「ハモネプリーグ」の略称として使われている「ハモネプ」。
今や「ハモネプ」と聞くだけでアカペラの歌唱をイメージする人も多いですが、もともとはテレビ番組の企画から始まりました。
伴奏がない声だけでのパフォーマンスは、グッと心にくるものがありますよね。
2021年2月に「青春アカペラ甲子園全国ハモネプリーグ2021」が開催されるということで、楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。
この記事でわかること
- 1 ハモネプとは?
- 2 ハモネプの歴代優勝者が決勝で歌った曲
- 2.1 ぽち: Escape / MISIA
- 2.2 レプリカ:らいおんハート / SMAP
- 2.3 ア・カッペラーズ:川の流れのように / 美空ひばり
- 2.4 ソフトボイス:さくら / 森山直太朗
- 2.5 じゃ~んずΩ:Missing / 久保田利伸
- 2.6 どんぐり:崖の上のポニョ / ジブリソング
- 2.7 Bam B Crew:さよならの向こう側 / 山口 百恵
- 2.8 A-Z:ハナミズキ / 一青窈
- 2.9 姉と僕:あの素晴らしい愛をもう一度 / 加藤和彦 北山修
- 2.10 センメ:海 その愛 / 加山雄三
- 2.11 AS★KNOW:瞳はダイアモンド / 松田聖子
- 2.12 joker:あなたのキスを数えましょう / 小柳ゆき
- 2.13 アルテマ:MONGOL800 / あなたに
- 2.14 グラコロン:オリビアを聴きながら / 杏里
- 3 ハモネプ歴代最高得点ランキングTOP5
- 4 ハモネプはHIKAKINやRAG FAIRなどの有名人を輩出!友達と一緒にアカペラに挑戦してみよう
ハモネプとは?
ハモネプとは「ハモネプリーグ」の略称です。
フジテレビ系バラエティ番組の企画として始まったハモネプは、ハーモニーの「ハモ」と番組の司会でもあるネプチューンの「ネプ」を組み合わせて「ハモネプ」と名付けられました。
3人以上のグループで、楽器を使わず声だけのハーモニーで表現することが条件となっており、高校生を中心とした若者のグループが地区大会を勝ち抜いて、全国大会への出場や優勝を目指す企画です。
毎回、プロ顔負けの歌唱力やハーモニーで熱い戦いがが繰り広げられています。
まずは、ハモネプ始まりのきっかけやヒットのきっかけを詳しくみていきましょう。
始まったきっかけは「力の限りゴーゴゴー」
ハモネプのきっかけは、フジテレビ系バラエティ番組「力の限りゴーゴー」でした。
2001年から2002年にかけて放送されていた番組で、ハモネプはその中のコーナー企画として誕生したのです。
番組は2002年9月に終了しましたが、ハモネプ人気は止まらず5年越しに、同じフジテレビ系列の特番「カスペ!」で復活を果たすと、それ以降定期的に全国大会が開催されてきました。
YouTuberのHIKAKINはハモネプ卒業生
有名YouTuberのHIKAKINも、実はハモネプの卒業生なのです。
小学生の時、テレビで「ハモネプ」を見て衝撃を受けたHIKAKINは、番組で優勝することを目指して上京。
念願叶って、青春アカペラ甲子園全国ハモネプリーグ2010夏、2011冬と2回連続で「ボイパ日本一決定戦」へ出場し、2011年冬には優勝しました。
これがきっかけで知名度があがり、後にYouTuberとして大活躍することとなったのです。
「僕の人生はここから始まった」とコメントを残すほど、ハモネプはHIKAKINにとって大切な企画だったのですね。
ハモネプの歴代優勝者が決勝で歌った曲
選曲が最も重要と言っても過言ではないハモネプでは、どんな曲が歌われてきたのでしょうか。
曲にはハモりやすい曲とそうではない曲があるので、「それを上手く見分けられているか」「自分たちのグループの特徴を活かせているか」などチームごとに工夫した選曲やハモりのアレンジはテレビで見ていても、圧のパフォーマンスで、とても楽しい気分になりますよね。
早速、ハモネプの歴代優勝者が決勝で歌った曲を見ていきましょう。
ぽち: Escape / MISIA
2001年に記念すべき第1回大会で優勝した「ぽち」が歌ったのは、MISIAの「Escape」です。
冒頭から印象的なボイスパーカッションで始まるアレンジにも工夫があり、アカペラの良さを良く表現したパフォーマンスが会場を沸かせました。
当時は学生にしか出場権がなかったため、全員が制服を着ている姿も初々しく青春感がありますよね。
レプリカ:らいおんハート / SMAP
第2回大会で優勝した時に「レプリカ」が歌ったのが、SMAPの「らいおんハート」です。
SMAPの名曲「らいおんハート」は、しっとり聴かせるバラードソング。
原曲の良さを活かしたゆったりした進行で、サビからはボイスパーカッションが大活躍して大盛り上がりする構成で歌われました。
ちなみに「レプリカ」は「力の限りゴーゴゴー」時代にネプチューンが出会ったアカペラグループで、この出会いをきっかけにハモネプが始まったと言われる伝説のグループとしても知られています。
ア・カッペラーズ:川の流れのように / 美空ひばり
後にメジャーデビューを果たした「ア・カッペラーズ」が、第3回大会で歌ったのが美空ひばりの「川の流れのように」です。
最近のヒットソングを歌う出場グループが多い中、演歌を選曲したことでも注目を浴びました。
また、原曲のゆったり流れる進行を活かしつつも、所々に英語のかっこいい間の手をいれる工夫がしてあり、昔っぽさを感じない素敵なアレンジで歌われたのもポイントです。
ソフトボイス:さくら / 森山直太朗
第4回大会のでは森山直太朗の「さくら」が優勝曲として歌われました。
歌ったのは女性4人組の「ソフトボイス」。
団員の少なくなってしまった合唱団を救うために出場したという彼女たちは、全員が絶対音感の持ち主だそうで、ぴったり揃ったハーモニーは圧巻でした。
春の名曲とも言える「さくら」は、もともとピアノと歌だけの構成で歌われており、アカペラでも表現しやすい1曲ですよ。
じゃ~んずΩ:Missing / 久保田利伸
2008年の第5回大会では、北海道出身の「じゃ〜んずΩ」が久保田利伸の「Missing」を歌って優勝しました。
「Missing」はアカペラの歌唱曲としては難しいロックテイストの曲ですが、じゃ〜んずΩは、ロックに良く合うエッジの効いたメインボーカルを活かしたパフォーマンスで会場を沸かせたのです。
優勝した時は6人組でしたが、4人組アカペラグループとして現在も活動を続けています。
どんぐり:崖の上のポニョ / ジブリソング
レパートリーはジブリソングだけというアカペラグループ「どんぐり」が、第6回大会で歌って優勝したのが当時ジブリの最新作だった「崖の上のポニョ」でした。
この曲はもともとリズミカルで元気な曲ですが、どんぐりはアカペラのハーモニーを活かしたゆったりと聴かせるアレンジで披露しました。
ゆったりしていても原曲のグルーブは失わず、サビで一気に弾けて楽しめる進行になっており、アレンジの良さをアピールすると同時にアカペラの楽しさも表現したパフォーマンスでした。
Bam B Crew:さよならの向こう側 / 山口 百恵
山口百恵の「さよならの向こう側」を歌って優勝したのが、Bam B Crewです。
第5回、6回と出場するも決勝戦への出場を逃してきたBam B Crewが2009年、満を期して第7回大会で見事に優勝しました。
リードボーカルの艶のある歌声は圧巻で、会場を沸かせました。
さよならの向こう側と言えば王道バラードソングとして有名で、出だしからムードのある曲ですよね。
原曲の雰囲気を裏切らない、ムーディーなアカペラでのパフォーマンスにも注目です。
A-Z:ハナミズキ / 一青窈
歴代最高得点を叩き出して優勝した「A-Z」が第8回大会で披露したのが、一青窈の代表作でもある「ハナミズキ 」です。
リードボーカルの歌唱力はもちろんのこと、良くまとまったコーラス隊や本物のドラムさながらに艶があり響きのあるボイスパーカッションなど、1人1人がしっかりと役割を全うしているのが分かる素晴らしいパフォーマンスでした。
姉と僕:あの素晴らしい愛をもう一度 / 加藤和彦 北山修
第9回大会では音楽好きな兄弟グループ「姉と僕」が、加藤和彦と北山修の「あの素晴らしい愛をもう一度」を歌って優勝しました。
全員がメインボーカルを歌えるほどの歌唱力がある実力派グループで、コーラスワークも素晴らしいグループでした。
あの素晴らしい愛をもう一度では、1番は聴かせるバラード調のアレンジ、2番は軽快に楽しいアレンジというようにガラッと雰囲気が変わるギャップが見事ですよ。
センメ:海 その愛 / 加山雄三
記念すべき第10回大会で、多国籍高校生軍団「センメ」が歌って優勝を勝ち取った曲が加山雄三の「海 その愛」でした。
1人1人の声がしっかり響いているため、サウンドが安定しており安心して聴いていられるアカペラグループ。
しっかりしたベースと、日本人ではなかなか難しい高音コーラスにも注目です。
途中、英語の歌詞で歌われているところも新しく感じられますよ。
AS★KNOW:瞳はダイアモンド / 松田聖子
松田聖子の「瞳はダイアモンド」は、当時、実力は関西No.1と言われていた「AS★KNOW」が第11回大会、三度目の正直でアカペラ日本一に輝いた時に歌った曲です。
ただハモるだけではなく、しっかりとコーラスで魅せることができるパフォーマンスを披露しています。
原曲の持つムーディーな雰囲気をしっかりと再現したアレンジも素晴らしく、冒頭のコーラスの響きを聴いただけでも、その世界観に引き込まれていきますよ。
joker:あなたのキスを数えましょう / 小柳ゆき
王道バラードソングでもある小柳ゆきの「あなたのキスを数えましょう」で、第12回大会の優勝を勝ち取ったのは「joker」です。
原曲のイメージそのままに、しっかり聴かせる実力派グループ。
美しいコーラスだけでなく、サウンドを支えるベースがしっかりしており、アカペラのお手本のようなパフォーマンスを披露しました。
サビ後半のブレイクがとてもかっこいいので、ぜひ最後まで聴いてくださいね。
アルテマ:MONGOL800 / あなたに
第13回大会では「アルテマ」がMONGOL800の「あなたに」を歌って優勝しました。
これまでの「優勝する曲と言えばバラード」というイメージを一新するようなアップテンポの曲でライブ感があり、聴いているだけで楽しい気分になれるパフォーマンスでした。
アカペラの演奏ではバンドのグルーブ感を出すのは難しいのですが、アルテマはしっかりしたボイスパーカッションとコーラス隊のスピード感ある歌声で、ロックバンドの疾走感を演出しています。
グラコロン:オリビアを聴きながら / 杏里
アカペラ選手権、敗者復活戦で決勝進出を果たした「グランコロン」が歌ったのは、杏里の「オリビアを聴きながら」です。
序盤の美しいコーラスワークも必見ですが、サビ後半に進むにつれて1人1人のパートが複雑になっていくアレンジは、アカペラならではの良さがギュッと詰まっています。
最初から最後まで一貫して安定して曲を支えているボイスパーカッションにも注目です。
ハモネプ歴代最高得点ランキングTOP5
歴代の優勝曲や優勝グループはもちろんのこと、ハモネプで気になるのが最高得点。
優勝を争う指標になる得点は、出演者にとって大切なものであるだけでなく、信じられないほどの高得点が叩き出されるところも大会が盛り上がるポイントですよね。
これまでの大会ではどんな曲が高い得点を出してきたのでしょうか。
ここからは、ハモネプ歴代最高得点ランキングTOP5を紹介します。
【第5位】ジュブナイル:カブトムシ / aiko
aikoの「カブトムシ」を歌って96点という高得点を出したのが、立教大学のアカペラグループ「ジュブナイル」です。
もともと女性キーのこの曲を、男性ボーカルバージョンにアレンジにして会場を感動で包みました。
リードボーカルの歌唱力の高さだけでなく、それを支えるコーラス隊のレベルの高さも必見ですよ。
アカペラであることを忘れてしまうほどのサウンドの厚さで、原曲さながらのしっとりしたバラードに仕上げて高得点を叩き出しました。
【第4位】腹筋学園:Rainy Blue / 徳永英明
第11回大会で96点という高得点を出したのが「腹筋学園」です。
歌唱したのは徳永英明の「Rainy Blue」で、avex artist academyの受講生により結成されました。
そのため、全員が歌唱力抜群で、リードボーカルを務めていた「ゆーだい」は現在は大人気バンド「Da-iCE」としても活躍しています。
1人1人の声にスピード感があるため、曲にメリハリがついて迫力を出せているところもポイントです。
【第3位】グラコロン:ありがとう / いきものがかり
いきものがかりの名曲「ありがとう」を歌って97点を獲得したのが、第13回大会に出場した「グランコロン」です。
男性6人がしっかり声を揃えてサウンドに厚みを出し、名曲を歌い上げました。
もともと聴かせるバラードソングの「ありがとう」は、アカペラとして歌唱しやすい曲の1つです。
グランコロンは王道バラードをアカペラ王道アレンジでしっかり歌い上げ、まさにアカペラのお手本のようなパフォーマンスで高得点を獲得しました。
【第2位】シンクロシンプトンズ:WINDING ROAD / 絢香&コブクロ
関西地区大会を勝ち抜いてきた「シンクロシンプトンズ」は、絢香&コブクロの「WINDING ROAD」で97点を獲得しました。
もともと3人で歌われるこの曲は、パートがしっかり分かれているためアカペラでも歌いやすい曲です。
シンクロシンプトンズも絢香&コブクロに近いパート分けで、原曲さならがらのサウンドを再現して会場を沸かせました。
【第1位】A-Z:First Love / 宇多田ヒカル
宇多田ヒカルの大ヒットソング「First love」を歌って歴代最高得点である99点を獲得したのが、第8回大会に出場した「A-Z」です。
原曲の雰囲気をそのまま活かしたしっとりしたバラードソングを、抜群の歌唱力としっかり合ったハーモニーで歌い上げました。
サビ直前に入るコーラスなども素晴らしく、サビがしっかり盛り上がれるアレンジも必見です。
サウンドを支えるボイスパーカッションも安定して良く響き、1人1人の技量の高さが高得点につながったのでしょう。
ハモネプはHIKAKINやRAG FAIRなどの有名人を輩出!友達と一緒にアカペラに挑戦してみよう
毎回熱い戦いが繰り広げられる「ハモネプ」は、楽器を使わずに声だけで歌いあげるパフォーマンスで、多くの人々を魅了しています。
過去にはHIKAKINや土屋礼央がリードボーカルを務めるRAG FAIRなどの有名人も輩出してきました。
番組概要ページには、地区大会での動画などがアップされているので、学生たちの奮闘を事前にチェックしましょう。
また、過去の学生大会の音源も配信開始していますので、そちらも併せて聴いてくださいね。
今年はハモネプ20周年を迎えるということで、会員制ファンコミュニティアプリfanicon
では過去の優勝グループによるオンラインライブなどのライブ配信も行っているので、「もっとハモネプで盛り上がりたい」という人はぜひチェックしましょう。
この記事のまとめ!
- ハモネプは楽器を使わず声だけで歌うパフォーマンス
- もともとバラエティ番組のコーナー企画から始まった
- ハモネプ卒業生からは有名人を輩出したり、メジャーデビューした人もいる
- 2021年は2月27日に全国大会が開催されるので、ファンサイトや動画をチェックして盛り上がろう