使うだけで音の雰囲気がよくなり、リッチなサウンドを得られるディレイエフェクターは、オーバードライブなどの歪み系エフェクターに次ぐ定番エフェクターです。
エレキギターを弾く人なら、ほどんどの人が持っているエフェクターではないでしょうか。
人気エフェクターと言われているだけあって、各メーカーからたくさんのディレイエフェクターが発売されているため、初心者は何を買ったらいいか迷いますよね。
ココがおすすめ
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この記事のもくじ
ディレイとは
ディレイとは、やまびこのように音を繰り返す効果のことです。
「空間系エフェクター」と呼ばれ、ギターだけでなくボーカルやピアノなど、様々なサウンドに使われます。
よく「リバーブ」と間違われることがありますが、効果が異なるので注意しましょう。
しかし、リバーブとの違いやディレイを使うべきタイミングがわからないまま、ディレイエフェクターを使っている人もたくさんいるでしょう。
ここでは、ディレイのあれこれについて詳しく解説していきます。
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空間系エフェクターの一つ
ディレイエフェクターは「空間系エフェクター」の一つです。
空間系エフェクターとは、サウンドに広がりを持たせるエフェクターのことを言います。
例えば、お風呂で声を出すと声が響いて聞こえますよね。
このような効果を「サウンドの広がり」と表現します。
まずは、空間系エフェクターの効果は「音を響かせて広げること」だと覚えておきましょう。
リバーブ・エコーとの違い
ディレイと同じようなエフェクトとして使われるのが、リバーブとエコーです。
どちらも空間系エフェクターなので、使い分けが難しいこともありますが、以下のように響き方が違います。
- ディレイ:音を遅らせて鳴らす
- エコー :音を変化させて(少し揺らした音にして)遅らせて鳴らす
- リバーブ:音に残響音を加える
ディレイとエコーは音を遅らせて鳴らす点では同じですが、ディレイの場合は同じ音をそのまま繰り返し、エコーは音自体に変化をくわえて遅らせます。
例えばリバーブは、音にホールなどで演奏した時の響きを加えることができる効果です。
どんな時に使うもの?
サウンドに広がりを持たせるディレイは、様々な場面で活躍するエフェクターです。
例えば、単音のギターソロやちょっとした短いフレーズを弾く場合、ディレイをかけて音に響きを与えるとサウンド全体に艶が出て、印象を強くすることができます。
他にも、ディレイをかけると音に奥行きが生まれるため、ドラマチックな雰囲気を出したい時や、音に厚みを持たせたい時にも使いますよ。
ディレイの使い方
実際にディレイエフェクターを買っても、使い方がわからないと困りますよね。
まずは、一般的なディレイエフェクターに付いている、3つのつまみの機能をマスターしておきましょう。
- LEVEL:ディレイの音の音量を調整するつまみ、エフェクトレベル、ブレンドなどとも呼ばれる
- FEEDBACK:音を繰り返す回数を調整するつまみ
- D.TIME:弾いた音が返ってくるまでの時間を調整するつまみ
ディレイの種類
ディレイを買おうと思ってショップに行った時、種類が多くてどれを選べばいいかわからなかった、という経験がある人もいるのではないでしょうか?
実は、ディレイエフェクター購入前に抑えておきたいポイントとして、ディレイの種類があります。
ディレイにはアナログディレイとデジタルディレイがあり、それぞれサウンドに特徴があるのです。
以下に、ディレイの種類を詳しく解説していきます。
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アナログディレイ
アナログディレイは、温かみのあるサウンドが魅力です。
名前のとおり、ディレイをかけたい音をテープにアナログで録って、他の機器で再生するというようなイメージです。
そのため、繰り返すたびに音が劣化し、次第に消えていきます。
ディレイタイム(繰り返せる時間)は短めで、音質も劣化するため使うのに抵抗がある人も多いですが、温かみのあるサウンドを作りたい人にはおすすめです。
デジタルディレイ
デジタルディレイは、音質の劣化がなくクリアなサウンドが魅力です。
デジタル回路を使っているため、ディレイをかけたい音をデジタルコピーして、指定したタイミングと長さで繰り返せます。
デジタルディレイは音の劣化がないため、同じ音を録音して繰り返し流す機能であるルーパーとして使うこともできて便利です。
取り扱いも簡単なので、初心者にもおすすめですよ。
おすすめディレイエフェクター
とにかく種類豊富なのが、ディレイエフェクターです。
多機能なものからシンプルで使いやすいものまで様々なので、自分の演奏スタイルに合わせて使い勝手のいいディレイエフェクターを選びましょう。
初心者のうちは超定番商品がおすすめです。
定番の商品ならネットに色々な情報がのっているので、使い方に困ることもありません。
まずは、多くのギタリストに愛されている人気の定番ディレイエフェクター7選を見ていきましょう。
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BOSS DD-7
デジタルディレイの超定番商品といえば、BOSSがリリースするDD-7です。
伝説の名機DM-2をモデリングして作られており、アナログモードを使えば温かみのあるサウンドも得られます。
とても使いやすく、ディレイタイムを4段階で変更できたり、ループ機能が付いていたりと機能も充実しているため、初心者にもおすすめの一台です。
TC Electronic Flashback2 DELAY&LOOPER
老舗エフェクターメーカーTC Electronicから販売されているFlachback2 DELAY&LOOPERは、DD-7と同じくディレイエフェクターの超定番商品。
クリアなディレイの音が得られるエフェクターです。
このエフェクターは、デジタルディレイの名機TC-2290をモデリングしたプリセットをベースに、オクターブ上の音を重ねたクリスタルディレイやループなど、9種類のプリセットを楽しめます。
他にも、タップテンポ機能というテンポを調べる機能などが付いています。
MXR M169 Carbon Copy Analog Delay
コンパクトで使いやすいアナログディレイでおすすめしたいのが、MXRのM169 Carbon Copy Analog Delayです。
アナログディレイらしい温かさとナチュラルなサウンドが魅力で、音像がクリアなのでクリーントーンにも使えます。
MOD(モジュレーション)を使うとテープエコーのような揺れが出て、幻想的な雰囲気を作ることができるエフェクターなので、リードギターの味づけにもぴったりですよ。
プロから初心者まで幅広く愛されています。
BOSS DM-2W
アナログディレイの名機として有名なBOSS DM-2モデルを再現したのが、BOSSのDM-2Wです。
DM-2が現在生産しておらず入手が難しいため、アナログディレイファンにとっては嬉しい一台。
アナログディレイらしい丸くて温かみのあるサウンドはもちろん、カスタムモードを切り替えれば、クリアなディレイサウンドも楽しめます。
現代音楽に合わせて、DM-2よりもディレイタイムが長くなったのも嬉しいポイントです。
LINE6 DL4
ディレイエフェクターを使って色々なことをしてみたい人におすすめなのが、LINE6から販売されているDL4です。
「グリーン・ボックス」とも呼ばれており、2000年に発売が開始されて以来、売れ続けているロングセラー商品。
チューブエコーやステレオエコー、リバーブにピンポンディレイやリズムディレイなど、なんと15種類ものモジュレーションがあるので、分からなくてもとにかく色々なサウンド変化を楽しめますよ。
Animals Pedal Relaxing Walrus Delay
リーズナブルで使いやすいディレイエフェクターに、Animals PedalのRelaxing Walrus Delayがあります。
コンパクトなボディとイラストが可愛いエフェクターで、つまみも3つとシンプルで操作性がいい点が魅力です。
デジタルディレイでありながら、ヴィンテージアナログディレイのような温かいサウンドを出せたり、セルフオシレーションという音を発振させる機能も付いているため、ハイトーンで印象的な音作りもできますよ。
Time Line STRYMON
Time Lineから発売されているSTRYMONは、高品質・高性能なディレイエフェクターとして多くのミュージシャンが愛用しています。
12種類の異なるディレイサウンドを再現できるため、とにかく色々な音を楽しめますよ。
内蔵プリセットという、すぐにかっこいい演奏ができるように設定されたパラメーターのパターンは200もあり、プリセットの切替えやパラメーターの操作はMIDIでもできます。
ルーパー機能も付いていて、とにかく多機能なディレイエフェクターです。
1万円以下で買えるディレイエフェクター
とりあえずディレイエフェクターを試してみたいという時には、なるべく安いエフェクターの方が嬉しいですよね。
特に初心者は安いエフェクターを使いこなせるようになってから、高額なものにもトライするのがおすすめです。
ディレイエフェクターは、種類ラインナップが豊富なだけあって、値段もピンからキリまであります。
1万円以下で買えるディレイエフェクターを、早速チェックしましょう。
Effects Bakery French Bread Delay
ナチュラルな残響音が魅力のディレイエフェクターに、French Bread Delayがあります。
Effects Bakeryならではのコスト削減によって低価格を実現した、コンパクトで使いやすいエフェクターです。
エフェクト音にはアナログディレイのような温かみのあります。
また、自己発振という通常は小さくなってしまうはずのフィードバック音を、わざと重ねる機能を使えばインパクトのある音作りもできますよ。
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Ibanez ミニ・サイズ・ペダル Analog Delay
コンパクトなアナログディレイと言えば、Ibanezのミニ・サイズ・ペダルAnalog Delayです。
小さいながらも、クリアで透き通るようなサウンドが出せます。
コンパクトなので、持ち運びに便利なのも嬉しいポイントですよね。
アナログディレイの名機D9のサウンドを再現した、表情豊かなサウンドも魅力です。
アナログディレイとしては少し長めのディレイタイムがあるので、色々な場面で使うことができます。
Behringer DD600
格安ペダルメーカーと聞くと、Behringerを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
BehringerのDD600は、低価格ながら優れたパフォーマンス性を持つディレイエフェクターです。
少しノイズが出たりと音質はあまりよくありません。
一方で、11種類ものモードで色々なサウンドを楽しめたり、2秒間のルーパーが付いていたりと高スペックなので、多機能なエフェクターを使って色々なことをやってみたい人にはおすすめです。
ディレイエフェクターは様々なジャンルで使える空間系!ディレイを使って魅力的なサウンドを生み出そう
ディレイエフェクターは、エレキギターに欠かせないエフェクターの一つです。
空間系エフェクターと呼ばれ、原音に響きや広がりを持たせて、艶のある音を作り出せれば、雰囲気ある演奏ができます。
ディレイエフェクターを購入する時には、アナログディレイかデジタルディレイかに注意して、自分の欲しいサウンドに合ったディレイの種類を選びましょう。
様々なラインナップのディレイエフェクターがあるので、それぞれの機能やサウンドをチェックして選んでみてくださいね。
この記事のまとめ!
- ディレイとはやまびこのように音を繰り返す効果のこと
- ディレイエフェクターは空間系エフェクターと言われ、音に広がりを持たせられる
- ディレイエフェクターにはアナログディレイとデジタルディレイがある
- アナログディレイは温かみのあるサウンドが特徴だが、音が劣化する
- デジタルディレイは音の劣化がなく、取り扱いも簡単なものが多い