わたし、屋上おくじょうで靴くつを脱ぬぎかけた時ときに
三みつ編あみの先客せんきゃくに、声こえをかけてしまった。
「ねえ、やめなよ」
口くちをついて出でただけ。
ホントはどうでもよかった。
先さきを越こされるのが、なんとなく癪しゃくだった。
三みつ編あみの子こは、語かたる。
どっかで聞きいたようなこと
「運命うんめいの人ひとだった。
どうしても愛あいされたかった」
ふざけんな!そんなことくらいで
わたしの先さきを越こそうだなんて!
欲ほしいものが手てに入はいらないなんて
奪うばわれたことすらないくせに!
「話はなしたら楽らくになった」って
三みつ編あみの子こは、消きえてった。
さぁ、今日きょうこそは と 靴くつを
脱ぬぎかけたらそこに
背せの低ひくい女おんなの子こ
また声こえをかけてしまった。
背せの低ひくい子こは、語かたる。クラスでの孤独こどくを
「無視むしされて、奪うばわれて、
居場所いばしょがないんだ」って
ふざけんな!そんなことくらいで
私わたしの先さきを越こそうだなんて!
それでも、うちでは愛あいされて
あたたかいごはんもあるんでしょ?
「おなかがすいた」と 泣ないて
背せの低ひくい子こは、消きえてった。
そうやって、何人なんにんかに声こえをかけて
追おい返かえして
わたし自身じしんの痛いたみは誰だれにも言いえないまま
初はじめて見みつけたんだ。
似にたような悩なやみの子こ
何人目なんにんめかにあったんだ
黄色きいろいカーディガンの子こ
「うちに帰かえるたびに、増ふえ続つづける痣あざを
消けし去さってしまうため
ここに来きたの」と 言いった。
口くちをついて出でただけ。
ホントはどうでもよかった。
思おもってもいないこと
でも、声こえをかけてしまった。
「ねぇ、やめてよ」
ああ、どうしよう
この子こは止とめられない
わたしには止とめる資格しかくが無ない。
それでも、ここからは消きえてよ。
君きみを見みていると苦くるしいんだ。
「じゃあ今日きょうはやめておくよ」って
目めを伏ふせたまま消きえてった。
今日きょうこそは、誰だれもいない。
わたしひとりだけ
誰だれにも邪魔じゃまされない
邪魔じゃましてはくれない。
カーディガンは脱ぬいで
三みつ編あみをほどいて
背せの低ひくいわたしは
今いまから飛とびます。
わたしwatashi、屋上okujouでde靴kutsuをwo脱nuぎかけたgikaketa時tokiにni
三miつtsu編aみのmino先客senkyakuにni、声koeをかけてしまったwokaketeshimatta。
「ねえnee、やめなよyamenayo」
口kuchiをついてwotsuite出deただけtadake。
ホントhontoはどうでもよかったhadoudemoyokatta。
先sakiをwo越koされるのがsarerunoga、なんとなくnantonaku癪syakuだったdatta。
三miつtsu編aみのmino子koはha、語kataるru。
どっかでdokkade聞kiいたようなことitayounakoto
「運命unmeiのno人hitoだったdatta。
どうしてもdoushitemo愛aiされたかったsaretakatta」
ふざけんなfuzakenna!そんなことくらいでsonnakotokuraide
わたしのwatashino先sakiをwo越koそうだなんてsoudanante!
欲hoしいものがshiimonoga手teにni入haiらないなんてranainante
奪ubaわれたことすらないくせにwaretakotosuranaikuseni!
「話hanaしたらshitara楽rakuになったninatta」ってtte
三miつtsu編aみのmino子koはha、消kiえてったetetta。
さぁsaa、今日kyouこそはkosoha とto 靴kutsuをwo
脱nuぎかけたらそこにgikaketarasokoni
背seのno低hikuいi女onnaのno子ko
またmata声koeをかけてしまったwokaketeshimatta。
背seのno低hikuいi子koはha、語kataるru。クラスkurasuでのdeno孤独kodokuをwo
「無視mushiされてsarete、奪ubaわれてwarete、
居場所ibasyoがないんだganainda」ってtte
ふざけんなfuzakenna!そんなことくらいでsonnakotokuraide
私watashiのno先sakiをwo越koそうだなんてsoudanante!
それでもsoredemo、うちではuchideha愛aiされてsarete
あたたかいごはんもあるんでしょatatakaigohanmoarundesyo?
「おなかがすいたonakagasuita」とto 泣naいてite
背seのno低hikuいi子koはha、消kiえてったetetta。
そうやってsouyatte、何人nanninかにkani声koeをかけてwokakete
追oいi返kaeしてshite
わたしwatashi自身jishinのno痛itaみはmiha誰dareにもnimo言iえないままenaimama
初hajiめてmete見miつけたんだtsuketanda。
似niたようなtayouna悩nayaみのmino子ko
何人目nanninmeかにあったんだkaniattanda
黄色kiiroいiカkaーディガンdiganのno子ko
「うちにuchini帰kaeるたびにrutabini、増fuえe続tsuduけるkeru痣azaをwo
消keしshi去saってしまうためtteshimautame
ここにkokoni来kiたのtano」とto 言iったtta。
口kuchiをついてwotsuite出deただけtadake。
ホントhontoはどうでもよかったhadoudemoyokatta。
思omoってもいないことttemoinaikoto
でもdemo、声koeをかけてしまったwokaketeshimatta。
「ねぇnee、やめてよyameteyo」
ああaa、どうしようdoushiyou
このkono子koはha止toめられないmerarenai
わたしにはwatashiniha止toめるmeru資格shikakuがga無naいi。
それでもsoredemo、ここからはkokokaraha消kiえてよeteyo。
君kimiをwo見miているとteiruto苦kuruしいんだshiinda。
「じゃあjaa今日kyouはやめておくよhayameteokuyo」ってtte
目meをwo伏fuせたままsetamama消kiえてったetetta。
今日kyouこそはkosoha、誰dareもいないmoinai。
わたしひとりだけwatashihitoridake
誰dareにもnimo邪魔jamaされないsarenai
邪魔jamaしてはくれないshitehakurenai。
カkaーディガンdiganはha脱nuいでide
三miつtsu編aみをほどいてmiwohodoite
背seのno低hikuいわたしはiwatashiha
今imaからkara飛toびますbimasu。