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吉川晃司と大男のコンビといえば…

日曜日の夜はドラマを見ることが増えた。そしてこの秋に放送されたドラマにも注目が集まった。『半沢直樹』の同名原作の著者:池井戸潤の直木賞受賞作『下町ロケット』が半沢と同じスタッフによって映像化。視聴率も高い数字をキープして、確固たる人気を誇示した。


日曜日の夜はドラマを見ることが増えた。そしてこの秋に放送されたドラマにも注目が集まった。『半沢直樹』の同名原作の著者:池井戸潤の直木賞受賞作『下町ロケット』が半沢と同じスタッフによって映像化。視聴率も高い数字をキープして、確固たる人気を誇示した。

キャストも豪華だ。主演の阿部寛を筆頭に、土屋太鳳・真矢みき・立川談春・安田顕などが脇を固める。中でも帝国重工 宇宙航空部 部長:財前道生を演じる吉川晃司の役へのはまり具合には文句の付けようがない。大企業の部長らしい凛とした佇まいやポマードで固めたシルバーブロンドの髪、スーツが映える鍛え上げられた体。名優:阿部寛と肩を並べても見劣りしない名演技だった。

そんな阿部は189cm。吉川も182cmあるので小さくはないが、やはり阿部相手だと吉川も華奢に見える。そんな構図を見ていて、布袋寅泰と組んだCOMPLEXを思い出した。ジェルでビンビンに反り上げた髪型が187cmの布袋をより大きく見せた。バンド結成当時はアイドル路線からの脱却を図る吉川と、BOØWY解散後で新しい音楽を模索していた布袋のタッグで世間の注目をさらった。中でもデビュー曲『BE MY BABY』と並んで人気なのが、『恋をとめないで』だ。


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夜のデイトは危険すぎるからなんて
だからどうした お前の気持ちだろ
そのドアを力いっぱい 閉めれば済む事さ
いつまで少女でいる気なのさ
もう出掛ける時間だろ しっかりコロンたたいて
とびっきりの微笑みを みせてくれよ
お前みたいにそんな きれいごとばかりかんがえたら
恋なんてもう するもんじゃない
お嬢さんのつもりが 臆病になっているだけ
部屋にこもって 夢見るのかい
家の前で待ってるよ だれが引き止めても
土曜の夜さ 連れ出してあげる

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布袋のギターテクニックがイントロから光る。高鳴る電子音はまるでバイクのエンジンをふかしているかのようだ。そこに吉川の甘くてムーディーな声が加わる。土曜の夜に女の子を遊びに誘う色男を描いた歌詞にベストマッチ

こんな伊達男に口説かれて女の子も気負いしている。そんな彼女に対して、俺様口調で主人公は語りかける。

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Don't stop my love
恋をとめないで
気持ち揺れるまま 俺にまかせて
Don't stop my love
恋をとめないで
どんな事からも 守ってあげるから
Don't stop my love
恋をとめないで
今を正直に恋をしようよ
Don't stop my love…

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俺様の恋心を止めんじゃね~よ。終始、オラオラで押し切った主人公は乗り合わせたバイクに彼女を跨らせ、土曜の夜へと消える。正直に、今を楽しめ。どんなことがあっても俺が守ってやる。主人公は、吉川のような甘いマスクの持ち主か、それとも布袋のようなクールな眼差しの持ち主か。どちらにせよ、口説かれた女の子は骨抜きにされそうだ。

2011年の東日本大震災後にCOMPLEXは限定的に再結成をした。1988年の結成からわずかな活動期間で休止となった二人の活動。「活動急死」などと吉川も自嘲したが、軋轢を生んだのは音楽性の違いだった。アイドルの吉川と、ロックの布袋。組まなければ友達を無くすことはなかったのに、と布袋は後悔した。

しかし、震災をきっかけに二人は再び心を一つにしてステージに立った。活動の幅を広げ、キャリアを積んだ二人だからこそ、また二人での音楽を楽しむ余裕が出来た。吉川が俳優という仕事を通して成長したのは『下町ロケット』での演技を見れば疑う余地はない。これからはどんな活躍を吉川は見せてくれるのか

Don't stop my love。仕事にかける男の情熱をとめないで。

TEXT:田中利知

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