勝手気かってきままに 育そだった麦むぎは
雪ゆきの重おもさに 耐たえ切きれぬ
足あしで踏ふむのも 根ねっこを張はって
強つよくなれとの 親おやごころ
辛つらい世間せけんの 柵さくは
男おとこを鍛きたえる 愛あいの鞭むち
きれい事ごとだけ 並ならべていたら
惚ほれた女おんなも 背せを向むける
愚痴ぐちを呑のみ込こみ 流ながした汗あせに
他人ひとは黙だまって 従ついて来くる
切きれぬ浮世うきよの 柵さくは
男おとこを育そだてる 向むかい風かぜ
楽らくに通とおれる 世よの中なかならば
辞書じしょに苦労くろうの 文字もじはない
雨あめに叩たたかれ 嵐あらしを越こえりゃ
夢ゆめの掛かけ橋はし 虹にじが立たつ
辛つらい世間せけんの 柵さくは
男おとこを鍛きたえる 愛あいの鞭むち
勝手気kattekiままにmamani 育sodaったtta麦mugiはha
雪yukiのno重omoさにsani 耐taえe切kiれぬrenu
足ashiでde踏fuむのもmunomo 根neっこをkkowo張haってtte
強tsuyoくなれとのkunaretono 親oyaごころgokoro
辛tsuraいi世間sekenのno 柵sakuはha
男otokoをwo鍛kitaえるeru 愛aiのno鞭muchi
きれいkirei事gotoだけdake 並naraべていたらbeteitara
惚hoれたreta女onnaもmo 背seをwo向muけるkeru
愚痴guchiをwo呑noみmi込koみmi 流nagaしたshita汗aseにni
他人hitoはha黙damaってtte 従tsuいてite来kuるru
切kiれぬrenu浮世ukiyoのno 柵sakuはha
男otokoをwo育sodaてるteru 向muかいkai風kaze
楽rakuにni通tooれるreru 世yoのno中nakaならばnaraba
辞書jisyoにni苦労kurouのno 文字mojiはないhanai
雨ameにni叩tataかれkare 嵐arashiをwo越koえりゃerya
夢yumeのno掛kaけke橋hashi 虹nijiがga立taつtsu
辛tsuraいi世間sekenのno 柵sakuはha
男otokoをwo鍛kitaえるeru 愛aiのno鞭muchi