ここ数年80年代の音楽の人気がヒートアップしています。
リバイバルヒットはもちろん、新しいアーティスト、楽曲にも80年代のテイストを感じさせるものが次々と登場しています。
80年代は日本レコード大賞を数多く受賞した中森明菜さんや、ヒットチャートの常連・松田聖子さんをはじめとするアイドル歌謡の全盛期であると共に、現代のロックやポップスなど、さまざまな音楽ジャンルが影響を受けているヒットソングが多数生まれました。
また、中島みゆきさんや久保田早紀さん、岡村孝子さんなどの女性シンガーソングライターが活躍した時代でもあります。
まだまだアナログ対象のレコードで音楽を聴く方も多かった時代ですが、今も色褪せない名曲が数多く存在します。
この記事では令和の今も色あせない、JPopの黄金時代とも言える80年代の懐かしくて新しいヒット曲を紹介していきます。
この記事でわかること
【ポップス】80年代おすすめ邦楽アーティスト&名曲
懐かしの邦楽ポップスの中から、今も人気の高いアーティストとその名曲を紹介します。
当時を知らない人でも1度は耳にしたことがあるポピュラーな曲です。
青い珊瑚礁|松田聖子
ああ 私の恋は南の風に乗って走るわ
ああ 青い風切って走れあの島へ
80年代を代表するアイドルの1人でありながら、2016年の紅白歌合戦の出場者に選ばれ、テレビドラマ主題歌『薔薇のように咲いて 桜のように散って』を披露。
2019年の紅白にもメドレーで出場するなど、現在も活躍する歌手・松田聖子さん。
リリース年が1980年の2枚目のシングル『青い珊瑚礁』は、当時人気だった歌番組「ザ・ベストテン」で1位を獲得、紅白歌合戦にもこの曲で初出場を果たし、一気にトップアイドルまで駆け上がりました。
歌い出しから一瞬で、フレッシュな歌声が聴く人を夏の爽やかな雰囲気に連れ出します。
聖子黄金時代とも呼ばれた当時、話題のCM曲(コマーシャルソング)やヒットアルバムを数多く世に送り出しました。
なかでも『青い珊瑚礁』は売上枚数60万枚超え、グリコの「ヨーレル」というアイスクリームのCMソングにもなった名曲。
同年代の少女の間では、松田聖子さんのヘアスタイルを真似た「聖子ちゃんカット」が大流行しました。
Get Wild|TM NETWORK
Get chance and luck
君だけが 守れるものがどこかにあるさ
Get chance and luck
ひとりでも 傷ついた夢をとりもどすよ
小室哲哉さん率いるTM Networkの『Get Wild』の大ヒットは、ロックとダンスミュージックが融合した音楽を世間に広めました。
80年代のミュージックシーンに新しい風を吹き込んだ1曲です。
『GET WILD』は、TVアニメ「シティーハンター」のエンディングテーマとして作成された名盤です。
革新的なイントロと作り込まれた映像とのマッチングで、オリコンシングルチャートで4ヶ月間トップ50位以内に留まるロングセラーとなりました。
今も多くのアーティストにカバーされています。
ダンシング・ヒーロー|荻野目洋子
今夜だけでも シンデレラ・ボーイ
Do you wanna dance tonight
ロマンティックをさらって
Do you wanna hold me tight
登美丘高校ダンス部がバブルネタでブレイクした芸人・平野ノラさんの声をプラスして使用したことで、32年ぶりとなる2017年に再ブレイクした荻野目洋子さんの『ダンシングヒーロー』。
「懐かしい」もしくは「新しい」、その両面をカバーする世代も性別も超えて楽しめる歌謡曲です。
オリジナルは洋楽の『Eat You Up』という曲で、それをタイトルを変えてカバーしたのが『ダンシングヒーロー』です。
オリコンチャート最高順位5位を記録、その年のゴールドディスクをいくつも獲得し、それまで大きなヒットに恵まれなかった荻野目洋子さんを一気にスターの座に導きました。
1985年にオリジナル発売されたこの楽曲。
2014年にはremix版が追加収録されたアルバムが発売されています。
【ロック】80年代おすすめ邦楽アーティスト&名曲
ロックバンドブームに火がついた80年代。
革新的なサウンドや斬新なビジュアルのロックミュージシャンが現れ人気を集めました。
現代のアーティストたちにリスペクトされているロックミュージシャンとその代表曲を紹介します。
1980年代の洋楽ヒット曲!80sのアーティスト&懐かしい名曲を紹介
紅 KURENAI|X
紅に染まった
この俺を 慰める奴はもういない
もう二度と届かないこの想い
閉ざされた愛に向かい
叫びつづける
docomoのCMで高畑充希さんが熱唱して話題になった『紅 KURENAI』。
X(後のX JAPAN)のメジャーデビュー1stアルバム「BLUE BLOOD」からリカットされてメジャーデビューシングル曲としても発売されました。
ちなみに、収録アルバム「BLUE BLOOD」には、今もなお人気の高い『X』や『WEEK END』などの名曲も収録されています。
過激なヘアメイクとパフォーマンスは、それまでビジュアル系バンドを見たことが無かった多くの人たちに強烈なインパクトを与えました。
音楽シーンが大きな影響を受けたことも間違いないでしょう。
ライブでは「紅だぁー!」とToshiが叫ぶのがお約束ですね。
六本木心中|アン・ルイス
桜吹雪に ハラハラすがり
あなたなしでは 生きてゆけぬ
うぬぼれないで 言葉じゃダメさ
男らしさを立てておくれ
アメリカ人とのハーフの美貌と奇抜なファッション、セクシーな歌声が印象的だったアン・ルイスさん。
80年代を代表する女性ロックシンガーですが、デビュー当初はアイドル路線でした。
ちなみにデビュー曲は『白い週末』です。
23枚目のシングル『六本木心中』は有線、カラオケで根強く支持されロングヒット。
相川七瀬はじめとする多くのミュージシャンにカバーされています。
Marionette|BOOWY
鏡の中のマリオネット もつれた糸を断ち切って
鏡の中のマリオネット 気分のままに踊りな
鏡の中のマリオネット あやつる糸を断ち切って
鏡の中のマリオネット 自分の為に踊りな
多くのアーティストに影響を与えた伝説のバンド、BOOWYは1981年に結成、絶頂を極めていた1987年に突然解散してしまいました。
『Marionette』は解散した年に発売された6枚目のシングルです。
氷室京介さん作詞のメッセージ性の強い歌詞と、作曲を担当した布袋寅泰さんのギターリフが印象的なこの曲はBOOWY最大のヒット曲になりました。
彼らの音楽は解散後、日本に空前のバンドブームを引き起こす新しい風を吹き込んだのです。
【バラード】80年代おすすめ邦楽アーティスト&名曲
80年代にも、歌詞が心に響き、聴いていると涙が溢れてくるような切ないバラードが多くありました。
現在でも、多くのミュージシャンにカバーされ、歌い継がれている作品と人気アーティスト紹介をしていきます。
未来予想図II|DREAMS COME TRUE
きっと何年たっても こうしてかわらぬ気持ちで
過ごしてゆけるのね あなたとだから
ずっと心に描く 未来予想図は
ほら 思ったとおりに かなえられてく
DREAMS COME TRUEの代表曲、『未来予想図Ⅱ』はボーカルの吉田美和さんが高校時代に作ったオリジナル曲です。
女の子の純粋な気持ちを率直に歌った歌詞が共感を呼び、世代を超えて長年愛され続けている、名曲ランキングの常連です。
公式MVはありませんが、さまざまなアーティストにカバーされています。
『未来予想図Ⅱ』は2ndアルバム「LOVE GOES ON…」の収録曲。
4thアルバム「MILLION KISSES」には『未来予想図』が収録されていますが、実はこちらの方が先にできた曲なんです。
だから、先にアルバムに収録されたのにも関わらず『未来予想図Ⅱ』になっているんです。
この『未来予想図II』と『未来予想図』の歌詞をもとにした映画が2007年に公開されています。
大きな玉ねぎの下で〜はるかなる想い|爆風スランプ
九段下の駅を降りて
坂道を人の流れ
追い越して行けば
黄昏時 雲は赤く
焼け落ちて
屋根の上に光る玉ねぎ
ポケベルも携帯もない時代に、手紙のやり取りで育んだ淡い恋心と切ない失恋の物語を歌ったバラード『大きな玉ねぎの下で〜はるかなる想い』。
「爆風スランプ」というアーティスト名からは想像がつかない、泣ける名曲です。
1985年にリリースされた2枚目のオリジナルアルバムに収録されている『大きな玉ねぎの下で』のリメイクバージョンで、15枚目のシングルとして発売されると、オリコン週間チャートで8位に入る大ヒットとなりました。
2009年に発売されたベスト盤にも収録されています。
玉ねぎとは、日本武道館の屋根の上の擬宝珠(ぎぼし)のことなのですが、サンプラザ中野さんが「玉ねぎみたいだ」と何気なくバンド仲間に語ったことがきっかけだったそうです。
聖母たちのララバイ|岩崎宏美
この都会(まち)は 戦場だから
男はみんな 傷を負った戦士
どうぞ 心の痛みをぬぐって
小さな子供の昔に帰って
熱い胸に 甘えて
アイドル出身ながら高い歌唱力を誇る岩崎宏美さんの28枚目のシングル『聖母(マドンナ)たちのララバイ』は、オリコンチャートで1位を獲得、代表作となりました。
火曜サスペンス劇場の主題歌としても有名ですね。
しっとりとドラマティックに歌い上げる岩崎宏美さん。
歌詞の中の「戦場」や「戦士」は、社会という場所で戦う、働くすべての人たちだという思いを込めて歌っていたそうです。
疲れた心と身体に染み入る名曲です。
この曲は11thオリジナルアルバム「夕暮れから…ひとり」にTVバージョンが収録されています。
80年代の邦楽ヒット曲は色褪せない名曲ばかり
音楽シーンに変化をもたらし、後のアーティストたちにも大きな影響を与えた80年代のヒット曲は、今聴いても新鮮に感じられる名曲揃いです。
今回ご紹介した以外にも、光GENJIの『ガラスの十代』や安全地帯の『ワインレッドの心』、米米CLUBの『浪漫飛行』やチェッカーズの『涙のリクエスト』、渡辺美里さんの『My Revolution』など今も色褪せない名曲はたくさんあります。
音楽メディアもレコードからCDへと移り変わり、次のステップに踏み出した年代だったこの年代。
80年代ヒット曲のオムニバスCDもたくさん発売されているので、ドライブの際や家族で過ごす時間に聴いてみましょう。
発売当時を知らない人が聴いても盛り上がること間違いなしですよ。
この記事のまとめ!
- 80年代の曲は今聴いても新鮮に感じられる
- 世代を越えて心に響く名曲揃い
- 家族で聴いても盛り上がる