最近では大ヒット映画「ボヘミアン・ラプソディ」をはじめとし、音楽をテーマにした映画が話題になることが増えました。
その中でも、音楽映画と言えば「あの頃ペニー・レインと」を思い浮かべる人も多いでしょう。
この作品は1970年代の音楽シーンを題材とした作品で、数々の受賞歴を持つ映画です。
映画のタイトルは知っているけれど、観たことはないという人も多いのではないでしょうか。
この記事のもくじ
映画「あの頃ペニー・レインと」とは
映画「あの頃ペニー・レインと」は、2001年に公開された作品です。
1970年代のアメリカで、ロックンロールに夢中になった若者たちの夢と青春を描いており、第73回アカデミー賞脚本賞をはじめとし様々な賞を受賞しました。
「バニラ・スカイ」「エリザベスタウン」などを手掛けたキャメロン・クロウ監督が、10代の頃にローリングストーン誌のライターとして体験した実話をもとにした自伝的な作品としても話題の映画。
青春映画としても音楽映画としても非常に高評価の作品です。
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細かな舞台設定
70年代のアメリカを舞台にした「あの頃ペニー・レインと」は、作中の細かな舞台設定も魅力です。
特にファッションと音楽が印象的で、あっという間に70年代当時の世界に引き込まれていきますよ。
70年代の「ヒッピー」という言葉がすぐに思い浮かぶ、フワフワでブロンドのカーリーヘアーにサングラス、花柄で刺繍のレースなどの特徴的な衣装や、70年代のロックミュージックにも注目してくださいね。
「あの頃ペニー・レインと」の映画あらすじ
主人公である15歳の少年ウィリアムは、家出した姉が残したレコードをきっかけにロックの世界にはまり、音楽ライターになることを夢見ています。
大人気ロックバンド、スティルウォーターの取材で、バンドの追っかけをしていたペニー・レインと出会い、恋に落ちました。
しかし、ペニー・レインはウィリアムを利用して、スティルウォーターのバンドメンバーラッセルと恋仲になり、一緒にツアーを回ることになるのです。
その後、ラッセルの恋人が現れてペニー・レインが裏切られたり、それをウィリアムが慰めたりと、様々な青春が描かれたストーリーです。
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映画「あの頃ペニー・レインと」のキャスト
「あの頃ペニー・レインと」は約束を破ったり裏切りにあったりと、人と人の複雑な関係とその心が描かれており、見事に表現したキャストの演技力が素晴らしいところもおすすめポイントです。
ここからは、映画「あの頃ペニー・レインと」に登場するキャラクターとそれを演じたキャストについて紹介します。
パトリック・フュジット / ウィリアム・ミラー役
主人公ウィリアム・ミラーを演じたのは、アメリカ出身の俳優パトリック・フュジェットです。
11歳から演技をはじめたパトリックは、本作品の主演に抜擢されて映画デビューとなりました。
この映画をきっかけに、広く世に知られるようになり、現在も活躍中の俳優です。
作中では夢に向かっていくひたむきな姿や、恋に揺れる心理状況を見事に表現しています。
マイケル・アンガラーノ / 幼少時代のウィリアム役
幼少期の主人公ウィリアムを演じたのは、イタリア系アメリカ人のマイケル・アンガラーノです。
マイケルは本作品をきっかけに「シービスケット」など映画やドラマに次々と出演するようになり、2008年には米女性誌ヴァニティフェアで期待の新人に選ばれるほどの実力の持ち主。
1987年生まれで現在は33歳のマイケルですが、劇中ではまだ幼い表情が残る、可愛らしい姿を披露していますよ。
ケイト・ハドソン / ペニー・レイン役
映画「あの頃、ペニー・レインと」の題名でもあり、ヒロインでもあるペニー・レインを演じたのは、アメリカ出身の女優ケイト・ハドソンです。
本作品でケイトはゴールデングローブ賞助演女優賞を獲得し、アカデミー助演女優賞にもノミネートされました。
70年代のアメリカを代表するかのようなフワフワでブロンドのヘアスタイルなど、ファッションにも注目ですよ。
ビリー・クラダップ / ラッセル・ハモンド役
大人気バンド「スティルウォーター」のギターでファンの憧れの的であるラッセル・ハモンドを演じたのは、アメリカ出身の俳優ビリー・クラダップです。
ラッセルはイーグルスのリーダー のグレン・フライをモデルに描かれました。
演じたビリー・クラダップは1995年にブロードウェイデビューを果たし、2007年にはトニー賞を受賞した経歴を持つ実力派俳優で「スリーパーズ」「ウォッチメン」など様々な作品で活躍しています。
フランシス・マクドーマンド / エレイン・ミラー役
主人公ウィリアムの母親エレイン・ミラーを演じたのは、女優のフランシス・マクドーマンドです。
映画「ファーゴ」ではマージ・ガンダーソン役で、アカデミー主演女優賞を受賞した実力派の女優。
本作品では知的なシングルマザーでロックを嫌う厳格な母という役柄を見事に全うし、アカデミー助演女優賞に輝きました。
ジェイソン・リー / ジェフ・ベイブ役
幅広い役柄を演じられる俳優として評価の高いジェイソン・リーが演じたのは、大人気バンド「スティルウォーター」のボーカル、ジェフ・ベイブです。
ジェイソン・リーは、キャメロン・クロウ監督が手掛けた映画「バニラ・スカイ」にも出演しています。
声優として活動したり、プロのスケートボーダーとしても活動していた経験があり、現在もStereo manufacturing Corpというスケートボード関連の会社をするなど幅広い分野で活躍中です。
アンナ・パキン / ポレキシア・アフロディシア役
バンドの追っかけ「グルーピー」の一員で、ヒロインのペニー・レインの友人ポレキシア・アフロディシアを演じたはアンナ・パキン。
アンナ・パキンは映画「ピアノ・レッスン」で映画初出演を果たし、11歳の若さでアカデミー助演女優賞に輝いた実力派若手女優です。
劇中では、ペニー・レインと並んで70年代のファッションが可愛らしいですよ。
フェアルーザ・バーク / サファイア役
アメリカのカリフォルニア州出身の女優フェアルーザ・バークが演じたのは、グルーピーの1人であるサファイアです。
人のオーラが見えるという変わった役柄で作品を盛り上げています。
フェアルーザ・バークは、1985年に「オズ」のドロシーに抜擢されたことをきっかけに活動を始めました。
代表作には「アメリカン・ヒストリーX」があります。
ノア・テイラー / ディック・ロスウェル役
イギリス出身で、オーストラリアを中心に活躍中の俳優ノア・テイラーは、劇中に登場するバンド「スティルウォーター」のマネージャー役で出演しました。
映画「シャイン」で若き日のデイヴィッド・ヘルフゴットを演じたことで注目され、本作品を始めとし「チャーリーとチョコレート工場」や「All You Need Is Kill」など様々な作品に出演しています。
ズーイー・デシャネル / アニタ役
アカデミー撮影賞にノミネートされたこともあるカメラマンの父と女優の母を持つ、アメリカ出身の女優ズーイー・デシャネルは、主人公ウィリアムの姉「アニタ」を演じました。
スチュワーデスになることを夢に家出したアニタは、ウィリアムがロックにハマるきっかけを作った人物でもあり、ラストでは母親とも和解するなど、作品を盛り上げる重要人物でもあります。
フィリップ・シーモア・ホフマン / レスター・バングス役
雑誌「クリーム」の編集長で実在する人物でもあるレスター・バングスを演じたのは、俳優のフィリップ・シーモア・ホフマンです。
ウィリアムの才能を信じたレスターは「どれだけ一緒にいても相手とは友人にはなれない」など記者としてのアドバイスをしてくれる大切な存在でもあります。
フィリップ・シーモア・ホフマンは、映画「カポーティ」でアカデミー賞主演男優賞を獲得した経験のある名俳優ですが、2014年に亡くなりました。
映画「あの頃ペニー・レインと」を観た人の評価
音楽好きにも映画ファンからも評価が高い映画「あの頃ペニー・レインと」。
実際に観た人の感想が気になりますよね。
70年代のロックミュージックが好きな人や70年代のアメリカ文化が好きな人、その頃青春を過ごした人などから高い評価を得ている作品です。
まだ作品を観ていない人ののために、ここからは映画「あの頃ペニー・レインと」を観た人のレビューをチェックしましょう。
20代・女性
音楽と恋愛と友情と全部詰まってて良い映画だったなぁ。青春すぎて胸が苦しくなるというか、キラキラしてて眩しい。華やかなバンドツアーとその裏側を体感できる。実体験から作っただけあって、説得感ある作品。70年代のハードロックがたくさん流れるので、音楽好きなら見る価値あり。
10代・女性
まだ主人公の歳にも達していない私が見ていた世界はこの映画の世界そのもの。主人公の少年にとって大人の世界はどんなところだったんだろうと、自分と重ねて観ている私がいたり、胸がキュンキュンする作品。挿入歌がツェッペリンって、最高!空港でペニーを見送るウィリアムのシーンなど心に残るシーンがいくつも散りばめれている映画。
60代・男性
60才以降のロックをかじっていたおじさんには何度も何度も繰り返し見たくなる映画です。70年代アメリカのクレイジーな時代の空気感を笑いに、主人公の幼さとをリンクさせそれらを見事に切なく終わらせて次への希望をのぞかせてくれるような素晴らしい作品でした。
青春の一ページと終わりゆく無秩序を重ね合わせにした甘酸っぱいロードムービー。
劇中に登場する70年代ロックミュージックの選曲も素晴らしく、BGMで流れる心が弾むような音楽からも当時の世界観を感じられます。
音楽だけでなく、恋愛、家族など人と人との間に生まれる様々な想いが描かれていたり、70年代当時のファッションが楽しめたりと見どころがたくさんある作品です。
映画「あの頃ペニー・レインと」の主題歌・挿入歌
音楽映画としても評価が高い映画「あの頃ペニー・レインと」。
劇中で使われている音楽も気になりますよね。
音楽は70年代に一世を風靡したロックミュージックが中心に取り上げられており、当時青春を過ごした人にとっては特に心に響く作品になっているのです。
最後に、映画「あの頃ペニー・レインと」に登場する主題歌や挿入歌を紹介します。
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America / サイモン&ガーファンクル
ウィリアムの姉アニタが家出の理由を母に伝えるために聴かせた曲が、サイモン&ガーファンクルの「America」でした。
「みんなアメリカに探すためにやってきた」という歌詞が印象的で、若者の夢や希望、自由を訴える象徴とも言えるような曲です。
ミドルテンポのゆったり感が、当時のアメリカの開放的な雰囲気を伝えてくれるムーディな曲でもあります。
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AMERICA 歌詞 Simon & Garfunkel ふりがな付 - うたてん
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Mona Lisas and mad hatters / エルトン・ジョン
グラミー賞5回の受賞経験を持つイギリスのロックスター、エルトン・ジョンの「Mona Lisas and mad hatters」も劇中歌として登場しました。
ラッセルに裏切られニューヨークの街中に飛び出したペニー・レインを追って、ウィリアムが彼女を探し回るシーンで使われています。
「ニューヨークで美しい薔薇の木は決して育たないことを知っている」という歌詞が劇中のシーンにぴったりです。
Tiny Dancer / エルトン・ジョン
バンドメンバーとトラブルになったラッセルが、街中で馬鹿騒ぎをした翌朝、ツアーバスに連れ戻され、メンバーの間に微妙な空気が流れてしまった時、流れてきたのがエルトン・ジョンの「Tiny Dancer」です。
エルトン・ジョンの中でも人気のあり、美しいピアノが印象的な曲で、曲が進むに連れてどんどん盛り上がる構成になっています。
劇中でも一人また一人とメンバーが歌い出し、最後は大合唱になってみんな笑顔になるという心温まる場面が描かれていますよ。
映画「あの頃ペニー・レインと」が無料で観れる動画配信一覧
映画「あの頃ペニー・レインと」を観てみたいけれど「できれば無料で観たい!」という人も多いでしょう。
本作品はブルーレイDVDが発売されている他、U-NEXT、Amazonプライムビデオ、TSUTAYA TVの動画配信サービスから提供されており、家でも気軽に観ることができます。
動画配信サービスを試したことがない人でも、登録すれば1ヶ月は無料で視聴することができるので、ぜひ試して観てくださいね。
映画「あの頃ペニー・レインと」は音楽・ファッション好きにおすすめ!70年代ロックバンドの音楽を堪能しよう
15歳でローリング・ストーン誌の記者になった映画監督キャメロン・クロウの実体験をもとにした映画「あの頃ペニー・レインと」は、70年代のロックミュージックがたっぷりと楽しめて、音楽好き必見の作品です。
音楽だけでなく、10代が抱く夢や恋愛など青春もたっぷり詰まっており、見応えがありますよ。
また、この作品には「特別編集版」があり、劇場で公開された作品より38分も長く映画の世界観をより深く感じられる内容になっているので、興味がある人はそちらもあわせてチェックしてみてくださいね。
この記事のまとめ!
- 映画「あの頃ペニー・レインと」は70年代の音楽シーンをテーマにした作品
- 70年代のロック・ミュージックやファッションが楽しめる
- キャメロン・クロウ監督の実体験から作られた映画
- 音楽だけでなく青春映画としてもおすすめ