有名なミュージシャンやバンドのライブは、演奏だけでなくパフォーマンスもかっこいいですよね。
バンドマンなら「かっこいいMC」や「パフォーマンス」に憧れるのも当然です。
しかし、「どうやったらかっこよくパフォーマンスできるの?」といった疑問も持つ人も多いはず。
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この記事のもくじ
ステージングとは
ライブに詳しくない人にとっては「ステージング」という言葉がピンと来ないかもしれません。
ステージングとは、簡単にいうとライブにおける「ステージ上での見せ方」です。
ライブにはもちろんお客さんがいて、そのお客さんを楽しませたり、魅了させなければいけません。
演奏はもちろん重要ですが、ライブ中の出演者の動きや表情などもお客さんは見ています。
お客さんの中には「音源とは違った生の熱量を感じたい!」とライブに足を運ぶ人も多いため、ステージングはライブでもかなり重要なのです。
ステージングのコツ
ライブはどのようなことに気をつけてステージングすればいいのでしょうか。
有名アーティストのようなかっこいいステージングには、ある程度共通点があります。
ここでは、簡単に実践できるステージングのコツを紹介していきます。
正面を向いて演奏する
「初心者のバンド」や「ステージングがいまいちなバンド」で共通して出来てないのが「正面を向いて演奏する」ことです。
ライブをすることに慣れていなかったり、恥じらいがあったりしてちゃんと正面を向けていないバンドは意外と多いのです。
他にも、ギターやベースの人は手元を見すぎていたり、照明が眩しかったりと、どうしてもお客さんの方から目をそらしがちになります。
しかしそれでは、ライブに来たお客さんに「この人たちはいったい誰に向かってライブをしているんだ!」と思わるかもしれません。
演奏が少々下手でも、正面を向いて堂々と自信を持って演奏するだけでかっこよく見えます。
もじもじと下を向かず、「お客さんに向けてライブをするんだ!」という気持ちで正面を向いて演奏しましょう。
余計な音は鳴らさない
ギターやベースは演奏中にチューニングがずれてきてしまうことがあり、MC中や曲間などにチューニングしなおす必要があります。
しかし有名バンドのライブで、余計な音を鳴らしている場面は見たことないですよね。
ライブ中にチューニングをする際は、アンプから音が出ないようにボリュームを下げ、音が止まっている時やMC中などに余計な音を鳴らさないようにしましょう。
曲と曲間の音数にメリハリをつけることで、バンドのパフォーマンスはグッとクオリティが増します。
ボーカルは手や目の動きを意識する
ライブ中、お客さんが最も見ているのはセンターステージにいるボーカルですので、バンドの中で一番ステージングが重要になります。
ボーカルが第一に注意することは「手や目の動き」です。
特に楽器を持たないボーカルは、片方の手や目線が自由なので、最もステージでの表現力が必要となります。
例えば明るい歌詞なら前を見て、切ない歌詞なら少し遠めを見つめるなど、曲によってパフォーマンスを工夫するのがおすすめです。
手の動きは自分で思っているよりも小さく見えがちなため、思い切って大きく動かすことを意識しましょう。
ミスしても照れ笑いしない
どんなに練習を重ねても、ライブ本番でミスをしてしまうことはあります。
そんな時にやってしまいがちなのが、ミスをした後に照れくさそうに笑ってごまかすこと。
これをやってしまうとミスしたことがお客さんにバレやすくなり、せっかくかっこいい曲を演奏していてもかっこよさが半減してしまいます。
ミスしても堂々としていればお客さんは意外と気付きません。むしろ少しミスするぐらいがライブっぽいと感じる人もいます。
無言の時間を作らない
ライブでは曲間でMCをする場面があります。そんな時一番やってはいけないのが「無言の時間がある」ということです。
曲を演奏してせっかく盛り上がったのに、全員がチューニングしたり水を飲んだりして、長時間無言が続くと一気にその熱も冷めてしまいます。
無言の時間が長くなりすぎないように、MCをしたりアルペジオを弾いたり工夫をするようにしましょう。
棒立ちにならない
ライブ初心者に特にありがちなのが「棒立ちで演奏する」ということです。
演奏になれていないうちは集中しすぎて棒立ちになってしまいがちですが、これではライブというより「発表会」のようになってしまいます。
そうならないためにも、家でギターを弾くときはなるべく立って弾いたり、スタジオでも本番を想定して動きを取り入れた練習をするのがおすすめです。
オープニング用SEを用意する
ライブでは転換のセットチェンジ中、ずっとBGMが流れています。
そして転換が終わると次のバンドが始まるのですが、その際にオープニング用SEを用意しておくのもおすすめです。
SEを流すことで登場時の華やかさや注目度が一気に高まり、いいスタートを切ることができます。
SEとは
SEとはライブ登場時に流れる音楽のことで、Sound Effect(サウンドエフェクト)の略です。
プロレスや野球なんかの登場BGM、アニメのオープニングテーマなどを想像するとわかりやすいですね。
SEを使用することで、転換中休憩していたお客さんも「次のバンドのライブが始まる!」と一気にステージに注目します。
SEはライブの一部
SEに何の曲を使うかでも、ライブの印象は変わります。
SEはライブの一部なので、お客さんの期待感や高揚感を煽る曲がおすすめです。
バンドの第一印象を担う大事な役割なので、自分たちが演奏する曲によって雰囲気に合った曲を選び、スタジオでもリハーサルを行っておきましょう。
必ずしもオリジナル曲である必要はないため、コピーバンドなら本家が実際にライブで使用している曲をそのまま使うのもいいでしょう。
CD-Rで用意する
ライブハウスで使用するSEは「CD-Rで用意していく」のが基本です。
スマートフォンなどでも対応してくれるところもありますが、突然の着信や充電切れなどトラブルにつながりやすいため、あまりおすすめできません。
また、SEはCD-Rに使用する曲だけを入れ、ケースにはバンド名や自分たちの出演順なども書いておきましょう。
そうすることでPAさんが違うトラックを再生してしまったり、ライブ中にどのバンドのSEかわからなくなったりというトラブルを防ぐことができます。
入場タイミングを決める
オープニングSEを決めたら、次は入場するタイミングを決めましょう。
SEが流れ始めてから入場するまでが遅すぎても間延びしてしまいますし、早すぎるとかっこ悪いですよね。
また、ステージに幕があるライブハウスなら始めからステージに上がっている場合もあるため、幕を弾くタイミングをスタッフと入念に打ち合わせする必要があります。
メンバーはSEが始まる前からあらかじめ入場しておき、ボーカルだけ違うタイミングで入場するのもアリです。
SEを止める合図を決める
最後に、SEを止めるタイミングとその際にPAさんに出す合図を決めておきます。
SEは1~2分ほどのものであれば流し切ってもいいですが、長いものならタイミングを見計らって止めてもらう必要があります。
ボーカルが手を挙げて合図する場合や、ドラムのカウントなどバンドが音を出した時点で、SEをフェードアウトさせる方法もあります。
最もミスの可能性が少ないのは、やはりSEを最後まで流し切って始めることです。
25~30分のライブであれば1~2分程度の曲を用意してSEに使いましょう。
かっこいいMCのコツ
披露する曲数が多いライブでは、曲間にMCをすることがあり、MCで何を話すかも重要です。
曲の演奏とは違いバンドの人間性などもわかる場面なので、お客さんはMCも注目して見ています。
台本を作る
ライブのMCでよく見かけるのが「えーと、何話すか考えてないんだけど…」という人。
正直これはかなりイケてないMCです。その日のテンションでお客さんの心をつかむのは、相当個性的な人や面白い人しかできません。
結果的につまらない話で場がしらけてしまうなんてことにもなりかねないので、ある程度台本を用意していきましょう。
だいたい何を話すか決めておくことで心にも余裕ができ、少しぐらいのアドリブにも対応することができます。
ウケを狙おうとしない
ライブに来たお客さんを楽しませるためにウケを狙おうとする人もいますが、無理にウケを狙うのはやめましょう。
よほど人前で喋ることに慣れている人でない限り、ウケを取ることは難しい上に、滑ったとき動揺してしまいます。
ウケを狙わなくても堂々とはっきり喋っていれば、お客さんは自然と話しを聞いたり拍手をしたりしてくれますよ。
わかりやすく曲を紹介する
「じゃあ何を話せばいいの?」と疑問に思う人もいるでしょう。そんな時はシンプルに次の曲やメンバー紹介をするだけでもいいのです。
オリジナル楽曲を披露するのであればどのような曲調か、歌詞にはどんな思いが込められているかなどをわかりやすく紹介しましょう。
コピー曲の場合は、バンドメンバーのその曲に対する思いや、何故その曲を選んだかなどを伝えるだけでもお客さんの聴き方が変わってきます。
メンバーでMCをフォローする
主にMCはボーカルがすることが多く、バンドメンバーは黙ってそれを見ている、という状況もよく見る光景ですよね。
ライブはバンドメンバー全員で作り上げるものです。ボーカルにばかりMCを任せないで、他のメンバーもMCをフォローしてあげましょう。
合いの手を入れたり会話形式のMCをしたりといったことだけでも、バンドの印象がかなり違って見えます。
自分が話していないからといって気を抜かず、積極的にMCに参加しましょう。
曲を弾きながらMCをする
MC中は無駄な音を鳴らさないことが鉄則ですが、無音の中でMCをするのは勇気がいることです。
そんな時はギターやベース、ドラムがMCに合わせて楽器を鳴らしてあげるのもおすすめ。
次の曲のイントロのコードを簡単に弾くだけでもいいですし、MCの内容によってはドラムを叩いて盛り上げるのもいいでしょう。
また、イントロがある曲の場合はイントロの演奏に乗せて話し、そのまま曲に入るのもいいですね。
盛り上がるライブパフォーマンス
有名バンドのライブでは、メンバーやお客さんみんなで一斉に拳を突き上げたり、ジャンプしたりといった場面をよく見ますよね。
そんなライブパフォーマンスはバンドとお客さんの一体感を高め、ライブをよりよいものにしてくれます。
ここでは、盛り上がるライブパフォーマンスの中でもわかりやすく真似しやすいものを紹介していきます。
コール&レスポンス
ボーカルに続けて同じフレーズをお客さんが歌う「コール&レスポンス」。
これはライブではかなり定番のパフォーマンスで、上手く使うとお客さんとバンドの距離が縮まり、会場の空気が一気に温まります。
しかし最初のうちはお客さんも恥ずかしがって中々声を出せません。そんな時はボーカルに続いてお客さんに歌ってほしいパートをボーカル以外のパートが歌ってみましょう。
そうすることでお客さんも声を出しやすい状況になり、コール&レスポンスも成功しやすくなります。
手拍子してもらう
これもかなり定番ですが、お客さんの手拍子を煽るのも取り入れやすいライブパフォーマンスの1つです。
イントロやサビ前など、手拍子をすることで期待感を持たせ、曲のハイライトをより目立たせることができます。
ドラムやボーカルなど、手が比較的自由に使えるメンバーが客席を向いて大きな動きで手拍子を煽るのがコツです。
手拍子をするのは声を出すよりも恥ずかしがる人が少ないので、コール&レスポンスよりハードルが低いパフォーマンスでもあります。
大げさに動く
ライブでは「とにかく動きを大きくすること」を心がけるのがおすすめです。
小さい動きだとステージから遠い後ろの方では何をしているか全く分からず、地味に見えてしまいます。
例えばドラムは腕を高く上げてシンバルを鳴らしたり、ギターやベースは曲に合わせて頭を振ったりするといいでしょう。
しかし各楽器がソロを演奏している時は弾いている人以外が目立ちすぎるとよくないので、その時だけは控えめに動くようにしましょう。
一緒に歌ってもらう
お客さんに一緒に歌ってもらうのも定番のライブパフォーマンスですが、楽曲の知名度がないオリジナル曲では出来ないので、ハードルは少し高めです。
ただ曲によってはキャッチーなメロディや繰り返しのフレーズがあったりするので、初めて聴く人でもわかりやすい歌詞がある曲を演奏する場合は挑戦してみてもOKです。
その場合はコール&レスポンスの時と同様、お客さんが歌う部分をボーカル以外のパートも一緒に歌うとより成功しやすくなります。
演奏するだけじゃライブは盛り上がらない?MCやパフォーマンスはあらかじめ考えておこう!
バンドマンにとって初めてのライブは音楽活動の大事な思い出になり、成功させたいという気持ちも強いと思います。
しかし、どんなことに気をつければいいかわからなく、初ライブが苦い思い出になってしまう人も多いのが現実。
そんな不安の中で少しでもいいライブをするためには、演奏だけでなくMCやパフォーマンスも前もって練習し、備えておく必要があります。
この記事で紹介したステージングのコツを実践して、お客さんと一緒に盛り上がるライブを目指してみてください。
この記事のまとめ!
- ステージでは正面を向いて手の動きや目線にも気を配ろう
- 演奏に集中しすぎて棒立ちにならないように注意!ミスしても照れ笑いしない
- ライブの一部としてSEを用意するのもおすすめ
- MCはある程度考えておき、メンバー全員でフォローしよう
- 手拍子やコール&レスポンスなどのパフォーマンスを取り入れて会場を盛り上げよう!