ハーモニーが印象的なアーティストの曲を、カラオケで再現できるとカッコいいですよね。
しかし、実際に誰かとハモって歌ってみようとチャレンジしてもメインボーカルにつられてしまって、なかなかうまくハモれていないこともあります。
もっとうまく歌えるようになりたいと個人的には練習しているのに、ぜんぜん上達できないと悩む方も少なくありません。
この記事でわかること
ハモリって?
“ハモリ”という用語は「ハーモニー」という言葉を動詞で表現した和製英語です。
主旋律に対して副旋律(コーラス)で調和しながら、ハーモニーを作り出す歌い方のことをいいます。
誤解されやすいものが「ユニゾン」です。
複数人で同じ旋律を歌うことは“ハモる”とはいわないので注意しましょう。
歌い手のハモりが決まると、仲間との一体感も生まれてカラオケで歌うことが楽しくなってきます。
気持ちよく歌うためのハモリ方
実際にハモりで歌ってみようとしても、メインボーカルの音量につられて同じ音程やリズムになってしまうことがあります。
そういうとき、どうしたらいいのかわからず、音程を外したまま歌った経験はないでしょうか。
できれば恥ずかしい思いをすることなく、気持ちよくハモりたいものですよね?
そこでここでは、うまく自分のパートをハモれるようになるポイントをご紹介します。
まずは基礎から学んでいきましょう。
3度上下でハモリを試す
ハモりを生み出すためには、メインのメロディーより3度上の音(ドを基準としたら2つ上のミの音)か、3度下の音(ドを基準としたら2つ下のラの音)で歌います。
和音の基本構成が1度、3度、5度とある中で、長調の明るい曲調か、短調の暗めの曲調なのか決め手になるのが「3度の音」との組み合わせです。
昨今では、ボーカロイドのオリジナル曲で有名な「雨とペトラ」をコーラスで歌う動画も多く投稿されています。
こういった動画を参考にしながら、初めてハモる方は3度上ハモ、もしくは3度下ハモを試してみて、自分に合った音程で練習してみましょう。
音程を覚える
では、さっそく実践です。
楽譜上で、歌いたい曲の上か下の「3度の音程」を決めてハモる音程のメロディーを覚えます。
カラオケであれば、曲によってハモりのメロディーを聴くこともできますから便利です。
また、インターネット上におすすめのハモリ曲が多数公開されていますし、主旋律を把握してハモりのメロディーを自動作成してくれる無料の音楽編集ソフトも存在します。
興味がある方は、ぜひ活用してみてください。
歌うときは、しっかりと自分の声を出してハモりの音程をキープします。
大切なのは体で覚えるということ。
よくボーカリストの方で手や足を使って歌う姿を見かけますが、あれは体と声をシンクロさせているのです。
この練習法では、リズムと音程を確かめながら歌うことで感覚的に音程を掴みやすくなります。
声を重ね体感して覚える
初心者でも難なくハモりができる人は、音のコード感覚に優れています。
砕いていえば、音程を“見る”センスがあるのです。
では、そんな才覚がない人はどうすれば良いのでしょうか。
答えはシンプルです。
うまく音程が掴めないのなら「譜面に書く」ことでカバーすることができます。
試しに自分のパートを譜面に書き出して歌ってみてください。
何もないときよりも歌いやすいはずです。
また、DTMソフトを使った練習方法もあります。
まず、メインパートとハモりパートのメロディラインを打ち込んで曲を作ります。
音が濁ってしまう部分を見つけたらハモりパートのピッチ補正をし、生成されたハモりパートのメロディーを聴きながら歌う練習をしてみましょう。
自分でソフトを操作するのが難しいという方には、MIX依頼(※音源をうまく編集してもらうようお願いすること)をすることもできます。
はじめのうちはうまくいかないでしょうが、慣れてくると作った音源からハモりの感覚が養われていきます。
おすすめハモリ曲
ここでは有名アーティストの楽曲から、初心者でもハモりやすい曲をピックアップしてみました。
人気歌い手の楽曲ばかりですから、仲間と一緒にカラオケで盛り上がれること間違いなしです。
それでは、さっそく見ていきましょう。
HY(エイチワイ)「AM11:00」
HY(エイチワイ)初のアルバムである『Street Story』に収録されている「A.M.11:00」です。
発売当時は沖縄のアーティストが注目されていた頃でもあり、オリコンランキング1位を獲得しています。
もしギターやピアノが弾けるのであれば、コーラスパートを弾きながら歌ってみると早く覚えられるはずです。
サビ部分を男女のデュエットでハモれると、とても気持ちがいいですよ。
ゆず「いつか」
男性デュオといえば、真っ先に頭に浮かぶ人も多いのが「ゆず」のふたり。
路上ライブを行っていた時期からハーモニーの息が合っていて、イントロのギターが印象的なデビュー曲「夏色」が注目を集めました。
「いつか」はカラオケで歌うときにハモりやすい曲としてもよく取り上げられます。
スローテンポのバラードで、余裕をもって歌える一曲です。
桑田佳祐&Mr.Children「奇跡の地球」
1995年にAAA(Act Against AIDS)のチャリティーソングとしてリリースされ話題になった「奇跡の地球」。
桜井がメインパート、桑田が低音のハモりパートを担当していて、カラオケでは交互にパートが表示されるのでハモりの練習にはもってこいでしょう。
コブクロ「永遠にともに」
コブクロの「永遠にともに」は小渕の高音のハーモニーが特徴で、サビ部分のハモりがわかりやすくチャレンジしやすい曲でしょう。
結婚式で友達と一緒にハモって歌うと喜ばれそうですね。
class(クラス)「夏の日の1993」
classのデビュー曲である「夏の日の1993」は、ドラマの主題歌やCMのタイアップ曲としても使用されていました。
この曲のファンは多く、カラオケでもよく歌われています。
出だしからハモりではじまる気持ちのよい曲です。
カラオケでのポイントは、サビ手前の英語の部分をうまくハモること。
メインパートとハモりパートを別々に覚えて、あわせて練習するとうまくいきます。
classはこの曲でブレイク後間もなく解散、沈黙の時を経て2003年に再結成しました。
しかしその後、残念ながらメンバーの津久井克行が他界して活動休止となっています。
サスケ「青いベンチ」
切ない失恋ソングとして注目を集め、その後合唱コンクールでも歌われるようになったサスケのデビュー曲「青いベンチ」。
彼らもストリートミュージシャンとして大宮で活動していた時に注目され、メジャーデビューしました。
「青いベンチ」は、アカペラグループが取り上げたことによってテレビ番組で再注目を集め、ヴォーカルユニット・テゴマスがカヴァーしたことにより、ハモり曲としての印象が強まった珍しいパターンの歌です。
テゴマスヴァージョンでは、サビ部分のハモりが気持ちいいほど決まっています。
ぜひ参考にしてみてください。
絢香×コブクロ「WINDING ROAD (ワインディングロード)」
ハモりの名曲といえば、なんといっても絢香×コブクロ「WINDING ROAD (ワインディングロード)」でしょう。
主旋律に沿って動かないハモり方を“直線ハモ”と呼びますが、この曲は三人以上で歌う直線ハモが決まっていて、伴奏なしのアカペラで歌っても素敵な名曲です。
実際に歌ってみるとわかるのですが、小渕のパートを歌いこなすのは難しく、かなりの練習が必要です。
直線ハモの場合は、先に自分のパートをしっかり覚えて歌えるようになってから、メインパートと合わせるとうまくいきます。
イントロのアカペラ部分が決まるとカッコいいので、ぜひチャレンジしてみてください。
何度も練習して自分のものにしよう
気持ちよくハモるための歌い方と、オススメのハモリ曲はいかがでしたでしょうか。
プロの歌唱でも完璧に音程を合わせることは難しく、実際の音源ではMIX師(※録音した音源をエフェクト&まとめる担当)が調整して美しくカッコいいハモりを生み出しています。
歌は生ものですから、最初からカラオケの採点画面に出てくる“星のキラキラ”をいっぱい出そうと気負わないでください。
楽しんで練習に励むことが、歌唱力の上達につながります。
今回ご紹介したもの以外にも、由紀さおり&安田祥子の童謡歌唱、CHEMISTRYの楽曲などハモり曲はまだまだ盛りだくさんです。
カッコいいテクニックを習得したいなら、CHEMISTRY・川畑の「フェイク(※オリジナルのメロディーをアドリブで変化させること)」を真似できると雰囲気のある演出ができるので周りから一目置かれます。
一歩先をいきたい方は、チャレンジしてみましょう。
また、主旋律に並行しつつ音が動くハモりを“並行ハモ”といいますが、この並行ハモで有名なゴスペラーズの楽曲を歌えるとカラオケだけでなく、イベントを盛り上げることも可能です。
歌のレパートリーを増やしたい方は、カラオケの新曲目次本をチェックすれば最新のハモり曲にトライできますよ。
自分のペースで大丈夫です。
たくさん練習して仲間と一緒にハモり曲を思いっきり楽しんでください!
こんな方におすすめ
- 自分に合った音程のハモリメロディーを探す
- 歌いたい曲のハモリメロディーを自分の声で歌いながら覚える
- メインボーカルを引き立てるよう息を合わせることに集中する