ゆかりの唄 歌詞 ディック・ミネ ふりがな付

都みやこのともしび たのしく燃もえゆれど
わが胸むねは
露つゆにむしばむ かよわき花ばな
涙なみだにかがやく 初恋はつこいも
ああ短みじかきは 乙女おとめの命いのち

ああ傷きずつきぬわが胸むねは、真白まっしろきリラの花はなのごと、
一人ひとりさびしく夕月ゆうづきに、すすり泣なきつつしのびつつ、
あわれ今宵こよいも散ちりて行いく、ああ美うるわしの花はなよ、
なれの名なは乙女おとめ、はかなくも消きえ行いく雪ゆきよ、
なれの名なも乙女おとめ、紅べにそめし頬ほおも、
みどりのくろ髪かみも、束つかの間まの秋あきの嵐あらしにちりゆく。

高嶺たかねの白雲はくうん ほのかになびけど
わが夢ゆめは
さびし浅間あさまの煙けむりの影かげ
嘆なげけどうつつに 消きえゆきて
ああ短みじかきは 乙女おとめの命いのち