ギター関連のメディアでよく目にする「三大ギタリスト」。
有名な人を指しているのは分かるけど、誰のことなのか分からない、詳しく知らない人も多いでしょう。

この記事のもくじ
三大ギタリスト(世界三大ギタリスト)とは?
「三大ギタリスト」とはエリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジの三人を指す言葉です。
三人の功績や活躍を称えるポジティブな意味の言葉で、媒体や時期によっては「世界三大ギタリスト」と表現されることもあります。
ここからは、この三大ギタリストという言葉が生まれた経緯や、三人の共通点を紹介します。
日本の企業が作ったキャッチフレーズ
三大ギタリストという言葉は、日本のレコード会社であるワーナー・パイオニア(現在のワーナーミュージック・ジャパン)が作ったキャッチフレーズです。
セールス目的で作られたキャッチフレーズで、70年代頃に音楽関連のマスコミが音楽雑誌やDVDの邦題などで使用したことで広まりました。
そして現在では、音楽ファンからも広く認知される一般的な音楽用語となっています。
なお、三大ギタリストは日本で作られた言葉であるため、海外では使用されていません。
共通点の多い三人が選ばれている
三大ギタリストには、共通点の多い三人が選ばれています。
主な共通点は以下のとおり。
- イングランドのロックバンド・ヤードバーズの歴代ギタリスト
- 70年代当時、日本で高い人気を誇っていた
- ブルースをルーツに持つ
- イングランド出身
- 同年代
キャッチフレーズを作る際にこれらが考慮されたかは不明ですが、見過ごせないほどの共通点があったため、選出に影響している可能性は十分にあるといえるでしょう。
また、それぞれが違った方向性のサウンドを奏でており、比較しやすかったことも影響していると考えられています。
三大ギタリストのプロフィール
海外のみならず、国内にもその名声をとどろかせた三大ギタリストの面々。
ギターサウンドや音楽シーンの発展に大きく貢献した彼らですが、どのような人物たちなのでしょうか?
ここからは、三大ギタリストのプロフィールを紹介します。
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エリック・クラプトン

出典:https://x.com/EricClapton/
誕生日 | 1945年3月30日 |
年齢 | 79歳 |
出身地 | イングランド サリー州 |
エリック・クラプトンはギタリストとしてだけでなく、シンガーソングライターとしても活動する三大ギタリストの一人です。
60年代からシーンの最前線で活躍するギタリストで、2024年にはフルアルバム「Meanwhile」をリリースするなど、現在でも精力的に音楽活動を続けています。
彼のギタープレイの魅力はなんといっても、ブルージーで完成度の高いフレーズ。
その美しく音楽的なフレーズは、ギター好きはもちろん音楽好きも魅了しています。
そんな彼の代表曲は「Layla」「Change the World」などです。
ジェフ・ベック

出典:https://x.com/jeffbeckmusic/
誕生日 | 1944年6月24日 |
年齢 | 享年78歳 |
出身地 | イングランド ロンドン |
革新的なプレイスタイルと、豊かな音楽性を持つギタリストがジェフ・ベックです。
1960年代にプロとしてのキャリアをスタートして以降、フィンガーピッキングとアームを駆使した、独特なサウンドを武器に数多くの名演を残しています。
エレクトロニカやフュージョン、テクノといったジャンルのエッセンスを積極的に取り入れることで、ロックの枠に収まらない独自のサウンドを紡ぎ出しているのも特徴の1つ。
2023年に亡くなってしまいましたが、ギターサウンドの可能性を押し広げた功績は、今後も語り継がれていくでしょう。
ジミー・ペイジ

出典:https://x.com/JimmyPage/status/1745058901580521572
誕生日 | 1944年1月9日 |
年齢 | 81歳 |
出身地 | イングランド ミドルセックス州 |
ジミー・ペイジはイギリスの超有名バンド・レッド・ツェッペリンにて、ギタリストとリーダーを担当した人物です。
ラウドかつエモーショナルなプレイを得意とするギタリストで、ハードロック・メタルギターの基礎を作った人物といわれています。
主に使用しているギターはギブソンのレスポール。
また、楽曲によってはダブルネックのSGやテレキャスターも使用していますよ。
ハードなジャンルのルーツを学びたい、ロックなギターが好きな人ならぜひチェックしておきたい、偉大なギタリストです。
ブラックモアとジミヘンを加えた五大ギタリスト
偉大なギタリストを称えるキャッチフレーズ「三大ギタリスト」。
実は特集内容や媒体によっては、先ほど紹介した三人にリッチー・ブラックモアとジミ・ヘンドリックスを加えて、五大ギタリスト(世界五大ギタリスト)とすることもあります。
ここからは、三大ギタリストと肩を並べる存在のリッチー・ブラックモアと、ジミ・ヘンドリックスのプロフィールを紹介します。
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リッチー・ブラックモア

出典:https://www.blackmoresnight.com/bio
誕生日 | 1945年4月14日 |
年齢 | 79歳 |
出身地 | イングランド サマセット州 |
リッチー・ブラックモアは、ディープ・パープルやレインボー、ブラックモアズ・ナイトでの活躍で知られる、イングランド出身のギタリストです。
クラシックの要素を取り入れた独特なスタイルが特徴のギタリストで、その革新的なサウンドは70年代以降のハードロック、ヘヴィメタルに多大な影響を与えました。
また、過激なステージパフォーマンスをすることでも知られており、ライブ中のギター破壊や派手な即興演奏は今なお伝説として語り継がれています。
若き才能を発掘するセンスも備えた、ロックシーンの重要人物です。
ジミ・ヘンドリックス

出典:https://www.jimihendrix.com/biography/
誕生日 | 1942年11月27日 |
年齢 | 享年27歳 |
出身地 | アメリカ合衆国 ワシントン州 |
革新的なギタープレイと優れた音楽の才能、派手なパフォーマンスで知られるジミ・ヘンドリックス。
今なお多くの人を魅了し、アーティストにも影響を与え続けているギタリストです。
その表現力と技術はずば抜けており、三大ギタリストのエリック・クラプトンとジェフ・ベックも最大級の称賛を送っています。
エモーショナルで味のある歌声も、彼の魅力の1つ。
今聴いても斬新に響く名演・名曲をたくさん残しているので、まだ聴いたことがない人はぜひチェックしてみてください。
現代の三大ギタリストも存在する?
往年のレジェンドを表現する言葉である三大ギタリストですが、シーンの最前線で活躍するギタリスト三人をピックアップした用語「現代の三大ギタリスト」も存在します。
この用語はローリング・ストーン誌の2007年2月号に登場した「The New Guitar Gods」というフレーズと関連記事が元ネタで、日本の雑誌にて使用されたことで一般化しました。
ここからは、現代の三大ギタリストに数えられる、三人のギタリストのプロフィールを紹介します。
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ジョン・メイヤー
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誕生日 | 1977年10月16日 |
年齢 | 47歳 |
出身地 | アメリカ合衆国 コネチカット州 |
ジョン・メイヤーは大ヒット作品を多数リリースしている、人気シンガーソングライターです。
ギタリストとしても超一流で、自身の作品や共演作、ライブなどではブルースギターをベースとしたエモーショナルな演奏を披露しています。
その腕前はアーティストからも高く評価されており、エリック・クラプトンやB.B.キング、バディ・ガイといったレジェントとも共演を果たしていますよ。
カントリーやニューミュージックをテーマにした作品をリリースするなど、幅広い音楽性を兼ね備えているのも特徴です。
デレク・トラックス

出典:https://x.com/DerekAndSusan/
誕生日 | 1979年6月8日 |
年齢 | 45歳 |
出身地 | アメリカ合衆国 フロリダ州 |
現代の三大ギタリストのなかで唯一、スライドギターをメイン奏法としているのがデレク・トラックスです。
オールマン・ブラザーズ・バンドへの参加やエリック・クラプトンのサポートで有名な人物で、現在は妻とのバンドであるテデスキ・トラックス・バンドで活動しています。
彼の魅力はオープンEチューニングとスライドバーを駆使した、エネルギッシュなプレイ。
ブルースの大御所たちも唸る素敵なプレイなので、気になる人はぜひチェックしてみてくださいね。
ジョン・フルシアンテ

出典:https://x.com/ChiliPeppers/status/
誕生日 | 1970年3月5日 |
年齢 | 55歳 |
出身地 | アメリカ合衆国 ニューヨーク州 |
アメリカの超有名バンドであるレッド・ホット・チリ・ペッパーズにてギタリストを務めるジョン・フルシアンテ。
ロックテイストなカッティングと、情熱的なギターソロがとにかくかっこいいギタリストです。
サウンドも個性的で、その枯れたサウンドは一聴しただけですぐに彼のプレイだと分かりますよ。
個性的なサウンドが好き、ファンキーなプレイが好きな人にとくにおすすめの、現代の三大ギタリストの一人です。
3人のギタリストに関連する用語
3大ギタリスト以外にも、3人のギタリストに関連する用語はいくつか存在します。
3大ギタリストと比べると知名度は低いですが、知っているとより音楽を深く楽しめるようになるので、ぜひ覚えておきましょう。
最後に、3人のギタリストに関連する用語を3つ紹介します。
ブルースの三大キング
「ブルースの三大キング」とは、キングの名を冠する三人のブルースマン・ギタリストを指す言葉です。
メンバーはB.B.キングとアルバート・キング、フレディ・キングで、全員が伝説的なギタリストとして今でも愛され続けています。
その影響力は凄まじく、あまたのアーティストに影響を与えたほか、レジェンド的な存在の3大ギタリストにも影響を与えていますよ。
名曲もたくさん発表しているので、3大ギタリストやロックのルーツを知りたい人はぜひチェックしてみてくださいね。
スーパー・ギター・トリオ
世界的に有名なギタリストの三人が共演したアコースティック形式のライブ、およびそれを録音したライブアルバムから生まれた言葉が「スーパー・ギター・トリオ」です。
こちらのメンバーは、有名ジャズ・フュージョンギタリストのジョン・マクラフリンとアル・ディ・メオラ、伝説的なフラメンコギタリストのパコ・デ・ルシアの三人。
いずれも超絶技巧テクの持ち主で、ライブ映像と音源ではアコースティックギター・フラメンコギターを使用しながらも、速弾きを交えた圧巻のアドリブソロを披露しています。
そんな彼らの演奏が聴けるアルバム「Friday Night In San Francisco」は、サブスクでも配信中なので、気になる人は要チェックです。
G3
「G3」とは、魅力的なインスト曲を多数発表している有名ギタリスト・ジョー・サトリアーニが主催する、ツアーコンサートの名称です。
1996年より続いているイベントで、ジョー・サトリアーニと二人のゲストギタリストによるステージが楽しめます。
マイケル・シェンカーやポール・ギルバート、スティーヴ・ヴァイ、エリック・ジョンソン、ジョン・ペトルーシなど数多くの有名ギタリストが参加しているのも特徴の1つ。
日本での公演はしばらく行われていませんが、映像作品や音源などはリリースされているので気になる人はチェックしてみましょう。
三大ギタリストはロックギターの発展に大きく貢献した人物!音源や映像をチェックしてその歴史を感じよう
三大ギタリストはロックギターの発展に大きく貢献した、偉大なギタリストたちです。
彼らが残した偉業と名演、名曲たちは今後も伝説として語り継がれていくでしょう。
今回の記事をきっかけに三大ギタリストに興味を持った人は、ぜひ三人の音源や映像をチェックして、その歴史を感じてみてはいかがでしょうか?
また、ギターを持っているならぜひコピーして、その演奏の奥深さを感じてみてくださいね。
この記事のまとめ!
- 三大ギタリストとはエリック・クラプトンとジェフ・ベック、ジミー・ペイジの三人を指す言葉
- リッチー・ブラックモアとジミ・ヘンドリックスを加えて五大ギタリストとすることもある
- 音楽シーンの最前線で活躍する三人をピックアップした、現代の三大ギタリストという言葉も存在する
- ブルースの三大キングやスーパー・ギター・トリオ、G3など三人のギタリストに関連する言葉もたくさんある