伴奏を使わず声だけで奏でる「アカペラ」に挑戦したいという人は多いでしょう。
テレビ番組でハモネプリーグが開催されると、その歌声を聴いて感動するだけでなく、自分もやってみたいという気持ちになりますよね。
実は楽曲の中にはハーモニーを作るのが難しい曲もあるため、何を歌うのかがとても大切なのです。
この記事でわかること
アカペラ初心者の選曲ポイント
アカペラをやってみたいけれど、何を歌ったら良いか分からないという人は多いでしょう。
自分たちでアレンジしているグループが多い印象はありますが、初めての場合は、楽譜を購入するのがおすすめです。
楽譜には、女声合唱・女声合唱・混合合唱など予めジャンルが記載されているので自分たちにあったものを選びましょう。
少し慣れてたら自分たちでアレンジして、アカペラをさらに楽しんでくださいね。
まずは、楽譜を買うとしても必要になる選曲のポイントをチェックしておきましょう。
グループと曲の相性が大事
選曲で大切なのがグループと曲との相性です。
どんなジャンルの音楽がやりたいのか、予めメンバー内で話し合いをしておくと良いでしょう。
リードボーカルがもともとバンド出身のためアニソンやロック、洋楽を中心にやりたい、合唱部出身のメンバーが多いので、コーラスワークが美しいものを中心にやりたい、など具体的に話し合うことをおすすめします。
初めから1つのジャンルに絞るのは難しいかもしれないので、ある程度ジャンルを絞った後は、色々なものに挑戦しながら方向性を定めていきましょう。
アレンジが簡単なものから始める
初心者のうちはアレンジが簡単なものを選びましょう。
テレビなどで放送されているアカペラは、まるで原曲さながらの迫力を再現したかっこいいアレンジが目立ちますよね。
しかし、はじめのうちは声を合わせたり少しハモったりするだけでも大変なものです。
まずは簡単にアレンジされている楽譜や楽曲を選ぶようにして、慣れてきたら難しいアレンジにも挑戦するのがおすすめですよ。
リードボーカルが歌えるかチェック
リードボーカルが歌えるかどうかも大切なポイントです。
曲の仕上がりは、リードボーカルの力量に左右されることが多いため、選曲する時はリードボーカルが得意な歌を選ぶようにしましょう。
必ずもともとの歌と同じキーで歌う必要はありません。
少しキーを上げ下げしたり、時には男性ボーカルの曲を女性が歌ったりとリードボーカルの歌声に合わせてキーは調整するようにしてくださいね。
アカペラ初心者におすすめな練習曲
選曲する時は、自分たちが歌いやすいと感じるジャンルから選ぶのがおすすめです。
クラシックや合唱に近いテイストのバラードや、ビート感の強いロック調のアレンジなど、色々なものがあるので、チェックしてみてくださいね。
迷っている場合は、これから紹介するような王道アカペラスタイルにアレンジされたものに取り組んでみるのもおすすめですよ。
チェリー / スピッツ
スピッツの「チェリー」はアカペラでカバーしやすい曲の1つです。
中でもアカペラグループ「よかろうもん」のカバーは、パートわけがしっかりしているので真似しやすいですよ。
ポップな楽曲ですが、跳ねた感じのあるシャッフルなリズムなので、初心者には少し難しいかもしれません。
耳コピが難しい場合は、ヤマハミュージックで楽譜を購入してみましょう。
パプリカ / Foorin
ナギーレーンがカバーしているFoorinの「パプリカ」もおすすめです。
男女混声の5人でカバーしており、前半はしっとりと後半はリズムを入れてポップな雰囲気を出しています。
美しいコーラスはもちろんのこと、低音のベースラインがしっかりしたアレンジなので、ハモリの練習には最適です。
アカペラグループではリードボーカルが途中で変わるなど、曲の中で担当変えをすることも珍しくありませんが、このアレンジは担当変えのないシンプルな構成なので、練習しやすいですよ。
ひとり / ゴスペラーズ
アカペラと言えばゴスペラーズを思い浮かべる人も多いでしょう。
中でも彼らの代表作でもある「ひとり」はハーモニーが美しい1曲です。
ボイスパーカッションを使って盛り上げているアカペラ曲も多いですが、「ひとり」にはボイスパーカッションがなく、ハーモニーだけで仕上げています。
ハーモニーだけで仕上げてみたいグループやボイスパーカッションパートがないグループにもおすすめですよ。
永遠に / ゴスペラーズ
ゴスペラーズの名曲「永遠に」も練習におすすめです。
男性5人組で、アカペラの王道とも言えるパート分けをしているので、初心者でも真似しやすく、ゆったりしたバラードソングなので声を合わせやすいのも嬉しいポイント。
ゴスペラーズのように声を重ねることでサウンドに厚みを出す場合は、できるだけ同じ声の性質や歌い方のメンバーで歌うと曲が良くまとまりますよ。
繋いだ手から / back number
爽やかなバンドサウンドのback numberが歌う「繋いだ手から」もアカペラカバーとして人気です。
YouTubeには大学生のアカペラグループ「Amie」が歌う男女混合でのカバーがあるので、参考に練習してみましょう。
軽快なボイスパーカッションがバンドらしさをよく再現していますよ。
6人グループなので、声に厚みがあるところも魅力の1つです。
アカペラで歌えたら気持ち良い曲
合わせることに慣れてきたら、聴き映えのするアレンジにも挑戦してみたいですよね。
かっこいいアレンジも最初から自分たちで作るのは難しいので、はじめのうちはプロのアカペラグループが披露している楽曲をコピーするところから始めましょう。
声がピタリと合ったハーモニーを奏でられるようになると、歌っていてとても気持ちの良いものですよ。
早速、アカペラで歌えたら気持ちの良い曲にはどんなものがあるのか見ていきましょう。
ECHO / Little Glee Monster
女性グループなら、5人組のボーカルグループLittle Glee Monsterの「ECHO」も良いでしょう。
ECHOはもともと、かっこいいバンドの伴奏が入っている曲ですが、この音源ではシンプルな伴奏で歌われているので、無伴奏の状態でも再現できます。
「叫べ」と始まるサビのコーラスなどはぴったりハマると圧巻の迫力で、歌っている側も聴いている側も気持ち良いですよ。
ただし、リードボーカルの歌唱力が問われる曲なので、チャレンジする時にはリードボーカルが歌えるかどうかを最初に確認しましょう。
Pretender / Official髭男dism
人気急上昇中のロックバンドOfficial髭男dismの「Pretender」は、世界的に有名なアカペラグループPentatonixがカバーしています。
原曲のバンド演奏の雰囲気を、ハーモニーだけでしっかり再現したアレンジは必見です。
印象的なイントロのフレーズまでしっかりとハーモニーで歌っていますよ。
よく響くボイスパーカッションとベースがバンドサウンドの雰囲気をしっかり伝えているのもポイントです。
難易度は高いですが、再現できた時には圧巻のパフォーマンスとなるでしょう。
恋音と雨空 / AAA
男女混合グループの場合は、2019年に開催された「全国ハモネプリーグ」で準優勝した実力はアカペラグループ「ハイスクール・バンバン」がカバーしているAAAの「恋音と雨空」もおすすめです。
声だけで作るハーモニーが、原曲の切なさを越えて心に染みるアレンジになっています。
また、ボイスパーカッションは軽快に入っており、声だけで重くエモーショナルになり過ぎずに、原曲の良さを残しているところもポイントです。
ハイスクール・バンバンのアレンジでは、女性3人が代わる代わるにリードを歌っていたりと、構成が複雑なので、完成すると声と声が重なり合って聞き応えのある仕上がりますよ。
115万キロのフィルム / Official髭男dism
Official髭男dismの「115万キロのフィルム」をシンガーの鈴木瑛美子がカバーした動画も話題です。
こちらの動画はハモリなどを一切使わず、声1本で歌い切っています。
しかし、ハモリがない分歌うのは楽ですが、歌の上手さが問われます。
鈴木瑛美子と言えば、色々なアーティストのカバーをしていることでも知られており、中には自分1人で何パートも歌い、録音を重ねることで仕上げたアカペラカバーもアップされているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ロビンソン / スピッツ
スピッツの「ロビンソン」を美しいアレンジに仕上げた、ゴスペラーズのアカペラカバーも挑戦してみたい1曲です。
原曲の持つ爽やかさを失わずに、声だけで聴かせるアレンジになっています。
ボイスパーカッションがない分、声のハーモニーの美しさが前面に出せる仕上がりになっており、低音を支えるベースで疾走感を演出しているところもポイントですよ。
アカペラで挑戦したい洋楽
アカペラでの歌唱に慣れてきたら、洋楽にもチャレンジしましょう。
洋楽は邦楽のポップな雰囲気とは異なり、ビートの効いたリズムや、邦楽にはない独特のコード感があるのが魅力です。
クリスマスなどドラマチックな演出をしたい時のカバーにも洋楽はおすすめですよ。
ここでは、アカペラで挑戦したい洋楽5選をチェックしましょう。
God Only Knows / Pentatonix
アメリカで大人気のPentatonixの「God Only Knows」はアカペラらしい1曲。
冒頭はクラシカルな雰囲気で始まり、次第にリズミカルになっていく構成で、クリスマスなど冬の時期に歌いたくなる曲ですよ。
洋楽の中でもポップなテイストなので、親しみやすく歌いやすいでしょう。
ただし、男性4人に女性1人という構成なので、完全コピーを目指す場合はメンバーの構成にも注意が必要になります。
aca-DISNEY / VoicePlay
アメリカのアカペラグループVoice Playが歌うディズニーソングメドレー「aca-DISNEY」も真似してみたい1曲です。
Voice Playはディズニーワールドの本拠地、フロリダ州オーランドを拠点にしているグループということもあり、ディズニーメドレーを披露しています。
耳馴染みのあるディズニーの名曲たちを、声だけで時に軽快に、時にドラマチックに仕上げているのです。
カバーする時は、よく響くベースがサウンドをしっかり支えているところもポイントになるでしょう。
Bohemian Rhapsody / Queen
Queenの名曲「Bohemian Rhapsody」は、多くのアカペラグループにカバーされています。
もともとドラマチックなのでアカペラで歌いやすく、サビではボイスパーカッションを入れて感動的に仕上げることができる楽曲です。
紹介している動画はアメリカ出身の男性5人グループ「MO5AIC」の歌唱で、特に冒頭の声だけでしっとり美しく歌い上げるハーモニーは必見ですよ。
Over The Rainbow / イズラエル・カマカヴィヴォオレ
時を越えて愛されている名曲、イズラエル・カマカヴィヴォオレの「Over The Rainbow」もアカペラのカバーとして人気があります。
誰もが知っているメロディだけあって、歌う側も聴く側も楽しめるのが良いですよね。
Pass Me The Jazz / The Real Group
一度は挑戦してみたいJazzのアカペラならThe Real Groupの「Pass Me The Jazz」がおすすめです。
このアレンジなら、ジャズ特有のスイングや不協和音を使って、生演奏に引けをとらない演奏を披露することができます。
難易度は少し高めですが、練習が進んだら、みんなで身体を揺らしたり、指を鳴らしたりとパフォーマンスにもこだわるとかっこいいですよ。
おすすめのアカペラ楽譜本
最初から自分たちで曲をアレンジするのは難しいので、初心者のうちは楽譜に頼るのがおすすめです。
いざ、楽譜を探そうと思うと、アカペラ楽譜本はたくさんあって何を選んだら良いか迷いますよね。
最近は「楽譜ネッツ」というネット専門のサイトで商品検索したり、ダウンロードできるサイトでも楽譜を入手できるようになりました。
やってみたい曲があったらぜひ楽譜の購入を検討してみてくださいね。
最後に、おすすめのアカペラ楽譜本を紹介します。
ハモろう! アカペラのザ★定番 レット・イット・ゴー~ありのままで~
ヤマハミュージックメディアから発売されている「ハモろう! アカペラのザ★定番 レット・イット・ゴー~ありのままで~」は、初心者におすすめの1冊です。
定番ソングから、話題曲までアカペラでやってみたいなと思えるものが収録されています。
中でもディズニーが贈る名曲「レット・イット・ゴー」は、もともとミュージカル仕立てな構成なので、アカペラで歌ってもドラマチックな仕上がりになりますよ。
ハモネプ スタートブック
テレビでハモネプを見て、アカペラをやってみたいと思った人におすすめなのが「ハモネプ スタートブック」です。
楽譜だけではなく、初心者向けにハモリの基本やボイストレーニングの方法が紹介されています。
「夜空のムコウ」など、ハモネプが始まった頃に歌われていた曲が中心なので、少し古い曲が多いですが、難易度低めにアレンジされているので、すぐに合わせることがでいますよ。
アカペラ曲集 すぐにハモれる!! アカペラ 宮崎駿&スタジオジブリ (楽譜)
スタジオジブリの作品で使われてきた主題歌やテーマソングが収録されているのが「アカペラ曲集 すぐにハモれる!! アカペラ 宮崎駿&スタジオジブリ 」です。
初心者でもすぐに歌えるように、難易度が低いアレンジがされており、それぞれのパートも無理なく歌える音域に設定してあるのも嬉しいポイント。
誰もが知っている名曲ばかりなので、楽しく練習することができそうですね。
アカペラ曲は声との相性で選んで!初めはシンプルな練習曲でしっかりハーモニーを作ってみよう
アカペラに挑戦したいけれど、どんな曲を歌えば良いか分からないというグループは多いでしょう。
初めのうちは、シンプルな構成で簡単にハモれるものを選び、練習するのがおすすめです。
プロのグループがカバーしているものの中から、自分たちに合いそうな曲を選んで挑戦しましょう。
耳コピが難しい場合は、楽譜を購入するのもおすすめです。
慣れてきたら、難易度の高いものや洋楽にも取り組んでみてくださいね。
この記事のまとめ!
- アカペラは選曲が大切
- 自分たちがどんなジャンルをやりたいかメンバーの特徴などを考慮して決める
- リードボーカルが歌える曲を選ぶのが良い
- 初めのうちは、難易度の低いアレンジがおすすめ
- 慣れてきたら自分たちでアレンジしたり、洋楽にも挑戦しよう