水みずの面めんの かがやきを
波なみが弧こを描えがき そっと散ちらすよ
睡蓮すいれんが閉とじる頃ころ
甘あまい微睡まどろみに 誘さそわれてく
青あおき沼ぬまで 時ときが止とまる
濡ぬれた足音あしおと 私わたしは聞きいたの
その人ひとは碧みどりの瞳め
水みずに染そめられた ふたつの硝子がらす
引ひき込こまれ 墜おちてゆく
まるで藻ものように 冷つめたく絡からむ
なにも怖こわい ことはないわ
濡ぬれた指先ゆびさき やさしく滑すべるの
からだが透すき通とおる
流ながされてゆくみたい
ニンフェアよ
つぼみは眠ねむれない
波なみが強つよくて
目めが覚さめても 残のこる響ひびき
これは切せつなく甘あまい悪夢あくむなの
沼地ぬまちが溶とけてゆく
午後ごごの日溜ひだまりに
ニンフェアの
花はなが咲さいていたわ
ただひとつだけ
赤あかい赤あかい
水mizuのno面menのno かがやきをkagayakiwo
波namiがga弧koをwo描egaきki そっとsotto散chiらすよrasuyo
睡蓮suirenがga閉toじるjiru頃koro
甘amaいi微睡madoroみにmini 誘sasoわれてくwareteku
青aoきki沼numaでde 時tokiがga止toまるmaru
濡nuれたreta足音ashioto 私watashiはha聞kiいたのitano
そのsono人hitoはha碧midoriのno瞳me
水mizuにni染soめられたmerareta ふたつのfutatsuno硝子garasu
引hiきki込koまれmare 墜oちてゆくchiteyuku
まるでmarude藻moのようにnoyouni 冷tsumeたくtaku絡karaむmu
なにもnanimo怖kowaいi ことはないわkotohanaiwa
濡nuれたreta指先yubisaki やさしくyasashiku滑subeるのruno
からだがkaradaga透suきki通tooるru
流nagaされてゆくみたいsareteyukumitai
ニンフェアninfeaよyo
つぼみはtsubomiha眠nemuれないrenai
波namiがga強tsuyoくてkute
目meがga覚saめてもmetemo 残nokoるru響hibiきki
これはkoreha切setsuなくnaku甘amaいi悪夢akumuなのnano
沼地numachiがga溶toけてゆくketeyuku
午後gogoのno日溜hidaまりにmarini
ニンフェアninfeaのno
花hanaがga咲saいていたわiteitawa
ただひとつだけtadahitotsudake
赤akaいi赤akaいi