「何なんの因果いんがか 男おとこの意地いじで
賭かけた命いのちの裏うら・表おもて
裏うらに回まわった男おとこの付つけが
女おんなの肩かたに降ふりかかる」
浅間あさま三みすじの 煙けむりの帯おびは
義理ぎりじゃ解とけない 結むすべない
斬きった張はったの 男おとこに惚ほれて
生いきた月日つきひの 語かたり草ぐさ
生々流転しょうじょうるてん おきぬと申もうします
「子連こづれ浮うき草くさ 根ねなし草ぐさ
明日あすに渡わたれりゃ もっけもの
ひだり立たてひざ 頬杖ほおづえついて
男おとこまさりの 茶ちゃわん酒ざけ」
何なにの不足ふそくも ない人ひとなんて
どこの世界せかいに いるもんか
愚痴ぐちは言いうまい 苦界くがいの水みずに
いのち沈しずめた あの日ひから
生々流転しょうじょうるてん おきぬと申もうします
恨うらみ七分しちぶに 愛いとしさ三さん分ふん
その名な 沓掛くつがけ 時次郎ときじろう
切きって捨すてたい 情なさけの糸いとが
またも乳房ちぶさに 絡からみつく
生々流転しょうじょうるてん おきぬと申もうします
「何nanのno因果ingaかka 男otokoのno意地ijiでde
賭kaけたketa命inochiのno裏ura・表omote
裏uraにni回mawaったtta男otokoのno付tsuけがkega
女onnaのno肩kataにni降fuりかかるrikakaru」
浅間asama三miすじのsujino 煙kemuりのrino帯obiはha
義理giriじゃja解toけないkenai 結musuべないbenai
斬kiったtta張haったのttano 男otokoにni惚hoれてrete
生iきたkita月日tsukihiのno 語kataりri草gusa
生々流転syoujouruten おきぬとokinuto申mouしますshimasu
「子連koduれre浮uきki草kusa 根neなしnashi草gusa
明日asuにni渡wataれりゃrerya もっけものmokkemono
ひだりhidari立taてひざtehiza 頬杖hoodueついてtsuite
男otokoまさりのmasarino 茶chaわんwan酒zake」
何naniのno不足fusokuもmo ないnai人hitoなんてnante
どこのdokono世界sekaiにni いるもんかirumonka
愚痴guchiはha言iうまいumai 苦界kugaiのno水mizuにni
いのちinochi沈shizuめたmeta あのano日hiからkara
生々流転syoujouruten おきぬとokinuto申mouしますshimasu
恨uraみmi七分shichibuにni 愛itoしさshisa三san分fun
そのsono名na 沓掛kutsugake 時次郎tokijirou
切kiってtte捨suてたいtetai 情nasaけのkeno糸itoがga
またもmatamo乳房chibusaにni 絡karaみつくmitsuku
生々流転syoujouruten おきぬとokinuto申mouしますshimasu