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【インタビュー】遊助の最新シングル「こむぎ」。大空を胸いっぱい吸い込みたくなるあったかい原点回帰ソング。

9月29日発売の遊助最新シングル『こむぎ』は、今を生きる人たちに向けたメッセージソングであり、そっと背中をおしてくれるような応援曲だ。いつでも“誰かのため”が曲作りの原動力となっているという遊助がこの曲に込めた想い、そして自らの音楽観についても語ってくれた。

自分のためではなく“誰か”のために曲を創る。

──今年3枚目、通算32枚目のシングルとなる今回の『こむぎ』ですが、まずは制作するに至った経緯を教えていただけますか?

遊助:いやー、毎回そうなんですけど◯枚目って言われると“あー、そんな作ったんだな”って思いますね。今回のシングルは、最初からこういうミディアムな曲調であったかーい感じでメッセージーを届けるみたいなのがいいねってあの人(音楽ディレクターさんを指す)と話し合って作りました。前回の『マジ歌』という曲が、EDMでピコパコした感じの曲調だったので、制作の段階からそれとは真逆に近い、ゆったりした初期の感じに戻す曲にしよう、と。


──音作りも生っぽい感じで、第一印象ですごく遊助さんらしい曲だなと思いました。

遊助:ありがとうございます。そういう“遊助らしい曲”を作りたいと、制作のみんなで話し合いました。


──この曲を初期の感じにしようと思った意図を教えていただけますか?

遊助:みんなと話していく中で、遊助といえば『ひまわり』とかの一連の曲のイメージが強いよねということと、さらにその懐かしい感じや親しみやすさ、日常に溶け込むような距離感のサウンドが、今のコロナ禍においてこそ求められているんじゃないかという話になりました。
それで、今回は改めて原点に立ち返って生っぽく優しさが感じられて、そこに僕の声がハマるようなサウンドと歌詞でいきたいと思って。テーマ的にはちょうどリリースのタイミングが秋だということで“支え合って立つこむぎ”というテーマができて、サウンド的には僕の気持ちも伝えて一緒に作っていったという感じです。


──ありがとうございます! 遊助さん的には、制作の皆さんの声を受けてテーマを形にしていった感じなんですね。

遊助:ですね。俺はいつも“こういう曲を作りたい”っていうのがあんまりないんですよ。今までも誰かが何かを言ってくれたりだとか、目の前にいる応援してくれる人だとか、傷ついた友達がいたりとか、いろんな方からいただいたコメントだとかがきっかけになっているんです。

モノづくりって0から1を創るってことだと思うんですけど、そのためのヒントは俺の場合はいつも“人”なんです。一番最初の、1stシングルの『ひまわり』って曲も先に応援してくださる方がいて、その方々に感謝の気持ちを伝えたいと思ってできた曲で、俺の音楽はそこから始まっているのでそこがずっと原点。

だから自分で世の中に何かを訴えたいとか、そんな大層なことを思ったこともなく、曲を作る原動力はいつも誰か求めてくれている人であり、身近にいる困っている人であり、こういう時代だからこそこういうこと言ってほしいっていうような表情や雰囲気、人なんです。


──自分ではなく“誰か”の“何か”が原動力になっているんですね。

遊助:そうです、そうです。もちろん全部が全部、そうじゃないですけどね。例えば曲を聴いて“この曲はこういうこと言ってほしいんだな”って曲からインスピレーションを受けることもあります。ただ、世の中をこういう風に変えたい、俺の生き様をこう伝えたいとかってことが原動力になることはまずないです。


──遊助さんは以前から、自分が作りたいという衝動じゃなく、誰かのために作りたいっていう衝動で曲を作っているっておっしゃっていますよね。どのタイミングで何を見ても同じことをおっしゃっている気がします。

遊助:マジで!? いやでもホント、ずーっとこうですね。むしろ、そこブレてなくて良かった(笑)。もう音楽はじめて13年目になりますけどずっとこのままなんで、きっとこれからもそこは変わんない。たぶん俺、一生こうだと思いますね。


今だからこそ届いて欲しい想いを曲に。

──今回の『こむぎ』は、先ほどもお話しされていたように、遊助さんの原点である『ひまわり』とも親和性のあるとてもあったかい曲だと思うんですが、ここからはUtaTenらしくその歌詞を紐解きながら伺っていきたいと思います。まずはどんなことを思ってこの歌詞を書いたかを全体的な視点から伺いたいのですが。

遊助:うーん、やっぱりこの時代だからこその歌詞にしたいなというのはありました。だから、“なんとかなるさ”とか“頑張っていこうぜ”っていうより、今は立ち止まって一回深呼吸する時じゃないのっていう歌詞を書いてみようかなって。

でも同時にこう、世の中が……なんていうんだろ、陰に入っている状態じゃないですか。コロナ禍で外にも出にくいしマスクも外しづらい、人との距離も保たなきゃいけない、会いたくても会えない、風を感じたくても感じにくい。それって深呼吸しにくくなってんなーとも思って。でも俺、深呼吸って大事だなって思うんです。呼吸を整えるっていうのは生きていく上ですごく大事! 某アニメで炭治郎も言ってました、呼吸が大切って。


──全集中で呼吸を極めてましたか(笑)。

遊助:はい(笑)。あ、同じこと言ってんなーって思って見てました。でもホントに人間にとって呼吸って大事だし、特に深呼吸はリセットでもあり、自分のエネルギーを蓄える一つの方法でもあると思うんです。だから詞を書くにあたって深呼吸をどういうふうに表現しようかなっていうのはまず考えましたね。で、大きく吸ってっていうのを俺語で考えたら「鼻から空吸って」になりました。


──すごい俺語ですよね! この一言でもう、すごく気持ちよさそうに両手を広げて深呼吸してる映像が浮かびます。

遊助:ああ、良かったです。この1行はもう、すぐできたんですよ。“大きく鼻から息を吸って”だとめちゃくちゃ長いじゃないですか。語呂も良くないし。「鼻から空吸ってゆっくりと吐くんだ」で、今言ってくれたみたいに大きく深呼吸してる姿が目に浮かぶし、外でっていうのも表せるし、これで全部が成立するなって。


──言いたいことが一番最初にドンと決まった感じですか?

遊助:いやそれが、これ実は一番言いたいことでもなかったんですけどね(笑)。これってホントはただの説明文ですから。外に出よう、大きく息を吸おう、ゆっくり呼吸しようっていうのを説明しただけ。でも、この一文で風を感じられるような状況を音楽から伝えたいなって思ったんです。

耳で風を感じるって難しいんですけど、音楽にはそういう力があると思うんですよね、五感を呼び起こすみたいな。昔の曲を聴いたらその当時付き合っていた彼女の匂いを思い出したり、校歌を思い出したら小学校の香りや見ていた風景を思い出したりとかすることってあるじゃないですか。音楽がその時の風とか香りとかを蘇らせること。

だから外に出にくくても、マスクをしてなきゃいけない状況が多くても、せめてこの曲を聴いた時だけは風を感じたり匂いを感じたりして、ゆっくり深呼吸してほしいなって思います。


──今だからこそ、生まれた曲という感じがしますね。

遊助:だと思います。やっぱり自分自身を見つめる状況がこの2年続いてるんで、今ってこのままで大丈夫かなとか、コロナ禍っていつまで続くんだろうとか、見えないものに不安がったりすることがすごく多くなっていると思うんです。

未来やウイルスとか、目に見えないからこそ怖がって不安に思ってどうしようどうしようって地団駄踏んでいる人達がいっぱいいる。でもそういう“見えないもの”に左右されるのもまた人間らしいし生きてる証なんじゃないかなとも思うので、“焦らなくていいよ。少し立ち止まってもいいよ”って伝えたくてこういう歌詞になりました。


涙は“溢れた想い”でできている。



──曲の中でご自身的に好きな部分、お気に入りのところはありますか?

遊助:うわ、ムズっ! 好きな部分…。あ、なんか俺がこれどうかなって言った時にスタジオの中で、“それめちゃくちゃ分かる!”ってなったところがあります。それが、「涙溢れるのは伝えきれない事まだまだあるからなんだね」って部分なんですよ。
これは、“なんで人って泣くんだろう”って思ったのがきっかけで。

うちのおじいちゃんが亡くなる直前に俺がギリギリ間に合っておじいちゃんが手を握ってくれたんですけど、手を握りながら涙がツーって流れたんですよ、言葉もなく。そのままおじいちゃんは亡くなったんですけど、その時に流れた涙がすごく印象的で、“伝えたいことがあったのかな”って思ったんです。赤ちゃんや小さい子もよく泣くじゃないですか。それってきっと言葉に表せない、伝えきれないから泣いてるんじゃないかと思うんです。

他にも、オリンピックで優勝して泣いているのは“ありがとう”が伝えきれてなくて、もっともっと言いたいけど言葉に表せないからかなとか、悔し涙も“ごめんなさい”とか言い切れないことがたくさんあるから泣いてるんじゃないかな、とか。

恋愛で嬉しくて泣いたり好きすぎて泣いちゃったりする時もあると思うし、別れる時も悔しかったり寂しかったりって感情をうまく言葉にできないから泣いてしまう。

そう考えると涙って、言葉じゃ伝えきれなかったものが代わりに溢れてきているんじゃないのかなって思ったんです。だからそれをそのまま詞にしました。


──ああ、確かに。すごく分かります。

遊助:さらに、涙が溢れた想いだって考えると、伝えない優しさもあるなとも思ったんですよ。例えば一人で東京で頑張ってる人だったら、親に“大丈夫だから心配しないで”とか、辛いことがあって友達に昨日なにかあった?って聞かれても“別に何もないけど”って答えたりとか、心配させたくないから本当のことを伝えない。

それを詞では「殻」って表現してます。嘘じゃなくて、嘘は絶対よくないんだけど、どっかでいい意味での「殻」をつくる。それってネガティブなことじゃなくて優しさでもあるよなーって。

だから「破り捨てたい殻は優しさで出来ている」んだと思うんです。コロナ禍だからこそ、親に不安を見せたくなかったり実家に帰りたくても帰れなかったり、一人で寂しい時でも友達や昔の恋人に連絡しにくかったりとか。わかんないですけど、そういう人がいっぱいいるんだろうなって思って。

そういう人たちは弱みを見せたくないっていう気持ちの中に弱みを見せたら甘えちゃうなとか、迷惑かけちゃうかもなって優しさがあると思うから、嘘は嘘かもしれないけど“いやいや、それってお前の優しさじゃん”っていうような歌詞を書きたいなと思って書きました。


──“殻”ってあまりいい意味で使われることがないので、この「殻は優しさでできている」という言葉はすごく新鮮でした。

遊助:殻を破れとかって言いますもんね。でも俺は殻ってあってもいいじゃんと思うんですよ。決して悪いことではないと思います。


“らしさ”は、誰かの都合のいい“らしさ”でしかない。

──2番の「そんなやつだと思わなかった」って言われてしまったのは、その“殻”を破ったがゆえなのかなって気もしたんですが。

遊助:ここが繋がってるかどうかは聴く人次第ではあるんですけど、殻を破って本心を出したがゆえにこう言われちゃったんだったら切なすぎますよね。

でも、世の中こういう言葉がはびこってる気がするんですよ。“おまえ、そんなヤツだと思わなかったわー”みたいに言われることってけっこうあると思う。そんなことよく言えるよなって思いますけど。


──言われた状況にもよりますけど、その時のその相手を全否定する言葉ですからね。

遊助:すごい上から目線な言葉ですよね。でもそれって否定されるのも、否定されて謝るのも違うと思うんですよ。だって自分が思う“らしさ”と他人が思う“らしさ”って必ず一致するとは限らないですよね?

少なくとも俺は自分らしさって何だろうって考えても、自分では自分の“らしさ”ってどこにあるか分かんなかったんですよ。やっぱり“人が思う俺っぽさ”と、“俺の中の俺っぽさ”って実はちょっとズレあるんじゃないかって思うことありますもん。“それ、お前が思う俺らしさじゃん? 俺のこと一体どう思ってたのよ”って(笑)。


──すごーく分かります。しかも人って変化する生き物ですし。

遊助:うん。例えば小学校の友達と高校の友達とで、それぞれ会う時に見せる顔ってきっと違うと思うし、恋人と会う時と家族でいる時の顔なんて違ってて普通だし。

それって両方とも自分を作ってるわけじゃないじゃないですか。でも結果、親だから知ってる“らしさ”と、恋人だから知ってる“らしさ”って違ってきますよね。

そういう風に、自分の中でもどれが“自分らしさ”か分かってない部分って基本みんなあると思うんですよ。だからその“らしさってなんなの”っていうことを、リアルに置き換えて書いてみたんです。さらにそこから2番のBメロの「誰か教えてよ 君らしく教えてよ」に繋がっていく。これはだから、“君が思ってる君らしい俺っていうのを教えて”ってことなんですよね。



──遊助さん自身も“遊助らしい”と言われてきたがゆえに、生まれた疑問なんですね。

遊助:いっぱい言われてきましたからね。こういう仕事をやってるから、“遊助らしいよね”とか、“お前らしい”とか言われることはやっぱりいっぱいあるんですよ。それこそ友達とかにも。なんならあの人(ディレクターさん)にも、“遊助さんらしい曲書いてください”って言われますし(笑)。

でもそれは俺にとっては悲しいとかムカつくとかじゃなくて、あー今回はそういう感じで受け取られてるんだとか、そういう風に思ってくれてるんだって嬉しくなったりすることなんです。たまに、“こういう感じのことも俺っぽいって言われるんだ!?”って発見もあったりして(笑)、嫌な感じでは全然ない。


──あ、まんまとわたしもさっき“遊助さんらしい”って言ってしまいました!(笑)

遊助:全然いいんです! こういう表に出る仕事の人ってそういう“らしさ”を作るのが大事みたいなところもあると思うので。でも、俺ってなんかいろんなことをやることが“らしさ”みたいになってるから、もはや何やっても“らしい”って言われるんですけどね。
訳わかんない曲作ってもしっとりした曲作っても、バラエティやってもクールなお芝居しても、どこの現場に行って何をしてても“俺らしい”らしいです(笑)。


──そういう、その人が思う“遊助さんらしさ”から外れたときに、この歌詞のように「そんなヤツだと思わなかった」って言われたりしたこともありますか?

遊助:あったと思います。でもあんまり覚えてないです。“別にお前のらしさの期待に応えるつもりねえし”って思いますしね(笑)。
なんだろうな、結局“らしさ”ってその言ってる人にとっての都合のいい“らしさ”でしかないと思うんですよね。だから俺はむしろこういう仕事だからこそ、その人それぞれが都合のいいように曲を感じてほしいし、都合がいいようにテレビで笑ってほしいし、都合のいいようにあのドラマかっこよかったって思ってもらっていいんです。俺はただの具材だから。


──遊助さん“らしさ”がいろいろあることが、武器になったりもするんですね。

遊助:そうですね。見ている人それぞれの都合のいい存在になることが俺にとっては悪いことではないし、その中でどう自分らしくアジャスト(調整)していくかが大事なのかなって思います。

それにみんなが思う“らしさ”がちょっとわかるからこそ逆に期待を裏切れるってこともあるんですよ。いろんな突拍子もないことやお芝居や曲を出してみたりできますし。サプライズってみんなが思う“俺らしさ”を自分でわかってないとできないですからね。

だから、そのみんなの思う“らしさ”を俺は否定的には全然思ってないんですけど、でも普通の生活の中で「そんな奴だと思わなかった」って言われる場面ってけっこうキツイことが多いですよね。でも、そこに惑わされすぎないでほしいなって思うんです。もちろん人の意見ってやっぱり気になるし、必要と思われた方が気持ちいいに決まってる。

だけどその時の誰かの“らしさ”を気にしすぎたら、何のために生きてるかわかんなくなっちゃうこともあるんじゃないかな。そういうことって若い子だけじゃなくてずいぶんな大人になってもあると思うんですよね。だから誰かが思う“自分らしさ”はそんな気にしなくてもいいと思う。俺みたいに、いろんな“らしさ”があっていいじゃんって思ってるくらいがいいのかなって思います。


聴いてくれる人がいなかったら絶対に歌わない!

──普通なら丸ごと人格を否定するような言葉ってなかなか発しないと思うんですが、SNSなども含め、他人を否定する言葉が軽く発せられる時代になっている、というようなことも曲の背景にはあるのかなって個人的には思ったのですが。

遊助:それもありますね。言葉が軽くなってしまうのは悲しいですよね。対面で顔を突き合わせて話せば伝わることも、言葉だけだとうまく伝わらなかったりもすると思いますし。でも、これからはそれが主流になっていくのかな。むしろ会ってる時の方が自分じゃないってことも出てきそう。


──ああ! それはすでにあるかもしれないです。

遊助:ね。会って話すと自分らしさが出せないってこともありそうで、どっちがホントなのか分からなくなりそうですよね。でもきっとネット上の自分もリアルな自分もどっちも自分なんですよ。だからどっちかを否定なんてしなくていいと思う。もしそうなりそうな時があったら、それこそ深呼吸してほしいですね。

▲遊助『こむぎ』MV

──この曲『こむぎ』は、MVも含めてそういうちょっと息苦しさを感じている方に届いてほしい曲だと思います。きっとすごく刺さる部分があると思います。

遊助:実はそういうコメントをけっこういただいていて、嬉しいしありがたいですね。聴いてる方のお役に立てているなら光栄です。


──それが遊助さんの歌う原動力ですもんね。

遊助:ホントそうなんですよ。そこしかないですから。聴く人いなかったらぜーーったい歌わないし、俺(笑)。百パー歌わないですね。普通のアーティストの方だったら、聴いてもらえなくても歌が好きだからとか自分を表現したいから歌うってあると思うんですけど、そういうの全くないもん、俺。むしろ自分で何かを伝えるより、人の話を聞くほうが好きなんですよ。だからライターさんのほうの立場になりたい。そっちのほうが楽しそう(笑)。


──こっち側、ですか!?(笑)

遊助:いや、ホント楽しそう。人の人生とかすげー聞きたい。俺、けっこう飲み行ったり飯行ったりして人の話聞くのすげー好きなんですよ。いろんな発見もあるし。


──確かに、遊助さんがいろいろな方に話を聞く企画とかおもしろそうですね。まずは周りのスタッフの方のお話とかどうですか。

遊助:スタッフ!? それはどうかな(笑)。ずっとおかしな話しながら楽屋でみんなで笑ってるだけですけど。僕らペラペラだからこそ束になってチームで戦ってるんで。たぶんここにいる全員束にしても半紙くらいの厚みにしかならないかもしれない(笑)。おもしろい話出てくるかなー。


──(笑)。でも、遊助さんはいろいろなことに興味がありそうな気がするので、誰に何を聴いても素敵な企画になりそうです。

遊助:でも俺、人にしか興味がないんですよねー、マジで。車買いたいとか、このブランド物がほしいとか、こういう家をいつか建てるぞとか昔から何もないし。いろいろ買うは買うけど、勧められてじゃあそれでってことが多いし。最近だったらDIYとかもやってるけど、コロナ明けて友達が遊びに来たら楽しいだろうなっていうので始めただけで、趣味みたいなものもあんまりないんだよね。

野球は好きだけど、自分では草野球もやってないし、上手くなりたいとかもないし。やめて25年一回もやってないんですよ。ゴルフもそうですけど、仲間と一緒にやったりするのが好きなだけで、一人で打ちっぱなしにいったりは全然しない。一緒に行く奴が楽しかったり、みんなとやってる雰囲気が好きでやってるだけで。

ライブも歌うことが好きでやっている訳じゃないので、一人で歌ったりカラオケ行ったりとかも全然ないですからね。その場に俺が歌って喜んでくれる人がいないと歌う気になれない。でも、人には興味があるんです。人の話や何を感じて何を思ってるのかっていうのはすごく興味があるし、聞きたい。だから羨ましい! いいなー俺、職に困ったらそっち側に就職しよう(笑)。


──あ、ではいつか遊助さんが誰かに話を聞いて、さらにそれを曲にするっていうそういう企画をやりましょう! 

遊助:え、曲作るの!? 話聞くだけじゃなくて曲も作んなきゃいけないんだ! それってそっち側じゃなくて結局こっち側じゃないですか(笑)。


──ですね(笑)。でもすごく素敵な曲が出来上がるような気がします。

遊助:いやー、話聞くだけでいいな、俺(笑)。


──残念(笑)。では、その辺はどうなるかお楽しみということで、最後に改めて最新曲『こむぎ』に込めた届けたい想いを聞かせていただけますか?

遊助:重複しちゃうんですけど、ホントに聴いてくださる方が、聴いてない人生より聴いた人生の方が少しでもあったかくなったりだとかプラスになったりだとかして、思い出の1ページに寄り添ってくれるような、そんなちょっとしたBGMになる曲を創り続けていきたいと思っているので、“ぜひここを聴いてください”というよりもお好きなように聴いて、ぜひ聴いてくれる人の曲にして欲しいなと思います。

遊助の曲ではありますが、俺はリリースした時点で聴いた方の曲になるもんだと思ってます。だからそれぞれの方の青空を思い浮かべて欲しいし、自分なりの深呼吸をしてその時に見上げた空の景色と重ね合わせて欲しいし、自分の曲にして欲しいなって思います。この曲がそういう曲になってくれたら嬉しいです。久しぶりの黄色い曲ですしね。そのためにタイトルも『こむぎ』にしたので、ぜひ自分のものとして楽しんで聴いてください!

TEXT 川畑貴美代(マイリブズ)
PHOTO Kei Sakuhara


遊助(上地雄輔)1979年4月18日生まれ。 神奈川県横須賀市出身。 ドラマ、映画、バラエティ、CMと多岐にわたり活躍。 幼稚園時代から野球を始め、野球の名門・横浜高等学校を卒業。 高校時代は松坂大輔とはチームメイトで、バッテリーを組んでいた。 2009年3月に“遊助”としてシングル「ひまわ···

この特集へのレビュー

女性

ひまママ

2021/09/30 14:27

最近きついことが多々あって沈みがちだったけど
私も空思いっきり吸ってみようかな
そしてゆっくり前向いてみますね
優しい歌をありがとう😀🌻

女性

★遊助and友助★

2021/09/30 07:51

やっぱ遊助最高だね🎶この時期だからこそ沁みる。雄ちゃんの想いはきっと皆んなにも届いているよ!もちろん私にもめっちゃささったよ。雄ちゃんいつもありがと🎶ずっとずっと大好き〜╰(*´︶`*)╯♡

女性

ひまわり

2021/09/29 22:22

遊助にこんなにも素敵な曲が産み出されるなら、コロナ禍でも悪い事ばかりではなかったのかもしれませんね。
大きな器で、優しく強い心を持つ遊助の言葉にいつも助けられています。

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