現代の音楽シーンに欠かせない存在であるボカロP。
曲を知っていても「何をする人なの?」「どうやったらなれるの?」と、疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
これから目指していく人にとっても参考になるので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
この記事でわかること
ボカロPとは?
「ボカロP」とはボカロ曲と呼ばれる音楽制作を行う人のことであり、基本的にはYouTubeやニコニコ動画などにオリジナル曲を投稿する活動を行います。
イラストや動画に歌詞をくわえた、リリックビデオと一緒に作品として出す場合が多く、楽曲のクオリティーが高いと人気に火が付くことも珍しくありません。
作曲やレコーディングもパソコン1台で済ませる場合が多く、時代の最先端を行く活動形態と言えます。
そもそも「ボカロ」とは
「ボカロ」とはVOCALOID(ボーカロイド)の略となります。
VOCALOID(ボーカロイド)はYAMAHAが開発した人工音声のソフトで、機械に歌わせられることから、より自由な発想で楽曲制作を可能としました。
非常に高い精度で人間っぽさを出せますが、絶妙に機械らしさも残っており、それが逆にクセになるのもボカロの魅力なのです。
「P」とは
ボカロPの「P」はプロデューサーという意味で、VOCALOID(ボーカロイド)のプロデューサーとして楽曲提供をしているという見方から、ボカロPと呼ばれるようになりました。
個別の活動ネームと「P」を合わせて「〇〇P」と呼ばれることも多く、これを「P名」としています。
アーティストによっては「P」をプロフェッサーなどの意味で付けていることもあり、P名で個性を出すことも戦略の1つです。
ボカロPになるには?
どうやったらボカロPになれるのか。
極論を言えばVOCALOID(ボーカロイド)が歌っている曲を作り、発表すればボカロPです。
主な投稿場所はYouTubeやニコニコ動画ですが、特に決まりがあるわけではなく、別の媒体で発表しても全く問題ありません。
しかし、主力なプラットフォームをあえて避けるのは得策ではないので、まずはYouTubeやニコニコ動画に投稿していくのが良いでしょう。
必要な機材を揃えて曲作りの環境が整えば、デビューの日もそう遠くはないですよ。
ボカロPになるにはお金が必要?
ボカロPを目指してみたいけど、お金がかかるのか気になりますよね。
結論から言うと、それなりのクオリティーで投稿することを考えているのであれば、ある程度のお金は必要になってくるでしょう。
ここではボカロPとして本格的な活動を行いたい人向けに、最低限必要な機材などを紹介するので、目指す方向性の参考にしてくださいね。
最低限必要な機材
ボカロP曲作りを行うので、DTMと呼ばれるパソコン1台で音作りを行える環境が必須です。
DTMを行うためのソフトには沢山の種類がありますが、ここでは最低限必要な機材のみをご紹介します。
初心者はまず作曲をしてみて、自分に必要だと思うサウンドが固まってきたら新たなソフトを導入すると良いでしょう。
ボーカロイド音源
ボカロPが最も重宝するのがボーカロイド音源です。
様々な商品が発売されていますが、代表的なソフトは「初音ミク」でしょう。
クリプトン・フューチャー・メディアというメーカーから、キャラクター設定を導入した「キャラクター・ボーカル・シリーズ」の第1弾として発売されました。
「未来的なアイドル」というコンセプトがあり、ミクという名前の由来は「未来」からきています。
他にも「鏡音リン・レン」「音街ウナ」「巡音ルカ」などがあり、キャラクター・ボーカル・シリーズが高い人気を誇っているソフトです。
パソコンなどのハードウェア
楽曲制作にはソフトを使うためのハードウェアも欠かせません。
iPad/iPhoneなどのモバイル端末でも可能ですが、圧倒的にパソコンの方がおすすめです。
パソコンの方が操作性に優れており効率が良いので、細かい作業が多いボーカロイドのエディットや、シンセサイザーなどの打ち込みに向いています。
ボカロPの楽曲制作は容量も重くなるので、パソコンの方が動作も安定するでしょう。
DAW
DAWは音楽制作をするためのソフトで、このソフトがないと楽曲制作そのものが行えません。
ボカロPの間では「Cubase」というソフトのシェア率が高いですが、初めは無料ソフトでも十分に作曲が行えます。
Windowsであれば「Cakewalk by BandLab」、Macであれば「GarageBand」がおすすめ。
また、初音ミクなどのクリプトン製ソフトを購入する場合は「Studio One Artist」というDAWが付属しているので、こちらでも良いです。
無料ソフトを使ってみて、もっと機能が欲しいと思ったら有料版を購入して作品のクオリティーを上げていきましょう。
無料音声合成技術「NEUTRINO」
2020年2月に無料の音声合成ツール「NEUTRINO」がリリースされました。
人間のような自然な歌唱を再現でき、とても無料ツールとは思えない仕上がりで一気に使用者が増えているソフトです。
「東北きりたん」という歌声音源が話題で「AIきりたん」という愛称で親しまれています。
楽譜制作ソフトで歌詞付きの楽譜を作成し、細かな設定を行う必要はありますが、使用者の多さからわからないことも調べやすいので、問題なく扱えるでしょう。
ボーカロイドと併用して使えば、作品の幅を広げることができる非常におすすめのソフトです。
ボカロPとして有名になるには?
本格的にボカロPとして活動していくのであれば、有名になりたいと思う人も多いはず。
しかし有名になれる絶対の方法はなく、高い楽曲クオリティーがあっても再生数が伸びないことも珍しくありません。
大事なのは作曲と投稿を楽しみながら継続していくことです。
ボカロ曲のファンは増え続けているので、投稿すればするほど聴いてもらえる可能性が上がります。
1曲でも興味を持ってもらえれば、それまで再生数が伸びなかった曲も聴いてもらえるようになるので決して無駄ではありません。
新しく投稿するたびにクオリティーや音楽性を見直していくのも、ファンを獲得していくために重要なことなので、自分の成長を楽しみながらチャレンジし続けると良いですよ。
有名なボカロP3選!
「有名なボカロPってどんな人達?」という疑問にお答えしましょう。
有名な人たちも数年かけて大きな結果を出しており、きっかけは1曲のヒットである場合が多いです。
ボカロPで有名になればシンガーソングライターや、音楽プロデューサーの道も開ける可能性があるので非常に夢があります。
これから紹介する3人をチェックして、どんな曲がヒットしやすいか参考にしてみてくださいね。
米津玄師(ハチ)
超有名なシンガーソングライターの米津玄師ですが、そのルーツはボカロPとしての活動にあります。
ニコニコ動画が盛り上がっていた2009年頃に「ハチ」というP名で活動を開始。
「結ンデ開イテ羅刹ト骸」という曲が100万回再生を超えてから、凄まじい勢いでブレイクしていきました。
米津玄師(ハチ)は創作意欲に溢れた生粋のアーティストであり、楽曲制作に全身全霊を投入する姿勢が結果となって現れたと言えます。
須田景凪(バルーン)
「須田景凪」もボカロP出身のシンガーソングライターです。
メジャーデビューしたのは2019年ですが、その8年ほど前から「バルーン」名義で活動をしていました。
「シャルル」という曲がヒットし、MVの総再生回数は脅威の1億回超えを記録。
若い世代を中心に人気を集め、一躍有名ボカロPとなっていった須田景凪(バルーン)は、シンガーソングライターとして花開くこととなりました。
DECO*27
ボカロP業界を牽引してきた「DECO*27」も、ニコニコ動画出身の音楽プロデューサーです。
自身の曲のイメージに合うボーカリストに中々出会えなかったと言う「DECO*27」。
2008年頃に「初音ミク」を使用したボカロ曲に衝撃を受けてから、ボカロPとしての道を歩み始めました。
現在ではネットを通じて出会ったボーカリストと様々な活動も展開しており、ネットでの音楽活動に大きな可能性が広がっていることを示してくれています。
ボカロPになるには初めの一歩が大事!挑戦&継続で有名ボカロPを目指そう
ボカロPになるには、とにかく作曲に挑戦してみることが大事です。
投稿できるレベルになるまで時間はかかるかもしれませんが、まずは初めの一歩を踏み出してみましょう。
再生数が伸びなかったとしても、アレンジし直してから再投稿すればチャンスはありますし、何度でも挑戦できるのがボカロP活動の強みと言えます。
「絶対の自信がある」という曲を作れるまでは、練習だと思って投稿し続けてみるのもアリでしょう。
創作意欲と続ける気持ちさえあれば、有名ボカロPになるのも夢ではありませんよ。
この記事のまとめ!
- ボカロPとはボーカロイドを使用した曲を制作するアーティスト
- 「P」はプロデューサーの意味であり、ボーカロイドをプロデュースしているという見方でボカロPと呼ばれている
- 作曲さえできれば誰でもなれるので、必要な機材を揃えてまずは挑戦してみよう
- 有名ボカロPになるには継続して投稿を続ける事が大事。クオリティーを上げながら挑戦し続けよう