よみ:ゆまのしつめい
ユマの失明 歌詞
-
コウ feat. MAYU
- 2014.1.24 リリース
- 作詞
- コウ
- 作曲
- コウ
- 編曲
- コウ
友情
感動
恋愛
元気
結果
- 文字サイズ
- ふりがな
- ダークモード
「汚きたない本ほん…」
ユマはその書物しょもつを手てに取とった。
新書しんしょが多おおく並ならぶ棚たなに乱雑らんざつに置おかれた汚きたない紙束かみたば。
それは一際ひときわ眩まぶしい闇やみを放はなっていた。
「どうしてこんな古ふるい日記にっきが…」
「え…?」
八はち月がつ三十一さんじゅういち日にちの次つぎのページが、血ちで貼はり付つき開ひらけなくなっていた。
"愛あいする人ひとと、永久とわに"
途切とぎれかけてた生命線せいめいせんが毒蛇どくじゃのように舌した出だして
掌てのひらの上うえ、性感せいかん帯たいを優やさしく伸のびてく
ほら真まっ赤かな紹介しょうかいページでくだらない
プリセットでチープな細ほそい恋愛れんあいを
夢ゆめ日記にっきでこっそり綴つづる崩壊ほうかい欲よくに溺おぼれ媚こびた
作者さくしゃ:不明ふめい
彼女かのじょには胸むねを張はり友達ともだちと呼よべる人間にんげんが存在そんざいしなかった。
元々もともと読書どくしょを好このむ彼女かのじょは、その奇妙きみょうな日記にっきの作者さくしゃに惹ひかれていった。
自分じぶんがその作者さくしゃの一人ひとりだということにも気付きづかずに。
解ほどけかけてた生存せいぞん本能ほんのう 世界せかいを変かえる言葉ことばは
あなたが記しるす全すべてに宿やどされて 「生いきて」
ほらあっちもこっちも渇かわく静しずかな
カルテットに代替かわった夢ゆめを寓居ぐうきょに
愛あい注射ちゅうしゃでちょっぴり太ふとももの快かいかいを注そそいだ夜よるに
ねぇ一切いっさい合切がっさいの感情かんじょうを奪うばってはいけない?
この空虚くうきょな漆黒しっこくサーカス もう一度いちど咲さけ
また失敗しっぱいばっかりの恋こいごっこに陶酔とうすい的てきな
ロンリーベイベー ロンリーベイベー
逆さからっても作家さっかに乞こう 続つづかないデートは消きえて
虚言きょげんに妄執もうしゅう通どおりであなたを探さがす この手てで触さわりたい
その日ひも図書室としょしつで狂くるったように日記にっきに読よみ耽ふけっていた。
「…?」
本棚ほんだなの向むこう側がわからこちらに微笑ほほえみかけてくる男子だんし生徒せいとがいた。
何故なぜだか、この青年せいねんが日記にっきのことを知しっているとすぐに理解りかいした。
壊こわれかけてた脳内のうない投射とうしゃ 「仲良なかよくしてね」
乱みだれた正ただしさがわからなくなって 委ゆだね笑わらった
何度なんどもキスして 夜よるを包つつみ込こむ
誰だれも気付きづかない 小ちいさすぎる私わたしを
「君きみは気付きづいてる 誰だれも存在しないいないこと」
神様かみさまありがとう これが私わたしの "騎士ナイト"
彼女かのじょはだんだんと視力しりょくが弱よわまっていた。
「最期さいごに焼やき付つけておきたい」
冬ふゆが終おわる頃ころには完全かんぜんな闇やみが彼女かのじょの目めを覆おおった。
「私わたし、もう満足まんぞくだよ」
どうかどうか聴きいて頂戴ちょうだい
「本当ほんとうに不思議ふしぎな本ほんだよ」
私わたしが集あつめた音おと
「その日付ひづけに望のぞむことを書かけば現げん実じつになる」
手探てさぐりの左手ひだりてがその首くびを絞しめるまでは
「さよなら、ユマ」
「ごめんね」
ねぇ一切いっさい合切がっさいの感情かんじょうを奪うばってはどうだい?
この数奇すうきな桎梏しっこくサーカス もう一度いちど哭なけ
また失敗しっぱいばっかりの愛あいごっこに依存いぞん性的しょうてきな
ロンリーベイベー ロンリーベイベー
逆さからっても殺さっ家かに乞こう 捲めくれないページは消きえて
また生いきても死しんでも生いきても死しんでも あなたは何処どこ?
涙なみだはそっと
「これが私わたしの"忘却ぼうきゃく"。」
あなたに届とどく
ユマの眼帯がんたいが外はずれた。
「本当ほんとうは見みえてたの」
青年せいねんはゆっくりと首くびにかけた手てを解ほどいた。
「日記にっきの効力こうりょくが知しりたかったんだ。」
「全部ぜんぶ、世界せかいが悪わるいんだよ。」
「待まっていて、母かあさん、メア。」
ところで彼女かのじょは一体いったいどんな望のぞみを書かいたのか。
青年せいねんは一番いちばん新あたらしいページを捲めくった。
「……」
青年せいねんの両目りょうめから悲かなしみが零こぼれた。
一いち月がつ二十四日にじゅうよっか 「愛あいする人ひとに○ される」
ユマはその書物しょもつを手てに取とった。
新書しんしょが多おおく並ならぶ棚たなに乱雑らんざつに置おかれた汚きたない紙束かみたば。
それは一際ひときわ眩まぶしい闇やみを放はなっていた。
「どうしてこんな古ふるい日記にっきが…」
「え…?」
八はち月がつ三十一さんじゅういち日にちの次つぎのページが、血ちで貼はり付つき開ひらけなくなっていた。
"愛あいする人ひとと、永久とわに"
途切とぎれかけてた生命線せいめいせんが毒蛇どくじゃのように舌した出だして
掌てのひらの上うえ、性感せいかん帯たいを優やさしく伸のびてく
ほら真まっ赤かな紹介しょうかいページでくだらない
プリセットでチープな細ほそい恋愛れんあいを
夢ゆめ日記にっきでこっそり綴つづる崩壊ほうかい欲よくに溺おぼれ媚こびた
作者さくしゃ:不明ふめい
彼女かのじょには胸むねを張はり友達ともだちと呼よべる人間にんげんが存在そんざいしなかった。
元々もともと読書どくしょを好このむ彼女かのじょは、その奇妙きみょうな日記にっきの作者さくしゃに惹ひかれていった。
自分じぶんがその作者さくしゃの一人ひとりだということにも気付きづかずに。
解ほどけかけてた生存せいぞん本能ほんのう 世界せかいを変かえる言葉ことばは
あなたが記しるす全すべてに宿やどされて 「生いきて」
ほらあっちもこっちも渇かわく静しずかな
カルテットに代替かわった夢ゆめを寓居ぐうきょに
愛あい注射ちゅうしゃでちょっぴり太ふとももの快かいかいを注そそいだ夜よるに
ねぇ一切いっさい合切がっさいの感情かんじょうを奪うばってはいけない?
この空虚くうきょな漆黒しっこくサーカス もう一度いちど咲さけ
また失敗しっぱいばっかりの恋こいごっこに陶酔とうすい的てきな
ロンリーベイベー ロンリーベイベー
逆さからっても作家さっかに乞こう 続つづかないデートは消きえて
虚言きょげんに妄執もうしゅう通どおりであなたを探さがす この手てで触さわりたい
その日ひも図書室としょしつで狂くるったように日記にっきに読よみ耽ふけっていた。
「…?」
本棚ほんだなの向むこう側がわからこちらに微笑ほほえみかけてくる男子だんし生徒せいとがいた。
何故なぜだか、この青年せいねんが日記にっきのことを知しっているとすぐに理解りかいした。
壊こわれかけてた脳内のうない投射とうしゃ 「仲良なかよくしてね」
乱みだれた正ただしさがわからなくなって 委ゆだね笑わらった
何度なんどもキスして 夜よるを包つつみ込こむ
誰だれも気付きづかない 小ちいさすぎる私わたしを
「君きみは気付きづいてる 誰だれも存在しないいないこと」
神様かみさまありがとう これが私わたしの "騎士ナイト"
彼女かのじょはだんだんと視力しりょくが弱よわまっていた。
「最期さいごに焼やき付つけておきたい」
冬ふゆが終おわる頃ころには完全かんぜんな闇やみが彼女かのじょの目めを覆おおった。
「私わたし、もう満足まんぞくだよ」
どうかどうか聴きいて頂戴ちょうだい
「本当ほんとうに不思議ふしぎな本ほんだよ」
私わたしが集あつめた音おと
「その日付ひづけに望のぞむことを書かけば現げん実じつになる」
手探てさぐりの左手ひだりてがその首くびを絞しめるまでは
「さよなら、ユマ」
「ごめんね」
ねぇ一切いっさい合切がっさいの感情かんじょうを奪うばってはどうだい?
この数奇すうきな桎梏しっこくサーカス もう一度いちど哭なけ
また失敗しっぱいばっかりの愛あいごっこに依存いぞん性的しょうてきな
ロンリーベイベー ロンリーベイベー
逆さからっても殺さっ家かに乞こう 捲めくれないページは消きえて
また生いきても死しんでも生いきても死しんでも あなたは何処どこ?
涙なみだはそっと
「これが私わたしの"忘却ぼうきゃく"。」
あなたに届とどく
ユマの眼帯がんたいが外はずれた。
「本当ほんとうは見みえてたの」
青年せいねんはゆっくりと首くびにかけた手てを解ほどいた。
「日記にっきの効力こうりょくが知しりたかったんだ。」
「全部ぜんぶ、世界せかいが悪わるいんだよ。」
「待まっていて、母かあさん、メア。」
ところで彼女かのじょは一体いったいどんな望のぞみを書かいたのか。
青年せいねんは一番いちばん新あたらしいページを捲めくった。
「……」
青年せいねんの両目りょうめから悲かなしみが零こぼれた。
一いち月がつ二十四日にじゅうよっか 「愛あいする人ひとに○ される」