皆さんは80年代というとどんな音楽を思い浮かべるでしょうか。
想像できないほどの昔ではないけれど…よくわからない、という方もいるでしょう。
実は80年代は今でも語り継がれる名曲が次々とリリースされていた時代なのです。
バブル景気に向かって社会全体が上り調子でもあった頃、どんな曲が生み出されていたのか興味深いですよね。
この記事でわかること
80年代は音楽が輝く黄金時代
現在のようにCDが一般的ではなく、更にはスマホへ手軽にダウンロードして曲を聴くようなことも出来なかった時代、1979年に発売された初代ウォークマンは当時の若者たちと音楽との距離を飛躍的に近づけました。
また、たくさんの音楽番組が乱立し高視聴率を叩きだすなど、TVの情報メディアとしての地位が高かったのもこの時代の特徴です。
伝説的アイドルが次々とデビューし、ニューミュージックの世代交代やバンドブームなどの日本音楽史におけるエポックメイキング的な出来事が起こったのも80年代でした。
80年代は近年の音楽シーンにおいて急成長期にあたるとともに、現在へとつながる大きな影響を与えた時代でもあるのです。
【80年代懐メロ】男性アーティストBEST10
80年代は吉川晃司やチェッカーズなどの新しいタイプのミュージシャンがデビューする一方で、BOOWYや尾崎豊などの硬派なロックが台頭してきた時代です。
硬派と軟派、ロッカーとアイドル、タイプの違う音楽がそれぞれに人気を獲得していました。
ここでは、80年代男性アーティストのヒット歌謡曲をランキング形式で紹介します。
10位「嶋大輔/男の勲章」
つっぱることが男の たった一つの勲章だって この胸に信じて生きてきた
横浜銀蝿の弟分としてデビューした嶋大輔の2枚目のシングルです。
いわゆる「つっぱり」文化が流行っていた80年代。
リーゼントできめて硬派に歌う嶋大輔のこの歌は、つっぱっている若者たちの一種のテーマソング的な存在だったといえます。
9位「TM NETWORK(ティーエム・ネットワーク)/GET WILD」
Get wild and tough ひとりでは 解けない愛のパズルを抱いて
Get wild and tough この街で やさしさに甘えていたくはない
小室哲哉の所属するTM NETWORKの大ヒットナンバーです。
アニメ『シティーハンター』の主題歌としてご存知の方も多いのではないでしょうか。
疾走感ある曲調は今聴いてもとてもスタイリッシュで、のちの小室サウンドを彷彿とさせます。
8位「ラッツ&スター/め組のひと」
いなせだね 夏を連れてきた女 渚まで噂走るよ めっ!
涼し気な目もと 流し目 eye eye eye 粋な事件 起こりそうだぜ めっ!
日本のR&Bグループによるヒットナンバー。
鈴木雅之が所属していたことでも知られています。
とてもアッパーな曲調と歌詞は、夏になるとつい口ずさんでしまいそうです。
最近では、若者に人気の「Tik Tok」でもよく耳にします。
「めっ!」の部分で合いの手が入れやすい歌でもあるので、カラオケで盛り上げたいときにもおすすめです。
7位「爆風スランプ/大きな玉ねぎの下で」
九段下の駅を降りて 坂道を 人の流れ 追い越して行けば
黄昏時 雲は赤く 焼け落ちて 屋根の上に光る玉ねぎ
サンプラザ中野率いる人気バンドによる名作バラード。
ペンフレンド同士の切ない恋を歌ったものです。
タイトルだけでは大きな玉ねぎが何を指すのかわかりませんが、実は待ち合わせしたコンサート会場=日本武道館の屋根のことを表しているのです。
主人公の心情を表現する、重要なアイテムとなっています。
6位「C-C-B/Romanticが止まらない」
誰か Romantic 止めて Romantic 胸が胸が 苦しくなる(苦しくなる)
惑う瞳に 甘く溺れて Hold me tight せつなさは止まらない
1985年放映された中山美穂主演ドラマ『毎度おさわがせします』の主題歌にも使われたこちらの曲は、キャッチーな歌詞とテクノっぽいイントロが印象的です。
この曲を制作した松本隆、筒美京平の2人は多くのヒット曲を生み出した黄金コンビとして知られています。
5位「UNICORN(ユニコーン)/大迷惑」
この悲しみをどうすりゃいいの 誰が僕を救ってくれるの
僕がロミオ 君がジュリエット こいつは正に大迷惑
君をこの手で抱きしめたいの 君の寝顔を見つめてたいの 町の灯潤んで揺れる
涙 涙の 物語
印象的なサビが有名なユニコーンのヒットナンバー。
ユニコーンはデビュー時にアルバムが先行して発売されるという珍しい形だったため、シングルとしてはこれが最初の曲です。
軽快なリズムに乗せて単身赴任の理不尽さが歌われています。
仕事でむしゃくしゃした時、大声で歌ってストレス解消することをおすすめします。
4位「海援隊/贈る言葉」
さよならだけでは さびしすぎるから 愛するあなたへ 贈る言葉
この歌を聴くと思わず「人」という字について語りたくなるという方も多いのではないでしょうか。
人気ドラマ『3年B組金八先生』の主題歌のなかでも一番知られているであろうこの曲も、80年代に生み出されました。
河口恭吾や上戸彩、FLOWなどにカバーされています。
現在も卒業式などで使われることが多い説明不要の定番曲です。
3位「尾崎豊/15の夜」
盗んだバイクで走り出す 行く先も分からぬまま 暗い夜の帳の中へ
誰にも縛られたくないと 逃げ込んだ この夜に 自由になれた気がした 15の夜
当時の若者のバイブル、尾崎豊。
「盗んだバイクで走り出す」のフレーズで有名ですね。
しかし、いつの時代でも不変である若者のもがきを歌ったものとして、いまだ色あせない名曲です。
若い人も、かつて若かった人も、ともに歌えば意気投合できるかもしれません。
2位「少年隊/仮面舞踏会」
シャイな言い訳 仮面で隠して 踊ろ 踊ろ かりそめの一夜を
きっとおまえも 悩める聖母 棄てな 棄てな まじな プライドを今は
80年代といえば、現在まで活躍しつづける人気アイドルたちが次々とデビューを果たした時代でした。
少年隊もこの曲で鮮烈なデビューを飾り、当時のオリコンチャートで1位を獲得。
さらに1986年のオリコン年間シングル売上ランキングでは3位を獲得しています。
まさに彼らの代表曲といえるでしょう。
1位「郷ひろみ/2億4千万の瞳ーエキゾチック・ジャパン」
出会いは億千万の胸騒ぎ まばゆいくらいにエキゾチック・ジャパン
出会いは億千万の胸騒ぎ 生命のときめき
エキゾチック エキゾチック・ジャパン ジャパン
郷ひろみの「2億4千万の瞳ーエキゾチック・ジャパン」は、誰もが知る80年代のヒットソングです。
盛り上がるには鉄板ですから、カラオケで歌ったことのある方も多いのではないでしょうか。
80年代のパワーやポジティブさが表れているきらびやかな曲です。
【80年代懐メロ】女性アーティストBEST10
80年代はアイドル黄金期だっただけあり、現在でも活動する多くの伝説的アイドルがヒット曲を出しています。
その一方で、ガールズバンドや個性派ソロアーティストの活躍も目立ちました。
さまざまな個性をもった歌い手が受け入れられはじめたのがこの80年代なのかもしれません。
ここでは人気のアイドルソングから定番曲まで、80年代女性アーティストのヒット曲ランキングを紹介していきます。
10位「本田美奈子./1986のマリリン」
マリリン 長い髪をほどいて マリリン シネマスタア気取るわ
いつもよりも セクシーなポーズで じれたあなたのそのハート釘づけ
38歳でこの世を去った本田美奈子.の出世作。
当時のアイドルとしては珍しくアーティスト志向が強く、激しいダンスなどの洗練されたパフォーマンスで人気を集めていました。
この曲もアイドル歌謡というよりは、スタイリッシュなダンスナンバーといった感じで彼女の高い歌唱力がうかがえます。
9位「Wink/淋しい熱帯魚」
Heart on wave Heart on wave
あなたは来ない 私の思慕いをジョークにしないで
二人組のアイドルWinkによるヒットナンバー。
当時のWinkはポーカーフェイスでミステリアスな雰囲気が人気を集めていました。
この曲も、ほぼ表情の変わらない独特のクールな振り付けが特徴的です。
カラオケで歌う時には、ぜひこの振り付けにもチャレンジすることをおすすめします。
8位「渡辺美里/My Revolution」
わかり始めた My Revolution 明日を乱すことさ
誰かに伝えたいよ My Tears My Dreams 今すぐ
夢を追いかけるなら たやすく泣いちゃだめさ
君が教えてくれた My Fears My Dreams 走り出せる
パワフルな歌声が人気の女性歌手です。
作曲は小室哲哉の手によるもので、この曲をきっかけにヒット作作りのコツを掴んだと後に語っています。
渡辺美里の代表曲であるとともに、プロデューサー小室哲哉の原点であるともいえそうです。
7位「荻野目洋子/ダンシング・ヒーロー」
今夜だけでも シンデレラ・ボーイ Do you wanna dance tonight
ロマンティックをさらって Do you wanna hold me tight
近年この曲を使用した高校ダンス部のYouTube投稿動画が、異例の再生回数を記録したことで再注目されました。
気分を高揚させるダンサブルなナンバーですので、盛り上がりたいときには最適の曲でしょう。
同じくリバイバルヒットした『六本木心中』もおすすめです。
6位「薬師丸ひろ子/セーラー服と機関銃」
このまま 何時間でも 抱いていたいけど
ただこのまま冷たい頬を あたためたいけど
同名の映画のテーマ曲として空前の大ヒットを記録しました。
アイドル時代の薬師丸ひろ子の人気を決定づけた曲です。
この『セーラー服と機関銃』は彼女のデビュー曲でもありますが、今だにカラオケランキングの上位に入るほど愛されています。
5位「松田聖子/青い珊瑚礁」
ああ 私の恋は 南の風に乗って走るわ
ああ 青い風 切って走れ あの島へ
1980年に発売された松田聖子の2枚目のシングルです。
あらゆる女性アイドルヒット曲のなかでも、特にこの楽曲は人気が高いのではないでしょうか。
夏の恋の解放感を歌ったこの曲は、松田聖子の伸びやかな歌声も相まって、とても爽やかな気分になれます。
4位「小林明子/恋におちてーFall in love-」
Darling, I want you 逢いたくて ときめく恋に駆け出しそうなの
迷子のように 立ちすくむ 私をすぐに届けたくて
ダイヤル回して手を止めた I’m just a woman ah…Fall in love
シンガーソングライター小林明子による禁断の恋を歌った切ない曲です。
1985年に放送された人気ドラマ『金曜日の妻たちへⅢ』の主題歌に起用され、大ヒットしました。
ピアノでの弾き語りによる耳に心地よい曲調が魅力です。
どうにもならない恋心を抱えてしまったときに聴けば、強く共感すること間違いないでしょう。
3位「久保田早紀/異邦人」
空と大地がふれ合う彼方 過去からの旅人を呼んでる道
あなたにとって私 ただの通りすがり ちょっと振り向いてみただけの 異邦人
誰もが耳にしたことのあるオリエンタルなイントロが有名です。
電機メーカーのCM曲に起用されたことで、異例の大ヒットを記録しました。
現在でも人気は高く、多くのアーティストによってもカバーされています。
2位「プリンセス・プリンセス/Diamonds」
ダイアモンドだね AH(AH) いくつかの場面
AH(AH) うまく言えないけれど 宝物だよ
あの時感じた AH(AH) 予感は本物 AH(今)私を動かしてる そんな気持ち
人気ガールズバンドの先駆け的存在であるプリンセスプリンセスの大ヒットナンバー。
奥居香(現・岸谷香)のパワフルなボーカルが生かされたテンションの上がる曲です。
イントロからフルスロットルで盛り上がることができます。
1位「中森明菜/DISIRE」
まっさかさまに堕ちてdisire 炎のように燃えてdisire
恋もdance,dance,dance,danceほど 夢中になれない なんてね 淋しい
Get up,Get up,Get up,Get up Burning heart
80年代を代表する歌姫、中森明菜による人気曲。
奇抜な和風ファッションに身を包んだパフォーマンスは当時話題となりました。
この曲で彼女は『ミ・アモーレ』に続いて2年連続となるレコード大賞を受賞しています。
【80年代懐メロ】現代でも歌いたい!カラオケで人気の曲BEST3
カラオケは好きだけど、いつも同じようなセレクトになってしまう…というのはよくある悩みですよね。
たまにはいつもと違う歌が歌いたい、そんな方にも80年代の懐メロがおすすめです。
名曲ぞろいの80年代歌謡ですが、そのなかでもカラオケで歌えば盛り上がること間違いなしの鉄板曲を紹介します。
3位「THE BLUE HEARTS(ブルーハーツ)/リンダリンダ」
ドブネズミみたいに 美しくなりたい 写真には写らない 美しさがあるから
リンダ リンダ リンダ リンダ リンダ
リンダ リンダ リンダ リンダ リンダ
人気ロックバンド、ブルーハーツのメジャーデビューシングルにして代表曲です。
耳に残る特徴的な歌詞「リンダリンダ」は、他の作品においても引用されるほど有名なフレーズとして知られています。
甲本ヒロトのパワフルなボーカルがテンションを上げてくれるこの曲は、カラオケで盛り上がるにも打ってつけです。
2位「H2O(エイチツーオー)/想い出がいっぱい」
大人の階段昇る 君はまだシンデレラさ 幸福は誰かがきっと 運んでくれると信じてるね
少女だったといつの日か 想う時がくるのさ
音楽デュオH2Oによる1983年リリースの人気曲。
TVアニメ『みゆき』のエンディングテーマとしても有名です。
現在でも卒業式や合唱コンクールに使われることが多いので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
爽やかで透明感のあるこの曲は、いつもと雰囲気を変えて歌いたいときにピッタリです。
1位「レベッカ/フレンズ」
どこでこわれたの Oh フレンズ うつむく日は みつめあって
指をつないだら Oh フレンズ 時がとまる気がした
1985年に発売されたレベッカの代表曲です。
過去何度かドラマ曲として起用されており、99年には広末涼子主演の『リップスティック』でも使われました。
多くのアーティストによってカバーされていることでも知られており、現在も幅広い世代で愛されています。
切ないサウンドは今でも私たちの心をとらえて離しません。
【80年代懐メロ】人気の洋楽BEST5
80年代は邦楽だけの黄金期ではありません。
洋楽もたくさんの有名曲がリリースされています。
いまでも語り継がれる歌手たちが活躍していた80年代。
そんな当時の洋楽人気ランキングをみていきましょう。
5位「Michael Jackson/Thriller」マイケル・ジャクソン/スリラー
‘Cause this is thriller thriller night
And no one’s gonna save you from the beast about to strike
You know it’s thriller thriller night You’re fighting for your life inside a killer thriller tonight
全世界が知るキングオブポップ、マイケル・ジャクソンの代表曲です。
1983年にシングルカットされ、売り上げ全米第4位を獲得しています。
当時の子どもならみんな真似したであろうゾンビダンスの収録されたプロモーションビデオは、なんと14分近くもある作品でした。
4位「Madonna/Like a Virgin」マドンナ/ライクアバージン
Like a Virgin Touched for the very first time
Like a Virgin When your heart beats next to mine
1984年にシングルがリリースされた、誰もが知るマドンナの有名曲。
全米売り上げ第1位、さらに全英第3位を記録しています。
一見挑発的なタイトルと歌詞ですが、マドンナの美学がつめこまれた最高にクールな曲です。
3位「Wham!/Last Christmas」ワム!/ラストクリスマス
Last Christmas I gave you my heart But the very next day you gave it away
This year To save me from tears I’ll give it to someone special
クリスマスソングの超定番です!年末にはどこかしらのBGMとして使われていることが多く、誰もが一度は聴いたことのある曲かもしれません。
冬のイルミネーションを想像させるようなきらびやかな曲調は、いつ聴いても心が躍ります。
2位「Run-D.M.C./Walk This Way」ランディーエムシー/ウォークディスウェイ
She told me to Walk This Way! Talk this way! [repeat 2X] [repeat all 2X]
Well just gimme a kiss /some head! Oooh,a-like this!
人気ロックバンドエアロスミスの同名曲をカバーした作品です。
曲中のクールなギターリフが有名です。
とにかくノリがよくかっこいい曲調は現在においてもトップクラスではないでしょうか。
1位「Boys Town Gang/Can’t Take My Eyes Off You」ボーイタウンギャング/君の瞳に恋してる
I love you,baby And if it’s quite all right
I need you ,baby To warm a lonely night
I love you,baby Trust in me when I say
原曲はアメリカのシンガー、フランキー・ヴァリが1967年に発表したものです。
これを88年にカバーして大ヒットしたものが、ボーイタウンギャングによるこの曲です。
彼らのディスコ風のアレンジがイギリスや日本でも人気を集めました。
また邦楽シーンにおいても、椎名林檎・JUJU・寺尾聰・三代目J Soul Brothers他多くのアーティストがカバーしています。
「名曲ぞろいの80年代!懐メロで盛り上がろう」
80年代は誰もが知るような有名曲が次々とリリースされた、まさに音楽の黄金期でした。
この時代の曲の特徴のひとつとしては、誰もが口ずさみやすいことが挙げられます。
親しみやすいキャッチーな音楽は、周りの人たちとの共通の話題としてきっと重宝したでしょう。
一方でスタイリッシュなバンドや、独自の世界観をもつアーテイストが出始めたのもこの頃です。
身近なものでもあり、かつ流行を造るトレンドリーダーとして憧れの存在でもあった80年代の音楽たち。
そのエネルギッシュな空気を感じながらぜひ聴いてみてください。
マイフェバリットソングが見つかるかもしれませんよ。
この記事のまとめ!
- 80年代は次々とヒット曲がリリースされ、シングル売上枚数の記録を塗り替えた音楽の黄金時代
- 松田聖子や中森明菜、薬師丸ひろ子らの全盛期でアイドル名曲盛りだくさんの時代
- 80年代は洋楽も人気の高い名曲がたくさん作られた
- 時代を反映したエネルギッシュなナンバーが多く、現代でも盛り上がれる