昭和ポップスには昭和世代にとっては当時の思い出に浸れる名曲ばかりですが、平成や令和世代の間でも「今聴いたら逆に新鮮」とブームになっています。
CMソングや映画のテーマ曲、カバーなどを耳にして、新たな魅力にハマった人も多いかもしれませんね。
昭和ポップスの人気曲ランキングTOP10
昭和ポップスにはシンガーソングライターのソロ曲、バンドやグループの曲、アイドルの歌謡曲などバラエティーに富んでいます。
イントロのメロディーやサビの歌詞が印象的で、カラオケでも歌いやすかったり、歌うとみんなが盛り上がれたりする曲が多いのも、人気の理由の1つでしょう。
そんな昭和ポップスの名曲から、ランキング形式で人気の10曲を紹介します。
【10位】I LOVE YOU / 尾崎豊
「I LOVE YOU」は26歳の若さでこの世を去った、カリスマシンガーソングライター・尾崎豊の11枚目のシングル曲。
生前のライブでも頻繁に演奏されていた彼の代表作で、死後も映画やCMソングなど数々のメディアで起用されています。
また、いろいろなミュージシャンにカバーされて今も色褪せない名曲です。
尾崎豊の人生が重なるような、ドラマチックな恋人たちの運命を描いた歌詞と、愛する人に語りかけるような静かで力強い歌い方が心に染みます。
【9位】フレンズ / REBECCA
REBECCAは紅一点の女性ボーカル、NOKKOのパワフルなハイトーンボイスで、人気のロックバンド。
「フレンズ」はREBECCAがブレイクするきっかけとなった、1985年のヒット曲です。
ドラマのエンディングテーマや、アニメのテーマ曲などにも採用されていました。
NOKKOが初恋の相手とファーストキスをした経験を元に、作詞をしたというリアルな内容の歌詞が魅力です。
「フレンズ」を聴くと、青春時代のせつない恋の思い出がよみがえる人も多いでしょう。
【8位】赤いスイートピー / 松田聖子
昭和の女性アイドルの中でも、代表的な存在の松田聖子が歌った1982年のヒット曲「赤いスイートピー」。
それまで松田聖子のファンは男性ばかりでしたが、この曲から多くの女性ファンが増える転機になりました。
作詞は松本隆、作曲はユーミンこと松任谷由実です。
松任谷由実は呉田軽穂というペンネームを使い、自身の名前を出さずに楽曲を提供しています。
女の子が恋する初々しい気持ちと、春に咲くスイートピーのイメージがリンクする、可憐なラブソングです。
【7位】SPARKLE / 山下達郎
山下達郎の「SPARKLE」は、1982年に発売のアルバム「FOR YOU」やベストアルバムに収録されている人気曲で、ビールのCMソングに起用された爽やかな曲です。
夏のドライブやマリンリゾートにぴったりな洋楽風の曲調で、当時流行したカーステレオや、ウォークマンで聴きたい夏歌としてヒットしました。
雑誌『レコード・コレクターズ』の特集「シティ・ポップの名曲ベスト100 1980-1989」で1位に選ばれるなど、80年代の代表的な昭和ポップスとして評価されています。
【6位】やさしさに包まれたなら / 荒井由実
「魔女の宅急便」のエンディングテーマとしてヒットした、荒井由実(松任谷由実)の「やさしさに包まれたなら」。
オリジナルは1974年に不二家のCMソングとして作られた曲なので、テレビCMの印象がある人も多いでしょう。
不二家以外にも数々のCMソングに起用された人気曲で、絢香やMay J.、クレイジーケンバンドなど多くのミュージシャンにもカバーされています。
特に植村花菜のカバーは『ぴあ』CD満足度ランキングで、1位を獲得したほどの人気曲なので、聴き比べてみるのも楽しいですよ。
【5位】タッチ / 岩崎良美
アニソン好きでなくても知っている岩崎良美の「タッチ」は、あだち充の人気アニメ「タッチ」の主題歌。
「タッチ」は「週刊少年サンデー」に連載された、双子の兄弟と幼馴染の女の子のラブコメで、テレビアニメ化の他、劇場用アニメ、実写版のドラマや映画も制作されました。
岩崎良美が歌ったテーマ曲「タッチ」は、現在でも高校野球の応援歌に使われるなど、超ロングヒットになっています。
【4位】なごり雪 / かぐや姫
春に降る季節外れの雪の中、別れる恋人へのせつない気持ちを歌った「なごり雪」は、イルカのヒット曲としてなじみが多い卒業ソング。
しかしイルカが歌った「なごり雪」は実はカバーで、オリジナルは1974年にフォークグループのかぐや姫がリリースしました。
ちなみに「なごり雪」という言葉は、かぐや姫のメンバー・伊勢正三の造語です。
イルカのカバーバージョンのイントロは、ユーミンの夫・松任谷正隆がピアノの音色でちらちらと舞い落ちる雪を表現した、印象的なイントロになっています。
【3位】ロンリー・チャップリン / 鈴木聖美 with Rats&Star
男女のデュエット曲としてカラオケでよく歌われる「ロンリー・チャップリン」は、 鈴木聖美 with Rats&Starの2枚目のシングルです。
最初は鈴木雅之のシングル『Liberty』のB面として発表され、次に鈴木聖美がRats&Starのサポートで出したアルバム『Woman』に収録された後、シングルカットされました。
深夜に放送されたジュエリー会社のCMソングに使われたり、歌番組での姉弟共演が話題になったりするうちに少しずつ人気が出て、大ヒット曲となった昭和ポップスです。
【2位】関白宣言 / さだまさし
結婚前の男性が婚約者の女性に、理想とする亭主関白な夫婦像を宣言する「関白宣言」は、シンガーソングライターさだまさしのヒット曲です。
さだまさしはそれまで抒情的なフォーク歌手のイメージでしたが、この曲のヒットによりユニークなキャラクターが広く知られるようになりました。
亭主関白を目指す男性の弱さや、女性への溢れる愛がコミカルに語られており、結婚式での替え歌など余興でも使われることが多い人気曲です。
「関白宣言」のアンサーソングとして、さだまさし自身による「関白失脚」や、女性側からのアンサーソングとして平松愛理の「部屋とYシャツと私」なども作られています。
【1位】見上げてごらん夜の星を / 坂本九
坂本九の「見上げてごらん夜の星を」は、1960年初演のミュージカルの劇中主題歌のカバーです。
ミュージカルを見た坂本九が「どうしても歌わせて欲しい」と、作詞の永六輔に頼み込んで歌った曲が大ヒットし、今も多くのアーティストにカバーされている人気曲となりました。
特にゆずのカバーは、作詞の永六輔と坂本九の未亡人に許可を得て、新しい歌詞とメロディーを加えたユニークなアレンジになっています。
「辛い時にも夜空の星を見て元気を出そうよ」という歌詞は、いつの時代でも聴く人に勇気を与えてくれる、日本人の応援歌として愛され続けている曲です。
昭和ポップスの名曲【男女別】
1970年代から1980年代にかけて流行した昭和ポップスは、今でも根強い人気があります。
カラオケに行くと必ず誰かが歌う「定番曲と言えばこれ」「みんなで歌うならこの曲」と、一人一人がイメージする曲もあるでしょう。
またCMソングや映画・ドラマの主題歌など、メディアで使用され今も聴く機会の多い曲もありますよね。
次は昭和ポップスを普段から歌っている方にも、これから歌ってみたい方にもおすすめの名曲を男女別に紹介します。
女性
セーラー服と機関銃 / 薬師丸ひろ子
「セーラー服と機関銃」は薬師丸ひろ子の同名映画の主題歌で、彼女が歌手として活動を始めたデビュー曲です。
もともとは、来生えつこ作詞、来生たかお作曲による「夢の途中」というタイトルで作られた曲なので、歌詞に「セーラー服」や「機関銃」という言葉は入っていません。
薬師丸ひろ子が澄み切った歌声でキリリと歌い上げた「セーラー服と機関銃」もヒットしましたが、来生たかおが優しい雰囲気で歌った「夢の途中」も人気曲です。
映画「セーラー服と機関銃」は、長澤まさみや橋本環奈によってリメイクされ、それぞれが主題歌も歌っています。
かもめが翔んだ日 / 渡辺 真知子
シンガーソングライター、渡辺真知子の「かもめが翔んだ日」は、彼女の出身地、横須賀の風景が目に浮かぶような海をテーマにした昭和ポップスです。
アカペラのゆっくりした歌いだしから、後半に向けて盛り上がってどんどんテンポがアップする曲調は、聴く人も歌う人もテンションが上がるでしょう。
別れた恋人に向けた歌詞ですが、歌詞もメロディーも明るくハキハキとしたポジティブな印象で、珍しいパターンの失恋ソングです。
京浜急行の横須賀市堀ノ内駅の接近メロディーや、カモメつながりで千葉ロッテマリーンズが千葉マリンスタジアムでの試合時に流されるなど、今も耳にすることが多い曲でしょう。
バレンタイン・キッス / 国生さゆりwithおニャン子クラブ
国生さゆりwithおニャン子クラブの「バレンタイン・キッス」は、バレンタインデーの前になると必ずどこかで流れているバレンタインソング。
おニャン子クラブは昭和のアイドルグループで、多くのヒット曲を出しました。
「バレンタイン・キッス」は、おニャン子クラブのメンバーだった国生さゆりのソロデビューシングルです。
SWEET MEMORIES/松田聖子
「SWEET MEMORIES」は、松田聖子がアイドルを脱却してアーティストとしての新境地を開いた大人っぽいバラード。
もともとは「ガラスの林檎」のB面の曲でしたが、ペンギンのアニメのCMソングで人気が出たことから急遽両A面となった曲です。
CMではジャズバーで歌姫のペンギンが歌う「SWEET MEMORIES」のシーンが評判でしたが、歌手名が出ていなかったため「誰が歌っている?」と話題になりました。
ジャズのような曲調や英語の歌詞が洗練された昭和ポップスで、高橋真梨子や山崎まさよし、倖田來未など多くのミュージシャンにカバーされています。
男性
とんぼ / 長渕 剛
アコースティックで骨太なフォークソングが男性ファンに支持される一方、個性派俳優としても強い印象を残した長渕剛。
「とんぼ」は長渕剛が主演を務めたドラマの主題歌で、「乾杯」と共に長渕の代表曲とされている人気曲です。
都会に憧れて上京した若者が挫折を味わい、苦悩する姿を描いた「とんぼ」は、地方出身者の共感を得て大ヒットしました。
歌詞に出てくる「とんぼ」は手の届かない幸せの象徴で、夢見ていた理想の自分になれない苛立ちや怒りを伝えてくれます。
愛のメモリー / 松崎しげる
「愛のメモリー」は日本人離れした歌唱力と、顔色の濃さで有名な松崎しげるのヒット曲。
1977年にリリースされた曲ですが、2005年に音楽配信サイトで最高3位にランクインしネットを中心に再ブームとなった曲です。
この影響を受けてiTunesで昭和ポップスなど、懐かしい曲を購入することを「シゲる」と呼ぶようになった程、若者たちにも影響を与えました。
静かな歌いだしから圧巻のフィナーレまで、情熱的に愛を語るスケールの大きな昭和ポップスです。
さよなら / Off Course
小田和正の澄んだハイトーンボイスが魅力で、多くのヒット曲があるOff Courseは「さよなら」で、ニューミュージックの代表的なバンドになりました。
この曲は「さよなら」を繰り返すサビの部分が、インパクト大な失恋ソングです。
冬が始まる前の、冷え冷えとした光景に象徴される、恋の終わりのせつなさがドラマチックな印象を与えています。
CMソングやドラマの挿入歌などで使われた他、LiSAや坂本冬美、KBC BANDなどにもカバーされました。
上を向いて歩こう / 坂本九
坂本九の「上を向いて歩こう」は、日本だけでなく海外でも大ヒットした昭和ポップスです。
海外では「SUKIYAKI(スキヤキ)」というタイトルで知られているので、外国人にはそのタイトルの方が理解されやすいかもしれません。
現在に至るまで世界中でカバーされ愛され続けている名曲で、RCサクセションのカバーは特に有名です。
東京オリンピックの閉会式では、東京スカパラダイスオーケストラが「上を向いて歩こう」を生演奏しました。
昭和ポップスの人気曲には懐かしい名曲がいっぱい!昭和の青春ポップスを聴いて盛り上がろう
昭和ポップスは「印象的なサビや、シンプルな歌詞がハマる!」と、平成や令和世代にもブームになっています。
昭和世代にとっては、若い頃体験した昭和のカルチャーや青春時代、恋愛の記憶がよみがえり思い出に浸れるでしょう。
昭和の人気ポップスはジャンルも豊富で、楽しい時も辛い時も心に寄り添ってくれる名曲ばかりです。
懐かしい名曲がいっぱいの昭和の青春ポップスを聴いて、世代を越えて盛り上がりましょう。
この記事のまとめ!
- 昭和ポップスは昭和世代にも若い世代にも改めて注目を集めている
- CMソングや主題歌で改めてヒットしている曲もある
- どんな気分でも代弁してくれる、名曲がたくさんある
- 昭和ポップスの名曲を聴いてみよう