「妖精」に何が起きた?

2014年より「超ライブアイドル」として活動を続けるエルフロート。2019年にはメンバー入れ替わりによる動乱があったものの、今後はRika、Mioに続く新メンバーの加入も期待されている。
さて今回、現在精力的に活動するこの2人のメンバーが、初めて楽曲の作詞を手掛けることとなった。
しかし、その楽曲はまさかのメタル調。ふわふわとした可愛らしい雰囲気の彼女達が持つイメージからはなかなか想像がつかない。
その上タイトルは、『オトン!オカン!ドカン!』・・・「アイスのようにとろける妖精」というコンセプトのはずだったエルフロートに、一体何が起きたのか。
「いろんな事」を乗り越えて
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いろんな事がありすぎて
意味がわからなくなりました
オカンに学んだこと活かせませんでした
いろんなこともあるけれど
これからもどうぞよろしくね
オトンに学んだことは全部ネタにしちゃえ!
≪オトン!オカン!ドカン! 歌詞より抜粋≫
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「いろんな事」・・・今までのエルフロートの活動を見てきた方々にとっては、特に意味深に感じてしまうフレーズであろう。
この歌詞は、彼女達を見守るファンやスタッフ、家族に向けられたものなのだろうか。文面はちょっぴりシリアスにも感じさせる。
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ドカン!オカン!ヤカン!チカン!
≪オトン!オカン!ドカン! 歌詞より抜粋≫
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どうやら、そんな心配も無用なのか。
初めは「一体私は何を聴かされているのだろう」と当惑したが、歌詞を読み込んだ今、そうは思わない。
きっとこれは、彼女達が心の内をそのままさらけ出した結果なのだ。
今まで色々あった。自分達はまだまだ未熟だし、周りの助けが必要だ。これからもなんとか頑張るから、どうぞよろしくね。
アイドルとして、女の子としての等身大の心を描いた歌詞であることが分かる。
これからもどうぞよろしくね

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経験は失敗を導く調味料なの?
最高の夢を寝ているときに見たくはない
だから
自分の道は自分で切り開きたいけれど
ピンチはチャンスじゃないピンチなんだよ
≪オトン!オカン!ドカン! 歌詞より抜粋≫
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「失敗は成功のもと」「七転び八起き」など、失敗を糧として学び、経験を深めるべきとする風潮がある。
しかし、当事者である時にそんな余裕のある考え方はできない。失敗は失敗でしかなく、ピンチはピンチでしかないのだ。
飾らない正直な心で書いた歌詞であることが伝わる。
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オカンがねいつも言うの
あなたはやればできる子だと
オトンはね言っていたよ
困難はゴキブリが如く避けろ
≪オトン!オカン!ドカン! 歌詞より抜粋≫
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それでも、なんとか踏ん張って活動を続けるエルフロート。その理由は、序盤からネタにされている家族の存在も大きいのではないだろうか。
しっかり者の優しいお母さんと、ふざけているように見えてなかなか的確な事を言うお父さん。きっと彼女達も、そんな素敵な家族に愛されて育ったからこそ、強くたくましく可愛らしいアイドルでいられるのだろう。
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いろんなこともあるけれど
これからもどうぞよろしくね
オトンに学んだことは全部ネタにしちゃえ!
オトン!オカン!ドカン!ドッカーン!
≪オトン!オカン!ドカン! 歌詞より抜粋≫
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エルフロートは、今後も新しい形で活躍を続けることだろう。それは、彼女達を支えるファンやスタッフ、家族の存在があってこそなのだ。
一見めちゃくちゃにブッ飛んでいるように見えてしまう歌詞。しかし、彼女達は決してふざけた気持ちで書き上げたのでは無いはず。
明るく勢いのある曲調に乗せた、破天荒な歌詞。これはきっと関わるすべての人へのお礼と、新たな一歩への決意を示すために生まれた楽曲なのだろう。
TEXT 島田たま子
エルフロート公式情報 公式サイト http://elfloat.jp/ 公式Twitter http://twitter.com/elfloat

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