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【コラム】モーニング娘。に選ばれた覚悟と自信。それは消えることのない“モー娘。プライド”。

モーニング娘。は昔も今も「夢をまっすぐに追いかける女の子」の集団である。ただ可愛いだけではない。まず“モーニング娘。に選ばれた”という特別感からキャリアがスタートする。憧れのグループに自分が加入してまた誰かの憧れになる。それが続いた20年だ。

2018年5月28日


この記事の目次
  1. ・「モーニングコーヒー(20th Anniversary Ver.)」/モーニング娘。20th
  2. ・「WE ARE LEADERS!~リーダーってのもつらいもの~」/モーニング娘。リーダーズ
  3. ・「花が咲く 太陽浴びて」/モーニング娘。‘18
  4. ・「お天気の日のお祭り」/モーニング娘。‘18
そんな20周年記念ミニアルバム「二十歳のモーニング娘。」初代(中澤・石黒・飯田・安倍・福田)の五人が再集結し、現在のモーニング娘。‘18とコラボレーションが実現した。

さらに歴代リーダーも全員加わり、祝福ムードも最高潮。

そこに“モー娘。愛”溢れる作家陣も加わり、ミニアルバムと呼ぶにはあまりにもその価値が重すぎる今作に“モー娘。プライド”を見た。

「モーニングコーヒー(20th Anniversary Ver.)」/モーニング娘。20th



アップテンポにアレンジされ、この20年を早送りで一気に振り返るような感覚の上に青春感と甘酸っぱさが広がる。

この、“同じリズムを刻む”という感覚こそ、つんく♂がメンバーに言い聞かせてきた“16ビート必須論”であり、現歌唱エース小田さくらが言う、同じリズムを刻んでいることでモーニング娘。がひとつのアンサンブルになれるという理論。

自分のパートを歌う時だけの話ではない。他のメンバーのパートの時こそ、よく見てみればメンバーの一人一人が同じリズムを体で刻んでいる。

それが今作では初代の5人と現役のメンバーの13人が世代を超え、20年という時を越え、18人全員で同じリズムの中にいるという重み。

人数が人数だけに例えばお互いのことをじっくり一人一人と話すなんて難しい。

けれどモーニング娘。はこの一曲を通して同じ音楽のアンサンブルとなることで分かり合えてしまう。

それを新メンバーの加入ごとに繰り返してきた。そう、一曲の中でお互いを感じながら認め合える。

単に同じ歌を歌い繋いできただけではない。歴代モーニング娘。となったメンバーに同じリズムが流れていること。

そこに精神が宿っている。それこそが20年続いてきた“モーニング娘。イズム”なのだ。

「WE ARE LEADERS!~リーダーってのもつらいもの~」/モーニング娘。リーダーズ

(中澤裕子、飯田圭織、矢口真里、吉澤ひとみ、藤本美貴、高橋愛、新垣里沙、道重さゆみ、譜久村聖)


なんと歴代のモーニング娘。リーダー全員が揃った。作詞作曲はヒャダインこと前山田健一。

事前に各リーダーへアンケートが行われたとあって、一人一人の“モー娘。人生”に合わせたパート作りが見事だ。

特に矢口真里の自虐をこめた「なんか ほんとすいません」という歌い出しにしっかり笑いも挟んでくる。

吉澤ひとみのパートには「THE マンパワー!!!」の風味を効かせたり、歌唱力を誇る高橋愛には急に難易度を上げて歌わせたり、道重さゆみには「ラララのピピピ」感を足してくる。

ファンが思うこれこれ~!感をこれでもかと盛り込んだヒャダインならではの采配に拍手を送りたい。

そして現リーダーの譜久村聖のパートがグッとくる。偉大すぎる業績、OGとなってからも世間の話題をかっさらっていく芸能人としてのオーラ。

幾度となく比べられてきた中で、必死にOG達にくらいついていこうとするガッツが歌にのっている。

現モーニング娘。の中ではしっとりとアダルトな部分を請け負いがちな彼女が、このリーダーズの中では必死に最年少リーダーとして、今のモーニング娘。として、負けてはならないと戦っているその姿勢が胸を打つのだ。

「花が咲く 太陽浴びて」/モーニング娘。‘18



最新のモーニング娘。‘18に当てられた、女の子の内面を覗き見するような等身大ソング。

あれこれ言う大人たちと現状の自分。という関係から自己実現を目指す女の子の物語。本当にこういう視点が得意なのがつんく♂なのだ。

周りは好き勝手言うだろう。だけど実際にこの人生を生きるのは自分なんだというメッセージ。

それは何度もテーマとしてきたことでもある。「不器用なりにきっと 花が咲くのよ」「少し傷ついたって 花は咲くのよ」という歌詞。

これを言葉として投げかければ少女たちには聞き流されるかもしれない。

けれどこの言葉を歌わせることで、自分を信じて咲こうとする気持ちをすんなりメンバーに教えてくれる。

歌そのものがメンバー達へのメッセージであること。そしてそのメッセージを今度はメンバーがリスナーに届けること。

そういった受け渡しがしっかりできているのがモーニング娘。の強みだ。

現エース佐藤優樹がいう、“つんく♂さんとファンの皆さんをつなぐという立場”その使命にまっすぐ向かっていく彼女たちがよく見て取れる一曲だ。

「お天気の日のお祭り」/モーニング娘。‘18



こういう楽曲を記念アルバムに入れてくるのがハロプロであるしつんく♂の変わらぬロックな部分である。

やたら「親戚」がでてきたり、最後までそれが何なのかはわからない謎の食べ物が登場するリアリティがあるのかないのかわからない歌詞が面白い。

急に彼氏側の親戚の住む地域のお祭りへ連れて行かれる女の子の内面で巻き起こる不安と、だけどそんな特別な場所に連れて行ってもらえるというドキドキ感と期待感。

親戚のお宅に連れて行かれる想定をしていなかった女の子がミニスカートを履いてきて後悔してしまったり、周りの浴衣姿の子をみてずるいなと思ったり。

そんな次々湧き上がる心のつぶやきにも、全然気づいていない様子で、自分の知っている地元をグイグイ案内したがる彼氏のマイペース感、というこの二人の関係性はとてもリアルで初々しく微笑ましい。

最近のモーニング娘。といえばクールハローが始まって以来スタイリッシュな大人びた世界観が続いていたが、こういったほのぼのとしたザ・アイドルな曲をやってくれるとほっとする。

アーティスト寄りになるよりはアイドルとしての芸術を極めるアーティストであって欲しいし、こういった曲があることでクールな曲はさらに引き締まって見え、その振り幅でリスナーの心を揺さぶり続け、関心をもたせ続けることができるだろう。

20年。絶やさなかったのは、結局のところ「モーニング娘。」のメンバーの一人一人の人間力だ。

それがあるから受け継ぐ曲も輝く。他のアイドルに負けない。モーニング娘。の中でも負けたくない。レジェンドと呼ばれる先輩にも負けられない。

次々入ってくる後輩にだって負けたくはない。そんな意地が自分へのブラッシュアップに直結し、モーニング娘。というコンテンツの品質を落とすことなく進化し続けた。

さあ、ここからだ。また10年後、20年後もやはりアイドル界にはモーニング娘。という花が咲き続けていて欲しい。

ここからの一歩。20年の歴史を再確認した現メンバーたちならさらに自信をもって強気で向かっていけるだろう。

今の自分がモーニング娘。であるというプライド。その誇りが彼女たちを一層輝かせていく。

TEXT:阿璃守

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