あなたの周りにいる「歌の上手い人」を思い浮かべてください。
きっときれいなビブラートで歌い上げているはずです。
今回は、歌の上手い人の共通項であるビブラートのかけ方やビブラートを出すコツ、さらに練習方法まで徹底紹介します!
この記事でわかること
ビブラートとは
最初に「ビブラート」とは何か簡単にいうと「声を震わせるテクニック」です。
歌唱中、ロングトーンで音を伸ばすときに、ただ横ばいに伸ばすだけだと、いわゆる「音痴」だと思われてしまいます。
しかし、歌のフレーズ終わりに、一定数の音程差で「波」をうつように声を揺らすことで、歌がうまいと思われやすくなるのです。
ビブラートができるかどうかは、「歌うま」か「歌うまじゃないか」を分ける大きな分岐点となります。
ビブラートのかけ方と簡単な練習方法
ビブラートのかけ方と簡単な練習方法をご紹介します!
喉を使ったビブラートのコツと練習方法
ビブラートのかけ方のひとつに、喉の揺れを使って音に波を作り出す方法があります。
喉の振動により音程を変化させることを意識してください。
練習法としては、まずはゆっくり「あぁあぁあぁあぁ」と「あ」と「ぁ」を繰り返します。
喉に意識を向けて、徐々にスピードを上げていくことでビブラートにしていきます。
細かい音の変化がかけやすい方法です。
揺れ幅・スピードを一定に保てると美しいビブラートになります。
顎を使ったビブラートのコツと練習方法
顎を上下に揺らして、音に振動を与える方法があります。
まずは、自分が出しやすい音程で構いませんので「Ah〜」と発声してみましょう。
次に顎を動かし、ロングトーンで発声している状態で波を加えていきます。
このときに「あうあうあうあう」という顎の動きをイメージすることがポイントです。
ビブラートが苦手な人でも、比較的コツを体感しやすい方法でしょう。
横隔膜をトレーニング
肺と内臓の間に「横隔膜」という筋肉の膜があります。
お腹を使う呼吸法「腹式呼吸」では、この横隔膜を下に下げることで、肺を大きく広げ多くの空気が吸えます。
この横隔膜を刺激することでビブラートもかけることができるのです。
普段意識して使う筋肉ではないため、慣れるまでには時間がかかる場合があります。
しかし、プロの歌手が出している綺麗なビブラートのほとんどが、横隔膜を使った方法です。
横隔膜を使ったビブラートを習得するためには、横隔膜そのものの存在を感じる必要があります。
ドッグブレス
おすすめは「呼吸を荒くすること」です。
まずは、犬が舌を出しながら「はぁはぁはぁはぁ」と早いリズムで呼吸しているのをイメージしながら、荒く呼吸をしてみましょう。
すると肺の下部に横隔膜の存在を感じられるはずです。
次に、その横隔膜の動きはそのままに「Ah〜」と発声をしていきましょう。
するとビブラートがかかっていきます。
この横隔膜トレーニングを繰り返すことで、よりスムーズにビブラートがかけられるようになります。
ビブラートをうまくかけるポイントは、とにかく「リラックスすること」です。
普段使わない筋肉をコントロールするわけですから、体に力が入ると思うようにビブラートで歌うことができません。
歌い方でビブラートを練習するコツ
歌い方でビブラートを練習する方法とコツをご紹介します!
実際に歌いながらトレーニングをすれば、徐々にビブラートのコツが掴めてくるでしょう。
息の量を変えてビブラートをかける
息の量を変えるとビブラートがかけられます。
まずロングトーンで「Ah〜」と発声しましょう。
ロングトーンを維持しながら、「あ、あ、あ、あ」と発音をすると、吐き出す息に振動が加えられます。
腹式呼吸でロングトーンを安定して出せる人であれば、コツが掴みやすいはずです。
このビブラートの最大の特徴は「音程問わず出しやすい」という点。
音程を変えるビブラートの場合、自分の音域よりも高い音や低い音では、振動を加えるのが難しいのです。
音の伸ばし方を意識する
冒頭でお伝えしたように、音を横ばいに伸ばすだけでは「音痴」というレッテルを貼られてしまいます。
しかし、音の伸ばし方を意識するだけで、「歌うま」だと思わせることも可能です。
では、具体的にどこに意識を向ければいいのでしょうか。
それは「母音」です。
日本語は「子音」と「母音」で構成されています。
子音だけを伸ばすことはできません。
ロングトーンで発声しているときは母音で伸ばしているのです。
実際には「ら〜」と歌っているつもりでも、実際に伸ばしている箇所は「あ〜」と聞こえます。
この母音に意識を向けて歌うだけで、横ばいになってしまい音痴だと思われるロングトーンを「ら〜あぁあぁあぁあぁ」という表現力のあるロングトーンにできます。
音程を変える練習方法
安定したロングトーンが出せなくても、ビブラートの感覚を掴める方法があります。
それは「音程を変える練習方法」です。
各歌手のビブラートを聴いてみると、母音の音の高さを小刻みに上下させていることがわかるかと思います。
出しやすい音域で構いませんので「Ah〜」と発声し、その音よりもやや低い音を同じように発声しましょう。
そして、小刻みに音の高さが変化するように、徐々にその間隔を短くしていきましょう。
音をより小刻みに、かつ滑らかに変化させることができるようになれば、ビブラートがかけやすくなるはずです。
ビブラートのカラオケ練習にピッタリな歌
home/木山裕策
帰ろうか もう帰ろうよ茜色に染まる道を
手を繋いで帰ろうか世界に一つだけmy sweet home
木山裕策さんの大ヒット曲『home』は、曲の中で声を伸ばす場面が多い楽曲。
音域も歌いやすく難易度も低いため、練習曲におすすめです。
特にビブラートをかけやすい「あ」と「お」の母音ロングトーンが多いため、ビブラートの練習には最適でしょう。
桜/コブクロ
桜の花びら散るたびに 届かぬ思いがまた一つ
涙と笑顔に消されてく そしてまた大人になった
追いかけるだけの悲しみは 強く清らかな悲しみは
いつまでも変わることの無い
無くさないで 君の中に咲く Love・・・
コブクロの楽曲はロングトーンでビブラートを使うことが多いため、練習曲にぴったりです。
代表曲『桜』は、友達とハモリながら気持ちよく楽しくビブラートの練習ができますよ。
コブクロの二人の歌い方を完コピすれば、ビブラート以外のテクニックも習得できるかもしれません!
春よ、来い/松任谷由実
春よ 遠き春よ 瞼閉じればそこに
愛をくれし君のなつかしき声がする
独特なビブラートが印象的な松任谷由実さん『春よ、来い』。
難易度が高くなく、ビブラートを使う箇所が多いため、練習曲に適しています。
「学ぶは真似ぶ」といわれるように、まずは松任谷由実さんの歌い方をモノマネする気持ちで、極端に歌ってみましょう!
ビブラートを使ってプロみたいに歌っちゃおう!
きれいにビブラートをかけられるかどうかは、「歌うま」か「音痴」かを決める大きなポイントです。
とはいえ、練習すれば習得できる種類のテクニックです。
ビブラートはいろんな方面からのアプローチで練習可能です。
コツさえ掴めば簡単に習得できるでしょう。
ビブラートのかけ方を解説したYouTube動画を観ながら練習すると、よりコツを掴みやすいかもしれません。
きれいなビブラートをかけて、カラオケのヒーローになりませんか?
この記事のまとめ!
- ビブラートとは、簡単にいうと「声を震わせるテクニック」
- ビブラートができると「歌うま」になれる
- あらゆるアプローチの方法がある
- コツさえ掴めば簡単にビブラートをかけられる