あなたはインディーズバンドにどんな印象を持っているでしょうか?
- メジャーデビューできない売れないバンド?
- サブカル系の人たちが聴いてるマニアックなロック?
インディーズバンド豊作の時代といってもいいかもしれません。
今回は音楽好き必見!
インディーズだった有名なあのバンドから、最新の若手バンドまでご紹介します!
この記事でわかること
そもそもインディーズバンドとは?
インディーズバンドという言葉を聞いて、いわゆる「インディーズ=アマチュア」というイメージは正しいとはいえません。
【人気3ピースバンド】魅力あふれる三人組の邦楽&洋楽おすすめ曲まとめ
インディーズバンドの語源と意味
「インディーズ」=「indies」の語源は「独立」を意味する「independent」です。
「メジャー」か「インディーズ」かは所属する”レコード会社”によります。
海外でいうと、「ソニー」「ワーナー」「ユニバーサル」のいずれかの大手レコード会社の傘下にあたるレーベル(メジャーレーベル)と契約しているバンドが「メジャーバンド」と呼ばれます。
それ以外のレコード会社のレーベル(インディーズレーベル)に所属しているバンドが「インディーズバンド」というわけです。
日本の場合は、「日本レコード協会」に入会しているレーベル(メジャーレーベル)所属のバンドをメジャーバンド、それ以外のレーベル(インディーズレーベル)に所属するバンドをインディーズバンドとするのが一般的です。
メジャーバンドとインディーズバンドの違い
メジャーバンドとインディーズバンドにはどのような違いがあるのでしょうか?
もっというと大手レコード会社に所属している場合と、所属していない場合には差があるのでしょうか?
- メジャーレーベルは、CDを流通させる仕組みができ上がっています。
- メジャーバンドが「◯月◯日にCDをリリースします!」と発表すれば、多くの小売店が、ある程度の枚数を入荷し、店頭に並べます。
- 一方、インディーズバンドの場合は、その仕組みができていない場合が多く、入荷する数は小売店ごとの判断となります。
- メジャーレーベルとインディーズレーベルの大きな差は、「予算」と「パイプ」です。
- メジャーレーベルであれば、大々的なプロモーションをかけることができるため、テレビCMや音楽番組への出演、ロックフェスなどの大型イベントへのブッキング(音楽業界用語で出演申請)が可能です。
- また、映画やドラマのタイアップになる可能性が高いため、多大な宣伝効果を得られるチャンスもあります。
やっぱりメジャーバンドの方がいい?
このようにみていくと、「やっぱりメジャーデビューをしている方がいいじゃん!」と思うでしょう。
けれども、メジャーデビューにもデメリットがあります。
楽曲やPV、宣伝に費用をかけると、その分、自分たちの収入はマイナスになります。
ある程度CDなどの商品を購入してもらえないと、利益がほとんど出ない可能性もないとはいえません。
しかし、それよりも大きいのは「自分たちのやりたい音楽ができない」という点でしょう。
宣伝はしてもらえますが、その分、「売れる曲」を作らなくてはなりません。
ただ、プロモーションという目線でみた場合、近年インディーズバンドはメジャーバンドと遜色がないほど、プロモーション力が上がり、その差は埋まりつつあります。
そのキーワードは「スマホ」です。
スマホの普及とともに拡大したツール「YouTube」が大きく影響しています。
いい曲、いいプロモーションビデオはすぐさま拡散され、ヒットや知名度UPにつながることもあります。
これまでのバンドマンの目標は「メジャーデビュー」をすることでしたが、最近ではメジャーデビューをあえてしないというバンドも増えています。
それほど、音楽シーンにおけるインディーズバンドの影響力は上がってきているのです。
インディーズといえばこのバンド!インディーズバンド界のレジェンド&人気曲
スマホやYouTubeが普及するまでは、インディーズバンドが売れることは、よほどの実力や人気がない限り難しいことでした。
そんな環境の中でも有名になったレジェンドを紹介します!
【ラウドロック】とは日本の音楽・邦楽?おすすめ代表バンド8選!
Hi-STANDARD【stay gold】
I won’t forget
When you said to me “stay gold”
I won’t forget
always in my heart “stay gold”
インディーズバンドの始祖Hi-STANDARD(ハイスタンダード=ハイスタ)。
アンチメジャーを貫き、インディーズでバンド活動する意味を発信し続けたバンドです。
ハイスタは、インディーズバンドの始祖であるとともに、メロコア(メロディックハードコア)ブームの火付け役でもあります。
メロコアとは、80年代のハードコア・パンクをルーツに持ちつつ、以下3つの条件をおさえているジャンルです。
- ドラムがドッタンドドタンと速い2ビートの裏打ちリズムをとる
- 曲の長さが2〜3分と短いものが多い
- 「泣きメロ」とも呼ばれるマイナー調の哀しげな旋律を奏でる
インディーズバンドブームとメロコアブーム。
この2つを同時に生み出すきっかけとなった曲が『stay gold』です。
曲が始まった瞬間に、ライブハウスでの盛り上がりが想像できる「メロコアの教科書」ともいうべき一曲。
『stay gold』が収録されたアルバム「MAKING THE ROAD」はインディーズバンドとしては異例のミリオンヒットを記録しています。
MONGOL800【小さな恋のうた】
ほら あなたにとって大事な人ほど
すぐそばにいるの
ただ あなたにだけ届いて欲しい
響け恋の歌
インディーズ史上最高の売り上げ枚数を誇るのが沖縄を拠点に音楽活動をする「MONGOL800」。
バンド名を省略した「モンパチ」という愛称で知られていますね。
”作った楽曲を発表してライブができれば満足”という彼らのスタンスにはインディーズがあっていたのでしょう。
そんな彼らの代表曲のひとつが『小さな恋のうた』です。
この曲のすごいところは、シングル化されていないという点です。
アルバムの中の一曲にもかかわらず認知度が高く、さまざまなアーティストにカバーされている名曲です。
2018年には2008年以来10年ぶりにフジロックに出演しました。
ここで、音楽通なら知っているかもしれない、ちょっとコアなインディーズバンドを紹介しておきましょう。
それは「スーパースランプ」です。
このバンド、爆風スランプのサンプラザ中野くんさんとパッパラー河合さんがメンバーだったこともあるんです。
「爆風スランプ」はこの「スーパースランプ」が元になっているんですね。
スーパースランプのバンドメンバーは度々変わっていて、サンプラザ中野さんの後を引き継いだボーカルの二代目はデーモン小暮さんです。
おすすめ若手インディーズバンド&人気曲ランキング
今まさに旬を迎えている若手インディーズバンドをご紹介します。
インディーズだからこそ作れる魅力的な楽曲ばかりですよ!
第3位 Suchmos【VOLT-AGE】
血を流さぬように 歌おうぜメロディ 自由のメロディ
手に取るのはギター最新型のセオリー
We never take any arms
第3位は、2017年に自主レーベルを発足したTHEおしゃれバンド「Suchmos(サチモス)」です。
彼らの作る音楽は「ファンク」。
ブラックミュージックの影響も感じる踊れるナンバーが多いです。
おすすめの楽曲は『VOLT-AGE』です。
これまでの楽曲はCMソングにタイアップされることが多かったですが、この曲は2018年NHKサッカーのテーマソングに選ばれています。
2019年春に発売された3枚目のフルアルバムも要チェックです!
第2位 ココロオークション【線香花火】
綺麗だ 綺麗だ 最後の線香花火
ふたつ並べた思いが 今燃えて消えていく
さよなら さよなら いつか終わりが来ると
どこかで感じていたけれど 気づかないふりをしてたんだ
第2位には、疾走感のあるロックサウンドとボーカルの声の魅力が光るココロオークションがランクイン。
歌詞とメロディがストレートに伝わってくるメロディロックの王道を行くのが彼らの音楽スタイルです。
そんな彼らのおすすめ曲は『線香花火』。
2014年から2017年にかけて、短編小説MVを毎年夏に楽曲を発表、『蝉時雨』『夏の幻』『雨音』と続いた第4弾が『線香花火』でした
(2016年にメジャーデビュー。メジャー3rdミニアルバム「夏の夜の夢」に4曲すべて収録されています)。
「夏の4部作」と呼ばれているこの4曲は、とある田舎に住むクールな高校生ケンタと、都会に住む女子高生なっちゃんの甘酸っぱい青春ラブストーリーになっています。
毎年楽曲が発表されるたびに「次の展開はどうなるの?」とワクワクソワソワした人も多かったのではないでしょうか。
この2人の物語の最終話が『線香花火』。
もしも、この歌から聴いた人がいたら、ぜひ、前の三作も遡って聴いてほしいです。
このシリーズはYouTubeを使って1年越しに作品を発表するという手法がとられました。
第1位 SUPER BEAVER【予感】
予感のする方へ 心が夢中になる方へ
正解なんてあって無いようなものさ 人生は自由
今 予感のする方へ 会いたい自分がいるう方へ
他人の目なんてあって無いようなものさ 感性は自由
名も無き感動に感情に 想うがままの名前をつけていこう
第1位は、インディーズのバンドマンから「インディーズバンドの星」と呼ばれている「SUPER BEAVER」(スーパービーバー)です。
彼らはもともとメジャーレーベルでデビューしたものの、わずか2年ほどでインディーズレーベルに自らの意思で戻ったという、異色の経歴を持ちます。
インディーズに戻って一から自分たちを知ってもらうために、全国巡業ライブを行ったり、日本屈指のライブカメラマン「青木カズロー」氏を専属カメラマンとして据えたりと、さまざまなことを実行しました。
SUPER BEAVERというバンドをどうみせるか、そのセルフプロデュースに長けたバンドです。
2018年4月には初の日本武道館でのワンマンライブ「都会のラクダSP at日本武道館」を開催しました。
下積みを重ね這い上がってきた彼らが再注目されるきっかけになった楽曲が、フジテレビ系ドラマ「僕らは奇跡でできている」の主題歌『予感』です。
疾走感溢れるSUPER BEAVERらしい軽快で爽やかなナンバーです。
ほか、注目のインディーズバンドといえば、名古屋発の4ピースギターロックバンド「バンドハラスメント」です。
2015年の結成からわずか1年ほどでサマソニに出演。
1枚目のシングル『君と野獣』のMVで注目を集めて以来、知名度をどんどん上げています。
1度聴いたらもっと聴きたくなる切ない歌声、サウンドにハマること必至。
2019年10月にスタートするTVアニメ「ちはやふる」の第3期エンディングテーマを担当することが決定している彼ら。
その活躍から目が離せません!
インディーズからメジャーに移籍した大注目おすすめ若手バンド&人気曲
SUPER BEAVERのようにメジャーからインディーズに移籍したバンドもいれば、インディーズからメジャーへ移籍したバンドも存在します。
これからより露出が増えるであろう3組をご紹介します。
キュウソネコカミ【推しのいる生活】
わっしょいわっしょい【その笑顔】
わっしょいわっしょい【守りたい】
【一生ついていけたらなんて今は思ってる】
わっしょいわっしょい【増えても良い】
わっしょいわっしょい【変えても良い】
【推しのいる生活】
常に面白いことを世に放つ「キュウソネコカミ」。
2014年にメジャーレーベルへ移籍した彼らは、「ボーカルのやりたいことを形に」という自由な音楽性で、楽曲を発表するたびに音楽好きをざわつかせてきました。
基本的にはボーカル”ヤマサキセイヤ”の日常の不満を歌詞にすることが多いのですが、どこか的を射ているため、なぜか共感できてしまうのです。
そんなキュウソネコカミのおすすめ曲が『推しのいる生活』です。
曲だけ聴くと単純にアイドルヲタクの歌なのかと思いますが、そのPVは弥生時代の卑弥呼を思う民のお話になっています。
ボケのクセが斜めにいっているため、心の中でツッコまずにはいられません。
また、ミニ・アルバム「ウィーアーインディーズバンド!!」に収録されている『空芯菜』も必聴。
再生すれば最初から最後まで、空芯菜を最大限に褒めています。
人気インディーズバンドだったことがよくわかるはずです!
WANIMA【やってみよう】
正しいより 楽しい
正しいより 面白い
やりたかったこと やってみよう
失敗も思い出
バンドメンバー全員が熊本県出身のロックバンド「WANIMA」。
メジャーデビューを果たした2017年にNHK紅白歌合戦に出場した、今ノリに乗っているスリーピースバンドです。
前述のHi-STANDARDからメロコアの系譜を受け継ぐ、ノリのよさとキャッチーなメロディ、ボーカルKENTAさんのハイトーンボイスが魅力的なバンドです。
キャッチーさからタイアップ曲に起用されることも多く『やってみよう』は、auのCMソングになったほか、2018年シーズンに東京ヤクルトスワローズの中村悠平捕手が登場曲に使用しました。
never young beach【お別れの歌】
うまくは言えないが
聞いてはくれないか
眠れない夜が増えてきた
僕はダメだな
2015年5月にインディーズデビュー、2017年1月にメジャーデビューを果たした「never young beach(ネバーヤングビーチ=ネバヤン)」。
彼らのメジャーデビューのきっかけは、2016年12月にPV動画が公開された『お別れの歌』が注目を浴びたことです。
恋人との別れを描いた切ない楽曲なのですが、話題になったのは小松菜奈さんが出演したPVです。
別れの歌なのにも関わらず、映像は彼氏目線で撮られた小松菜奈さんの幸せそうな日常風景ばかり。
しかも、スマートフォンのカメラ機能で縦向きに撮影され、それがカップルの日常をリアルに表現しています。
そんな趣向を凝らしたPVが話題になり、メジャーデビューまで駆け上がりました。
ほか、インディーズからメジャーレビューし、現在は自主レーベルで活躍するロックバンドTHREE LIGHTS DOWN KINGSにも注目!
アニメ「銀魂゜」のエンディングに起用された『グロリアスデイズ』を聴いたことがある人は多いはずです。
また、女性ボーカルでいうと、3人組のガールズバンド「the peggies」に注目!
結成はなんと3人が中学2年生のとき。
高校生から本格的な活動をはじめて、2017年にメジャーデビューを果たしました。
まずは、2018年にリリースされた『君のせい』を聴いてみてください!
とにかく可愛い声と曲調に魅了されますよ。
インディーズバンドに注目してみよう
いかがでしたか?
インディーズバンドは、自分たちのやりたい音楽をまっすぐにぶつけてきます。
そのために、世界観の作り方やプロモーションの方法、楽曲の流通方法まで、バンドごとにさまざまな個性があります。
メジャーの楽曲を知るきっかけはテレビから流れてきて…など受け身中心ですが、インディーズバンドの楽曲は”見つける”という能動的なきっかけがなければ知ることがなかなかできません。
幸い今はYouTubeなど、隙間時間にチェックできるツールがあります。
おすすめアーティスト一覧やインディーズ曲おすすめ人気ランキングベスト、音楽ブログもなどもチェック。
気になるバンドがあったらライブ情報も確認して、一度生で聴いてみましょう。
いろいろなインディーズバンドが出演するライブやバンドコンテストに行けば、まだ全国規模で流通するCDを出していない、おすすめデモバンド達の演奏も聴くことができます。
もしかしたら、応援したい!と思えるバンドに出会えるかもしれません。
「このバンドきっとまだ知られてない、絶対売れる!」みたいなワクワクする体験をしませんか?
もしも、インディーズでバンドデビューしたい!と思ったら、オーディション情報をチェックしてみましょう。
きっともっとワクワクしますよ。
この記事のまとめ!
- メジャーとインディーズの違いは大手レコード会社に所属しているかどうか
- スマホの普及でPR力の差はあまりなくなっている
- インディーズは自分たちのやりたい音楽を作っていることが多い