ひとりたたずむ 久慈くじ海岸かいがんの
波なみがわたしの こころを責せめる
結むすんだあの日ひの 縁えにしの糸いとが
いつか解ほどけた 二人ふたりです
あなたを不幸ふこうに したくはないわ
そっとそっと身みを引ひく 旅たびの宿やど
抜ぬいた指環ゆびわを 手紙てがみに添そえて
置おいて来きました あなたの机つくえ
叱しかってください この我わがままを
浅あさい眠ねむりの ひとり寝ねは
閉とじても窓まどから ひゅるひゅるひゅると
啼ないて啼ないているよな 虎落もがり笛ぶえ
遠とおくはるかな みちのくの海うみ
荒あれる日ひもあろ また凪なぎの日ひも
もいちど出直でなおす 女おんなの前途みちは
きっと有磯ありその 波なみしぶき
それでも気強きづよく 口紅くちべに引ひいて
明日あしたへ明日あしたへ汽車きしゃ待まつ 久慈くじの駅えき
ひとりたたずむhitoritatazumu 久慈kuji海岸kaiganのno
波namiがわたしのgawatashino こころをkokorowo責seめるmeru
結musuんだあのndaano日hiのno 縁enishiのno糸itoがga
いつかitsuka解hodoけたketa 二人futariですdesu
あなたをanatawo不幸fukouにni したくはないわshitakuhanaiwa
そっとそっとsottosotto身miをwo引hiくku 旅tabiのno宿yado
抜nuいたita指環yubiwaをwo 手紙tegamiにni添soえてete
置oいてite来kiましたmashita あなたのanatano机tsukue
叱shikaってくださいttekudasai このkono我waがままをgamamawo
浅asaいi眠nemuりのrino ひとりhitori寝neはha
閉toじてもjitemo窓madoからkara ひゅるひゅるひゅるとhyuruhyuruhyuruto
啼naいてite啼naいているよなiteiruyona 虎落mogari笛bue
遠tooくはるかなkuharukana みちのくのmichinokuno海umi
荒aれるreru日hiもあろmoaro またmata凪nagiのno日hiもmo
もいちどmoichido出直denaoすsu 女onnaのno前途michiはha
きっとkitto有磯arisoのno 波namiしぶきshibuki
それでもsoredemo気強kiduyoくku 口紅kuchibeni引hiいてite
明日ashitaへhe明日ashitaへhe汽車kisya待maつtsu 久慈kujiのno駅eki