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【インタビュー】Plastic Tree「新しい一歩を踏み出す良いきっかけに」ゲームの世界に寄り添った新作 (1/2)

Plastic Tree が7月25日に、ニューシングル『インサイドアウト』をリリース。PlayStation(R)Vitaゲーム『Collar×Malice』の主題歌にも起用されており、作品の世界観に寄り添った一枚に仕上がっている。UtaTenでは、メンバーを代表して、有村竜太朗(Vo&Gt)と長谷川正(Ba)の二人に話を伺った。

『インサイドアウト』は夜と朝が変わるようなお話し


『Collar×Malice盤』

――『インサイドアウト』は、PlayStation(R)Vitaゲーム『Collar×Malice -Unlimited-』の主題歌、『灯火』はエンディングテーマとして書き下ろされたと思いますが、作品の世界観にかなり寄せて描かれましたか?

有村竜太朗:そうですね。以前も『Collar×Malice』の曲を担当させて頂いているのですが、制作サイドから「また一緒にやりませんか?」というお声をかけていただいたので、企画ありきで僕たちも参加させて頂きました。


――通算38枚目のシングル『サイレントノイズ』から『Collar×Malice -Unlimited-』の主題歌を務められていますが、今作は前作とはまた一味違ったものにしようと考えられたのでしょうか。

有村竜太朗:制作サイドの方から「前回の作品と少し違う要素がありまして」という内容を受けてから書いたので、違う要素を盛り込んで書きました。



――タイトルの『インサイドアウト』は裏返しやひっくり返すという意味だと思いますが、こちらが示しているものは、どのような事になるのでしょうか?

有村竜太朗:作品の中にいくつかのテーマがあったのですが、その中の一つに夜明けとか夜から朝に変わっていく様がありまして。

曲が先に出来たのですが、この曲を聴いた上でテーマと合うなって感じたんです。それで歌詞を考えたときに、サビのピークの部分で「インサイドアウト」って言ったらカッコ良いな、ハマりが良いなって思いました。

夜が朝に変わるという点も、一日が裏返しになり、また新しく始まるというイメージがありましたので、それが言葉とハマったと思いました。


――有村さんは、何かのタイアップがあり、物語の世界に寄せて書く書き方と、自分で生み出して書く書き方だとどちらの方がやりやすいでしょうか?

有村竜太朗:同じぐらいですね。どっちがやりやすいとかはあまりなくて。タイアップの話も有難いなって思って楽しくやらせてもらっているんですが、基本的に自分が書きそうな事しか歌詞に出来ないです。タイアップとかではこういうものを作りたいですという部分と自分との接点を探していって、その接点が合えば自分の事のように書きます。

曲先が多いので、曲によって書きます。心情風景だったり、ドラマだったり、自分の感情だったりを投影してみたり。曲ありきかもしれないですね。


――『インサイドアウト』の作曲で、特にこだわられた部分を教えてください。

長谷川正:曲としては求められていたイメージが、前作の『サイレントノイズ』と比べてもう少し解放感のある感じといいますか、明るいような曲が良いなって思っていて。

ちょうど『doorAdore』っていうバンドとしては色々な音をギュッと詰め込んだ作品の後だったので、こういう軽やかな曲をフラットな気持ちで作ってみるのも良いのかな?って思っていて。ちょうどゲームの方から求められているイメージと、フラットに軽い気持ちで作りたいという部分が合わさった部分で、凄く良かったなって思っています。


――曲が生まれる瞬間ってどういう時なのでしょうか?

長谷川正:普段から思い付いた事はメモ的に、携帯にメロディーで録音したり、家でギター弾いてるときとかの音を断片的に録っておいたりするんですが、意外と作ろうと思って作らないと出来ないですね。


――何かを体験して、それを音に表そうとするやり方はされますか?

長谷川正:たまにあります。映画を見たりや、自分の経験を音楽に置き換えたらどんな曲になるだろう?って。あんまり分析しながら作る事はないですね。何もない所からの場合もあるし、なんでこういう曲って自分でもわからない事もあるし。そういうきっかけがあって出来るときもあるので、まちまちですね。


――今作は、未来への希望を歌ったサウンドが印象的ですね。

長谷川正:そうですね。今回は先に向かって開けている感じの曲になればと思って作りました。

歌詞が思いついたエピソード


――「未来と過去が混ざったようなグラデーション」という歌詞は、どういった瞬間に思い付かれたものなのでしょうか?

有村竜太朗:僕、夜型生活者なので歌詞を書くときに外を見ていたらこんな感じだったんじゃないですかね(笑)外を見るのも好きだし、空を見るのも好きだし。

ちょうど夜明けの曲を書かないとって思ったときに、夜明けが見えたので空のグラデーション凄いな~書いちゃえ!みたいな感じです(笑)


――あえて「未来」と「過去」という組み合わせで綴るのがさすがです!

有村竜太朗:夜と朝が変わるようなお話しだったので、夜が過去になれば朝が未来になるよねって思って、ちょうど混ざる感じを書いたんです。今ここに世界にある事ってすごいなって感じました。


――「あい言葉」というフレーズをなぜひらがなで書かれたかが気になりました。

有村竜太朗:恋愛の愛にも取れるし。「合言葉」の合にしちゃうと合言葉っていう意味だけになっちゃうんですけど、ひらがなにすることで愛の言葉としてもとれるし、会いたい言葉にもとれるし。

個人的な趣味なんですけど、両方とれるような言葉にしたいなーって思うんです。そういうときは、めんどくさいんでひらがなにしてます(笑)


――「風の中 何問いかけたの?」は主人公の目線なんでしょうか。

有村竜太朗:そうですね。主人公の目線です。メロディーのイメージが主人公の視点で始まってそうだなって思って。その人がポツんといる感じがしたので、視覚的に書きました。


――こういった歌詞を書くときのテンションは、上がっている状態なのですか。

有村竜太朗:上がってはないですね。尋常じゃないくらい集中しています(笑)。僕集中力ないんですけど、歌詞書きだけは凄く集中するんです。歌詞書き嫌だな~とは思います(笑)。それは入り込むまでが嫌だなって思う感覚でして。入り込むと上がるも嫌だも何も考えなくなるので、正解を見つける作業ですね。

言葉って無限にあるし、色んな人の正解があるし、自分だけの正解が必ずあると思うんです。



――正解を見つけるという事は、パズル的な感覚だったりしますか?

有村竜太朗:パズル的な感覚の時もあります。ほとんど発掘みたいな時もありますし。


――アーティストの方は悩んでいる方が、良い歌詞を書けるという話をよく耳にするのですが、お二人はそういうタイプだったりしますか…?

有村竜太朗:うーん。大体、ナーバスになっている要素って自分のどこかには必ずあるので。100%ナーバス要素がないねっていう時がないので、いつでも悩んでいる部分はあると思います。逆に落ち込みすぎていても歌詞は書けないので。やる気が出なくなります(笑)人によると思いますね。


――長谷川さんはいかがですか?

長谷川正:良いものが出来るかどうかはわかりませんが、書きたい事は増えるかもしれないですね。何か作ることで消化するというか、吐き出す事が歌詞といいますか。チクショーって思ったときのきっかけにはなると思います。

次ページ : 『インサイドアウト』でお気に入りのフレーズ

1993年12月、有村 竜太朗と長谷川 正がPlastic Treeを結成。精力的なLIVE活動で着実にファンを獲得し、1997年6月『割れた窓』でメジャーデビュー。 作品は攻撃的なギターロックからポップなものまで多岐にわたり、ボーカル有村の特徴的な歌声とバンドの持つ独特な世界観で、唯一無二の存在とし···

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