歌の上手さは単に歌唱力が高いだけでは判断できません。
ビブラートやミックスボイスなどのテクニックや音域の広さなど、歌の上手さを判断する要素はさまざまです。
基礎的な発声ができていることはもちろん、感情の込め方や抑揚のつけ方など、歌唱力の高いアーティストはとても魅力的ですよね。
この記事でわかること
歌が上手い歌手の特徴
歌の上手さにはさまざまな要素があり、どの歌手にも共通している特徴を持っています。
アーティストによって得意分野や歌声の強みは違い、基本的な発声技術や歌い方が身についているのです。
皆が憧れているアーティストも、地道にボイストレーニングを積み重ねてきた歴史があるのでしょう。
まずは、全ての歌が上手い歌手に共通する特徴を紹介していきます。
発声技術
歌が上手い歌手は、総じて基本的な発声技術があるのが共通点です。
ミックスボイスやチェストボイスなどの発声方法はもちろん、腹式呼吸がしっかりできており、大きな声で歌えます。
さまざまな種類の発声を身に付けたからこそ、広い音域に無理なく対応でき、表現力も上がるのでしょう。
どのアーティストも、基本的な練習を繰り返して歌唱力を手にしているのです。
緩急・抑揚ができている
歌が上手い歌手は、緩急・抑揚がしっかりできいるのも特徴です。
歌を評価する際によく使われる「表現力」は、声の抑揚や緩急に大きく左右されます。
基本的な発声ができた上で、声量や声色を変化させることでメリハリを付けているのです。
メリハリを付けるためには発声練習だけでなく、歌詞や曲の構成を十分に練ることも重要でしょう。
歌が上手い日本の女性歌手
透き通った歌声や突き抜けるような高音、セクシーな歌声など、日本にはさまざまな魅力を持った女性歌手がたくさんいます。
人によって感じ方もさまざまだと思いますが、発声技術が高く、唯一無二の歌声を持ったアーティストには誰がいるのでしょうか。
次に歌が上手い女性アーティストと特徴を紹介します。
MISIA
MISIAは1998年に「つつみ込むように…」でデビューし、高い歌唱力で一躍トップアーティストとなりました。
楽曲の完成度はもちろん、聞く人を圧倒する高音から低音の安定感まで、広い音域で高い歌唱力を誇っています。
大ヒット曲の「Everything」は、突き抜けるような高音と、聞く人を包み込むような温かい歌い方が特徴です。
吉田美和 / DREAMS COME TRUE
「ドリカム」の愛称で親しまれているDREAMS COME TRUEの吉田美和も、日本を代表する歌姫の一人です。
コンサートの生歌でもCD音源のような歌声のクオリティを保ち、年齢を重ねても全く衰えていません。
ドリカムの楽曲全てで作詞を担当しており、切ない歌詞から親しみやすい歌詞まで、幅広く歌いこなす表現力も魅力です。
越智志帆 / Superfly
Superflyのボーカルである越智志帆は、ソロでも活躍する女性歌手です。
小さな体からは想像できない圧倒的な声量が武器で、大きなステージでも存在感があります。
高音の伸びも凄まじく、ロック系の曲でも楽器に埋もれることはありません。
少しタメのある独特の歌い回しや、高音域でもはっきりと発音できるのも魅力ですよ。
JUJU
ソウルやR&B、ジャズなどさまざまな音楽をバックグラウンドに持つJUJUも、歌が上手い女性歌手の一人です。
幼いころからジャズシンガーを志し、18歳の時には渡米して本場ニューヨークで修行を重ね歌声に磨きをかけました。
ハスキーで切ない歌声が特徴で、2009年の「やさしさで溢れるように」などのバラードが人気を集めています。
小柳ゆき
小柳ゆきは伸びやかで力強い歌声が特徴的な女性歌手です。
R&Bから大きな影響を受けており、「和製マライア・キャリー」の異名を持っています。
代表的バラード曲である「あなたのキスを数えましょう」のイメージが強いですが、「愛情」などのアップテンポなナンバーもおすすめです。
日本人離れした圧巻の歌唱力を持っているので、本当に歌が上手い歌手を探している人におすすめですよ。
宇多田ヒカル
日本が誇る女性シンガーとして、海外での活躍も目覚ましい宇多田ヒカルも、歌唱力の高い歌手の一人です。
透き通った美しい歌声は、多くの人の心に響くのではないでしょうか。
特にパワフルな発声や、繊細な雰囲気のウィスパーボイスまで幅広く使いこなす表現力が魅力的です。
「Automatic」や「First Love」など、大ヒットした名曲も良いですが、「花束を君に」「初恋」では、年々進化している歌声を堪能できますよ。
鬼束ちひろ
鬼束ちひろは2000年にドラマ「トリック」の主題歌としてリリースした「月光」が大ヒットし、話題となりました。
基本的な発声の上手さはもちろん、独特のこもったハスキーボイスも特徴的です。
また、彼女のもう一つの武器は息遣いの上手さでしょう。
全体が平坦な印象にならないよう適度な場所で息を抜きながら歌っており、曲に抑揚を付けているのがわかります。
歌唱力が高い日本の男性歌手
女性だけでなく、男性にも歌の上手い歌手はたくさんいます。
女性と比べ、スローテンポなバラードを得意とするアーティストより、ロックバンドで力強く歌っている印象が強いアーティストが多いのが特徴です。
歌唱力が高い日本の男性歌手を紹介するので、女性とはまた違った魅力を感じてみてくださいね。
玉置浩二 / 安全地帯
安全地帯のボーカルである玉置浩二は、一般の人だけでなくプロミュージシャンからも高く評価されています。
低音から高音まで幅広く操る発声技術はもちろん、音程の安定感も抜群です。
時期によって歌い回しを変えており、同じ曲でも毎回新鮮に感じられるでしょう。
歌唱力以外にも、その場の空気を一瞬で自分のものにするカリスマ性も魅力的ですよ。
稲葉浩志 / B’z
邦楽ロックの頂点ともいえるB’zの稲葉浩志は、圧倒的な声量と音域の広さが魅力の歌手です。
シャウトやロングトーンを自由自在に操り、ライブではCD音源と遜色ないパフォーマンスを発揮しています。
激しいパフォーマンスにもかかわらず、ライブ終盤になっても全く疲れを見せないタフさも凄まじいです。
大型フェスでは観客だけでなく出演者おもステージに釘づけにしてしまう姿は、日本トップレベルのボーカリストと言えるでしょう。
人見元基 / VOWWOW
ハードロックバンドVOWWOW(バウワウ)のボーカルである人見元基は、日本のハードロック界で最強と言われるボーカリストです。
ハードロックで多用される超ハイトーンボイスや、ブルースやロックに影響を受けた感情表現が世界で評価されています。
完璧な発音で英語の歌を歌いこなしており、VOWWOWが解散した後は高校の英語教師を勤めながら音楽活動を続けているようです。
久保田利伸
久保田利伸といえば、日本のR&B界のトップと言っても過言ではないでしょう。
彼のリズム感はただ正確なだけでなく、曲に適度なうねりやノリを出す「グルーブ感」が抜群に優れています。
代表曲の「LA・LA・LA LOVE SONG」でのグルーブ感を存分に活かした歌の他にも、「Missing」のようなバラードも歌いこなしていますよ。
山下達郎
ギタリストや作曲者、プロデューサーとしても活躍する山下達郎は、歌手としての実力も超一流です。
幅広い音域を完璧に歌いこなし、低音から高音までムラなく伸びのある歌声で歌えるのが武器と言えるでしょう。
一般的には「クリスマスイブ」が有名ですが、ファンクやシティポップなど、さまざまなジャンルが混ざった曲を歌いこなす技量も見事です。
前田亘輝 / TUBE
夏の名曲が多いTUBEのボーカルである前田亘輝も、日本を代表する実力派ボーカリストです。
特に中音域~高音域はプロのミュージシャンでも屈指の技術を持ち、ロングトーンでも安定したビブラートを披露しています。
力強く伸びやかなハイトーンボイスが印象的な前田亘輝ですが、実は低音域も温かみがあって魅力的ですよ。
松崎しげる
バラエティ番組や俳優としての印象が強い人も多いかもしれませんが、松崎しげるは超実力派のボーカリストです。
低音の渋くてセクシーな歌声が印象的で、高音域もその声質のまま見事に歌い切ります。
高音をクリアに力強く歌えるアーティストは数多くいますが、低音をここまでのクオリティで歌える歌手はそういません。
歌声だけでなく、色気溢れる立ち振る舞いにも注目してくださいね。
歌唱力が高い世界各国のアーティスト
世界で活躍するスターたちの中には、もちろん歌唱力が高い人もたくさんいます。
さまざまな国を股にかけて活躍するアーティストたちなので、歌唱力がないと第一線で活躍し続けるのは厳しいのでしょう。
言語や音楽性も違うので、日本人歌手とはまた違った魅力を持ったアーティストが多いのも特徴です。
最後に、世界各国の歌が上手い歌手を紹介します。
ジャスティンビーバー
カナダ出身のジャスティン・ビーバーは、2010年のアメリカン・ミュージックアワードや2012年のアーティスト・オブ・ザ・イヤーなど数々の栄誉ある賞を受賞してきました。
少年時代から歌手として活躍しており、日本のCMにも出演しているので知名度は高いでしょう。
歌唱力も抜群で、透き通るような歌声と繊細な息遣いを駆使し、「What Do You Mean?」などのヒット曲を生み出し続けています。
ザ・ウィークエンド
カナダ出身のザ・ウィークエンドは、R&Bから影響を受けた官能的な歌い方が魅力のアーティストです。
楽曲はヒップホップやダブステップ、アンビエントなど多彩なジャンルを取り入れており、曲の雰囲気に合わせて歌声を操っています。
抑揚を大げさに付けないことが多く、それがダークな曲の世界観にとても合っているため、曲の魅力に引き込まれてしまいますよ。
マライア・キャリー
アメリカ出身のマライア・キャリーは、世界の歌姫と言われるほどの実力と実績を誇るアーティストです。
音域は7オクターブもあると言われており、1990年にデビューしてから世界の音楽業界の最前線を走り続けています。
体の中でしっかりと共鳴し、歌声が豊かで綺麗に透き通っているのが特徴です。
さらに、ささやくように息を抜いた声や裏声など、さまざまな発声を難なく使いこなしています。
セリーヌ・ディオン
カナダ出身のセリーヌ・ディオンは、歴代で最も成功したポップミュージックのアーティストとして有名です。
パワフルな歌いまわしから繊細な息遣いまで幅広く使いこなし、ジャズシンガーのようにリズムを崩した歌い方もできます。
全世界で2億枚以上を売り上げ、世界の音楽史上最も売れたアーティストとして知られており、名実ともに世界のトップアーティストと言えるでしょう。
歌が上手い歌手は発声が違う!お気に入りのアーティストや曲を見つけてたくさん聴こう
本当に歌が上手い歌手を、邦楽・洋楽、男女などに分けて紹介しましたが、歌唱力の高いアーティストは基本的な発声ができています。
その上でさまざまなテクニックを駆使し、私たちに感動を与える曲を歌っているのです。
ぜひ、この記事で紹介した中からお気に入りのアーティストを見つけ、たくさん聞いてトップレベルの歌唱力を堪能してくださいね。
この記事のまとめ!
- 歌が上手い歌手は、基本的な発声がきちんとできている
- 歌声に緩急や抑揚を付け、曲にメリハリを付けている
- 日本人女性歌手は、切ないバラードを得意とする実力派歌手が多い
- 歌が上手い日本人男性歌手は、ロックバンドで力強く歌う人に多い
- 世界で活躍するアーティストは、歌唱力が抜群に高い