だらりの帯おび 緋ひ毛氈もうせん
ひとり雛遊ひなあそび
手毬てまり追おって庭にわの隅すみ
夕暮ゆうぐれの木蔭こかげ
わたしは現あらわる
儚はかない女ひと
闇やみが揺ゆれて
はらはら舞まうのは 桃ももの花はな
哀かなしい瞳ひとみは誰だれ
こんこん子狐こぎつね 白しろき影かげ
零こぼれ落おちる涙なみだが綺麗きれい
小ちいさな胸むねの奥おくで感かんじた
あれから幾年いくとしが過すぎ
ひとり雛ひな飾かざり
変かわらぬものの尊とうとさ
変かわりゆくわたし
せめて優やさしい
少女しょうじょの時とき
思おもい出だそう
きらきら手鏡てかがみ 映うつるのは
淋さびしい瞳ひとみの闇やみ
ゆらゆら宵待よいまち 恋こいの花はな
月つきの晩ばんだけ そっと咲さいて
朝焼あさやけの光ひかりに凍こごえる
はらはら舞まうのは 桃ももの花はな
あの日ひの瞳ひとみはわたし
ゆらゆら散ちるのは 恋こいの花はな
月つきの輝かがやきに死しす
こんこん子狐こぎつね 白しろき影かげ
零こぼれ落おちる涙なみだは帰かえる
夢ゆめが夢ゆめでいられた頃ころに
だらりのdararino帯obi 緋hi毛氈mousen
ひとりhitori雛遊hinaasoびbi
手毬temari追oってtte庭niwaのno隅sumi
夕暮yuuguれのreno木蔭kokage
わたしはwatashiha現arawaるru
儚hakanaいi女hito
闇yamiがga揺yuれてrete
はらはらharahara舞maうのはunoha 桃momoのno花hana
哀kanaしいshii瞳hitomiはha誰dare
こんこんkonkon子狐kogitsune 白shiroきki影kage
零koboれre落oちるchiru涙namidaがga綺麗kirei
小chiiさなsana胸muneのno奥okuでde感kanじたjita
あれからarekara幾年ikutoshiがga過suぎgi
ひとりhitori雛hina飾kazaりri
変kaわらぬもののwaranumonono尊toutoさsa
変kaわりゆくわたしwariyukuwatashi
せめてsemete優yasaしいshii
少女syoujoのno時toki
思omoいi出daそうsou
きらきらkirakira手鏡tekagami 映utsuるのはrunoha
淋sabiしいshii瞳hitomiのno闇yami
ゆらゆらyurayura宵待yoimaちchi 恋koiのno花hana
月tsukiのno晩banだけdake そっとsotto咲saいてite
朝焼asayaけのkeno光hikariにni凍kogoえるeru
はらはらharahara舞maうのはunoha 桃momoのno花hana
あのano日hiのno瞳hitomiはわたしhawatashi
ゆらゆらyurayura散chiるのはrunoha 恋koiのno花hana
月tsukiのno輝kagayaきにkini死shiすsu
こんこんkonkon子狐kogitsune 白shiroきki影kage
零koboれre落oちるchiru涙namidaはha帰kaeるru
夢yumeがga夢yumeでいられたdeirareta頃koroにni