サウンドオブミュージックは、ブロードウェイでの初演以来、映画や舞台などで世代を越えて愛され続けているミュージカル。
『ドレミの歌』など、劇中歌も有名な曲ばかりです。
サウンド オブ ミュージックの有名な代表曲
サウンドオブミュージックの舞台は、1930年代後半のオーストリア。
修道院から音楽が大好きなマリアが、7人の子供達の家庭教師としてトラップ家にやって来ます。
妻を亡くした後、子供達を厳しく育てようとするトラップ大佐とマリアは、始めは反発するものの、次第に愛し合うようになり結婚。
しかし、時代の流れでオーストリアはドイツに併合され、トラップ大佐にもドイツへの出頭命令が出ます。
一家が離れ離れになることを恐れ、一家は故郷を離れ亡命することを決意するのでした。
そんな一家の奮闘を描いた、サウンドオブミュージックの有名な代表曲を紹介しましょう。
サウンド・オブ・ミュージック / The Sound of Music
『サウンド・オブ・ミュージック / The Sound of Music』は、ミュージカル映画「サウンドオブミュージック」の印象的なオープニングの曲。
物語はオーストリア、ザルツブルグに広がる山々を背景に、伸びやかに歌うマリアの歌で始まります。
さらにこの曲は、トラップ家で来客を歓迎する子供達の合唱シーンでも使用されました。
規律を重んじて家族と距離を置いていたトラップ大佐ですが、子供達の曲に感動して思わず歌に参加して家族は和解、そして改めてマリアの大切さに気付くのでした。
どちらも映画と曲のタイトル通り、音楽の響きの素晴らしさを称えたくなる名シーンでした。
私のお気に入り / My Favorite Things
『私のお気に入り / My Favorite Things』は、夜の雷を怖がる子供達に、マリアが「悲しいときは楽しいことを思い出しましょう」と教えるシーンの曲です。
この曲をきっかけに、子供達とマリアは仲良しになりました。
また、この曲は後半でマリアがトラップ家に戻ってくるシーンでも使用されています。
オリジナルは3拍子の曲ですが、他のリズムにアレンジされることも多くジャズのスタンダードナンバーとしても有名です。
日本では、京都の四季をドラマチックに描いたCMソングとしても、馴染みの深い曲。
歌詞に登場するお気に入りたちのイメージから、クリスマスソングとして人気の曲です。
ドレミの歌 / Do-Re-Mi
『ドレミの歌 / Do-Re-Mi』は教科書に登場することも多く、日本で知らない人がいないほど有名な曲ですね。
映画「サウンドオブミュージック」では、マリアと子供達がピクニックに行って、豊かな自然の中で楽しみながら歌を教える有名なシーンで使用されました。
さらに映画の後半では、音楽コンクールで一家が歌うシーンでも歌われています。
日本語版では「ドはドーナツのド」ですが、英語版は「Doe, a deer, a female deer」になります。
ぜひ英語版も覚えて、カラオケで歌ってみて下さいね。
エーデルワイス / Edelweiss
エーデルワイスとは、オーストリアを象徴する白く可憐な花のこと。
サウンドオブミュージックの劇中歌『エーデルワイス / Edelweiss』は、オーストリアから亡命したトラップ一家の、祖国への愛を表す曲として映画にも度々登場します。
映画の前半では子供達にリクエストされたトラップ大佐が、ギターを弾きながら優しく歌うシーン。
そして後半では、音楽コンクール会場でドイツに併合されてしまった故郷への愛をこめて全員が声を合わせて歌う、感動的なシーンで歌われています。
サウンド オブ ミュージックの曲
サウンドオブミュージックは自伝『トラップ・ファミリー合唱団物語』に基づいたミュージカルで、実在のトラップ一家も家族で合唱団を作って成功を収めました。
1959年のブロードウェイミュージカルはトニー賞を受賞し、1965年の映画はアカデミー賞5部門を受賞しています。
日本でも何度か舞台化され、今も人気のミュージカル作品です。
次は、サウンドオブミュージックの名シーンを彩る他の曲を紹介しましょう。
マリア / Maria
『マリア / Maria』は、度々問題を起こすマリアについて、他の修道女たちが噂しあうシーンの歌です。
天真爛漫で周りから愛されるマリアですが、厳しい規律がある修道院ではちょっと困った存在。
彼女の不平を述べる人も少なくありません。
修道女たちはマリアの愛すべき点と困った点を口々に訴えますが、修道院長は「マリアは月の光のようにとらえようがないから仕方ない」と、諦め気味です。
自信を持って / I Have Confidence
映画版「サウンドオブミュージック」のために書き下ろされたのが『自信を持って / I Have Confidence』。
修道院からトラップ家に向かうマリアが、新しい世界へ挑むことの恐れと闘いながら、自信を持って家庭教師の道に挑もうと決意し、歌い踊るシーンの曲です。
主演のジュリーアンドリュースの魅力を活かしたこの曲は、不安と期待で高まるマリアの気持ちを表すように転調していきます。
もうすぐ17才 / Sixteen Going On Seventeen
『もうすぐ17才 / Sixteen Going On Seventeen』は16歳の長女リーズルが、恋人の電報配達員ロルフと歌う曲です。
交際していることは秘密なので、ロルフがトラップ大佐に電報を配達に来た時に、リーズルが家を抜け出し庭でこっそり会う2人。
降り出した雨を避けるために庭のガラス張りあずまやに飛び込み、夢いっぱいで2人の将来を歌い踊ります。
この曲は後半でも使用され、リーズルが恋の悩みを母となったマリアに相談するシーンでも歌われました。
すべての山へ登れ / Climb Ev’ry Mountain
いつもマリアのことを優しく見守ってきた修道院長が、マリアを励ます曲が『すべての山へ登れ / Climb Ev’ry Mountain』です。
トラップ大佐への気持ちに気付いたマリアは、大佐にはフィアンセがいることや、自分が修道女見習いとして神に仕える身であることを思い出して動揺します。
そして、誰にも告げることなくトラップ家を去り、修道院に逃げ帰ってしまいました。
そんなマリアに修道院長は「夢をつかむまではあらゆる道を進むべき」と歌って、彼女の背中を押すのでした。
ひとりぼっちの羊飼い / The Lonely Goatherd
『ひとりぼっちの羊飼い / The Lonely Goatherd』は、お客様を歓迎するために子供達とマリアが演じた人形劇の曲です。
出演と指導をしたマリアは忙しそうでしたが、ユーモラスな人形たちの表情とヨーデルを交えた楽しい掛け合いの歌に、みんな大満足。
特に音楽プロデューサーのマックスは、この家族合唱団はきっと成功すると確信し、音楽コンテストへの参加を勧めます。
何かよいこと / Something Good
お互いの気持ちに気付いたトラップ大佐とマリアが、ロマンチックに歌うのは映画「サウンドオブミュージック」のために書き下ろされた『何かよいこと / Something Good』。
トラップ大佐には婚約者がいましたが、マリアが去った後のトラップ家には以前のような明るさが消えてしまいました。
妻としてそして子供達の母として迎えるのはマリアだと気付いた大佐は、婚約を解消し庭のあずまやでマリアに結婚を申し込みます。
さようならごきげんよう / So Long, Farewell
『さようならごきげんよう / So Long, Farewell』は、英語、フランス語、ドイツ語で順にさよならを告げる曲です。
映画の前半では、トラップ家のパーティーのシーンで歌われました。
パーティーの来客たちにこの歌でおやすみの挨拶をして、1人ずつ退場する子供達の可愛い姿に来客たちは大喜び。
しかし、映画の後半ではドイツ軍の監視の下、音楽コンクールに参加したトラップ一家がこの曲を歌いながら徐々に退場していく、スリリングなシーンで歌われました。
行列聖歌とマリア / Processional And Maria
『行列聖歌とマリア / Processional And Maria』は、大聖堂でのトラップ大佐とマリアの荘厳な結婚式のシーンの曲です。
パイプオルガンの音で重厚な行列聖歌にアレンジされていますが、よく聴くとオリジナルは『マリア / Maria』のメロディーだと分かります。
家族や大勢の来賓と共に、マリアの自由奔放ぶりに頭を痛めていた修道女たちも、心から2人の結婚を祝福しました。
サウンドオブミュージックの曲は名曲だらけ!歌詞を知ってミュージカルをもっと楽しもう
サウンドオブミュージックは、オーストリアの美しい自然のもと、家族の愛や音楽の素晴らしさを描いたミュージカル。
舞台や映画により長く愛され続けていて、劇中歌は学校で習うようになった曲やジャズのスタンダードナンバーになった曲など、有名な曲ばかりです。
名曲がふんだんに使われているサウンドオブミュージックの世界。
メロディーだけでなく歌詞や意味も知ることで、ミュージカルをより深く楽しめるでしょう。
この記事のまとめ!
- サウンドオブミュージックはブロードウェイ公演、ミュージカル映画などで今も人気のミュージカル
- 実話に基づいたストーリーで舞台はオーストリアの音楽が好きな一家の家族愛を描いている
- 『私のお気に入り』や『エーデルワイス』など名曲ばかり
- サウンドオブミュージックの歌は英語版や歌詞にも注目してみよう