音楽センスがある人の絶対条件と言えば「絶対音感」。
どんな音を聞いても正確に把握できる能力は、音楽をする上で大切なことです。
しかし、誰もがはじめから絶対音感をもっているわけではありません。
もちろん生まれつき備わっている場合もありますが、大多数の人は音楽に触れるうちに身についてくるのです。
「音楽のセンスがないから……」「音感がないから……」と思っていても、ちょっとしたトレーニングで音感を鍛えることができます。
最近では音感チェックができるスマホの無料アプリなども数多く配信されています。
この記事でわかること
【絶対音感】の能力とは
絶対音感とは、基準音がなくても聞き分けることができる能力です。
普通の人に比べて鋭敏な音感をもっているので、どんな音でも正確に理解できるといわれています。
また絶対音感をもっていると、聞いた音を正確に発声したり、楽器で表現したりすることが一般の人と比べて容易となります。
まずは絶対音感をもつ人の具体的な特徴を見ていきましょう。
音を聞けばドレミの音名がわかる
一般的な人は単体で音を聞いても、それがドレミのどの音であるかを認識することが難しいものです。
基準の音を与えられればわかる、という相対音感をもつの人は多いのですが、単体での聞き分けになれば難易度が跳ね上がります。
しかし絶対音感をもっている人は、単体で音を聞いてもドレミのどの音名であるかを当てることができます。
それくらい音に対する感覚が鋭敏なのです。
生活音の音階がわかる
絶対音感をもっている人は音に対する感覚が鋭敏ゆえに、正確な音ではない生活音にも音階を当てはめることができます。
例えば救急車やパトカーなどのサイレンなど、日常生活でよく耳にする音。
一般の人が単なる音として認識するものを、絶対音感をもっている人は音名として感じることができるのです。
絶対音感の持ち主のなかでもその感覚が研ぎ澄まされている人は、正しい音階でないことが多い生活音に、気持ち悪さを感じることもあるとか。
耳で聞いた曲を楽譜無しで正確に演奏できる
絶対音感をもっていると、耳で聞いただけの音もすべて音名として正確に捉えなおすことができます。
そのため楽譜がなくても、耳で聞いた曲を正確に演奏する「耳コピ」ができるのです。
幼少期の音楽教育で絶対音感が身についている
人間は若ければ若いほど耳がいいとされています。
特に生まれたばかりの赤ちゃんは、お母さんの声をきちんと認識できているため、絶対音感をもつ人と同じくらい耳がいいといわれています。
幼少期に相応の音楽教育を受けた経験から、自然に絶対音感が身についた人が多いのです。
特に3歳までの間はもっとも重要で、脳の80%が完成してしまう前に能力を引き出してあげることが大切だといわれています。
【相対音感】とは
絶対音感に対して、「相対音感」という言葉があります。
絶対音感は先に解説した通り、単音のみでもドレミの音名を正確に理解することができる能力です。
それに対して相対音感とはどういった能力なのか、こちらで紹介します。
基準音を示されれば音名がわかる
相対音感とは、基準となる音よりも高いか低いか聞き分けることのできる能力です。
実は誰でも少なからずもっている感覚といえるかもしれません。
これを鍛えれば、基準音を示されるとドレミの音名を当てはめることができるようになります。
絶対音感は単音でも音を正確に判断できる鋭敏な感覚がありますが、相対音感は条件付きの感覚といえます。
移動ドで音程を図ることができる
音程感覚を育てるために、「移動ド唱法」という方法があります。
「移動ド唱法」とは相対的な音感を養うために、基準となる主音の音の「ド」を移動させながら歌うことです。
カエルの歌で例えると、「ド」からはじまっても「ソ」からはじまっても「ドレミファミレド」というスケールで歌うことで、主音の「ド」の音を移動させる唱法です。
大人でも訓練すれば習得できる
子供の頃からのトレーニングが必要な絶対音感に比べて、相対音感は大人になってからでも訓練を続ければ習得できる可能性があります。
相対音感には必ず基準の音が必要ですが、それがあれば音を正確に判断することができるので、トレーニングを行えば相対音感を培うことができます。
絶対音感チェック・鍛える方法
音楽が好きな人なら「自分にはどれくらい音感があるんだろう?」と気になりますよね。
チェックする場合は、音感のいい人に歌を聴いてもらうなど、正確に分析してもらうことが大切です。
なぜなら、自分では声が少し歪んだ状態で聞こえているからです。
そのため気づいていないような音のズレが発生しているかもしれません。
そのズレを正すためにも、音感の良い人を誘ってカラオケなどに行ってみるとよいでしょう。
人に聴いてもらうのはちょっと恥ずかしい……そんな人には、自分の声を客観的に聴くことができるアプリが最適です。
音感チェックができる無料のスマホアプリ
絶対音感があるかどうかのチェックは、スマホの無料アプリを使用すれば意外にも簡単に行えることをご存知ですか。
また音感を鍛えたい人にもおすすめなのです。
音感チェックと一緒に自宅で手軽なトレーニングを行うことができるので、ぜひチェックしてください。
絶対音感テスト 音符よみクイズ 中級
おすすめのスマホアプリ、1つ目は「絶対音感テスト 音符よみクイズ 中級」です。
自動で流れたメロディーの正しい譜面を当てるクイズ形式のゲームです。
このクイズを繰り返すことで、音の違いを判断できるようになります。
音楽をやっていない人は、譜面を見る機会も少ないと思いますが、このゲームでは譜面も一緒に勉強できるので一石二鳥です。
音感検定アプリ おとあてPRO
おすすめのスマホアプリ、2つ目は「音感検定アプリ おとあてPRO」。
ドレミファソラシの音の中からランダムで流れてきた音を素早くタップして診断するゲームです。
問題の数はたったの10問、手軽に診断できるのが魅力です。
またゲームのモードも5種類の難易度から選べて、音感レベルに合わせて鍛えることもできます。
音感診断(簡単・ドミソ診断・音当てゲーム・絶対音感テスト)
おすすめのスマホアプリ3つ目は、「音感診断」です。
自動で流れてくる3つの音を流れてきた順番に当てていくゲームです。
音の数が3つだけなので診断時間がたったの10秒間という手軽さが魅力で、友達とも盛り上がれます。
また練習するたびに、過去の実績をグラフとして解析してくれるので、音感が養われていくのが実感できます。
Pitch – 絶対音感プレイグラウンド
おすすめのスマホアプリ4つ目は、「Pitch-絶対音感プレイグラウンド」。
落ちてくるボールの音を聞き分けて、落ちきる前に正しいキーをタップするゲームです。
一度キーを間違えるとボールが余分に落ちてくるので、音感のある人ほど長くゲームすることができます。
チェックするだけでなく、ゲーム感覚で簡単に音感のアップを目指しましょう。
音感を訓練する無料のスマホアプリ
より効率的に音感を訓練したい人は、スマホの無料アプリを使ったトレーニング法がおすすめです。
自分でピアノの鍵盤などの楽器を使って音感テストしたり、友人とカラオケに行って練習することもできますが、やはり自宅でできるトレーニングが一番手軽です。
音感トレーニング(あそんでまなぶ!シリーズ)
おすすめのスマホアプリ1つ目は、「音感トレーニング(あそんでまなぶ!シリーズ)」。
小さな子供でも遊べるようなシンプルなゲームで、流れてくる音を聴いて音階を当てるだけです。
問題は初心者向けのものから上級者向けまで難易度を選ぶことができ、自分にあった使いかたが選べます。
音感検定₋音の神経衰弱₋
おすすめのスマホアプリ2つ目は、「音感検定₋音の神経衰弱₋」。
名前の通り表示された8つのアイコンの中から、同じ音の組み合わせを探して消していくという神経衰弱スタイルのゲームです。
音感ゲームの殆どは音を当てるタイプのものですが、このアプリはちょっと変わった趣向の遊び方ができるのが魅力です。
イヤートレーニング みゅートレ – 音楽理論トレーナーシリーズ Vol.3
おすすめのスマホアプリ3つ目は、「イヤートレーニング みゅートレ-音楽理論トレーナーシリーズVol.3」。
単音・音程・トライアド(3和音)の3つのゲームが楽しめるアプリです。
楽譜を併用しながらトレーニングできるので、ゲームを楽しむのと同時に読譜力も鍛えられます。
音程キーを鍛えるカラオケトレーニングアプリ-絶対和音ゲーム
おすすめのスマホアプリ4つ目は、「音程キーを鍛えるカラオケトレーニングアプリ-絶対和音ゲーム」。
アプリから流れてきた音をできるだけ早く当てていくゲームです。
不正解の場合はタップし直しになるので、10個の問題を解ききるまでの時間がスコアとなります。
シンプルなゲームですが、正解率を意識しながら集中して音を判断する練習になるでしょう。
音感を鍛えて周りをびっくりさせよう!
音感がないと諦めている人でも、きちんと訓練をすれば身につけることができます。
今はスマホの人気無料アプリで簡単に音感チェックやトレーニングができるので、地道な練習からはじめてみましょう。
また本格的に音感を鍛えたいという人は、通信教育や動画によるレッスンを利用するのもおすすめです。
自分にあったトレーニング方法を見つけて、音楽センスを磨きましょう。
この記事のまとめ!
- 絶対音感は幼い時の音楽教育が作る
- 相対音感は大人になってからも身につく
- 無料のスマホアプリで音感チェック、音感トレーニングができる