セクシーで大人っぽい印象があるハスキーボイスに憧れる人は、男性女性問わず多いです。
とても魅力的な声質ですが、無理に出そうとすると喉を痛めてしまう可能性も。
しかし、正しい練習方法でトレーニングすることで誰でも色気のあるハスキーボイスが出せるようになりますよ。
この記事でわかること
ハスキーボイスとは
良い意味で耳に残るハスキーボイスは、個性的で素敵ですよね。
自分自身の声がかすれ気味の人は「普通の声になりたい」と悩む時もあるかもしれませんが、他の人にとってはとても魅力的な声なのです。
まずは、
- ハスキーボイスとは具体的にどのような声のことなのか?
- なぜそのような声になるのか?
についてチェックしてみましょう。
かすれた声のこと
ハスキーボイスとは、かすれた声やしゃがれた声を意味します。
喉が枯れたような声で、ガラガラ・カサカサしたような倍音と呼ばれる音が含まれていることが特徴的です。
息が漏れるようにかすれた声はとてもセクシーなので、その人のチャームポイントとして印象に残るでしょう。
また、倍音が入っているため声がよく通る人も多く、
- タレント
- 声優
- お笑い芸人
声帯から息漏れた状態
ハスキーボイスは声帯が不完全に閉じていることが原因で、声帯から息が漏れている状態です。
そもそも声とは、息によって声帯を振動させることで出している音です。
声帯から息が漏れると、「息の音」が「声の音」に含まれることになり、それが倍音となって独自のかすれた声になります。
- 「元々声帯に隙間がある」
- 「声帯がダメージを受けている」
ハスキーボイスになる原因
普通の声の人は声帯がきれいに重なった状態で声が出ますが、ハスキーボイスの人は声帯が閉じずに息が漏れている状態です。
普通の声の人でも練習すればハスキーボイスに近づくことはできますが、声帯自体の特徴を変えるのはほぼ不可能でしょう。
声帯が傷つくと一時的に枯れた声が出るようになるものの、声帯だけでなく身体への負担も大きいので、次のような方法はおすすめできません。
酒やけ
サザンオールスターズの桑田佳祐が「ウォッカでうがいをしてわざと酒やけさせていた」というエピソードもありますが、おすすめはできません。
酒やけでハスキーボイスになるということは、アルコールで喉の粘膜に炎症を起こし、わざと慢性化させた状態なのです。
声帯を傷つけるだけでなく、大量の飲酒で身体を壊す可能性や咽頭ガンのリスクを高める危険性もあるのでやめておきましょう。
大声で叫び続ける
大声を出し続けると声帯が傷つくので、ハスキーボイスになります。
しかし、人間の体には回復力があるので毎日叫び続けなければすぐに治ってしまうでしょう。
毎日大声で叫び続けることでハスキーボイスが定着する人もいるかもしれませんが、しっかり回復して元に戻る人もいます。
回復できないほど声帯を壊さなければいけないので、これもおすすめの方法ではありません。
ハスキーボイスの魅力
可愛らしいフェアリーボイスや透明感のあるクリアボイスなど、声には様々な種類があります。
声が魅力的だと、その人自身がさらに素敵に見えるものですよね。
中でも男子からも女子からも人気があるハスキーボイスは、その人の個性を引き立ててくれる魅力的な声です。
ここでは、ハスキーボイスが持つ魅力について紹介します。
色気がある
ハスキーボイスは、大人っぽい色気を感じさせる声です。
ミステリアスな雰囲気のあるしゃがれた声はとてもセクシーなので、憧れる人も多いでしょう。
かすれた声でささやくように、耳元で話しかけられるところを想像するだけでもドキドキしてしまいますよね。
ハスキーボイスの人は、見た目や仕草に加えて声でも色気を出すことができます。
聴いていて落ち着く
ハスキーボイスは、聴いていて落ち着く声でもあります。
ガサガサというノイズが混じったような声には、
- 自然の中で聞く波や風の音
- 木々が揺れる音
これらに共通する音には、人の心を癒したりリラックスさせたりする効果があるのです。
そのため、ハスキーボイスの人の声を聴いているだけで自然と穏やかな気持ちになります。
声が印象に残りやすい
声が印象に残りやすいことも魅力の1つです。
他の人より声にインパクトがあるので、初対面の人にも覚えてもらいやすいでしょう。
また、初対面では顔立ちが良い人よりも、ハスキーボイスなど声に個性がある人の方が印象に残りやすいと言われています。
人間は人を忘れていく時に、声の記憶から失われていくと言われていますが、ハスキーボイスの人は特徴的なのでなかなか忘れられない人になれるのです。
歌が上手に聴こえる
ハスキーボイスの人は歌声にも個性を生かせるので、歌が上手に聴こえます。
- 森進一
- 宇多田ヒカル
- Mr.Childrenの桜井和寿
それぞれ声のテイストは異なりますが、共通してセクシーで魅力的な声の持ち主ですよね。
「はっきりした声のほうが上手く聴こえるのでは?」と思われるかもしれませんが、楽曲によってはしゃがれた声のほうが曲のイメージに合っていたり、感情を豊かに表現したりできますよ。
ハスキーボイスの出し方とトレーニング方法
ハスキーボイスの出し方をマスターすると自分の歌声に自信がつき、憧れのアーティストの楽曲もかっこよく歌いこなせるようになるでしょう。
声帯を変えることは難しいですが、トレーニング次第でハスキーな声が出せるようになりますよ。
「元々の声質が違うから」と、しゃがれたセクシーな声を諦めるのはもったいないです。
正しい声の出し方を意識しつつくり返し練習してみましょう。
声帯の閉じ具合を意識する
ハスキーボイスは声帯の閉じ具合を意識して、喉を絞るようなイメージで発声することが大切です。
声帯は弱く閉じると、息が漏れたような色気のある声になります。
ため息をつくように声を出して「ハァ~」と言ってみると、声帯を閉じるイメージが分かりやすいでしょう。
- まず声を出さず「ハァ~」と息を吐きます。
- 次に「ハァ~」と少し声を出します。
少しずつ「ハァ~」の声を大きくしていくと、ハスキーボイスになる声帯の開き具合が見つかるはずですよ。
かすれた声が出たらその時の声帯の開き具合や状態を覚えて、何度もくり返し練習してみてくださいね。
息をしっかりと吐く
息がしっかり吐けていると、ハスキーボイスに近い声が出せるようになります。
かすれた声には息の倍音が多く含まれているので、しっかり息を吐いてその音を再現しましょう。
ハスキーボイスの人は元々の声帯が息が漏れる形になっているので楽に発声できますが、普通の声帯の人がしゃがれた声を出すためにはたくさんの息が必要になります。
そのため、腹式呼吸でたっぷり息を吐けるようにトレーニングをすることが大切ですよ。
「ドッグブレス」トレーニング
「ドッグブレス」トレーニングとは、口を開けて「ハッハッ」と犬のように短い呼吸を繰り返す方法です。
これは横隔膜を使う練習で、腹筋やお腹のインナーマッスルを鍛えることができます。
普段使わない筋肉を動かすので最初は大変ですが、できるようになると安定した発声ができるようになりますよ。
- まず短く「ハッハッ」と息を吐吐きます。
- 吐き切ったらもう一度吸って再び「ハッハッ」と吐くのを繰り返します。
- 息を短く吐くことに慣れたら、次はお腹を使うことを意識して繰り返します。
- さらにできるようになったら、軽く小さい声で「ハッハッ」と発声しながら行ってください。
腹式呼吸の感覚をつかむためにはとてもおすすめできるトレーニングですよ。
息に声を乗せるトレーニング
息を声に乗せるトレーニングをすると、肺活量がアップし横隔膜も鍛えられます。
- まずは口を「ス」と発声する時の形にして、そのまま「スー」と息を吐いてください。
- 次に、吐く息に合わせて「スー」と声を出し、音階に合わせて発声していきます。
- この時に上の歯に向かって息と声を流すようなイメージを持つのがポイントです。
ピアノなどを使って音階に合わせて練習する以外に、「スー」の発音だけで歌ってみるのもおすすめですよ。
また、息に強弱をつけて練習してみてもいいでしょう。
練習することで声量が大きくなり、声も通るようになるのでぜひチャレンジしてみてくださいね。
目標のボーカルをイメージする
目標のボーカルをイメージすることで、ハスキーボイスのコツもつかみやすくなります。
まずは音楽をしっかり聴き込んで、オーバーに感じるくらい声や歌い方をマネしてみてください。
練習しているうちにハスキーボイスの出し方も分かってくるでしょう。
理想のアーティストのマネをしていると、
- 発声の仕方
- 歌い方
- 表現の勉強
カラオケでおすすめのハスキーボイス練習曲
ハスキーボイスの出し方とトレーニング方法が分かったら、さっそく練習を始めてみましょう。
ポイントを意識して、何回も歌いながらコツを掴むことが大切ですよ。
セクシーなしゃがれた声が出せるようになると、曲のレパートリーが増えてカラオケがもっと楽しくなるでしょう。
最後に、カラオケでおすすめのハスキーボイス練習曲を紹介します。
366日 / HY
HYの「366日」は、曲のテンポがゆっくりしているのでハスキーボイスを練習しやすいです。
- 特にAメロは声帯の閉じ具合を意識しながら、息で歌うようなイメージで歌ってみてください。
- 音域が広く高音のキーもありますが、腹式呼吸でたっぷり息を使って強弱を意識して歌いましょう。
ドラマ「赤い糸」の主題歌にもなったバラードの名曲は、ハスキーボイスを使って感情を上手に表現してくださいね。
きえないで / アイナ・ジ・エンド
BiSHからソロデビューしたアイナ・ジ・エンドは、ハスキーボイスが魅力的なアーティストです。
亀田誠治がアレンジ・プロデュースを手がけた「きえないで」は、楽曲の雰囲気と独特な声によってエモーショナルな作品となっています。
上手く発声するポイントは、アイナ・ジ・エンドのように息を流すようなイメージでたっぷり息を吐くことです。
ドッグブレスや息に声を乗せるトレーニングをするうちに息と呼吸を連動できるようになるので、がんばって練習してみてくださいね。
虹 / 高橋優
高橋優の「虹」は、熱闘甲子園のテーマソングとして書き下ろされたエネルギッシュな楽曲です。
キーが高い部分やメロディが捉えにくいところもありますが、サビのロングトーンはハスキーボイスを練習するにはぴったりですよ。
息継ぎするポイントが少ないので、腹式呼吸を意識して最後までしっかり歌えるようにがんばりましょう。
高橋優の心地よいかすれた声を再現してみてくださいね。
海の声 / 浦島太郎(桐谷健太)
浦島太郎役としてauのCMに出演する桐谷健太が歌う「海の声」は、カラオケでも定番の一曲です。
三線の音色と桐谷健太のハスキーボイスの組み合わせが心地よく、聴いているだけで癒されますよね。
たっぷり息を含ませた声で、優しく歌い上げましょう。
ゆったりしたテンポで歌いやすいので、ハスキーボイスの練習を始めたばかりの人にもおすすめですよ。
ハスキーボイスとはセクシーなしゃがれ声のこと!喉を傷つけずに声帯を意識するのが大切
ハスキーボイスとは、カサカサとしたノイズが入ったようなしゃがれた声のことです。
大人っぽい色気のある声は印象に残りやすく、男性女性関係なく多くの人を魅了します。
憧れる人も多いですが、普通の声の人と元々しゃがれた声の人は声帯の開き方が違うので、完全なハスキーボイスになることは難しいでしょう。
しかし、声帯や息の吐き方を意識した正しいトレーニングによって、喉を痛めずにセクシーなしゃがれ声に近づくことは可能です。
無理に声帯を傷つけるのではなく、目標のアーティストをイメージしながら理想の声の出し方を練習してみてくださいね。
この記事のまとめ!
- ハスキーボイスとは、声帯から息が漏れてかすれたように聞こえる声のこと
- 声帯が傷つくと一時的に声が枯れるが、酒やけや大声を出し続けるのは負担が大きいのでおすすめできない
- 個性的な声を生かして活躍するハスキーボイスのタレントやアーティストはとても多い
- 正しい声の出し方を練習することで、誰でもしゃがれた声を出せるようになる
- ハスキーボイスを練習するなら、まずはゆっくりしたテンポの曲がおすすめ