1. 歌詞検索UtaTen
  2. コラム&特集
  3. J-POP
  4. 宇多田ヒカル

宇多田ヒカル「誰にも言わない」で描かれる欲望と覚悟

TOP画像引用元 (Amazon)
宇多田ヒカルの『誰にも言わない』には主人公と「君」の秘密の関係が描かれています。それは痛みを伴う危険な関係であり、とても直接的な欲望の表れでもあります。そこには、自分の感性を磨くための覚悟と決意があるのです。

誰にも言えない秘密の関係

『誰にも言わない』は、2020年5月29日に発売された宇多田ヒカルの配信限定シングルです。

自身が出演しているCMに起用されているので、耳にした人も多いでしょう。

かなり複雑なリズムと美しいメロディーが印象的な曲で、彼女のセクシーな歌声もとても魅力的です。

さっそく歌詞の意味を見ていきましょう。

----------------
いくつもの出会いと別れ
振り返って、思う
一人で生きるより
永久に傷つきたい
そう思えなきゃ楽しくないじゃん
過去から学ぶより
君に近づきたい
今夜のことは誰にも言わない
≪誰にも言わない 歌詞より抜粋≫
----------------

生きていく中で多くの出会いと別れがあります。

誰かと人生の時間を共にすることは素晴らしいことですが、その関係が悪化した時には多くの痛みを伴う経験となるでしょう。

ここでは傷ついても良いから一人で生きるのではなく、誰かと一緒に居たいという想いが描かれています。

過去に痛みを味わい、傷ついた経験があってもなお「君」に近づいてしまう。

「誰にも言えない」二人の関係は不倫のような秘密にしておくべき関係なのかもしれません。


----------------
I won't tell my friends
'Cause I know they're gonna worry
I won't blame anyone else
For what happens to me
≪誰にも言わない 歌詞より抜粋≫
----------------

英語の歌詞を和訳して意味を見てみましょう。

「友だちには言えない。彼らは心配するだろうから。私の身に起こることに対して、他の誰のせいにもするつもりはないわ。」といった意味になります。

友人にも誰にも言えない「君」との関係。

傷ついたとしても、何が起こったとしてもそれは自分の責任です。

誰のせいにもするつもりはないという決意と覚悟がうかがえますね。

直接的な欲望の表現


----------------
一人で生きるより
永久に傷つきたい
そう思うのはただのワガママ
罪を覚えるより
君に教わりたい
今夜のことは誰にも言わない
明日から逃げるより
今に囚われたい
まわり道には色気が無いじゃん
≪誰にも言わない 歌詞より抜粋≫
----------------

私は傷ついても構わないし何が起こってもいい。

自分で責任を取るのだから、誰に何かを言われる筋合いもありませんよね。

それが、単なるワガママだということを主人公も理解しているようです。

結局、自分を曲げるのではなく、自分自身でいることを選択した主人公。

欲望に忠実な主人公は「今、この時」が全てだという刹那な感情が溢れているようです。

「まわり道には色気がないじゃん」というフレーズも印象的です。

主人公の欲望はさらに直接的になっていきます。


----------------
Can you satisfy me
Boy you know what I need
I just want your body
I just want your body
≪誰にも言わない 歌詞より抜粋≫
----------------

「貴方は私を満足させてくれるの?ねえ、私が何を求めているかわかってるでしょう 私はただあなたの体が欲しいだけなの」といった意味です。

まわり道せずに、君の体を求める主人公の欲望が表現されています。

ここにあるのは、何を言われても関係ないという強い思いです。

自分の欲望と刹那な快感に対する純粋な肯定を真っすぐに描いています。

宇多田ヒカルの表現の強さを感じられると思います。

自分の感性を磨くために


----------------
One way street 照らす月と歩いた
好きな歌口ずさみながら
感じたくないことも感じなきゃ
何も感じられなくなるから
≪誰にも言わない 歌詞より抜粋≫
----------------

最後にこの曲のテーマというべきフレーズが登場します。

「感じたくないことも感じなきゃ 何も感じられなくなるから」

傷ついても何を言われても欲望に従って危険な関係に身を投じる主人公。

それは「何かを感じる心」を失わず、感受性を磨き続けるためなのです。

最も恐ろしいのは「何も感じられなくなる」こと。

そうならないために、痛みを感じることをも肯定しているのです。

宇多田ヒカルが伝えたかったのは、感性を磨くことの重要性だったのかもしれません。


TEXT まぐろ

シンガー・ソングライター 1983年1月19日生まれ 1998年12月9日にリリースされたデビューシングル『Automatic/time will tell』はダブルミリオンセールスを記録、15歳にして一躍トップアーティストの仲間入りを果たす。そのわずか数か月後にリリースされたファーストアルバム『First Love』はCD···

この特集へのレビュー

この特集へのレビューを書いてみませんか?

この特集へのレビューを投稿

  • ※レビューは全角500文字以内で入力してください。
  • ※誹謗中傷はご遠慮ください。
  • ※ひとつの特集に1回のみ投稿できます。
  • ※投稿の編集・削除はできません。
UtaTenはreCAPTCHAで保護されています
プライバシー - 利用契約