雨あめもあがったことだし おまえの家いえでも
ふっと たずねて みたくなった
けれど おまえの家いえは なんだか どこかが
しばらく 見みないまに 変かわったみたい
前まえには とても おまえが聞きかなかった 音楽おんがくが
投なげつけるみたいに 鳴なり続つづけていたし
何なにより ドアを あける おまえが なんだかと
言いいかけて おまえもね と 言いわれそうで 黙だまりこんだ
昔むかし 飼かっていた猫ねこは 黒猫くろねこじゃ なかったね
髪型かみがたも そんなじゃ なかったね
それは それなりに 多分たぶん 似合にあってるんだろうけど
なんだか 前まえのほうが と 言いいかけて とめた
言いいだせないことを 聞ききだせもせずに 二人ふたりとも 黙だまって
お湯ゆの沸わく 青あおい火ひをみている
何なにを飲のむかと ぽつり おまえは たずねる
喫茶店きっさてんに来きてる気きは ないさ
ねぇ 昔むかしよく聴きいた あいつの新あたらしいレコードがと
わざと 明あかるく きり出だしたとき おまえの涙なみだをみる
ギターは やめたんだ 食くって いけないもんな と
それきり 火ひを見みている
部屋へやの隅すみには黒くろい 皮靴かわぐつがひとつ
くたびれて お先さきに と 休やすんでる
お湯ゆのやかんが わめきたてるのを ああと 気きがついて
おまえは 笑わらったような 顔かおになる
なにげなく タンスに たてかけた ギターを
あたしは ふと見みつめて 思おもわず思おもわず 目めをそむける
あの頃ころの おまえのギターは いつでも
こんなに 磨みがいては なかったよね
あんまり ゆっくりも してはいられないんだ
今度こんど また来くるからと おまえの目めを見みずに言いうと
そうか いつでも 来きてくれよと
そのとき おまえは 昔むかしの顔かおだった
コートの衿えりを立たてて あたしは仕事場しごとばへ向むかう
指先ゆびさきも 衿えりもとも 冷つめたい
今夜こんやは どんなに メイジャーの歌うたを弾ひいても
しめっぽい 音おとを ギターは 出だすだろう
雨ameもあがったことだしmoagattakotodashi おまえのomaeno家ieでもdemo
ふっとfutto たずねてtazunete みたくなったmitakunatta
けれどkeredo おまえのomaeno家ieはha なんだかnandaka どこかがdokokaga
しばらくshibaraku 見miないまにnaimani 変kaわったみたいwattamitai
前maeにはniha とてもtotemo おまえがomaega聞kiかなかったkanakatta 音楽ongakuがga
投naげつけるみたいにgetsukerumitaini 鳴naりri続tsuduけていたしketeitashi
何naniよりyori ドアdoaをwo あけるakeru おまえがomaega なんだかとnandakato
言iいかけてikakete おまえもねomaemone とto 言iわれそうでwaresoude 黙damaりこんだrikonda
昔mukashi 飼kaっていたtteita猫nekoはha 黒猫kuronekoじゃja なかったねnakattane
髪型kamigataもmo そんなじゃsonnaja なかったねnakattane
それはsoreha それなりにsorenarini 多分tabun 似合niaってるんだろうけどtterundaroukedo
なんだかnandaka 前maeのほうがnohouga とto 言iいかけてikakete とめたtometa
言iいだせないことをidasenaikotowo 聞kiきだせもせずにkidasemosezuni 二人futariともtomo 黙damaってtte
おo湯yuのno沸waくku 青aoいi火hiをみているwomiteiru
何naniをwo飲noむかとmukato ぽつりpotsuri おまえはomaeha たずねるtazuneru
喫茶店kissatenにni来kiてるteru気kiはha ないさnaisa
ねぇnee 昔mukashiよくyoku聴kiいたita あいつのaitsuno新ataraしいshiiレコrekoードdoがとgato
わざとwazato 明akaるくruku きりkiri出daしたときshitatoki おまえのomaeno涙namidaをみるwomiru
ギタgitaーはha やめたんだyametanda 食kuってtte いけないもんなikenaimonna とto
それきりsorekiri 火hiをwo見miているteiru
部屋heyaのno隅sumiにはniha黒kuroいi 皮靴kawagutsuがひとつgahitotsu
くたびれてkutabirete おo先sakiにni とto 休yasuんでるnderu
おo湯yuのやかんがnoyakanga わめきたてるのをwamekitaterunowo ああとaato 気kiがついてgatsuite
おまえはomaeha 笑waraったようなttayouna 顔kaoになるninaru
なにげなくnanigenaku タンスtansuにni たてかけたtatekaketa ギタgitaーをwo
あたしはatashiha ふとfuto見miつめてtsumete 思omoわずwazu思omoわずwazu 目meをそむけるwosomukeru
あのano頃koroのno おまえのomaenoギタgitaーはha いつでもitsudemo
こんなにkonnani 磨migaいてはiteha なかったよねnakattayone
あんまりanmari ゆっくりもyukkurimo してはいられないんだshitehairarenainda
今度kondo またmata来kuるからとrukarato おまえのomaeno目meをwo見miずにzuni言iうとuto
そうかsouka いつでもitsudemo 来kiてくれよとtekureyoto
そのときsonotoki おまえはomaeha 昔mukashiのno顔kaoだったdatta
コkoートtoのno衿eriをwo立taててtete あたしはatashiha仕事場shigotobaへhe向muかうkau
指先yubisakiもmo 衿eriもともmotomo 冷tsumeたいtai
今夜konyaはha どんなにdonnani メイジャmeijaーのno歌utaをwo弾hiいてもitemo
しめっぽいshimeppoi 音otoをwo ギタgitaーはha 出daすだろうsudarou