたい
林檎ringoをwo片手katateにni持moってtte
あるaru日hiおo散歩sanpoにni出deかけたkaketa
それはsoreha見事migotoにni染soまっていたmatteita
そのsono娘musumeのno傷口kizuguchiのようにnoyouni
2月gatsuのno寒空samuzoraのしたnoshita
ためtame息ikiはha容赦yousyaなくnaku突tsuきki上aげてくるけどgetekurukedo
林檎ringoをwo頬hooにni落oとしていたtoshiteita昨日kinouまでをmadewo
忘wasuれたくはないretakuhanai
振fuりri返kaeればreba何naniもないmonai
彼kareのno影kageさえないsaenai
林檎ringoをwo投naげたgeta
あのano川kawaにni乗noってtte家ieへとheto帰kaeるためにrutameni
林檎ringoをwo片手katateにni持moってtte
あるaru日hi海沿umizoいをiwo歩aruいたita
それはsoreha果haてしなくteshinaku深fukaいi青ao
無口mukuchiなna涙namidaとto同onaじji色iro
いつかitsuka見miたta景色keshikiはただhatada
一人hitoriではdeha味気ajikeなくnaku映utsuるru二人futariのno場所basyo
林檎ringoをかじるwokajiru彼kareのno思omoいi出deのno横顔yokogaoにはniha
何naniのno罪tsumiもないmonai
気kiがga付tsuくとkuto誰dareもいないmoinai
写真syashinよりyori冷tsumeたいtai
林檎ringoをwo投naげたgeta
そのsono海umiをwo越koえてどこかへetedokokahe帰kaeるためにrutameni
イブibuのno林檎ringoがga
今ima 落oちたchita 転koroげge行iくku
アダムadamuにni会aいたいitai