「おしゃれでかっこいい音楽」といえば何を思い浮かべますか?
ロックにパンク、ポップスに演歌、音楽には幅広いジャンルがありますが、今回オススメしたいのが「インスト」。
簡単に言うとヴォーカルのいない楽器演奏のみの楽曲のことです。
なじみのない人には、声が入っていないため味気なく感じるかもしれません。
しかしその分サウンドに力が入っており、音そのものに人を惹きつける魅力があります。
また言葉では表現しきれない、喜びや悲しみなどの感情が豊かに表現された楽曲が多く、近年若者を中心に人気を集めています。
インスト曲を聴いたことがある人もない人も、ぜひ今をときめくインストバンドの楽曲をチェックしてみてください。
この記事でわかること
インストバンドって?
インストは「インストゥルメンタル」の略称で、歌詞がなくヴォーカルの声が入っていない楽曲のことです。
ギターやドラム、ベースなどのバンドには欠かせない楽器や、ピアノやシンセサイザーなどを用いて演奏します。
それぞれが持つ個性や音色を上手に集めれば、声以上の魅力的なサウンドを引き出すことができるのです。
音でしか表現できない、感情表現がより豊かに演奏できるのもメリットです。
楽器演奏だけの楽曲のため、インストバンドには相当な演奏力が要求されます。
その分視聴者は技術力の高いサウンドを期待することができるでしょう。
音楽に強いこだわりがある人や、技術力の高い演奏を求めている人にはうってつけのバンドたちばかりです。
お洒落な邦楽インストバンド5選
それでは日本のお洒落でかっこいいインストバンドを紹介します。
SPECIAL OTHERS
インストバンドの代表で挙げられるのが「SPECIAL OTHERS(スペシャル・アザース)」。
ギター、ベース、ドラム、キーボードの4人組です。
彼らは1995年に結成されたバンドで、2006年にアルバム「IDOL」でメジャーデビューを果たしました。
楽曲のほとんどにリフレインを用いた声以外は入っていないという生粋のインストバンドです。
興味のある人は必聴です。
またフェスやライブなどへの出演も多いので、音楽好きならぜひ知っておきたいですね。
AIMS
SPECIAL OTHERS(スペシャル・アザース)の代表曲のひとつ「AIMS」。
テンションの高いイントロから次々と繰り出されるノリの良いサウンドが、ファンの支持を集めています。
これぞ「インスト曲」ともいうべきハイテンションなノリの良さと、テクニックの凄まじさをお聴きください。
STAR
ライブでもよく演奏される1曲「STAR」。
インスト曲には比較的珍しいノスタルジーなサウンドが特徴で、思わず聴き入ってしまう美しいメロディが魅力です。
楽器にしか出せない繊細な音色をお楽しみください。
→Pia-no-jaC←
緻密なピアノ演奏を取り入れたインストバンド「→Pia-no-jaC←(ピアノジャック)」。
ピアノとカホンのみという異色のユニットですが、疾走感がありながら力強いサウンドが絶大な人気を誇っています。
ピアノは繊細さやポップさが目立つ音色のため、主にジャズやクラシック音楽に用いられていますが、バンドではキーボードが主流ですね。
しかし→Pia-no-jaC←(ピアノジャック)は、ピアノの力強さを存分に引き出しており、独自ジャンルのインスト曲を次々とリリースしています。
台風
アルバム「風神雷神」に収録されている1曲。
ピアノとカホンの静謐な掛け合いから始まり、徐々にテンポを上げていく心地よさにハマる人が多い人気曲です。
残月
低音と高音のピアノの掛け合わせにカホンがうまく交じり合った1曲。
序盤から疾走感あるテンポの良さが魅力で、ユーチューブにピアノ演奏のコピーを載せる人が続出しています。
軽快なピアノの芸術的な音運びに聴き入ってしまいます。
toe
日本のインストバンドの最先端とも言われているのが「toe(トー)」。
ギタリストやベーシストが奏でる複雑に絡み合う音が重厚なメロディになり、他にはない独自の音を作り出しています。
また音楽の重厚感は、ライヴパフォーマンスでもレベルの高さを見せつけており、ファンからも高い評価を得ているます。
音楽ファン注目のインストバンドです。
むこう岸が視る夢
素敵なタイトルがつけられた楽曲「むこう岸が視る夢」。
インスト曲のため歌詞はつきませんが、文学的な表現が魅力的なナンバーです。
言葉を超えた音楽の表現力の豊かさがうかがえる、スローテンポとノリの良さが融合した珠玉の1曲です。
グットバイ
There Is No One Can Understand Me
Truly
I Do Not Go Out And I Will Keep Silence
Everyone Is Mania In General
You Don’t Have Time To Sleep
For To Know Others
インスト曲を中心に楽曲制作しているtoe(トー)ですが、この「グットバイ」には声が入っているのが特徴で、カラオケでも人気のナンバーです。
インストバンドとはいえ、こうした歌詞入りの曲も抜群の人気を誇っています。
繊細な音の重なり合いに甘い歌声が入ることで、今までにない新たなサウンドを生み出すことに成功しています。
完全に声を入れていないインスト曲に抵抗がある人は、こうしたった歌詞が入っている曲から聴いてみるのもいいですね。
SAKEROCK
2000年に結成されたインストバンド「SAKEROCK(サケロック)」。
バンドメンバーとしてギターを担当しているのは、近年爆発的な人気を博しているアーティスト「星野源」です。
バンドは残念ながら2015年に解散していますが、今でもファンが多いインストバンドです。
現在の星野源の楽曲に近いポップさとキャッチーさが魅力で、解散していながらハマる人続出中のバンドです。
会社員
星野源が作曲した「会社員」。
星野源がギターと合わせて担当しているマリンバと彼ら独自の音楽性を楽しむことができます。
キャッチーでちょっとかわいらしいサウンドにマリンバが重なることで軽快さが増し、人気を集めている1曲です。
SAYONARA
アルバム「SAYONARA」に収録されている同名曲。
バンド解散後のラスト曲として収録されているため、ファンの間でも思い出の1曲となっています。
曲の終盤に入るメンバーのコーラスは、楽器の一部となって楽曲を盛り上げています。
rega
ギター・ベース・ドラムどれを取っても実力派のメンバーが織りなすインストバンド「rega(レガ)」。
特徴的なそれぞれの音が、最終的には魅力的に組みあがる様は圧巻です。
彼らのサウンドを聴いてインストにハマる音楽ファンも多いのではないでしょうか。
VIP
工夫を凝らしたPVでも話題を呼んだ「VIP」。
ひとつひとつの楽器が重なりあう序盤の演奏から、疾走感全開の演奏への移行は、演奏技術の高さをうかがわせます。
agility
代表曲のひとつである「agility」。
疾走感とメリハリのあるサウンドは、序盤を聞いただけでファンを魅了するほど。
楽器それぞれの超絶技巧を存分に味わえる1曲です。
【番外編】海外にもある?洋楽インストバンド
楽器自体の魅力が味わえるインストバンドですが、洋楽にも実力派インストバンドが多数存在します。
もともとインスト曲は海外で盛んだった音楽ジャンルのひとつで、それが徐々に日本でも流行りはじめたのです。
日本のインストバンドたちにまったく引けを取らない技術力と魅力的なサウンドを、ぜひお聴きください。
Polyphia(ポリフィア)
洋楽のインストバンドのなかでも代表的存在なのが「Polyphia(ポリフィア)」。
高い技術力を必要とするフレーズを、難なく弾きこなす技巧に加えて、スピード感まで付け加えるレベルの高さが特徴です。
楽曲も魅力的で、最新機器を使いこなす知識と複雑なサウンドを組み上げる音楽センスは、他の追随を許しません。
また楽曲だけでなく容姿端麗に頭脳明晰で、数多の女性ファンを虜にしています。
Skyhaven(スカイヘブン)
Polyphia(ポリフィア)の弟分的な存在のインストバンド「Skyhaven(スカイヘブン)」。
技巧的でありながら、キャッチーで親しみやすいサウンドが特徴で、とくにシンセサイザーの音の使い方にセンスをうかがわせます。
まだまだ若いメンバーが多く、これからの活躍が期待されています。
The Ventures(ザ・ベンチャーズ)
アメリカのインストバンド「The Ventures(ザ・ベンチャーズ)」。
50年ほど前に活躍したインストバンドで、1962年に初来日しています。
当時はアメリカ・日本に限らず、全世界的な人気を誇っており、現在の音楽にもその影響が色濃く残っています。
若い人には馴染みがないかもしれませんが、30〜60歳代には懐かしい楽曲が多いかもしれません。
平均年齢が若めのインストバンド界で重鎮的な存在として、今でも高い人気を誇っています。
歌詞がなくても音の重なりを楽しめるインストバンドに注目!
インストバンドは、まだなじみのない音楽ジャンルかもしれません。
しかし「ポストロック」といわれるほど、現在人気を集め始めているジャンルでもあります。
通常の音楽においてはボーカルの力は絶大ですが、圧倒的な魅力を持った楽器の演奏は陰に隠れてしまいます。
楽器の魅力を存分に楽しむことができるのが「インストバンド」の特徴です。
また人気バンドの登場で、インスト曲は若者を中心に定着しつつあり、音楽だけで構成された独特の世界観が全国的にも広がっています。
とくに疾走感のある緻密で技巧的な演奏が、音楽ファンたちの心を鷲掴みにし、動画サイトなどでも数多く再生されるようになりました。
これからの流行が期待できる新たな音楽ジャンルの作成者「インストバンド」を、ぜひ聴いててみてください。
この記事のまとめ!
- インストとは「インストゥルメンタル」の略で、ボーカルのない楽曲
- インストバンドの魅力は実力派の楽器演奏
- 通常の音楽ジャンルにはない独特の世界観を楽しめる