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【インタビュー】“私にとって音楽は呼吸”。人気声優・三澤紗千香が送り出すミニアルバム『深呼吸』発売! (1/2)

大人気ゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」のサクラバクシンオー役として大注目の三澤紗千香が、前作のアルバムから約1年振りとなるミニアルバム『深呼吸』を発売!今回はそんな彼女にインタビューを敢行しました!
アルバムを作るに至った経緯からBOX特典の砂時計にまつわる衝撃の事実や制作秘話はもちろん、詞曲やタイトルに込められた想い、そして何より三澤紗千香の音楽に対する想いをたっぷり詰め込んでお届けする。どこまで言ってOKなのか!? 限界ギリギリで書き起こしたロングインタビュー。アーティストとしての三澤紗千香を知る人も知らない人も、ぜひ最後までお楽しみください!

SNSとの距離感、自分に足りてないなと思った深呼吸。

──前作『I AM ME』から約1年ぶりのオリジナル作品リリースとなるミニアルバム発売ということで、まずはこのアルバムを作るに至った経緯を教えてください。


三澤紗千香(以下、三澤):はい。去年のちょうど同じ頃にアルバムをリリースさせていただいたんですけれども、その時は初めて作詞作曲させていただいた『I‘m here』っていうセカンドシングルからのアルバム発売という流れでした。
そのときに初めて自分が作詞作曲もできるんだっていう自信を持たせてもらったんですけれども、なかなか音楽活動をする機会がなく声優の活動の方で忙しくしていたら12月になっちゃったという感じで(笑)。

ただそんな中でも、いつ“音楽出していいよ”っていうお声がけいただいてもいいように、自分で作詞作曲した楽曲を作って、デモを作ってはひたすらユニバーサルのスタッフさんにアピールをし続けていたんです。作品が世に出る出ないは別にして、“こういう曲を作りました”みたいな感じなのをちょこちょこ送っていて。
ちょうど5曲ぐらいストックができた頃あたりに、“12月にミニアルバムを出しませんか”という話をいただきました。それが秋ぐらいかな?
ちょうどストックもできたし、その曲をリリースできたらうれしいなっていう気持ちがあったので、“出したいです!”と即お伝えして。それで作ることになりました。


──『深呼吸』というタイトルはもうその時からあったんですか?

三澤:コンセプトとかテーマを考えていく中でタイトルが出てきた感じですかね。
テーマとしてはまず、SNSとの関係、距離感みたいなものがありまして。自分が今までストックしていた曲がSNSとの距離感だったり心の中で人間関係について悩んだり思っていたことを曲にしていたものだったんですよ。
きっとそういうSNSとの距離感みたいなものはみんな悩んでいることだと思うし、分かってもらいやすいかなとも思ったし、実際に私自身がいろんな活動をやらせてもらってて、ちょっと深呼吸足りてないなって思ってもいましたし、SNSとか見てて周りの人たちも結構生きづらそうとか苦しそうだなって感じがしていて。

だから何か深呼吸するような曲も入れたいけど、呼吸できるようになるくらい何かこう自分の思ってたことを“はーっ”て吐ける、打ち明けるような曲も入れた、そういうアルバムを作りたいなと思ったんです。
それで『深呼吸』というタイトルとテーマ、アルバムにする曲のコンセプトが一気にできた感じです。

アーティスト、涼真 (From MAKEOWNLIFE &夜韻 -Yoin-)との出会い

三澤:それで、その話をしていくときに自分の曲だけじゃなくて人に作ってもらった曲も入れたいってなって、私が作っていたストックの中からミニアルバムに合う曲を3曲ピックアップして、残りの2曲は他の方の曲をやらせてもらうことになりました。
その2曲をどなたに書いてもらおうっていう話をしていたらプロデューサーさんが“他にもみているバンドの中にいい子がいるよ”っていって頂いた音源を聴いてみたらすごくパワーもあってセンスを感じる方で。
しかもちょうどSNS世代みたいな男の子だったので、その方に作ってもらったらよりそれっぽいサウンドもできるだろうしと思って、“あ、じゃあその方でお願いします”って頼んでみたんです。


──それが『世界が私を呼ぶから』と『夢の中シンドローム』を作られている涼真さんなんですね。

三澤:そうです。最初にオンラインで会議をさせてもらってから曲作りに入ってもらったんですけど、もうすっごい三澤のことをしっかり調べてくれているんですよ。
今までの三澤の音楽とかSNSで見た感じの三澤さんだったりその奥にいる三澤さんだったり。あとは先に私が作った曲のストックがあったので、その3曲を聴いてもらって、“ああ、こういうことが伝えたいんだな”っていうのもわかってくださっていたので、もうだったら作詞作曲編曲って全部一人で涼真さんにやっていただこうって。

ちゃんと三澤を理解してくれている涼真さんが作ってくれたこともすごく嬉しかったですし、作詞作曲編曲を全部同じ人がやってくれて、しかもギターも弾いてくれて。
ずっと一緒に曲作りをやってくれているnaotyu-さんという方とはもうだいぶツーカーの仲なんですけど、初めて一緒にやらせていただくのに涼真さんともそういう感じだったんです。

“こういうことやりたい”って言うのがすぐ伝わって自分なりの反応を返してくれるし、自分らしさも出てるし、すごく客観的に見た三澤紗千香だったり音楽的に涼真さんが見た三澤紗千香の良さみたいなものだったりを全部音に込めてくれた感じでしたね。
だから自分作の3曲で自分らしさも出せましたし、涼真さん作詞作曲編曲の2曲でそちらでも三澤紗千香らしさを出せたし、本当に純粋に音にこだわりまくれたし、ディスカッションしながらいいものが作れたなっていうアルバムになっています。


──涼真さんに関しては元々知っていたわけではなくて、このミニアルバムを制作するとなってからチームを組んだという感じなんですね。

三澤:そうですね。今回のアルバムが決まった時に、こういうの作りたいなって思って曲のコンセプトとかも聞かれてもいないのに勝手にプロデュサーに送っていたんですけど、そういうところから“この子がいいんじゃない?”って思ってくれたのか、今一番推してるアーティストだからとりあえずゴリ押ししたかったのかわかんないですけど(笑)、でも聴いてみたらめちゃめちゃ才能溢れる方だったので、お仕事できたらなって思ったんですよね。
だから最初はそういうオススメされたって形だったんですけど、今となっては出会えて良かったって本当に思います。この才能と出会えて良かった。最高です。


──元々、ミニアルバムで全5曲というのは決まっていたんですか?

三澤:それは決まっていました。なので、三澤の曲は何曲入れていいんですかって感じで(笑)。で、三澤の曲は3曲かなってところから、あと2曲は誰に作ってもらいましょうかってときに、涼真さんの名前が出てきた感じです。


──~~しかもその2曲がアルバムのトップとラストという重要な位置に置かれてますよね。

三澤:そうなんです。間に入れることも考えたんですけど、自分が作詞作曲した中で今回出したいと思った曲が特にすごいリード曲っぽいわけでもないし、アルバムを締める曲でもなさそうだったので、じゃあ三澤の曲を間に入れてもらおうってことで涼真さんに、“私のこの3曲をたぶんこの曲順で入れるので、最初と最後にいい感じの曲作ってください”みたいな感じでお願いしまして(笑)。


──プレッシャー与えまくりな依頼ですね(笑)。

三澤:そうですよね~。でも涼真さんは快く“できます、やります!”と言ってくださったんで、これはお任せしてしまおうってことで、“じゃあお願いします”と。そしたら実際本当に想像以上のものがあがってきたので、“いや~、すっごいなぁ。ムチャ振りだったのに”って(笑)。


BOX特典の砂時計に隠された秘密とは? そしてまさかの全曲3分縛り!?

──ムチャ振りした本人も驚くくらいのものがあがってきたんですね(笑)。

三澤:そうなんですよ。でも実はこれ、もっとムチャ振りな裏話があるんですけど、この曲って3分っていう時間縛りがあったんですよ。


──“3分縛り”? どういうことですか?


三澤:今回実は、『ユニバーサルミュージックストア限定BOX』っていう豪華ブックレットと砂時計が付くっていう特典付きのものがありまして。その砂時計が落ちきる時間がちょうど3分なんです。で、せっかくちょっと豪華版みたいなを作るのであればそのグッズとの関連性を曲に持たせたいと思ったので、5曲とも全部3分00秒で作ったんです。


──ああ!BOXの初期のPR文で、砂時計と曲に関連があるようなことが書かれていたので、歌詞とは関係なさそうだし、なんだろう?と思っていたんです。
まさかの曲の長さでしたか。え!? しかも全曲なんですか!?

三澤:いいリアクションをありがとうございます!(笑) そうなんです。全曲、1曲の長さが砂時計の落ちきる時間ぴったりの3分00秒で作られています。
だって限定BOXってお高いじゃないですか。で、砂時計が付くって言われてもねぇ~みたいなところもあるじゃないですか。あ、特製豪華ブックレットとかも付くんですけどね。でも記念グッズは砂時計なわけで。だからせっかく砂時計をつけるのであれば、それと関連性を持たせたほうがいいんじゃないかと思ったんですよね。砂時計と『深呼吸』っていうミニアルバムとの関連性を。
で、砂時計が落ちる時間がちょうど3分だって言われたので、“じゃあ3分で全部作ってみていいですか?”っていう感じでやってみました。


──3分でっていうのは三澤さんご自身のアイディアなんですね(笑)。

三澤:そうです、そうです♪ なので涼真さんにも、涼真さんが“じゃあ作り始めますね!”って言ってから、 “あ、言ってなかったかもしれないんですけど、これ全部3分で作りたいんです”って伝えたんですけど、“え!? あ、3分…。わかりました”って言ってくれまして。なので音の始まりから終わりまでできっちり3分でってできますか?って聞いたら“できます”って言うので、“じゃあ、お願いします!”って(笑)。

三澤の曲も1コーラスぐらいしか作ってなかったんですけど、まあnaotyu-さんならできるから聞かなくてもいいやと思って、これもムチャ振りで、“この曲いい感じにアレンジお願いします。あ、ちなみにこれ全部3分で”って伝えて(笑)。さらに、“構成とかサビとかも、まさか全部ありきたりな似たような感じにはならないですよね? naotyu-さんですもんね!”とか言ってプレッシャーをかけといたんですけど。
上がってきたら全部いい感じにバラバラの、でもちゃんと3分で、ちゃんと“三澤の曲!”って感じで作ってくれて、いや~さすがだなと。


──このアルバムに変わった曲構成のものが多いのはそういう理由でしたか(笑)。もしかして歌詞にリフレイン入ってないのに歌ではリフレインされてたりしているのも?

三澤:3分にするためです! 1番しかない曲を“これどうにかして”って渡してたりするので(笑)。それであがってきたものに後から2番を考えて、みたいな感じで調整して3分にしたりとかして。
ただこれが…めっちゃめちゃ難しかったですね。曲を作る時に時間で縛って考えたりしたことがなかったので、実際縛って作ろうとしたらもうホントに難しくて今まで使ったことない脳をたくさん使った気がします(笑)。


──でもこの、3分で縛ろうって言い出したのは三澤さん自身なんですもんね。自分で言い出したからには頑張るしかない、みたいな(笑)。

三澤:ま、実際大変だったのは涼真さんとnaotyu-さんだったかもしれないんですけどね(笑)。
でもね、せっかくちょっと高いバージョンを買っていただくのに何も中身の音楽と関係がなかったらちょっとこう…、お金を出してもらうのに申し訳ない気もするし、せっかくだから他にない試みができそうだなとも思ったんですよね。
最初は1曲だけ3分にしようかなとも考えたんですけど、“いや、全部いけるっしょ!”って思って、


──5曲とも3分縛りにしたんですね(笑)。

三澤:です(笑)。でもなんか勉強になりました。今まで自分で作った『I’m here』とか『青い涙』とかは、自由に作ったやつをいい感じに編曲してもらっていたんですけど、3分っていう制約の中の構成だと“ここであんまり落としすぎると、何か盛り上がったらすぐ終わっちゃうよね”とか、すごい3分で作るということならではの難しさがあって。

その調整作業っていうのは作家的なものだと思うんですけど、そういうことをやったことがなかったんですよ。でも時間の制約があることで表現の幅が狭まることもあれば、3分という制約があるからこそできることや新しい作り方も見つけられて、今回すごい作家目線で取り組めた部分もあるし、本当に勉強になりましたね。
より何か、作詞作曲楽しいなって思いました。


──確かに、しっかり構成を考えないと歌った時に落ちサビ落としすぎて最後盛り上がりが…とかありそうですもんね。

三澤:そうそう! だから“もう一回盛り上がって終わりたいから、あんまり落とさないでもらっていいですか”とか。“いや、ここの2番の歌詞にどうしても使いたいフレーズがあるので2番は消さないでください”とか(笑)。けっこう、お任せしますとか言っときながらアレンジしてもらったやつに対してめっちゃ注文つけていました。でもまあnaotyu-さんなんで!


──すべてがその一言で許される(笑)。

三澤:naotyu-さんはわがまま言っても“わかりました”って言ってくれるし、涼真さんはこっちが何も言うことなくちゃんと3分でおもしろい曲を作ってくれて、しかも2曲とも全然違う感じなのにとっても三澤紗千香な曲で。ほぼ会ったことのないのにすごい人!
本当に1回面談みたいなのしただけなのに、たぶん三澤のことすごく調べてくれて想いを汲んでくれて、作ってくれたんだと思います。
質問してもすぐ返してくれるし、“この曲のこの行はこういう意味があって”とかっていう注釈みたいな文も即座に超長文で送ってくれて。


ミニアルバムのリード曲『世界が私を呼ぶから』で涼真さん大活躍!

三澤:今回、涼真さんが作ってくれた一曲目の『世界が私を呼ぶから』は、リード曲としてMVも撮ったんですよ。そのバンドシーンには涼真さんにもギターバンドマン役として出てもらっています。
しかもMVを撮ってくれる制作会社さんも涼真さんが普段やっているバンドのMVとかを撮ってくれてるチームにお願いしたんです。そのほうが涼真さんの世界観をより良く伝えられる映像になるだろうと思って。

だからMVの撮影でも涼真さんとチームがもう知ってる仲だから和気あいあいとしつつ緊張しすぎずに撮影できたし、ギター以外のバンドマンのドラムとかベース役の方も涼真さんの知り合いの方にお願いしたので、空気的に涼真監督率いるチームって感じですごくやりやすかったです。
けっこうバンドメンバーの衣装を決めたりとか、楽器の配置とかも監督と涼真さんで決めてくれたんですよ。

▲三澤紗千香 世界が私を呼ぶから

──曲制作だけじゃなくて、曲のトータルプロデュースみたいな役目をされていた感じなんですね。

三澤:結果的にそうなりましたね。でも音楽を作詞作曲編曲してくれてる人が全部トータルでMVとかビジュアルまでちゃんとやってくれるっていうのはすごい安心もできましたし、おかげで見てくださる方にも伝えたいことがより伝わるんじゃないかなって思います。
やっぱり、せっかくアーティストの方と組んでいるわけだからお互いの伝えたいことや、涼真さんが伝えたい三澤みたいなことが伝わらなければもったいないし、私の曲を聴いて“あ、涼真いいじゃん”って思った人がそっちにも流れていけばよりいいことじゃないですか(笑)。みんなにもこの才能を見つけて欲しいなと思ったので、もう涼真さんのやりやすい方法で!って言って。

だから今回、本当に自分のやりたいことを涼真さんやnaotyu-さんやスタッフさん達と密に意見交換しながら、作りたいものをバラバラにせず作品を一番に置いて作れたっていう感じがして、すっごく楽しくていい制作だったなぁって本当に思います。


「砂時計」で、三澤紗千香が歩んできた軌跡、その“刻”をたどる(というテイで)

──すみません、話は戻るんですけど、そもそも砂時計を特典でつけるというのはなぜだったんですか?

三澤:最初は砂時計と腕時計が候補だったんですよ。で、砂時計がいいって選んだんです。
私、腕時計つけない派なので。しかも砂時計の方がデザイン性もけっこう高かったりするし、腕時計をすでに持ってらっしゃる方もいるだろうし、そういう方でも飾れるものの方が嬉しいなあって考えた結果、砂時計になりました。

なぜ時計かっていうのは、三澤さんの歩いてきた軌跡を刻むみたいな意味があるらしいです。
確かに砂時計をひっくり返して“時を刻み直せる”みたいなのは三澤っぽい気がします。私いろいろなところに移籍したりとか、いろいろリセットや、やり直ししたりすることがけっこうあった人生だったので。そう考えると三澤にしか出せない刻の重みみたいなものはあるかもしれませんし、まさに三澤が刻んできた年月を現すアイテムとして時計をっていうのはぴったりだなって思います。


──なるほど(笑)。でもちゃんとそこに理由はあったんですね。しかも結果3分縛りという、曲との関連性も生まれて素晴らしい曲ができて、しかもその中で三澤さんも勉強になって成長したという、いいこと尽くしでしたね。

三澤:奇跡ですね! そこまで見越しての可能性はあるかもしれないですね~、っていうのはウソです。そんなことは絶対ないですけど(笑)。でも結果、いいことしかなかったので砂時計で正解でしたね!


自分を追い詰めていると落ち着く三澤に、深呼吸させるアルバム

──先ほどチラリとお伺いした『深呼吸』というタイトルにした理由ですが、もう少し深くお伺いできればと思います。先ほど、ご自身も含めみんなが深呼吸できてないなと感じたからとおっしゃっていましたが。

三澤:そうですね。大きく息を吐き出せるようなものになればと思ったんですけど、でも出来上がってみたら私が深呼吸というか吐き出したかったアルバムになってるような気もします。
私、自分を追い詰めてると落ち着くのでついつい追い詰めちゃうんですけど。


──追い詰めてるほうが落ち着くんですか!?

三澤:あーなんかそうなんですよね。なので、勝手に自分でやることを増やしたりとかしちゃうんです。YouTubeも自分で事務所の許可を取って編集撮影録音録画も全部自分でやったり、TwitterとかインスタとかTikTokとかだけじゃなくWeiboとか他のものもやってみたいな、とか。全部、自分と出会ってくれるはずのファンの人を逃したくなくて、あといろんな世代の人に三澤を楽しんでもらいたいなあっていう気持ちがあって。

だから窓口というか玄関口をいっぱい作りたいんですよ。でもそれを人に頼んじゃうと、タイムラグがあったりとかするじゃないですか。そうすると、“即時性が大事なのに”って思ったりするんで、ヤキモキするくらいだったら全部自分でやったほうがいいって思っちゃうんです。
なんだろう、“このタイミングでこの時間でこのSNSにはこれを投下するんだ”とか、“この画像はこっちのSNSに向いてるからこっちにしよう”とかっていうのをやりながらニュースを落としていくっていうのが好きで。でもそれをやってるといっぱいいっぱいになりがち…というか常にいっぱいいっぱいなんですよね。

だからこのアルバムの曲を作っている時にもちょうど、“ちょっと深呼吸した方がいいな、マジで”って思っていたんです(笑)。
なので『深呼吸』はそんな自分に“ちょっと落ち着け”って言い聞かせる言葉でもありつつ、みんなもちょっと深呼吸してみようみたいな、そんな想いを込めています。

なんかですね、私の勝手な想像なんですけど、けっこう三澤のファンの方って頑張り屋さんな方が多いと思うんですよ。なんとなく力を抜くのが下手な方が多いような。だから私の曲を聴いている3分間がちょっとでもリラックスライムになったら嬉しいなと思います。


──忙しい中でも3分間くらいなら休憩とるのにちょうどいいですしね。

三澤:そうなんです。いろいろ大変なことがある中でも、これを聴きながら3分休憩して深呼吸して欲しいなって。なんなら5曲全部聴いても15分なんで、“このアルバム聴き終わったら家出なきゃ”とか、そういう感じで生活に自然に組み込んでもらえると嬉しいです。
…とはいえ、三澤の曲を聞いて休憩できたり癒されたりするかどうかはまた別の話としてあるんですけどね(笑)。


──あー、タイトルやジャケットから想起できるようなヒーリング系アルバムかと思いきや(笑)…

三澤:曲が全部全然、癒し系ではないというね(笑)。全曲ロックですし。それはロックな曲とか楽器の編成とかを私が好きっていうのもあるんですけど、やっぱなんか私が反骨精神で生きてるから、なんですよね。
歌ってることも、結局なんか見返したいとか、ここで諦めてはダメだみたいな気持ちからくる曲とかが多いので。なのでなんか『深呼吸』っていうタイトルでふんわりふわっとした曲を想定して買ってくれた方にはちょっとそれは…すみませんって感じなんですけど(笑)。


──開けたら内面ドロドロ出てきてました、みたいな(笑)。

三澤:そうそう。なんでここではっきり言っておきますと、これは内面めっちゃ吐き出していて、全く深呼吸できてない自分が書いた、“深呼吸した方がいいよ”っていう、自分にもハッパをかけるための戒め的感情爆発アルバムです!


次ページ : 「深呼吸」で想いを込めた歌詞とは?

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