この気持ち、届いてる？
形もなく、見る事も触れて確かめる事もできない気持ち。だからこそ、人は言葉なり贈り物なり何か形にして自分の気持ちを届けるのでしょう。
伝わってるのかな、と不安になる事ってありますよね、やっぱり。想ってるのが自分ばかりな気がしてしまったり。
HYの2ndアルバム『Street Story』に収録されている『あなた』は、溢れてどうしようもない気持ちを歌にした楽曲。タイトル通り、あなたに対する愛と気持ちを確認するような歌詞に特徴がある。
バンド自体は男性4人、女性1人と男性率が非常に高いがこの楽曲では唯一の女性である仲宗根泉がボーカルを担当をしている。元々、HYの楽曲は20～30代の男女の関係や気持ちを歌にした楽曲など、男女問わずファンが多かったが彼女が唄う歌は特に人気が高い。
本来はキーボード担当の仲宗根泉は、この他にも『NAO』や『366日』といった恋歌も担当。その作詞力から、詩集も2冊出版している。自分の恋愛経験を素直に綴った詩は恋する女性の心を掴み、恋愛の神様と呼ばれるほどである。
あなた
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愛する人の歌を歌いたいと思った
あなたの前じゃ出し切れない全ての想いを
この歌に託そうとして この歌を歌う
どうしようもないくらい泣ける夜もあった
あなたの前じゃ素直になれない自分がいて
分かっているから悔しい
≪あなた 歌詞より抜粋≫
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(中略)
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歌をこの歌を もしもあなたが聞いているなら
分かって欲しい私の想い 全てをかけて
あなたを愛してる
≪あなた 歌詞より抜粋≫
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歌詞では、恋人を前にすると素直になれない自分がいるから、この歌に気持ちを託そうという内容である。不器用で言いたい事も言えない自分が嫌で、不安や悲しみに振り回されるけど、相手の知らない所で泣いている。
でも、恋って楽しいだけじゃないよね、と女性の鏡のような事を言ってるわけだ。しかし、裏を返すと相手を遠まわしに非難しているようにも聞こえてくる。
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理解の上で 成り立つ恋を
想い合う事で 深まる愛を
あなたに気づいて欲しいから
≪あなた 歌詞より抜粋≫
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と言う事は近頃、相手と想い合えていないと言う事なのだろうかと妙に勘ぐってしまったり、
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分かってる 分かってる二人は きっと愛し合ってる
≪あなた 歌詞より抜粋≫
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信じているというより、自分に言い聞かせてるの？と感じてしまう。結局、相手の気持ちは直接聞かないとわからないと言う事なのだろう。
しかし、この楽曲の良い所は遠まわしに気持ちを確認しながらも、はっきりと自分の想いは伝えている事だ。
変わらない想いを、まっすぐ伝えたい
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この歌はこの歌は永遠に愛する あなたに
捧げる歌なの
≪あなた 歌詞より抜粋≫
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相手がどう思っていようと、変わらない想い。そのスタンスこそ、仲宗根が恋愛の神様と呼ばれる所以なのかもしれない。
相手への気持ちが自分にあるのか、確認したくなったら『あなた』を相手へ贈ってみよう。もしくはカラオケで歌っても良い。
目を逸らさず、きちんと聴いてくれたのなら、それこそ想いが伝わったと言う確かな「証明」なのだから。
TEXT：空屋まひろ
