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「ストーリーの先に」は、ストーリー=人生を表現した楽曲だ

ハスキーで掠れた歌声と背中を勢いよく押すような歌詞が印象的な二人組バンド『GLIM SPANKY』。 彼女たちの新曲『ストーリーの先に』に込められた歌詞世界を紐解いていきます。

「言葉」をテーマにしたドラマ「Re:フォロワー」主題歌


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窓を叩く亡霊
それは現実か
手招きしてくるよ
≪ストーリーの先に 歌詞より抜粋≫
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『GLIM SPANKY』は、長野県出身の男女2人組で構成されたロックユニットです。

2007年結成当時は4人組でしたが、2010年の上京を機に現在の2人組となりました。

60、70年代を感じさせるロックサウンドに、ハスキーな松尾レミの声が特徴的です。

『ストーリーの先に』は、2019年10月にYoutubeにて公開された『GLIM SPANKY』の新曲です。

テレビドラマ『Re:フォロワー』の主題歌として制作されたこの楽曲は、歌詞や曲調も物語に合わせて作られたのか、ピッタリとドラマに合った雰囲気を出しています。

『Re:フォロワー』はSNSで自分を偽って投稿を繰り返す裏アカ(ウラアカ)が流行している世界で、主人公の池永一十三(西銘駿)たちが寄せられた悩みや恨みを解決するべく、選ばれた者に「言葉」を授けるという物語です。

どこかサスペンスじみたドラマの雰囲気と、SNSを使った裏アカの存在が、楽曲の出だしの歌詞「窓を叩く亡霊」「嘘ばかりのストーリー」とマッチしています。

ストーリー=人生と読み取れる歌詞に込められた想い



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嘘ばかりのストーリーがまるで
正しい様なふりして蔓延るよ
いま生きているストーリーが
決して本当かは解んない
≪ストーリーの先に 歌詞より抜粋≫
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『ストーリーの先に』のテーマとして繰り返される、ストーリーという言葉の解釈ですが、これは「今生きている」と言っていることから「人生そのもの」を表していると思われます。

そう考えると、人生とは嘘ばかりで本当の気持ちが表せない、やるせないものだと歌っていると読み取れます。

お世辞や建前などの嘘ばかりの社会で、自らの人生も偽って生きていくのか。

そんな現実に対する疑問と反感の想いが込められているように感じられます。

また、途中の歌詞で「夢から目覚めるまでは」「優しいあの声が呼ぶ方へ」などといった表現が出てきます。

これは今生きている人生を終えてあの世へといくこと、つまり死ぬまでという意味と考えられます。

死ぬまでこの世界が正しいかどうか分からない、死んでしまっても決して後悔だけはしたくない。

GLIM SPANKYらしい、現実をまっすぐに見た歌詞だと感じます。

どこか突き放した、けれど励まされる「GLIM SPANKY」の魅力



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夢から目覚める時だわ
嘘ばかりのストーリーを抜けて
優しいあの声が呼ぶ方へ
≪ストーリーの先に 歌詞より抜粋≫
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楽曲のラストでは、嘘だらけの人生から目覚め「優しいあの声が呼ぶ方へ」と、どこか死を連想されるような表現があります。

しかし、そんな表現でも曲の雰囲気は暗くなく、明るく前を向かせてくれるような印象を受けます。

『ストーリーの先に』の作詞・作曲を手掛けた松尾レミは、楽曲のインタビューにて自身の音楽を「動き出す為の、ほんのちょっとのきっかけ。

それによって"一緒に進んでいる”という温もりを感じられる楽曲にしたい」と語っています。



そう考えてみると『ONE PIECE FILM GOLD』の主題歌で話題になった『怒りをくれよ』や、『警視庁・捜査一課長 season3』のテーマ曲『All Of Us』など、どの楽曲もどこか励まして、前へと背中を押してくれる曲が多いように感じます。

『ストーリーの先に』はMVとライブの動画がそれぞれYoutubeに公開されています。

また『Tiny Bird』『Breaking Down Blues』を同時収録したシングルCDが発売中です。

そして数量限定の初回限定盤の商品には、ライブ映像が収録されています。

気になった方はぜひ聴いてみてくださいね。


TEXT 空野カケル

●GLIM SPANKY(グリム・スパンキー) 新しい時代を感じさせるサウンドを鳴らす、松尾レミ(Vo/Gt)&亀本寛貴(Gt)からなる男女ニ人組ロックユニット。 アートや文学やファッション等、カルチャーと共にロックはあることを提示している。 2014年に1stミニアルバム『焦燥』でメジャーデビュ···

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