イギリスが生んだ、ロックシーンを代表する伝説の人気バンド「Queen(クイーン)」。
洋楽ロックファンではなくても、男性女性問わずクイーンの名前を知っている、その曲を耳にしたことはある、という人は少なくないでしょう。
アルバムとシングルのトータルセールスは3億枚超え!
また、アルバムは全英アルバムチャートに1422週連続でチャートインし、世界でもっとも英国チャートにランクインし続けたとしてギネス認定されています。
日本では2020年に、ロジャー・テイラー、ブライアン・メイ、そして、アダム・ランバートによるコラボレーションバンド「クイーン+アダム・ランバート」の来日コンサートが決定。
2019年にはクイーンの人気曲ベストにあわせて花火が打ちあがるQueen公認の花火鑑賞イベントが開催されました。
クイーンファンのみならず、あらゆるジャンルの音楽ファンたちまでも虜にするクイーン。
この記事でわかること
【Queen(クイーン)】とは?
今もなお、その音楽が世界に大きな影響をもたらしている「クイーン」。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」の大ヒットで、Queen人気が再燃しています。
ハードロック、プログレッシブ・ロック、ポップ・ロック、グラムロック、ロック・オペラなど、さまざまなロックを表現した彼ら。
ここではクイーンの輝かしい歴史とメンバーについてまとめました。
Queenの経歴
「クイーン」の前身は、ギターの「ブライアン・メイ」とドラムスの「ロジャー・テイラー」が在籍していたバンド「スマイル」です。
そこに前任のボーカルに代わってフレディ・マーキュリーが参加し、1970年の7月に行われたライブから「クイーン」と名乗るようになりました。
1枚目のアルバムは当時、メディアから酷評されましたが、1974年にリリースされた2ndアルバム「クイーンⅡ」は全英5位となるヒット。
ここからクイーンの伝説が始まったのです。
アルバムとシングルのトータルセールスは3億枚を超え、ワールドツアーは日本をはじめ、世界中で喝采を浴びる大成功をおさめました。
1991年にフレディが亡くなった後も正式に解散はしていませんが、メイとテイラーのソロ活動が中心になっています。
メンバー
ボーカル「フレディ・マーキュリー」
1991年、HIV感染者であることを公表した翌日に45歳の若さで亡くなった「フレディ・マーキュリー」。
ペルシャ系インド人の血をひく風貌と、世界でもトップクラスといわれる高い歌唱力。
ライブパフォーマンスの素晴らしさは、デヴィッド・ボウイも賞賛したほどです。
フレディはボーカル以外にも、作曲家、楽器演奏者、デザイナーと多くの顔を持ちました。
「Lover of life,singer of songs(人生と歌を愛した男)」ブライアン・メイによる、このシンプルな追悼の言葉が、彼の波瀾万丈な人生をを的確に言い表しています。
ギタリスト「ブライアン・メイ」
ミュージシャンであり天文学者でもある「ブライアン・メイ」。
自作のギター「レッド・スペシャル」をピック代わりの硬貨で演奏し、独特の音色を生み出すことで知られています。
自作の曲ではリードボーカルを担当することもある多才なギタリストです。
ドラマー「ロジャー・テイラー」
「ローリング・ストーン誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のドラマー」で74位に選ばれている「ロジャー・テイラー」。
ドラムスのほかベース、ギター、キーボードも演奏できるマルチプレイヤーです。
ボーカルや作詞作曲を担当した作品もあります。
ベーシスト「ジョン・ディーコン」
クイーンのヒット曲「マイベストフレンド」「地獄へ道連れ」「自由への旅立ち」などの作詞作曲も担当したベーシスト「ジョン・ディーコン」。
電子系大学の卒業経歴を持ち、機械関係に造詣が深いため、ブライアン・メイや自身のエフェクター、アンプを作ったり、改造したりすることもありました。
サウンド面でも彼はバンドに貢献していたのです。
特にメイが使用していたオリジナルアンプ(ディーキーアンプ)は、「レッド・スペシャル」とメイのギターテクニック、エフェクターとの組み合わせで、七色のサウンドが出せたそうです。
現在は音楽活動から事実上引退しています。
フレディ・マーキュリーの死により事実上の解散
衝撃的なフレディの死後、残っていた音源を編集したり追加レコーディングを行ったりした上で最後のアルバムを発表します。
このアルバム「メイドインヘヴン」は現在までに全世界で2000万枚以上のセールスを記録しています。
おすすめ人気アルバムBestランキングがあれば必ず入るであろう名盤です。
フレディに代わるボーカリストの後任として、レディ・ガガの名前が上がったこともありましたが、実現していません。
オーディション番組をきっかけにアダム・ランバートをボーカルとして迎えたこともありますが、あくまでも共演という形を取っての活動でした。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」の大ヒットで再ブーム
2018年、フレディ・マーキュリーを主人公としたクイーンの伝記映画が公開されました。
主演のラミ・マレックが魂が乗り移ったかのような熱演を見せつけています。
クイーンを知らない世代がクイーンの音楽に触れ、クイーンを聴いていた世代はふたたびクイーンの音楽にひたり、世代を越えて感動を共有し、フレディの死を悼む。
この映画はSNS上でも大きな盛り上がりを見せ「ボヘミアン・ラプソディ」は社会現象にもなりました。
全世界での興行収入は7億ドルを超え(2019年1月時点)、公開翌年のアカデミー賞では、最多となる主演男優賞、編集賞、録音賞、音響編集賞の4冠を達成しました。
【Queen(クイーン)】おすすめ人気代表曲ランキング
また、CMソングでもクイーンの楽曲が多数使われているので、聴いたことがある人も多いでしょう。
ここでは、クイーンの現役時代を知らない世代でも、聴けば知っている名曲がずらり!
おすすめの曲を人気曲ランキング形式でご紹介します。
第5位 We Are The Champions
We are the champions my friends
And we’ll keep on fighting till the end
We are the champions
We are the champions
No time for losers
‘Cause we are the champions of the world
人気曲TOP5は『We Are The Champions』。
邦題は『伝説のチャンピオン』(収録アルバム:News of the World)です。
発売当初は彼ら自身(クイーン)がチャンピオンだと驕っているのではないか、と批判を受けました。
しかし、実際はそうではなく、世界中の一人ひとりがチャンピオンだと歌っているのだと、ブライアン・メイは否定しています。
第4位 The Show Must Go On
The Show must go on
The Show must go on
Inside my heart is breaking
My make-up may be flaking
But my smile still stays on
この『The Show Must Go On』を歌ったとき、フレディはすでに病に冒されており、それからしばらくして亡くなっています。
- 「ショーを続けなければ」
- 「やめるわけにはいかない」
これは死期を悟ったフレディの魂の叫びなのです。
死と向き合っている人とは思えない迫力あるボーカルは圧巻で、聴く人の心を揺さぶり涙を溢れさせます。
第3位 Radio Ga Ga
All we hear is Radio ga ga
Radio goo goo
Radio ga ga
All we hear is Radio ga ga
Radio blah blah
Radio, what’s new?
Radio, someone still loves you!
おすすめ人気曲ランキングTOP3は『Radio Ga Ga』。
『Radio Ga Ga(レディオ・ガ・ガ)』は、レディー・ガガのアーティスト名の由来としても知られています。
気になるのは「ガガ」は何?ということ。
ガガの意味は「うっとりするほど夢中になる」だそうです。
ちなみに歌詞に出てくる「goo goo(グーグー)」はベタ惚れ、「 blah blah(ブラーブラー)」はデタラメという意味。
とにもかくにもラジオは最高!ということを歌っているのです。
きっと、映像ばかりではなくて、音楽も聴いてほしいと伝えたかったのでしょうね。
第2位 We Will Rock You
Kickin’ your can all over the place
Singin’
‘We will we will rock you
We will we will rock you’
「これぞロック!」という、インパクトのあるイントロからワクワクさせてくれる名曲『We Will Rock You』。
CM曲にも採用されたことがあり、この曲を知っている人は間違いなく多いでしょう。
おすすめ人気ランキングTOP2に入るのは当然の名曲です。
- 日本サッカーの応援歌
- アメリカのメジャーリーグの打席入り
- 格闘家アンディ・フグの入場曲
- 2012年ロンドンオリンピックの閉会式
など、スポーツシーンだけでもこれだけ使われているので、誰しも一度は耳にしたことがあるはずです。
ライブでは会場が一体となり、足を踏み鳴らしたりハンドクラップしたりで盛り上がる定番の曲でした。
第1位 Bohemian Rhapsody
Mama,just killed a man
put a gun against his head
Pulled my trigger now he’s dead
Mama life had just begun
but now I’ve gone and thrown it all away
人気曲ランキングトップは『Bohemian Rhapsody』。
クイーンの伝記映画のタイトルになった『ボヘミアン・ラプソディ』は、オペラとロックを融合し、バラード、コーラスの要素も混ぜ込まれた、自由、かつ壮大なクイーンの象徴ともいえる楽曲。
2002年にはギネス・ワールド・レコーズ社がとった「英国史上最高のシングル曲は?」というアンケートで1位に選ばれました。
さまざまなおすすめランキングで1位に輝く、クイーンの代表曲中の代表曲です。
また、前述のアダム・ランバートが、オーディション番組「アメリカンアイドル」で歌った曲でもあります。
彼とクイーンを結びつけた運命の1曲と言えますよね。
PVの冒頭、暗闇の中にメンバーの顔が浮かび上がるシーンはあまりにも有名で、多くのパロディーが作られました。
ぜひ動画付きで試聴していただきたいです。
【Queen(クイーン)】の隠れた名曲とは?
クイーンの曲には、ベストアルバム「グレイテスト・ヒッツ」に入っていない、もしくはタイアップになっていないけれど、Queenファンには人気のある隠れた名曲も存在します。
アンセム(代表曲)だけではないクイーンの魅力も味わってみましょう。
In Only Seven Days
I never thought that this could happen to me
In only seven days
It would take a hundred or more
For memories to fade
クイーン流のAOR(大人向けロック)とも呼べる爽やかで優しいメロディは、ジョン・ディーコンの作曲です。
ライブでは1度も演奏されたことがないそうですよ。
1週間の休暇の中での出会いと淡い恋心を歌っています。
Was It All Worth It
Was it all worth it
Giving all my heart and soul and staying up all night
Was it all worth it
Living breathing rock’n’roll a godforsaken life
フレディが自分の運命を知った頃(症状がかなり悪化していた)に書かれた曲です。
今まで歩んできた道はこれでよかったのか、と自問自答する歌詞が胸にぐっと迫ります。
「悔いはなかった」と言い切るラストに、切ないながらも救いを感じたファンは多いでしょう。
フレディのパーソナル要素のとても強い楽曲です。
Nevermore
Can’t you see
Why did you have to leave me
Why did you deceive me
You send me to the path of nevermore
When you say you didn’t love me anymore
Nevermore
フレディが初めて披露したとされるピアノ弾き語り曲です。
情緒的な美しい旋律に、冴え渡るフレディのファルセット。
流麗に韻を踏む歌詞に、フレディの知性と美学が感じられる名曲です。
Queenの音楽は魂が震える名曲ばかり
映画「ボヘミアン・ラプソディ」の世界的大ヒットで、新しいファンも増えたクイーン。
高い音楽性とほかに類を見ない個性的なライブステージは、人の心をつかんで離しません。
メンバーそれぞれの感性や音楽性はもちろんクイーンの要です。
けれども、マイケル・ジャクソンと並ぶと称されるフレディ・マーキュリーの魂まで響き感動を呼び起こす歌声は、何物にも代えられません。
映画とともに、おすすめアルバムなどでも名曲の数々をじっくり味わってみてはいかがでしょうか。
この記事のまとめ!
- Queen(クイーン)はライブパフォーマンスが秀逸
- フレディ・マーキュリーの歌声が素晴らしい
- Queenの名曲は、歌詞とサウンドが心にぐっとくる