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及川光博「死んでもいい’98」で国民総ベイベー&男子化!ミッチーはイイぞ!

「ミッチーのライブがスゴイ」。SNSをにぎわす噂の真相が気になり、軽はずみに及川光博のライブに参加したあの日から、私の人生は変わってしまった。筆を執る者として恥ずかしいほど「スゴイ」の言葉しか出ない、独自の世界観で完成されたライブ。コロッと虜になってしまった。

ミュージシャンとしての及川光博

「ミッチー」の愛称で知られる及川光博。近年は俳優としての活躍も目立つが、まもなく50歳を迎えようとしている今でも毎年ライブを欠かさない、ゴリゴリのミュージシャンである。

ミッチーのライブは、生半可なものではない。魔物が棲んでいるといっていい。音楽を通し、あの日私はたしかにミッチーを愛したし、ミッチーに愛された。そう思わせるライブが出来るミュージシャンを、本物と呼ぶのだと私は思う。

愛称であるミッチーを「職業」でもあるという及川光博。ライブにおいては、コンセプトの立案から構成、演出、その他細部に至るまですべてセルフプロデュースで行っているという。

彼の楽曲は実に幅が広い。ポップス、ロック、ジャズとさまざまなテイストを持ちながら、身体の芯まで響くドラム&ベース、骨太なホーンの音色が非常にファンキーでもある。

それでいて、歌謡曲を思わせるようなキャッチーなメロディラインがクセになる。バラードをのぞくほぼすべての楽曲には振りが付けられ、ファンも一緒に踊るのがライブのお決まりだ。

指先まで表情をもつしなやかなダンスと甘い歌声は、まるで年齢を感じさせない。プリンスを敬愛し、幼少のころから宝塚歌劇団のショーに触れていたというミッチーの生きざますべてが、ライブにつまっている。

強烈な世界観。ミッチーのライブはスゴイ


ミッチーのライブは世界観にまったくブレがない。ファンにうかがいをたてるようなライブではない。「これが自分だ」と、ライブで表現し尽くす。それがミッチーであり、そんなミッチーを全力で愛するのがベイベー&男子諸君だ。

私自身、初めてのミッチーライブということで多少の予習はしていたし、きっと楽しいだろうとは思っていた。しかしまさか汗だくになるほど踊り狂い、声が枯れるまでミッチーの名を呼ぶなどとは想像もしていなかった。

まわりの目など気にならない。気にする必要がない。自己解放の時間がそこにあった。

知らない曲ですら、身体が勝手に動く。ダンサーやコーラス、バンドメンバー、ミッチーのパワーに乗せられるまま、自然と身体が踊り出す。

ミッチーのライブは、コール&レスポンスもスゴイ。もちろん、誰かが統制をとるわけでも、強制されるわけでもない。

「この声は必ずミッチーに届いている」。ミッチーはそう思わせてくれるのだ。ファンひとりひとりを愛し、見つめてくれているのが分かる。だからこそ全身でミッチーに「愛」を送りたくなる。


「愛してる」と、簡単に言ってしまわないのがミッチーだ。
それでも、彼から放たれる言葉やふるまいはポジティブなものばかりで、ベイベー&男子を常に褒め、認めてくれる。心を寄せてくれる。

ベイベー&男子の笑顔のために今、ミッチーが全力を尽くしているのが分かる。ミッチーがくれるのはそういう愛だ。

ライブはまさに愛の時間であり、愛の交換。ミッチーのくれた愛が自己肯定力を高め、ライブ終わりの帰り道にはいつもより自分を好きになれる。

ミッチーがあの日かけた魔法は、いまも解けない。

ある曲が始まる直前、会場中がそそくさと準備を始める。ベイベー&男子の両手にはポンポン。

「今の気分は!?」
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「死んでも・・・」
「いい!」
楽しく 楽しく
Yeah Yeah Yeah Yeah
(Come On!)
≪死んでもいい '98 歌詞より抜粋≫
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ライブの定番曲『死んでもいい’98』。会場のボルテージは最高潮だ。

「死んでもいい」くらいの愛

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ありふれた日々と
それなりの将来・・・
憧れの男性に
なれそうもないです・・・
逃げだす勇気も
いすわる努力も・・・
持ちあわせがない
≪死んでもいい '98 歌詞より抜粋≫
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当時“王子様”のキャラクターで注目を集めたミッチーにしては、どこか自信なさげな男が主人公だ。

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それならばボクは
命! 命がけで
キミの人生に
花を咲かせよう
"死んでもいい"なんて
思えちゃうくらいの
トキメキをボクに下さい
明日とひきかえに
≪死んでもいい '98 歌詞より抜粋≫
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いや、ちがう。命がけで愛を誓う。これぞミッチー流の愛だ。

好きな女性に対して情けない男になれる、それほど惚れ込まれてみたいという女ごころをもくすぐる。


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時間を超えて
瞬く星は照らすよ
退廃ムードじゃいられない
生涯絶好調 まだまだ・・・
「いくよー!」
≪死んでもいい '98 歌詞より抜粋≫
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『死んでもいい’98』の発表はタイトル通りの98年。歌詞にもあるように、どこか退廃ムードが漂っていた時代でもあった。

それすら飛び越えて、突き抜けるポジティブ。ミッチーがミッチーたる所以だ。

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人間の気も知らずに
くり返す流行・・・
辿るべき道は
何度も来た道・・・
シアワセにできるか
どうかわからない・・・
だがボクはボクの
シアワセの為に
命! 命がけで
愛と真実の 謎に答えよう
≪死んでもいい '98 歌詞より抜粋≫
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歌詞は思いがけず深い。人間の真理をも突いてくる。

愛すること、生きること、死ぬこと…聡明なミッチーだからこそ、客観的に捉えた上で、主観的に表現することができるのかもしれない。

オリジナルの世界を構築する人は、誰もが哲学者だ。

あなたもバラ色のミッチーワールドへ


ミッチーのライブは、初心者ベイベーのためにいつでも門戸を広げている。最後列の座席は「サイコー!シート」として破格の3000円で、最後列から5列以内の座席は「ゴーゴー!シート」として5500円で販売されている。

「噂のミッチーを見てみたい」という一般層に優しい値段設定。こんなところにもミッチーの愛を感じずにはいられない。ベイベー&男子諸君もたいへん優しく親切で、さすがはミッチーを愛する人たちだと感激した。

だが、一度ミッチーに出会ってしまったらもう戻れない。「1回だけ見てみたい」は通用しない。必ずまた、あの空間に行きたくなる。

それだけは、一足先にミッチーワールドへ入り込んでしまった者として忠告しておきたい。

だがしかし、ミッチーはイイぞ。

TEXT シンアキコ

1969年10月24日生まれ。東京都出身。 96年、シングル『モラリティー』でアーティストとしてデビュー。独自の音楽性とその個性が注目を集め、98年ドラマ『WITH LOVE』で俳優活動をスタート。以後、アルバムリリースや毎年全国ツアーを行うとともに、ドラマ、映画、CM等で活躍。現在に至る。 主な···

この特集へのレビュー

女性

さおちゃん

2019/11/15 10:22

及川光博さんのワンマンショーは、色っぽくて、楽しく、ファンキーでキラキラさせてもらえるので、また、及川光博さんミッチーに会いにいこう❗と思ってしいます。なにより、ミッチーカッコいいですよね😉

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