御覧ごらんあれ 娯楽ごらくの園そので一いち夜や 人酔ひとよい宵闇よいやみ
開あかずの園そのから聞きこえる鳴なき声ごえ 歓喜かんきか狂気きょうきか
心こころ此処ここに在あらずと
千客万来せんきゃくばんらい 夢ゆめは朧おぼろ 千客万来せんきゃくばんらい 現うつつは地獄じごく
孕はらんだ芽めを摘つみ取とって
色いろ葉はにほえど 明日あすには消きえゆく運命さだめ
今宵こよいは私わたしを見初みそめてあそばせ
「どうか」
彼方此方あちらこちら 雌めすの泣なくほうへ 雄お似に様さまは鬼おにの所業しょぎょう
逢魔おうまヶが時どきから這はいずり回まわって 遊郭ゆうかく揺ゆらめく
心こころ此処ここに在あらずと
もっと私わたしを求もとめて 突つき放はなすなら黄泉よみまで
「きっと」
蕾つぼみが芽吹めぶく
戻もどれない心こころは花はなを宿やどす
色いろ葉はにほえど 明日あすには消きえゆくでしょう
今宵こよいは貴方あなたの色いろに染そめて
その春花はるかが枯かれる前まえにそっと綴つづり
想おもい馳はせて数かぞえた十じゅう七葉しちよう
「いとおかしく いとあはれな めぎつねのたはむれ」
薄紅うすべに染そまる桜並木さくらなみきの木陰こかげで 肩かたを重かさね眠ねむろう
夢ゆめの終おわりに 次つぎの芽めを授さずけましょう
枯かれないように
色いろ葉はにほえど 明日あすには消きえゆくでしょう
今宵こよいは最期さいごの葵あおい闇やみ
そう 春夏はるなつは巡めぐり合あわせ花はなとなる
想おもい乗のせて散ちりゆく十じゅう七葉しちよう
四季しき葬そう歌か
御覧goranあれare 娯楽gorakuのno園sonoでde一ichi夜ya 人酔hitoyoいi宵闇yoiyami
開aかずのkazuno園sonoからkara聞kiこえるkoeru鳴naきki声goe 歓喜kankiかka狂気kyoukiかka
心kokoro此処kokoにni在aらずとrazuto
千客万来senkyakubanrai 夢yumeはha朧oboro 千客万来senkyakubanrai 現utsutsuはha地獄jigoku
孕haraんだnda芽meをwo摘tsuみmi取toってtte
色iro葉haにほえどnihoedo 明日asuにはniha消kiえゆくeyuku運命sadame
今宵koyoiはha私watashiをwo見初misoめてあそばせmeteasobase
「どうかdouka」
彼方此方achirakochira 雌mesuのno泣naくほうへkuhouhe 雄o似ni様samaはha鬼oniのno所業syogyou
逢魔oumaヶga時dokiからkara這haいずりizuri回mawaってtte 遊郭yuukaku揺yuらめくrameku
心kokoro此処kokoにni在aらずとrazuto
もっとmotto私watashiをwo求motoめてmete 突tsuきki放hanaすならsunara黄泉yomiまでmade
「きっとkitto」
蕾tsubomiがga芽吹mebuくku
戻modoれないrenai心kokoroはha花hanaをwo宿yadoすsu
色iro葉haにほえどnihoedo 明日asuにはniha消kiえゆくでしょうeyukudesyou
今宵koyoiはha貴方anataのno色iroにni染soめてmete
そのsono春花harukaがga枯kaれるreru前maeにそっとnisotto綴tsuduりri
想omoいi馳haせてsete数kazoえたeta十juu七葉shichiyou
「いとおかしくitookashiku いとあはれなitoaharena めぎつねのたはむれmegitsunenotahamure」
薄紅usubeni染soまるmaru桜並木sakuranamikiのno木陰kokageでde 肩kataをwo重kasaねne眠nemuろうrou
夢yumeのno終oわりにwarini 次tsugiのno芽meをwo授sazuけましょうkemasyou
枯kaれないようにrenaiyouni
色iro葉haにほえどnihoedo 明日asuにはniha消kiえゆくでしょうeyukudesyou
今宵koyoiはha最期saigoのno葵aoi闇yami
そうsou 春夏harunatsuはha巡meguりri合aわせwase花hanaとなるtonaru
想omoいi乗noせてsete散chiりゆくriyuku十juu七葉shichiyou
四季shiki葬sou歌ka