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【インタビュー】20周年を迎えたCHEMISTRYに聞く、記念ベストAl.「The Best & More 2001~2022」。

2022年2月16日に発売されたCHEMISTRYのベストアルバム『The Best & More 2001~2022』。20周年のアニバーサリープロジェクトの一環として発売されるこのアルバムについて堂珍嘉邦、川畑要の二人にインタビュー!
『The Best & More 2001~2022』は、2021年に配信されたorigami PRODUCTIONSのクリエイター陣によるリメイク楽曲5曲とそのオリジナルに加え、2人がそれぞれにセレクトした楽曲、「THE FIRST TAKE」オーディションからの新星、麗奈とのスペシャルコラボ曲を収録。

さらに初回生産限定盤には20周年アニバーサリーツアー第一章~第三章すべてのライブ映像を収録したBlu-ray Discも付くという、まさに記念碑的な盛りだくさんの内容となっている。

そのアルバムの中からまずはリメイク&オリジナルが収録されたdisc1について話を聞いた。

二人の歴史や変化が感じられるリメイク&オリジナルの同時収録。


──まずは今回のベストアルバムですが、これは20周年のアニバーサリーベストといった感じですよね。

川畑要:そうですね。20周年イヤーのプロジェクトの一環という感じです。アニバーサリーとしてはコロナ禍でできなかったライブも去年ようやく振替開催ができて、その第一章〜第三章の映像も含めてやっぱりこの20年という歴史をもう一度、CDにするのはいいんじゃないかって。今回のベストはそういう自然な流れで決まった感じです。


──disc1は去年の10月から配信で展開されてきたorigami PRODUCTIONSのクリエーターさん達によるリメイクとそのオリジナル楽曲が収録されているんですよね。

堂珍嘉邦:origami PRODUCTIONSの方々とのコラボは、20周年のアニバーサリーのひとつのフックというか、アニバーサリーだから何かおもしろいことやってみたいねっていろいろ企画があった中の一つなんですけど、それがやっぱりすごく良かったんですよ。
これって、ずっと歌ってきた代表曲は代表曲としてあるんですけど、それを新しく生まれ変わらせたものなんですよ。しかもただの再録ということじゃなくて、本当に純粋な純度200%のリメイクなんで。

歌も歌い直しているんですけど、歌い手としては、ずっと歌ってきたこの20年の間に曲とか歌詞の世界観の受け取り方も含め聴こえかたがやっぱり変化してきているなって思います。実際自分にとっての歌詞の意味合いも違ってきていたりして。
それは自分たちもそうだし聴いてくれる人もきっとそうだと思うんですよね。いろいろ育ったり、変化していくというか。
だからそういう20年やってきた想いや変化みたいなものをこうして残すというか、記念碑的なアニバーサリーのベストアルバムに入れるっていうのはすごく必然だし大切なことだったな、と思います。


──今回のベストアルバムはその周20年記念のリマスター盤とオリジナル盤をあえて一緒に収録していますが、ありそうでない、すごくおもしろい試みですよね。

堂珍嘉邦:オリジナルのほうはもちろんリマスターをしているので、昔のそのままかというとバランスとかはちょっと違うことはあるんですけどね。
あと今回はそれぞれの曲の並びのおもしろさも合わせて演出されています。
曲のリリースの順番でもあるんですけど、まずは『PIECES OF A DREAM』のリメイクから始まって『My Gift to You』まで行って、そこからまたオリジナルの『My Gift to You』になって最後はオリジナルの『PIECES OF A DREAM』に、と。
これはもう聴こえ方としてはすごく何て言うかドラマチックな流れだと思います。



20年の歴史と今。両方のCHEMISTRYが詰まっている。

──確かに。ただこれってやっぱりこのリメイクとオリジナル両方を聴き比べて…みたいな聴き方をしたくなってしまうんですけど、それはご自身たち的にはドンと来い! みたいな感じだったんですか。


川畑要:全然ドンと来いですね(笑)。だってそれってできないことじゃないですか、普通は。なのでそれこそこの20周年というタイミングで出すベストアルバムだからこそできる形かなと思うので。
聴き比べてこの2人のボーカルの変化だったりっていうのを感じてもらうっていうのもおもしろい。もうおもしろい方に頭がいっていますね。

ここにある楽曲って全部ヒット曲というか僕らの中での代表曲という曲ばかりで、CHEMISTRYってものを大きくしてくれた楽曲たちだと思うんですよね。
中でも『PIECES OF A DREAM』なんてたぶん一番歌ってきているだろう曲ですけど、そういう曲がトラックも変わってアレンジも変わって、歌い直すとまた違う曲みたいになるっていうのはおもしろいなって思います。

堂珍嘉邦:あとはもうヒストリーですよね。この20年を一緒に体感しようという。そのヒストリーを感じてもらえればと思います。


──意図通りかわからないですけれどもやはり聴き比べてしまうのですが、オリジナルとリメイクで、ものすごい変化してますよね。

川畑要:全然違いますよね(笑)。


──これはリメイクするにあたって何かお二人からリクエストをされたんですか? こういう感じでいきたいみたいな。

堂珍嘉邦:制作段階で何かしらあったかもしれないんですけれども、僕らは途中経過を聞いてたくらい?

川畑要:そうね。松尾さんがプロデュースに立ってくれていたので、僕らはその途中経過、こんな感じになるよっていうのを聞いてはいました。

堂珍嘉邦:どうアレンジするかはもう、origami PRODUCTIONSさんに。

川畑要:おまかせでしたね。全員、それぞれの方の色があるのでそこはもうその人達の色が消えないように自由にという感じです。
今回はガチガチのオリジナルを作るみたいなのとはちょっと違うなって思っていましたし、歳もこれだけ重ねてきた中で、何か余裕というか楽しんでねっていう感じが出せた方がカッコいいんじゃないのかなと思ってましたね。


──あえてそこは何も言わずに委ねた感じなんですね。それで上がってきた曲に対して自分たちでボーカルセッションしながらという感じですか。

川畑要:そうですね。

堂珍嘉邦:レコーディングの現場で話しながら、出しながらって感じだね。
そこら辺は何て言うんですかね、もう“あうんの呼吸”みたいな感じです。
ボーカルをいろいろ作り込んで提案とかってことではなくて、スタジオに入ったときにどういう風なアプローチでくるかな?っていうのをお互いも読み合いながら、あうんの呼吸的なものもありながら。


──一回歌ってみようかぐらいの空気感なんですね。

川畑要:そうですね。あんまり構えちゃって考え過ぎちゃうとなんか逆に変なものになるから(笑)。今まで歌ってきた二人の関係でいけるんで、そこはもう。
特に僕は今回すごくライブ感を大切にして歌っているんですよ。だから本当にライブしているような気持ちで歌いましたね。


同じ曲なのにまったく違う曲のようにも思えるリメイクアレンジ。

──全部の曲について伺いたいところではあるんですが、お時間もあるのでここでそれぞれリメイクのほうの曲について1曲ずつピックアップしてお話しいただければと思います。お二人がそれぞれ5曲の中で“この一曲”を選ぶとすればどの曲になりますか?

川畑要:まあ僕は『PIECES OF A DREAM』かな〜。今も一番歌っている曲ということもあるんですけど、この曲のリメイクのグルーブ感がすごく好きなんですよ。というかこれが一番ライブをイメージできました。


──何か軽やかになってステップ踏みたくなるような感じになっていますよね。

川畑要:そうそう、そうなんですよ。これは一番ライブで歌っている姿が想像できて、早くライブで歌いたいなって思ったアレンジでしたね。
去年やったアニバーサリー第三章のライブってシーケンスとかなくて本当にバンドと僕らボーカルの大人のセッションみたいなライブだったんですけど、その中でこの曲をやったらめちゃくちゃ気持ちいいだろうなってやる前から思っていたんですよね。で、やってみたらやっぱりかなり気持ちよかったです(笑)。


堂珍嘉邦:僕は一曲あげるとしたらまあ、『You Go Your Way』かな。
この曲はオリジナルがなんか昔のちょっとソウル系の音を使いながらの歌謡曲になっているっていうのが自然とみんな曲に入れた所だと思うんですけど、リメイクのほうはもう少し素朴な感じなんです、本当にシンプルに歌とピアノから始まって。
元々は壮大なすごい世界観のラブバラードっていう風な演出だったものが、いきなり部屋の中で歌って隣で聴いてくれている感じになってて(笑)。
20年経って、よりなんか恋愛観とか距離感とかそういう空気っていうものがすごく生々しくもあるし、なんかちょっと大人になった感じもあるしっていうというところで、これはオリジナルと比べてみるとすごく僕らの変化とか違いがわかりやすいんじゃないかなと思います。



──確かに、“こんなに違って聴こえるんだ”って感じですよね。『My Gift to You』とかもなんとなく曲でイメージされる季節が変わったような感じがします。
オリジナルはもう冬!って感じで雪が降る夜みたいなイメージが浮かぶんですけど、リメイクのほうは、なんだかもっとあったかい季節、春に近いあたりのお昼っぽいイメージに感じられました。


二人:あー(うなずく)。

川畑要:わかります、わかります。あったかさがありますよね。

堂珍嘉邦:僕はお部屋っぽい感じをイメージしていました。オリジナルは外でも聴ける感じでしたけど、リメイクのほうは部屋でみんなでパーティとかしている時にかかるみたいな(笑)。鍵盤の感じとかなのかもしれないですけど温かみはすごくわかります。


20年の歴史の中で唯一のファーストテイク曲となった『RAINBOW』。

──それではここからはDisc2について伺わせてください。この盤ではそれぞれが5曲ずつセレクトした楽曲が収録されていますが、その中から“この一曲”を選ぶとすると?

堂珍嘉邦:僕は『RAINBOW』かな。ケイコ・リーさんとのデュエットってもう一曲あるんで、そっちとちょっと迷ったんですけど。
CHEMISTRYって松尾さんプロデュース時代とかセルフプロデュース時代とか、いろいろ時代があるんですよ。
そういう中で基本的にはボーカルデュオっていうところがありながらも、ちょっとエレクトロなものだったり、ちょっとR&B要素が強かったり、すっごくポップス寄りのものだったりって、やっぱりいろいろ挑戦っていうか“CHEMISTRYってどこに行けるのか、どこまで行けるのか”って自分たち自身でもチャレンジしてきた部分もたくさんあって。
ただ、歌い手としては何かいろんなものに手を付けると整理するのが大変なんですよね。いろんなクセもつくし自分で見落としていたところもきっとあるし。
何かそういった部分で自分も迷いとか葛藤がたくさんあったんですよ、歌うことに関して。

そんな中で、ケイコさんとやる時ってやっぱり打ち込みでもないし生で、本当に歌い手としてのなんていうんですかすごく一番基本的なことを思い出させるっていうか、なんかそういうマジックが起きやすいなと思っていて。
この曲を歌った時も本当に歌い手としてニュートラルに戻してくれるような感覚があったんですよね。“あ、忘れてたこの感覚”って思い出させてくれる感じで。

で、さらに言うとこの『RAINBOW』は今でいうファーストテイク、一発録りだったんですよ。それがそのまま使われているんです。



──一発録りなんですか! それは、最初からその予定だったんですか?

堂珍嘉邦:いやそれが違って。最初は歌詞を割り振ってケイコさんここで、俺はここでとか考えてたんですけど、“まあとりあえず一回やってみよう”ってなって歌ってみたんです。とりあえず歌詞割り振らずに。
で、一回全部ツルッと歌ってみたら“これいいじゃん”ってなって。ケイコさんが“もう私、歌わん。ウーワーだけでいいわ”って(笑)。


──本当はここからどっちがどう歌うとかやるはずが(笑)。

堂珍嘉邦:そうそう、それを歌って決めようっていう感じだったんですけど、決める前に終わっちゃった(笑)。
けど、何か良かったんですよ、そういうのが。だからすごく思い出になっていますね。
20年やっていて、ファーストテイクがCDになってるのものってこれ以外ないですし。だいたい3回とか5回とか、10回とか歌うこともあるんで、ホントこれだけですね。


わかりやすくスーパースターを描いた『SUPERSTAR』。実は幻のギターテイクも!?

──川畑さんはどうですか、“この一曲”的な感じの曲だと。


川畑要:いや〜難しいですね。でもあえて挙げるなら『SUPERSTAR』ですかね。僕の友達とかもホントすごくこの曲好きって言ってくれる人が多い曲でもあるんですけど。この曲は『the CHEMISTRY joint album』っていうアルバムに入っている曲なんですけど、このアルバムってすごいいろんなクリエイターの方、例えば芸人さんに歌詞を書いてもらったりとかいろいろチャレンジしたアルバムで、ものすごい自分も関わったなというイメージなんですよ。
そういう経験も初めてなぐらいその時のプロデューサーさんと一緒に作っていって。

特にこの曲に関してはもう歌詞とかもLLブラザーズのお兄さんに僕が直接連絡して、こういうイメージで書いて欲しいってお願いして。
あえてCHEMISTRYっぽくないというかちょっと僕の方に趣味が寄っちゃうんですけど、そういうのもこのアルバムではアリだなっていうので作っていった曲なんです。
結果、もうわかりやすいぐらい成功者のアメリカの形、アメリカンドリームな感じに仕上がりました(笑)。
でも僕らってやっぱり夢を与える存在でもあるので、こういうのもいいんじゃないかなって思うんですよね。

しかもこの曲、元々はバラードだったんですよ。それをBPM上げてこういう形にして、ギターも最終的に布袋さん(布袋寅泰)に弾いてもらってコーラスも入れてもらって。僕的には、“もうなんだったんだこの曲!”ってくらい贅沢で(笑)。
しかも最後のギターソロとか布袋さん3回くらい弾いてくれてるんですよ、実は。3本とも全く違うテイストで。“選んでいいよ”って言われていたんですけどさすがに“選べねえ〜”ってなりましたよね。



──それは…選べませんね(笑)。

川畑要:なので、実は他のデータもあるわけなんですよね。それもよかったな〜。


──これは別バージョンがどこかで出てくるかもしれませんね(笑)。歌詞的にはどうですか?

川畑要:いや、これはもうそのまんまですね。わかりやすくスーパースターです(笑)。でもそうやって歌うことも時にはいいよなって思うんですよ、夢を見てもらうためにもいいなって。こんな生活してこんなこともできているって、何かそういう憧れって僕は大事だと思うんで。
曲としてはちょっと自分の色が出すぎちゃった部分はあるかもしれないけど、まあこれはジョイントだし多少いいか、面白いしって感じですね。


──ちなみにこの5曲はそれぞれまったく別々で選んだんですか? それとも事前にテーマがあったりしたんですか?

川畑要:あ、それは全然。それぞれのテーマでそれぞれが選んでいます。
僕はやっぱライブですかね。意外と知られてないけど僕の中でのミニライブのセットリストみたいな感じでこの5曲を選びました。で、そのライブの一発目が『SUPERSTAR』って感じです。
今のCHEMISTRYのライブのイメージってなんとなく皆さんわかると思うんですよ、こういう感じだろうなっていうのが。でもこの『SUPERSTAR』の頃はダンスを踊っていたりとか、この次の『NONONO』も椅子を使った振り付けがあったりとか、そういうこともしていたんですよね。
このアルバムではせっかくなのでそういう僕らの違う一面を知ってほしいという思いも込めて、この5曲を選びました。

堂珍嘉邦:僕はやっぱり長く歌っていける曲っていうのはとっても大事だなっていうふうに20年経って思っていて。それを選んでいく中で自分が詞を書いたものが多かったっていうのもあるし、作家としての自分の作品をクレジットとして残しておきたいなっていうのもあって選びました。
もちろん要との共作もありますが、自分的にはせっかくこういう機会なんでね、松尾さんの盤が1枚と2人のセレクト盤が1枚あるなら、この三角形で描く時にやっぱり自分で書いた曲でやりたいなと思ったんですよね。そのほうが歌の中の主人公感とかね、すごく統一感が出てくるので逆にいいな、と。


──結果、お二人のセレクトを10曲並べることによって、ものすごく20年の歴史がぎゅっと詰まったものになりましたよね。まさにヒストリーベストみたいな感じで。

川畑要:ホント、そうですよね。

堂珍嘉邦:このデコボコ感、いろいろな曲があってのデコボコ感がね、いいと思います。いろんな時代があったなって感じで(笑)。


──ちなみにセレクトされた中に、いわゆるベストアルバムというものを出す時に入るであろう定番曲みたいなものが意外と入ってきていないのは、わざと外したんですか?

堂珍嘉邦:いや、それって僕らじゃなくてもできるんですよ。僕らが関わってないところで出るベストとかあってもそういう定番曲は入るんで。

川畑要:しかももうベストは2作出ているんで、またこの曲かってなりますしね(笑)。

堂珍嘉邦:うん。定番曲に関してはリメイクとオリジナルでもうお腹いっぱいになれると思います(笑)。


デビュー20周年のCHEMISTRYと20歳の麗奈とのコラボソング。

──ここからは新曲についてお聞きしたいと思います。麗奈さんとのコラボソング『終わらない詩』ですが、どういう経緯で一緒にってなったんですか?


堂珍嘉邦:これはまずは先に、新録の曲をコラボで入れようってなったんだよね?

川畑要:そうそう。記念アルバムなんでスペシャルなコラボがあったらいいよねってなって、麗奈ちゃんのお名前が挙がってっていう経緯です。
麗奈ちゃんとはオーディションつながりっていうのもあるし、彼女は二十歳で僕らは20年やってるしって、偶然なんですけどいろんなハマり方があって(笑)。


──確かに! 偶然とはいえいろんな繋がりがありますね。一緒にコラボされた印象としてはどうでしたか?

川畑要:やっぱり新鮮でしたね。二人の声に彼女の声がピタッとハマる感じとか。この曲って僕ら二人で歌っても成り立つかもしれないですけど、やっぱりそれだとちょっと違うんですよね。麗奈ちゃんの声が加わることによってすごく世界が広がるという感じがしますし、なんかすごくハッピーな曲になったなと思います。

彼女自身の印象はすごく純粋な子だなって印象ですね。あと二十歳なのに聴いてる音楽とかが意外。長渕剛さんだったり尾崎豊さんだったり吉田拓郎さんだったりとかのフォークの感じを好きで、自分も生ギター弾きながら歌ってたりするんですよね。
だから彼女もこういう『終わらない詩』みたいな感じのポップスでハッピーな曲っていうのをあんまり歌うことがなかったらしく、すごくいい勉強になりましたって言ってくれていました。


──曲のコンセプト的にはどういう感じだったんですか?

堂珍嘉邦:僕らは実際に制作に関わったというよりは経過をちょこちょこ報告してもらっていたんですけど、アイディアとして最初に聞いていたのは、70年代くらいの架空のソウルナンバーをサンプリングしているという設定があって、そのソウルナンバーを作るところから始めてって感じでした。
だからその時はもう全然、『終わらない詩』という言葉とかも出てきていませんし、何がどう転ぶかまったくわからなかったです(笑)。
で、あがってきたのがこの曲でした。


──UtaTenは歌詞サイトなので、歌詞についてもお伺いしたいなと思うのですが、この曲の中で歌詞的にここがいいとかひっかかる部分とかってありますか?

堂珍嘉邦:う〜ん、歌詞を切り取ってっていうのはちょっと難しいんですけど、「終わらない詩をうたいつづけよう」っていう部分ですかね。これってその言葉の意味が、20年やってきた自分たちとスタートしたばかりの麗奈さんでは全く違うと思うんですよ。だからそこはおもしろいなと思いますね。クロスしているというか。
たぶん聴く人それぞれで、終わらせないために歌おうってことかもしれないし、ずっとみんなの心に残る歌を歌い続けようとか、そこはいろいろな解釈ができますよね。

川畑要:僕は歌詞で言うと「キミの目に映る景色 それだけを 未来と呼びたいよ」という部分ですかね。この曲はすごくハッピーな曲なので、なんかもうここのこの「キミ」が麗奈だったりこれからの子たちだったりだと思って、その瞳に映る未来というものを感じて歌いました。
だから本当にこの曲をたくさんの人に聴いてもらってカラオケとかでみんなで歌ってもらって、気持ちよくなってほしいですね。
今はやっぱりこんな時代、こんな世の中なので、この曲で少しでもハッピーな気持ちになってもらえたら最高だなと思います。



20周年のアニバーサリーを締め括る武道館ライブ。

──では最後に、この20周年プロジェクトは武道館で締めになると思うのですが、そこに向けての意気込みなどを教えてください。

堂珍嘉邦:いやーもう、コロナにかからないように、それだけです。それしかないですホントに(笑)。

川畑要:本当にそれがリアルな想いだよね。ライブを普通にやるっていう状況がもうこの2年ないので、まずはやれるか心配だし、やれるってなっても自分がコロナになったらどうしようっていう。もう乗り越えるものが多すぎて、ただこの日を楽しみにしてるみたいな状態ではないんでね。
だからもうとにかく無事にライブを開催できますようにってことですよね。一夜限りですし13年ぶりですし、とにかく歌いあげたいなっていう気持ちがもう本音ですね。


──結局この20周年プロジェクト自体も、元々の予定からいったら伸びて伸びての今回って感じですもんね。

川畑要:ほんっとに伸び伸びでした。大阪なんて間で一回中止にもなっていますし、4度目だったかな。4度目の正直でやっとできたんで。
その分、できた時はめっちゃ嬉しかったんですけどね(笑)。


──その流れで武道館までいって締めたいですね。お二人的にもそれでやっと20周年が完結するみたいな感じですよね。

川畑要:そうですね、武道館で一回締まるって感じですね。けど今後は今の自分たちの年代にもまたハマってくるような場所でライブをやってみたりとかも予定していたりもしますね。

堂珍嘉邦:うん。やっぱりツアーとかライブ活動はずっと続けていきたいですね。

川畑要:全国に届けたいね。ホントに早く自由にやれる環境になってほしいです。


──そうですよね…。でもまずは無事に武道館ができることを祈っています!

二人:ありがとうございます!

堂珍嘉邦:来てくれる方達もそれまでしっかり体に気をつけて見に来てください。



TEXT川畑貴美代(マイリブズ)
PHOTO Kei Sakuhara

CHEMISTRY:川畑 要/堂珍嘉邦 テレビ東京系「ASAYAN超男子。オーディション」で、約2万人の候補者の中から選ばれた堂珍嘉邦、川畑要がヴォーカルデュオ『CHEMISTRY』として、シングル「PIECES OF A DREAM」で2001年3月7日デビュー。 1stシングルが16週連続TOP10入りという驚異的なロングセラー···

この特集へのレビュー

女性

すー

2022/02/18 00:07

インタビューを余すところなく沢山詰め込んで頂きケミの2人の思いを知れてすごく良い記事でした(^^)

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