ニセモノ 歌詞 AIESH TVerオリジナルドラマ「潜入捜査官 松下洸平」主題歌 ふりがな付

本当ほんとうの事ことが知しりたいんだ。

繕つくろった正義感せいぎかん、秘匿ひとくした嫌悪感けんおかん、
誰だれもが知しらぬ振ふりをしている違和感いわかん。
自己暗示じこあんじするばかりか?
孤独こどくの内うちに在あるはアンビバレンスの楔くさびだった。

紛まがい物ものが昂然こうぜんと粋いきがる。
喧々囂々けんけんごうごう、鼓膜こまくを劈つんざく。
「仕方しかたがない」と詭弁きべんを弄ろうしては不器用ぶきような笑えみを浮うかべた。

牴牾もどかしくて堪たまらない。今いまも隠かくしてしまった。
本心ほんしんを伝つたえられず口くちを噤つぐむ。
逆巻さかまく憂うれいが滲にじんでいく。
水槽すいそうが澱よどむように。
空むなしくて堪たまらない。今いまも潜ひそんでしまった。
本性ほんしょうを曝さらけ出だせず胸むねが疼うずく。
果はてなき感情かんじょうを塞ふさぎたくない。
私わたしを偽いつわらないように。
それが有ありの儘ままだ。

上面うわつらの謙遜けんそんを携たずさえ、不満ふまんを飽あく迄までただ暈ぼかすだけ。
何処どこかの端役はやくの猿真似さるまね。
虚うつろに響ひびいて。
中途半端ちゅうとはんぱな俗世間ぞくせけんの中枢ちゅうすうを段々だんだん崩くずしたいの。
多数たすう派はの誂あつらえ。
風潮ふうちょうに覆おおわれた。

余あまり物ものが陰鬱いんうつと案あんずる。
戦々恐々せんせんきょうきょう、静寂しじまに佇たたずむ。
臆病風おくびょうかぜに吹ふき飛とばされる木この葉はが宙ちゅうを泳およぐ。

訝いぶかしくて堪たまらない。今いまも疑うたがってしまった。
本望ほんもうを信しんじられず足あしが竦すくむ。
溢あふれる痛いたみを塞ふさぎたくない。
私わたしを壊こわさないように。

苦くるしくて堪たまらない。今いまも零こぼしてしまった。
素直すなおな心こころを閉とざしたくない。
私わたしの願ねがいは──。

牴牾もどかしくて堪たまらない。今いまも隠かくしてしまった。
本心ほんしんを伝つたえられず口くちを噤つぐむ。
逆巻さかまく憂うれいが滲にじんでいく。
水槽すいそうが澱よどむように。
歪いびつに絡からまった思おもいが潜ひそんでしまった。
本懐ほんかいが都会とかいの音おとに掻かき消けされる。
果はてなき感情かんじょうを塞ふさぎたくない。
私わたしを偽いつわらないように。
言葉ことばを轟とどろかせて。
それが有ありの儘ままだ。

本当ほんとうの事ことが知しりたいんだ。