「坂道のアポロン」は、2012年に同名の人気漫画がアニメ化された作品です。
小玉ユキによる原作は「第57回小学館漫画賞」で一般向け部門を受賞したり「このマンガがすごい! 2009」オンナ編で1位を獲得したりしました。
この記事のもくじ
アニメ「坂道のアポロン」あらすじ
舞台は、1966年初夏の長崎・佐世保。
父親の仕事の都合で神奈川県・横須賀から転校してきた高校1年生の西見薫は、転校初日に、豪快で野蛮なクラスメイトの川渕千太郎と出会います。
学校中から「札付きのワル」と称される千太郎の影響で、それまで真面目で繊細だった薫に変化が現れるのでした。
薫は千太郎との出会いによってジャズの魅力にはまり、初めての「友達」や「恋」を経験することに。
アニメ「坂道のアポロン」は、ジャズを通して薫たち若者の友情・恋愛模様を描いた青春音楽ストーリーです。
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アニメ「坂道のアポロン」登場人物・声優
アニメ「坂道のアポロン」の注目ポイントは、魅力的なキャラクターたちが織りなす繊細な人間模様です。
そして、その登場人物たちに息を吹き込む豪華な声優陣にも注目が集まっています。
キャラクターと声優の見事なマッチングによって、原作を読んだことがある人もない人も楽しめる内容になっていますよ。
ここでは、アニメ「坂道のアポロン」の登場人物と声優について詳しく紹介します。
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西見 薫 / (声:木村 良平・演奏:松永 貴志)
【第5話先行カット その2】西見「修」さん。#apollon_anime pic.twitter.com/c0GjvrWO
— 坂道のアポロン (@apollon_anime) May 10, 2012
アニメ「坂道のアポロン」の主人公・西見薫は、小さな頃から親の都合で転校を繰り返してきたことにより、繊細な性格をしている高校生です。
横須賀から長崎へ転校し、叔父のもとで暮らすことになります。
そこで川渕千太郎と出会い、ジャズのおもしろさにのめり込んでいくのでした。
幼いころからクラシックやピアノに親しんでいたので、千太郎たちと組むジャズバンドではピアノを担当するようになります。
薫の声を務めるのは、これまでに数多くの人気キャラクターを演じてきた木村良平。
代表作は「東のエデン(滝沢朗役)」「黒子のバスケ(黄瀬涼太役)」「機動戦士ガンダム サンダーボルト(ダリル・ローレンツ役)」などです。
川渕 千太郎 / (声:細谷 佳正・演奏:石若 駿)
【第3話「いつか王子様が」先行カット①】うわの空編 #apollon_anime #noitamina pic.twitter.com/GdcbM442
— 坂道のアポロン (@apollon_anime) April 26, 2012
川渕千太郎は薫と正反対の性格を持つ、ケンカっ早くて豪快な高校生です。
また、面倒見が良くて正義感にあふれた一面もあります。
ジャズバンドではドラムを担当。
アニメ「坂道のアポロン」で千太郎を演じるのは声優の細谷佳正。
これまでに「刀語(鑢七花役)」「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ(オルガ・イツカ役)」「デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆(石田ヤマト役)」など幅広い作品に出演し、第8回と第10回の「声優アワード」では助演男優賞を受賞した実力派です。
迎 律子 / (CV:南里 侑香)
【8話先行場面カット①】りっちゃんの視線。#apollon_anime pic.twitter.com/XWH2MYYe
— 坂道のアポロン (@apollon_anime) May 31, 2012
千太郎の幼なじみであり、薫のクラスの学級院長を務める迎律子は、アニメ「坂道のアポロン」のヒロインです。
明るく優しい性格で、そばかすとツインテールがキュートな高校1年生。
小さな頃から千太郎に恋心を抱いてきました。
実家がレコード店の「ムカエレコード」で、地下の練習用スタジオには千太郎たちジャズ仲間が集まります。
律子役を務めるのは、女優・声優また歌手としても活躍してきた南里侑香。
これまでに数々の舞台に出演し、2001年の「パワーパフガールズ(バブルス役)」で声優デビュー、ソロシンガーとしてアニメソングなども歌っています。
南里侑香の出身地が「坂道のアポロン」の舞台、長崎・佐世保であることにも注目です。
深堀 百合香 / (CV:遠藤 綾)
【アポロン】本日フジテレビで放送の第6話は、24:55〜、東海テレビは26:15〜と、10分繰り下げとなります。とうぞご注意を!先行カット第1弾は百合香さん。 pic.twitter.com/rYlnZZ5R
— 坂道のアポロン (@apollon_anime) May 17, 2012
薫と千太郎たちの先輩で高校2年生の深堀百合香は、美術部に所属するミステリアスな美人です。
不良たちに絡まれる百合香を千太郎が助けたことがきっかけで、薫や律子とも交流するようになります。
その時を境に、百合香は千太郎から恋心を抱かれるのでした。
アニメ「坂道のアポロン」で百合子香役を務めるのは、「らき☆すた(高良みゆき役)」「マクロスフロンティア(シェリル・ノーム)」「妖怪ウォッチ(コマさん役)」などを代表作に持つ遠藤綾です。
好奇心旺盛なお嬢様の百合香を見事に演じています。
桂木 淳一 / (声:諏訪部 順一・歌唱:古川 昌義・演奏:類家 心平)
【8話先行場面カット③】淳兄の視線。#apollon_anime pic.twitter.com/v4oCeZJy
— 坂道のアポロン (@apollon_anime) May 31, 2012
千太郎が幼い頃から「淳兄」と慕い、憧れの存在として意識してきた桂木淳一。
ムカエレコードの隣に実家があり、今は東京の大学に通っています。
淳一は長崎に帰るたびにムカエレコードに寄り、千太郎たちとジャズ演奏を楽しんでいました。
バンドではトランペットを担当しています。
アニメ「坂道のアポロン」で淳一役を演じるのは、「テニスの王子様(跡部景吾役)」「黒子のバスケ(青峰大輝役)」など多数の有名作品で活躍する諏訪部順一です。
諏訪部順一によって息が吹き込まれた淳一は、大人びていて独特の雰囲気があり、とても素敵ですよ。
「坂道のアポロン」が高評価を受ける”すごい”理由
「坂道のアポロン」は多くの視聴者から「極上の音楽アニメだ」と高い評価を得ています。
アニメの中に登場するさまざまなこだわりが感動を生み、名作だと感じる人が続出しているのです。
いったいどんなこだわりや素晴らしいシーンがあるのでしょうか?
次では「坂道のアポロン」が高評価を受けるすごい理由について解説していきます。
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リアリティのある演奏シーンがすごい
アニメ「坂道のアポロン」では、実在のミュージシャンの協力によって、リアリティのある演奏シーンが放送されています。
薫のピアノはピアニストの松永貴志が、千太郎のドラムはドラマーの石若駿が、そして淳一のトランペットはトランぺッターの類家心平が演奏しました。
音源を収録する際は、演奏する松永貴志と石若駿を10数台のカメラがさまざまなアングルから取り囲み、演奏の様子を撮影。
その映像をもとに作画を行いました。
さらには薫と千太郎の繊細な心情を表現するために、演技指導も行われたのです。
これらのこだわりがリアリティのあるアニメ映像として再現されているのですね。
3分31秒の超異例ジャズセッションがすごい
アニメ「坂道のアポロン」第7話のジャズセッションが「すごすぎる」「原作の再現度が高い」と話題になっています。
これは学園祭でピアノを弾く薫に千太郎がドラムでセッションをするシーンです。
3分31秒にわたる演奏は、ほかのアニメでは未だかつてない超異例の長さ。
音楽プロデューサー・菅野よう子、監督・渡辺信一郎、そして松永貴志と石若駿の演奏によって最高のケミストリーが起こっていますよ。
本物のJAZZへのこだわりがすごい
アニメ「坂道のアポロン」で演奏されるジャズ音楽は、「本物のジャズ」と言えるほどハイクオリティです。
徹底的に音楽を追求する渡辺信一郎監督とプロデューサー・菅野よう子がタッグを組んだ作品なので、そのこだわりはほかの音楽アニメと一線を画しています。
実は過去に「カウボーイビバップ」というBGMにジャズを使った作品で、2人は監督と音楽を担当したことがあったのです。
その強力な2人が再びコラボして、奥深い音楽作品を作り上げています。
アニメ「坂道のアポロン」に登場するジャズの名曲5選
アニメ「坂道のアポロン」の劇中では、さまざまなジャズ音楽が流れます。
豪華ミュージシャンの演奏・歌唱と、アニメや映画などの音楽を手がけてきた菅野よう子のトータルプロデュースによって、素晴らしい音楽が視聴者に届けられるのです。
ここからは、「坂道のアポロン」に登場するジャズの名曲5選を紹介します。
オリジナル・サウンドトラックにも収録されているので、CDを購入したり、PCにダウンロードしたりして聴いてみてくださいね。
バードランドの子守唄 / featuring手嶌 葵
「バードランドの子守唄」はイギリス生まれのジャズピアニスト、ジョージ・シアリングによって作曲されたジャズの名曲です。
アニメ「坂道のアポロン」では、ジブリ音楽などで有名な歌手・手嶌葵がカバーに参加しました。
本曲は、薫が小さい頃に出ていった母親と再会するために東京へ向かうシーンで流れます。
手嶌葵の優しく印象的な歌声に感情が揺さぶられますよ。
Moanin'
「Moanin'」は、アメリカのジャズドラマーであるアート・ブレイキーが発表したアルバムに収録された1曲です。
ジャズピアニストのボビー・ティモンズが作曲を手がけ、ソウル・ジャズを代表する名曲として現在も世界中で愛されています。
ジャズに詳しくなくても、イントロを聴くと「この曲知ってる!」と思う人も多いのではないでしょうか?
アニメ「坂道のアポロン」では、記念すべき第1話のタイトルにもなっています。
Four
「Four」はアメリカのジャズトランペット奏者のマイルス・デイヴィスが手がけた楽曲です。
日本で彼は「モダン・ジャズの帝王」とも称されています。
曲中のトランペットの音色がセクシーでかっこいいですよね。
アニメ「坂道のアポロン」では、淳一が東京に旅立つ前の最後のセッションとして、千太郎と共に演奏します。
また、律子が文化祭のためにこの曲を練習するシーンもありました。
My Favorite Things / featuring:南里 侑香
「My Favorite Things」はアメリカのサックス奏者ジョン・コルトレーンが1961年に、ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」劇中歌のカバー曲として発表しました。
その後数々の有名アーティストたちによってカバーされ続けています。
ノスタルジックな雰囲気がとても心地の良いナンバーですよね。
アニメ「坂道のアポロン」ではこの曲に乗せて、律子の声を担当する南里侑香の歌声も堪能できますよ。
Someday My Prince Will Come
「Someday My Prince Will Come(いつか王子様が)」は、ディズニー映画「白雪姫」の挿入歌で、マイルス・デイヴィスをはじめとする多くのジャズアーティストたちがカバーしています。
コード進行が秀逸でおもしろいことから人気となり、現在ではジャズのスタンダードとして認知されていますよ。
アニメ「坂道のアポロン」では、曲名の「いつか王子様が」が第3話のタイトルにもなっています。
アニメ「坂道のアポロン」は無料で見れる?
動画配信サービスのU-NEXTやFODプレミアムを利用すれば、アニメ「坂道のアポロン」を無料視聴できます。
U-NEXTは31日間の無料期間中に見放題作品を何度でも視聴できますよ。
FODプレミアムは2週間無料で、FOD独占配信アニメも視聴可能です。
「坂道のアポロン」はハイレベルな超本格ジャズアニメ!見るとジャズが聴きたくなるかも
小玉ユキによる漫画を原作とする青春ジャズアニメ「坂道のアポロン」。
薫や千太郎といった若者の友情・恋愛模様が、ジャズを通して描かれています。
原作のおもしろさもさることながら、劇中で演奏されるジャズミュージックの再現度と音楽性の高さに高評価が集まっているのです。
アニメ「坂道のアポロン」を観て、往年のジャズの名曲を楽しんでくださいね。
この記事のまとめ!
- 「坂道のアポロン」はジャズを通して学生たちの青春を描いた本格派音楽アニメ
- 実在のミュージシャンたちが手がけるリアリティのある演奏シーンが話題
- アニメ「坂道のアポロン」を視聴して、ジャズの世界に浸ろう