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【ライブレポート】オーラル、フレデリック等「MASHROOM 2019」大団円の夏


「MASHROOM」はMASH A&R に所属するアーティストが一堂に集うライブイベント。 毎年恒例となった同イベントが、8月14日に東京・新木場STUDIO COASTで開催。

今年は、THE ORAL CIGARETTES、フレデリック、 LAMP IN TERREN、パノラマパナマタウン、YAJICO GIRL、Saucy Dog、ユレニワが出演。総勢7組によるバンドが、忘れられない夏の想い出となるような、それぞれの個性を放ったステージを繰り広げてくれた。

THE ORAL CIGARETTES

▲PHOTO ハタサトシ

『MASHROOM 2019』のトップバッターを飾ったのは、同イベントを引っ張ってきたバンドTHE ORAL CIGARETTES(以下略オーラル)。昨年の同イベントでは、トリを務めていたが今年は先頭を切って出陣してきた。オーディエンスからの盛大な歓声が巻き起こる中、オーラルのライブには欠かせない四本打ちを決める。

山中拓也(Vo&Gt)が、「オーラルです、今日もどうぞよろしくお願いします!」と威勢の良い挨拶をすると、『接触』で彼らのステージは幕を開けた。序盤からダークで魅惑なサウンドを存分に曝け出し、人々の心を連れ去っていくオーラル。

「MASHROOM、久しぶりの曲やります!廻る廻る~」と山中が声を張り裂けると、不思議な感覚に陥る『STARGET』やダークチューンの『嫌い』を畳みかけてきた。

▲PHOTO ハタサトシ

「最初からぐちゃぐちゃにしにきました。全員声ちょうだい!」とオーディエンスを煽る山中。するとフロアでは、右手を振りながら「Oh…Oh…!」と大合唱が巻き起こる。そのフレーズを合図に続いたのは、『DIP-BAP』。つまらない世の中で感じる人間の悩みやストレス。そういった想いを吐き出させ、開放させる空間をオーラルは見事に作り上げていた。

ライブ終盤では、キラーチューンとも言える『カンタンナコト』、 鈴木重伸(Gt)のギターイントロで一気に人々の心を鷲掴みにする『BLACK MEMORY』など攻めたナンバーを投下。『BLACK MEMORY』では山中がライブ中央のフロアに乗り出し歌い上げる場面も。


クライマックスでは、真っ赤な閃光が場内を照らしだし、今のオーラルを象徴している狂気に満ちた『PSYCHOPATH』を披露。先輩バンドとしての力強い存在感を発揮したステージだった。

セットリスト

1.接触
2.STARGET
3.嫌い
4.DIP-BAP
5.カンタンナコト
6.BLACK MEMORY
7.PSYCHOPATH

ユレニワ

▲PHOTO Masanori Fujikawa

新人バンドを発掘するMASH A&R主催のオーディション<MASH FIGHT!>。その決勝となる<MASH FIGHT! Vol.7 FINAL MATCH>でグランプリを獲得した、千葉県出身の4人組バンド・ユレニワが、『MASHROOM 2019』に2番手として初登場。

メンバーがステージに姿を見せる中、曲に入る前にシロナカムラ(Vo,G)が「俺はねやっと、時代が俺に追いついたなって思っているんですよ」と威勢の良い言葉を投げ掛ける。

これに対し、フロアでもオーディエンスがざわつき、彼らに釘付けになるのがよくわかった。「待ってたぜ。今からやるのはユレニワのライブであり、そして日本の音楽の新しい幕です。楽しんでいきましょう!」と序盤から攻撃的な想いをぶつけた。

そしてスタートしたのは、ドラムの重低音とシロナカムラの全身全霊で歌う姿が忘れられない『重罪』。序盤から堂々とした姿で楽曲を披露しており、それはまるで初登場だとは感じさせない程、圧巻であった。

▲PHOTO Masanori Fujikawa

高音のギターイントロを筆頭に、軽快なメロディーが場内に広がる『Hello Glow』で、一気にフロアを遊び場に。そしてノスタルジックな情景が蘇る『缶詰』、『アパート』が続々と展開され、エモーショナルな気持ちにさせてくれた。

ライブ終盤で、シロナカムラは「人に対してのラブソングだけじゃなくて、音楽そのものに愛を伝えたい」とストレートな言葉を残し、若き彼らだからこそ歌うことの出来る『バージン輿論』を送り届けた。ラストは、楽器隊の音やリズムが体に率直に伝わってくる『PLAY』を披露。これから飛躍するであろう、期待の新星が大きな爪痕を会場に残しステージを去っていった。

セットリスト

1.重罪
2.Hello Glow
3.缶詰
4.アパート
5.バージン輿論
6.PLAY

LAMP IN TERREN

▲PHOTO ハタサトシ

3番手に登場したのは、LAMP IN TERREN(以下略テレン)。去年の『MASHROOM 2018』では、松本大(Vo./Gt.)の声が掠れて聴こえており、万全の状態でステージに立っていないことは見ていてわかった。

松本はポリープ切除手術をすることを、去年の『MASHROOM 2018』で決めており、それからLAMP IN TERRENは活動を一時休止。松本のポリープ切除手術が成功してバンドは活動を再開し、今回この『MASHROOM 2019』のステージにも戻ってきてくれた。

ステージを見渡し松本は、「遊ぼうぜ!!」と声を投げ掛けると、1曲目には疾走感漂う『innocence』を披露。まず松本の声がとても美しくフロアに通っており、その姿に安堵した人々も多かったのではないだろうか。この時間はテレンのものだと証明するように、彼らの穏やかで、時に突き刺す音楽のカケラを、かき鳴らしていた。



2曲目では、新曲もプレゼントされ、そのサプライズに嬉しい表情をするオーディンエスの姿も見られた。

松本は「頭狂っていこうぜ!!」と煽りを見せると、「俺はまだまだ死んじゃいないよ」というメッセージ性のある歌詞が印象的な『凡人タグ』へ突入。そして先日配信リリースされたばかりの『ホワイトライクミー』を連続で披露した。

▲PHOTO ハタサトシ

「もっと楽しい曲をやろうと思います!体で踊るということを皆さんにも叩き込もうと思います!飛べますか?」と言葉を松本が投げかけると、会場全体がジャンプをする光景が広がった『地球儀』へ。

曲中、松本は「オーラルのライブで、ダイブやってたじゃん?俺ダイブやったことないから、ダイブをやってみたいわけ!」と告げると、そのままフロアへ飛び込み、「おお!!めっちゃ楽しい~!」と笑みを浮かべながら、楽しそうな様子をみせた。

「このステージにいる間は、誰よりも音楽を愛していると言わせて欲しい。だから音楽が好きで集まっている皆さんの事も、思いっきり愛したいと思っている。皆さんが聴いてくれるうちは全力で背中を押す。皆さん一人一人にある人生、俺だけにある人生は全然違うものかもしれないけど、俺は音楽で背中を押されてきたから。俺は一生皆の背中を押し続けていきたい。手を繋いでいたい。最後の曲を大事に歌います」と松本は最後にこう言葉を残した。

ありたっけの感情と心地の良いメロディーが紡がれた『BABY STEP』で、あたたかみの瞬間を描いてテレンのステージは幕を閉じた。

セットリスト

1.innocence
2.新曲(タイトル未定)
3.凡人タグ
4.ホワイトライクミー
5.地球儀
6.BABY STEP

YAJICO GIRL

▲PHOTO Masanori Fujikawa

4番手に登場したのは、MASH A&R主催のオーディションライブ『MASH FIGHT! Vol.5』でグランプリを獲得したYAJICO GIRLが登場。現代を感じさせるオシャレな音とリリックが特徴的な『2019』を一番目に投下。YAJICO GIRL流の世界をゆったりと演出し、四方颯人(Vo)は、「最後までよろしくお願いします!」とフレッシュな声を放った。

後輩バンドができて、先輩バンドとして立ったステージであるが故に、彼らの堂々たる姿や演奏力は、昨年見た景色より格段と上昇しているのがよくわかった。

そしてYAJICO GIRLの代表曲ともいえる『いえろう』や、夏の切ない出来事を想い返す『ニケ』を披露。東京の夜を連想させる大人びた聴かせ曲、『NIGHTS』、『汽水域』で、エモーショナルな世界へと誘う。

▲PHOTO Masanori Fujikawa

5曲目の『熱が醒めるまで』の歌い出しでは、音響のプチハプニングが起こるものの、榎本陸(Gt)がステージへ立ち、ユーモア溢れるトークで場を繋いだ。そういったバンドメンバーでの連携プレイも、日頃の彼らの絆の強さなのだろうと感じさせる一面だった。



ラストに行く前に四方は、「先日2年ぶりにアルバムを出しました。やっとスタートラインに立てたような気がします。これからどんどん大きなステージにも出たいですし、ずっと良い音楽を、自分たちの音楽を作っていきたいと思います」と想いを述べると、最後は『ニュータウン』で締めくくった。

セットリスト

1.2019
2.いえろう
3.ニケ
4. NIGHTS
5. 汽水域
6.熱が醒めるまで
7.ニュータウン



Saucy Dog

▲PHOTO ハタサトシ

5番手に登場したのは、YAJICO GIRLと同じく同オーディションライブでグランプリを獲得した3ピースロックバンドSaucy Dog。昨年も彼らは5番手に登場し、LEFT STAGEというミニステージだったが、今年はFRONT STAGEというオーラルやフレデリックも立つであろう、ステージに上り詰めてきた。

持ち時間30分のライブで、彼らが1曲目に選んだのは、『真昼の月』。キラキラしたライトアップをバックに、明るく弾けるようなギターをかき鳴らし、エネルギッシュ溢れる音楽を走らせた。序盤からオーディエンスも全員手を挙げ、楽しむ様子が見られ、会場全体を一つにさせるという実力を見せつけていた。



石原慎也(Vo&Gt)が「お待たせしました!Saucy Dogです!みんな楽しんでいこう!」と放つと、夏と熱さを連れ去ってくれるような爽快感漂う『ナイトクロージング』、『バンドワゴンに乗って』を連続で披露。

MCでは、せとゆいか(Dr&Cho)は「今日でMASHROOMに3回目に出演になりました。去年とか一昨年と違って、今年は初めて自分たちに後輩が出来て。この2年間私たちも頑張ってきて、ちょっと大人になった気持ちで臨もうと思っていました。でもMASHのツワモノたちのライブを見て、2年前初めてこのイベントに出たときの気持ちが蘇ってきました。今日はチャレンジャーな気持ちでやってきました!初心に帰れてすごく嬉しいし、それを沢山の人に見てもらえるのが嬉しいです。ありがとうございます」と感謝を言葉にした。

▲PHOTO ハタサトシ

後半戦では、先日リリースされた新曲『雀ノ欠伸』や『コンタクトケース』で青春時代を思い起こさせた。昨年の『MASHROOM 2018』でラストに披露した『いつか』を6曲目に投下し、石原は「あなたたちに全力で届けるように歌います。」と話すと、弱かった自分にさよならを告げる『グッバイ』で幕を閉じた。

セットリスト

1. 真昼の月
2. ナイトクロージング
3. バンドワゴンに乗って
4. 雀ノ欠伸
5. コンタクトケース
6.いつか
7.グッバイ

パノラマパナマタウン

▲PHOTO Masanori Fujikawa

5番手に登場したのは、パノラマパナマタウン。スタートでは、体を踊らさずにはいられない『ずっとマイペース』をセレクト。岩渕想太(Vo&Gt)の流暢なラップと、リズミカルなバンドメンバーの演奏で、感情を高ぶらせていく。

「楽しんでますか!MASHROOM!やりたいようにハメを外していきましょう!!」と岩渕が叫ぶと、「オーオー!」と声だしを起こう場面も。そして、彼らのライブでお馴染みの『世界最後になる歌は』が投下され、MASHROOM逸材のラップミュージックの空間を、堪能させてくれるようだ。

岩渕は「この暑い夜にぴったりな曲を持ってきました!」と言葉を投げると、パノラマ流のサマーチューン『HEAT ADDICTION~灼熱中毒~』で、この時期にぴったりな灼熱ビートを刻み付けた。

▲PHOTO Masanori Fujikawa

そして岩渕の歌声と同時に、照明も切り替わるという演出で魅了した『月の裏側』と、聴かせ曲『ラプチャー』が続々と展開。

MCで岩渕は「今日はMASHROOMということで、好きなキノコを紹介したいと思います!3位、えのき!パスタに入れると美味しい!2位、しいたけ!鍋に入れると美味しい。1位がなめこです!なめこは味噌汁に入れると美味しいから、すごい好きです!」と、MASHROOMにちなんだ好きなキノコのランキングを発表した。



後半では、早々にメロディーが切り替わる『マジカルケミカル』や「ほっといてくれ!」という言葉が会場全体に飛び交う、『フカンショウ』を披露。ラストは『めちゃめちゃ生きてる』でオーディエンスのヴォルテージもマックスにさせ、全力疾走で幕を閉じた。

セットリスト

1.ずっとマイペース
2.世界最後になる歌は
3. HEAT ADDICTION~灼熱中毒~
4. 月の裏側
5.ラプチャー
6.マジカルケミカル
7.フカンショウ
8.めちゃめちゃ生きてる

フレデリック

▲PHOTO ハタサトシ

『MASHROOM 2019』のトリを飾ったのは、フレデリック。
「フレデリック始めます!」のアナウンスが終わると、大音量のSEが鳴りだし、オーディエンスのクラップと共に、幕が上がる。

三原健司(Vo&Gt)が「お待たせしました、フレデリックです。どうぞよろしく!」と威勢の良い声を放つと、フレデリックの真骨頂と言える『飄々とエモーション』が一発目に届けられた。

ブルーの閃光が場内をキラキラと輝かせる中、同曲でシンガロングが巻き起こり、感情を1つにさせていくフレデリックの凄さ。

健司は「全員で遊ぼうぜ!!俺たちだけの遊び場を作ろうぜ」と攻撃的に会場を煽ると、ダンスグループな『シンセンス』、このまま帰りたくないと思わせてくれる『KITAKU BEATS』など攻めたナンバーたちで、フレデリックだけの忘れられない遊び場を作っていく。



MCで、健司は同イベントに対し「今回MASHROOMでわかったことがあるんだけど、全員が濃い上に、全部違う方向に尖っているんよ。交わるわけないよな(笑)ニューロック、ニュースタンダードっていうのが、色々な形で叶っている良い事務所だと思います。変態ばっかりや(笑)これからもMASHをよろしくお願いします!」とユーモアを交えながら、コメント。

続けて「俺らはMASHの特別賞やったけど、逆にそれがいいなって思っていて。グランプリやったら絶対に勝ちにいこうって思うけど、グランプリがいてもこのバンドだけは残したい、フレデリックは特別っていうことはさ、もはや戦いじゃない。音楽は戦うものじゃない。音楽は楽しむものだからね。だから俺らは楽しい背中を見せていきたいと思います。俺らの10年間の背中を見てください」と特別賞への想いを語った。

後半では、ネオンライトに美しく照らされながら歌った『NEON PICNIC』や新曲の『イマジネーション』が投下。そして「まだまだ遊べますよね?」の言葉を合図に送られたのは、『オンリーワンダー』。ライブ会場がダンスフロア化し、終始楽しそうに踊る人々で溢れかえった。

▲PHOTO ハタサトシ

ラストは健司が、大舞台にたつ時に挑戦したかったことの一つとして、今まで披露したことのない新曲『VISION』を披露。フレデリックの新しい扉を開いたようなナンバーで、彼らの更なる可能性を感じさせてくれる新曲であった。

セットリスト

1. 飄々とエモーション
2. シンセンス
3. KITAKU BEATS
4. NEON PICNIC
5.イマジネーション
6.オンリーワンダー
7.VISION

フレデリックアンコール

▲PHOTO Masanori Fujikawa

今年の『MASHROOM 2019』では、トリのバンドがアンコールをプロデュースするという。そこで、今回フレデリックは、これから同イベントを背負っていくであろう期待の後輩、Saucy Dogの石原、パノラマパナマタウンの岩渕、LAMP IN TERRENの松本の3名をそれぞれ呼び、フレデリックの楽曲をアコースティックセットでコラボすることに。

石原はフレデリックの『ナイトステップ』を、岩渕は『かなしいうれしい』、松本はフレデリックのインディーズ時代の楽曲「ほねのふね」を披露した。それぞれ緊張した様子を見せながらも、圧巻の歌唱力で観客を湧かせた。

そして、ラストはMASHROOMに出演した全バンドが集結し、『オドループ』を披露。2019年の夏の想い出となる、素敵な一夜となった。

▲PHOTO Masanori Fujikawa

TEXT みなちょ

セットリスト

1.ナイトステップ(Saucy Dog石原)(FAB!!)
2.かなしいうれしい(パノラマパナマタウン岩渕淵) (FAB!!)
3.ほねのふね(LAMP IN TERREN松本) (FAB!!)
4.オドループ(全員)

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