バンドや音楽を始めると「さあスタジオに入って練習するぞ!」と、誰もが意気込みます。
でも、いざスタジオに入ると「この機材どう使えばいいんだ?」「何を持っていけばいいの?」と、初めての人にとって疑問は多いもの。
スタジオを借りるのにはお金がかかりますし、どうせ借りるならより効率的に練習をしたいですよね。
ココがおすすめ
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この記事のもくじ
バンドの練習場所
自宅で大きな音を出せる環境が日本では少ないため、バンドにとって音楽スタジオはメインの練習場所になります。
バンド活動を継続させるためにも、メンバーの経済状況や時間の取り方、持ち込む機材などを考えて、スタジオの場所選びをするべきところ。
音楽スタジオには大きく分けて「公共施設」と「民間施設」の2種類に分かれます。
公共施設の音楽スタジオ
公共施設の音楽スタジオは、文字通り市や町が運営する音楽スタジオです。
場所によりますが利用者登録が必要な会員制の所が多く、登録するとスタジオの利用予約ができます。
メリットはなんといっても料金が安く、1時間500円程度で借りられるところです。民営の音楽スタジオは1時間2000円ほどするため、費用を安く抑えたい人には公共施設がおすすめ。
また、部屋のスペースは広いことが多く、持ち込み機材の搬入が楽でライブ本番のように動きまで確認することができます。
しかしアンプやマイク、ドラムなどのレンタル機材は利用料金を取られることが多いため、あらかじめ備え付けの機材や利用料金を確認しておきましょう。
民営の音楽スタジオ
民営の音楽スタジオは公共施設でなく、楽器店や個人が運営している音楽スタジオです。
民営の音楽スタジオではアンプやスピーカーなどの音響機材、ドラムなどは常備されているため最小限の持ち物で済みます。
また、機材の使い方がわからないときは、質問すれば技術と知識を持ったスタッフが対応してくれるので初心者でも安心。
デメリットとしてはやはり料金が公共施設と比べると割高になってしまい、練習費用がかさんでしまうということです。
店舗によっては個人練習用や学生割引など、お得に活用できるプランを用意しているスタジオもあるため、事前に確認しておきましょう。
音楽スタジオとは
では、音楽スタジオには具体的にどのような設備や機材があるのでしょうか。
「行ったことがないからどんなところかイメージできない」と不安に思う人もいるでしょうう。
初めてスタジオに入ったとき、音楽スタジオがどんな感じなのか把握しておくと、落ち着いて練習することができます。
スタジオにある設備
音楽スタジオには、持ち込み機材が少なくても済むようにあらかじめ用意されてある設備があります。
スタジオによっては若干設備が違ってくる所もありますが、だいたいのスタジオには以下のものが用意されています。
- ギターアンプ
- ベースアンプ
- ドラムセット
- マイク・スピーカー
- ミキサー
- パワーアンプ
これらはスタジオの利用料金に含まれているので、持ち込まなくても使用することができます。
バンド活動を続けていくうちにこだわりが出てくるので、愛用している機材を持ち込む人もいますが、始めのうちはスタジオにある機材を使用しましょう。
スタジオで借りられるもの
音楽スタジオには、あらかじめ用意されている設備の他にも、機材を用意してくれる所があります。
- ギター
- ベース
- キーボード
- マイク
- シールド
- スネア
- シンバル
これもスタジオによって違いますが、場合によっては手ぶらでスタジオに入っても練習ができるスタジオもあるくらい。
「仕事終わりにスタジオに直行しないといけないんだけど、仕事場にギターを持っていくのはちょっと…」という場合でも、いろいろ借りられる音楽スタジオなら安心して利用できますよね。
レンタル機材は無料と有料どちらもあるため、機材を借りたい場合は事前にスタジオに確認しておきましょう。
持ち物
スタジオにはレンタル設備や機材がありますが、使い慣れていない機材だと逆に満足いく練習ができないこともあります。
特にギターやベース本体は自分のものを持って行き、手に馴染ませることも上達の近道です。
- ギター
- ベース
- シールド
- ピック
- チューナー
- エフェクター
- ストラップ
- ドラムスティック
- チューニングキー
また、意外と忘れてしまうのが「シールド」や「ピック」など。バンド活動になれた人でも、スタジオにこれらを忘れてくる人は多いのです。
スタジオ練習を効率よく活用するなら、事前に持ち物を確認してから音楽スタジオに向かいましょう。
費用
バンド活動していると、必然的にお金がかかってしまいます。スタジオ練習の費用もしっかり把握しておきましょう。
一般的に音楽スタジオには「バンド練習」と「個人練習」それぞれの料金プランがあります。
それぞれの一般的な料金について紹介します。
バンド練習
一般的なスタジオ料金は1時間で2000円ほど。しかしこれは部屋料金のため、バンドメンバーで割ることができます。
4人のバンドだとすると1人1時間当たり500円、5人だとすると400円ということになりますね。
音楽スタジオはカラオケボックスのように1人当たりでなく1部屋当たりで計算するため、メンバーが多ければ多いほど料金が安くなるのです。
スタジオ基本料金表 (1時間)
平日 | 土日祝 | |||||
部屋 | 利用人数 | 9時~17時 | 17時~0時 | 0時~9時 | 9時~0時 | 0時~9時 |
22帖 | 何名でも | 3,190円 | 3,690円 | 3,190円 | 3,690円 | 3,190円 |
12帖~ 14帖 |
3名以下 | 1,920円 | 2,550円 | 1,920円 | 2,550円 | 1,920円 |
4名以上 | 2,140円 | 2,640円 | 2,140円 | 2,640円 | 2,140円 |
【参考引用】BAND STUDIO BASS ON TOP 梅田店
http://www.bassontop.co.jp/studio_umeda/
個人練習
個人練習では、一般的に利用料金は1時間500円前後である場合が多いです。
スタジオ練習と違い当日や前日からしか予約することができない所が多いですが、家で練習しにくいドラムや音作りをしたいギターやベースの人は個人練習でスタジオを借りるといいでしょう。
また、店舗によっては個人練習で2人まで入ることができる場所もあります。
2人組のユニットならかなりお得に利用できるので、事前に確認して利用するのも賢い使い方です。
個人練習 (1時間)
部屋 | 9時~0時30分 | 0時~9時30分 |
---|---|---|
2~8st | 550円/1名 | 775円/1名 |
【参考引用】BAND STUDIO BASS ON TOP 梅田店
http://www.bassontop.co.jp/studio_umeda/
音楽スタジオの流れと使い方
音楽スタジオがどのような場所かわかったら、いよいよ初めての音楽スタジオを借りてみましょう。
ただ「音楽スタジオってどうやって予約するの?」「料金はいつ払えばいいの?」など、まだまだ疑問はたくさんあると思います。
スタジオを探す
まずは練習するスタジオが近くにあるか、探さなければいけません。
バンドメンバーが近くに住んでいる場合は問題ありませんが、自宅とスタジオが離れている場合はそれぞれの距離、交通費などがなるべく均等になるような場所を探すのがおすすめです。
また、重たい楽器を持って長距離を歩くのは想像以上の重労働ですので、徒歩移動の場合は駅から近いスタジオ、車の場合では駐車場の有無や1バンド当たりの駐車可能数を事前に調べておきましょう。
部屋の設備を確認する
次に、部屋の設備を確認しましょう。
同じ音楽スタジオでもいくつかの部屋があり、設備や広さによって料金設定が異なります。
「大人数のバンドなんだけど、思ったより部屋が狭くて演奏しづらい…」なんてことにならないように、部屋の広さも重要です。
予約する
そして利用するスタジオと部屋が決まったら予約をします。メンバーと予定を合わせて利用日を決めましょう。
最近ではネット予約をしているスタジオもありますが、基本的には電話予約が多いです。
土日や平日の夜など、混雑が予想される日程の場合は予約が取れない場合もあるため、余裕を持って予約し、日程も複数候補を挙げておくことをおすすめします。
受付
スタジオ練習当日。スタジオについたら受付で予約内容をスタッフに確認しましょう。
レンタル機材を利用する場合は、受付で機材を受け取ります。
当たり前ですが、遅刻するとそれだけ練習時間も短くなり、メンバーにも迷惑が掛かります。
控室があってくつろげたり、前の時間帯に利用者がいなければスタジオの厚意で少し早めに利用開始できたりしますので、なるべく早めについておきましょう。
スタジオ入室
予約時間になればスタジオに入室します。前の時間帯に利用者がいた場合は、機材の搬出などを優先してあげましょう。
また、スタジオには防音扉があるので、しっかりと閉めドアのノブをロックしましょう。
スタジオの機材は高価なものも多く、アンプやスピーカーは使い方が悪いと案外簡単に壊れるので、少しでもわからないことがあるなら必ずスタッフを頼ってくださいね。
スタジオ退室
練習が終わったらそのまま中でだらだらせず、速やかに片付けをして退室しましょう。
予約時間が過ぎれば次の時間に予約を取っているバンドが来るので、必ず片付けの時間を逆算して練習を終えなければいけません。
ドラムやアンプなどを移動した場合は元の位置に戻し、使用したケーブル類などは綺麗に巻いて戻します。
支払い
スタジオを退室したら料金を支払います。
1人ずつの支払いに対応できない場合もあるため、あらかじめメンバー内で清算しておくか、とりあえずその場で誰かが支払うのをおすすめします。
普通のことですがスタッフに「ありがとうございました」と挨拶ができていないミュージシャンやバンドマンが多くみられます。
スタジオのスタッフは、わからないことがあったときや困ったときに助けてくれる存在ですので、今後もお互いに気持ちよく利用するために、挨拶も忘れずにしておきましょう。
音楽スタジオの効果的な練習方法
バンドでスタジオ練習を行うとき、初めての人は「どのように練習したらいいかわからない」という人も多いのではないでしょうか。
スタジオでの練習は「スタジオリハーサル」ともいう通り、本番のためのリハーサルですし、お金も時間もかけているので、少しでも効率のいい練習をした方がバンドのためになります。
バンドの効果的な練習方法
スタジオ練習で効率的に練習をすることができるバンドは、ライブでもいいパフォーマンスをすることができます。
逆にスタジオ練習の使い方が下手なバンドは、上達のスピードも遅く、ライブもぐだぐだになりがち。
これから紹介することは、ライブやライブリハーサルだけでなくレコーディングなどでも役に立つので押さえておきましょう。
セッティングに時間をかけない
スタジオに入るとまずセッティングを始めるのですが、その際にもたついていては練習を始めることができません。
ケーブルの繋ぎ方や、アンプやスピーカーの使い方など、事前に確認できることはしっかり確認しておきましょう。
アンプの設定やドラムのセッティングなどは前もって個人練習に入り、自分なりの設定をある程度決めておくのがおすすめです。
事前に練習の目標を決める
スタジオになんとなく入って練習する。という方法では上達のスピードも早くなりません。
常にスタジオ練習で目的意識を持って練習するために、必ず何を克服するかなどの目標を決めてから臨みましょう。
初めてのスタジオは、メンバーの演奏レベルによりますが「全員音が出せる状態を作れるようになる」「1曲合わせられるようにする」といった簡単なものでもOKです。
演奏を録音・録画する
初心者だと自分がどのような演奏をしていたり、どのような声で歌っているのか把握できない場合がほとんどです。
自分たちの演奏を客観的に聴くためにも、演奏を録音・録画しましょう。
専用のレコーダーなどを使わなくてもスマホなどで十分です。
演奏中は気づかなかった反省点などがわかり、できていない部分をしっかりと把握することができます。
できないところを合わせる
練習していると「この曲のこの部分だけできない…」なんてことも多々あります。
1曲合わせると3分以上はかかり、上手く演奏できない部分のために1曲まるまる演奏していたら、結果的に克服できずに練習時間が終了してしまいます。
上手くいかない部分があるなら、できないところだけを何度も繰り返し練習するのも1つの手。
何度も何度も同じところを練習し、不得意部分を克服してから、曲を通して練習してみましょう。
楽器だけで合わせる
初心者にありがちなのが、全体で合わせるとボーカルを重点的に聴いて、歌に合わせるように演奏してしまう、ということ。
曲によっては「この部分はベースを聴いた方がやりやすい」「ここはギターと合わせることを重視する」などといった場合もあります。
そのため、一度ボーカルを抜いて楽器だけで合わせてみると、次からボーカルが入った場合も他の楽器が聴こえやすくなります。
どうしても演奏が合わず煮詰まってしまった場合は、ボーカルを抜いて楽器だけで演奏する方法も試してみましょう。
練習後は振り返り
せっかくスタジオを借りても練習だけで満足していては、次に繋がらず新たな目的意識も生まれません。
スタジオ練習に限らず、バンドの練習後は必ず振り返ることが大切です。
できれば練習直後、予定があってすぐ振り返れない場合はバンドのLINEグループなどで録音・録画した演奏を共有しましょう。
メンバー同士で些細なことでも、気づいた時に指摘するのが演奏上達への近道です。
音楽スタジオの練習は準備が大切!思いっきり音を出した練習をしてライブを成功させよう!
バンドを始めたばかりの人にとって、スタジオは貴重な練習場所になります。
しかし、不慣れなうちは手違いがあったり、利用方法や練習の仕方もわからないことだらけで不安ですよね。
そんな不安な気持ちを少しでも解消し、効率的な練習をするために今回紹介したことを是非実践してみてください。
しっかりと準備をしてスタジオ練習に挑み、本番は思いっきり楽しんでライブを成功させましょう。
この記事のまとめ!
- バンドの練習スタジオには公共と民営の2種類があり、設備や料金が違う
- 民営のスタジオ費用は1時間2000円程だが個人練習や学割などお得な利用方法もある
- 余裕を持って集合し予約確認や機材レンタル、受付などを先に済ませておこう
- 練習は目的意識を持って臨み、録音・録画するのがおすすめ
- 練習後にはしっかり反省会を!次の練習への目的意識を確認しよう