近年CDの売上が低下し続けており、売上ランキング上位のシングルCDでも1万枚前後となっています。
これはマスメディアの影響力の低下なども考えられており、音楽業界にとっては難しい問題と言われています。
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この記事のもくじ
CDが売れない理由
CD不況という事実は知っていても、売れない理由を知らない人は多いのではないでしょうか?
また、CD不況は国内だけでなく世界でも同様に言われており、欧米では売上のほとんどがストリーミングやダウンロードとなっています。
ここでは、CDが売れない理由について紹介します。理由を知っておくと、これからの稼ぎ方を想像しやすいのでしっかりと把握しておきましょう。
音楽の好みの多様化
近年では音楽の好みの多様化により、一部のアーティストに人気が集中するということがなくなりました。そのため、売上が分散してしまい大ヒットするCDが減ってしまったのです。
これには、アニメなどのサブカル音楽の一般化、テレビ・雑誌の影響力の減少といった時代の流れが大きく関わっており、聴くことができる音楽の選択肢が増えたことが原因の1つとして挙げられます。
安価なレンタルサービス
安価なレンタルサービスの登場も、CDが売れない理由の1つです。日本国内では2000年代から急激に普及し始め、コスパのよさから多くの音楽ファンが利用するようになりました。
店頭でのレンタルだけでなく、定額での借り放題サービスも登場しており、CDを購入するよりも安い値段で多くのの曲が聴けるようになっています。
また、パソコンにデータで取り込めば返却後でも音源を聴くことができるので、音楽を聴きたいだけの人にとってCDの購入は、メリットの少ないものとなってしまったのです。
インターネットとスマホの普及
インターネットとスマホの普及は、音楽を取り巻く環境を大きく変化させました。定額配信制サービスを使って音楽を聴くのが当たり前となり、好きな時に好きなデバイスで自由に音楽を聴ける「サブスク時代」になっています。
また、新しい配信サービスを開始するサイトも多く、5Gが本格的に導入されると音楽配信の進化もさらに加速すると予想されています。
楽曲のダウンロード販売
楽曲のダウンロード販売も、CDの売上減少に大きく関係しています。楽曲をダウンロードすれば手間をかけることなく、また、在庫の心配をする必要もないため、CDを購入するよりも手軽に曲を楽しむことができます。
また、自分の好きな曲を1曲ずつ購入することができるようになったことも、CDの売上の低下に大きな影響を与えています。
CDを買わない理由
CDを買わなくなってしまった理由には、様々なことが挙げられます。先述したような音楽の多様化やレンタルサービスの充実化以外にも、CDを買わなくなってしまった理由は人によっても違っています。
ここでは、今の時代ならではのCDを買わない理由を紹介します。
CDを保管する場所が必要
CDは保管するための場所が必要になるため、CDを所有することにより場所を取られてしまうというデメリットが発生してしまいます。
そのため、パソコンやスマホに音楽を取り込むことができるようになった今の時代は、ネットでダウンロードすることが主流になってきているのです。
再生機器が別に必要
CDを再生するにはCDプレイヤーなどの再生機器がないと聴くことができません。また、CDを聴くための専用機器が少なくなっていることもCDを買わない原因の1つと言えます。
さらに、安価な再生機器は音質が悪い場合も多く、パソコンやスマホ、音楽プレイヤーやスピーカーに接続した方が音質がいいというケースも少なくありません。
CDをいい音質で聴こうとすると、高価なオーディオ機器が必要になるため、CDにこだわりがある人以外はCDを買わなくなってしまったのです。
一曲だけ買えない
CDには一曲だけ買えないというデメリットがあります。また、ダウンロードでは1曲200円ほどで購入できるのに対し、シングルは1000円以上、アルバムは3000円前後の価格になっているため、CDを割高だと感じてしまう人も多いです。
そのため、気に入った曲だけを聴きたい、出費を抑えたいという人はCDを買わなくなり、ダウンロード販売を利用するようになっているのです。
CDで聴く必要がない
昔は音楽を聴く時にCDを使って聴くことが一般的でした。しかし、最近ではスマホや音楽プレイヤーなどのデジタル機器で気軽に音楽が聴けるようになったため、CDを使って音楽を聴く人が減ってしまいました。
CDの需要が低くなってしまったことが、CDが売れなくなってしまった原因として挙げられます。
CDを買うメリットはあるの?
CDを買わなくなった理由には、スマホや音楽プレイヤーなどの便利なツールが普及したことにより、CDを買うことのデメリットが多くなってきたことが原因として挙げられます。
しかし、CDを買うことにはデメリットだけでなく、メリットもあるのです。ここでは、CDを買うメリットについて紹介します。
音質がいい
ダウンロードやストリーミングサービスなどが主流になってきていますが、CDのほうが高音質で聴くことができるというメリットがあります。
特に音楽配信サービスの音源は、データ通信量を削減するために圧縮処理がされているため、CDに慣れている人は物足りなさを感じてしまいます。
また、CDよりも高音質と言われているハイレゾも、対応機器が限られていたり、対応している音源が少なかったりするため、手軽に高音質を求めるのであればCDがおすすめです。
所有感が満たされる
CDを購入することにより、所有感を満たすことができます。また、形あるものとして手にしていないと気がすまないという人も多くいます。
また、ダウンロード音源ではデータが壊れてしまったり、データが消えてしまう可能性もあります。しかし、CDを持っていれば音源が消えてももう一度音楽を取り込むことができるため、安心感を得ることができるのです。
コレクションする楽しみ
コレクションは自己満足に過ぎません。しかし、フィギュアやプラモデルなどと同じで集めること自体が楽しいと感じる人も多くいます。
また、集めたCDを眺めたり、CDを整理しながら思い出に浸るという楽しみ方も人それぞれです。このように音楽を聴くだけでなく、コレクションアイテムとして楽しめることもCDのメリットの一つと言えます。
ジャケットや歌詞カードがある
CDに付いているジャケットや歌詞カードが見たいと考えている人も多いです。最近ではジャケットや歌詞を画像で見れるサービスもありますが、画面では伝わらないものがあります。
また、楽曲に誰がどのように関わっているのかなどが書かれているクレジットは、CDならではの楽しみでもあります。
これからの音楽の稼ぎ方
ここまででCDで稼ぐことが難しくなってきていることは、わかっていただけたのではないでしょうか?
しかし、CDが売れない時代だからこそ音楽業界が稼ぐために力を入れていることもあります。
ライブで稼ぐ
CDが売れなくなってしまったため、音楽業界はライブに力を入れるようになりました。近年の音楽業界の収入を見ても、ライブの割合が大きくなっており、音源販売の約2倍となっています。
ライブでの稼ぎ方としては、ライブハウスから指定されたノルマをクリアしてバックを貰う方法が一般的です。また、ハコバンと呼ばれるギャラを貰ってライブをする方法もあります。
ハコバンはライブハウスが独自に募集している場合もあるため、演奏や集客に自信がある人は積極的に応募してみてください。
定額配信やダウンロード販売
音源の販売方法はCDから、定額配信やダウンロード販売が中心になっています。そのため、楽曲の販売で稼ぐためには、定額配信やダウンロード販売を行う必要があるのです。
ダウンロード販売では1回のダウンロード、定額配信では1回の再生ごとに収益が発生する仕組みとなっています。CD販売と同じく多くの人に知ってもらう必要がありますが、デジタル配信のほうが稼ぎやすいのでおすすめです。
カラオケ印税
カラオケ印税とは、カラオケで1曲歌われる毎にアーティストに1~3円ほど印税が入る制度のことです。作詞作曲を兼ねている場合は金額が上がり、歌われた回数が多くなるほど収入も増えます。
有名アーティストの中には、年間1000万円以上のカラオケ印税を貰っている人もいるため、カラオケ配信はCD不況の中でも稼げる方法だと言えます。
また、Frekulやうたスキミュージックポストといったサービスの登場により、カラオケ配信が簡単になっているため、音楽で稼ぎたいという人はカラオケ配信も積極的に利用するのがおすすめです。
グッズで稼ぐ
グッズ販売はアーティストにとって、大きな収入源となります。最近では、グッズの制作やネット販売が簡単にできるようになっています。
稼ぐための仕組みは、売った額から制作費や経費を引いた額がアーティストの利益になります。価格設定はアーティストの人気や集客にもよりますが、できるだけプラスになるように設定するのがおすすめです。
広告収入で稼ぐ
ある程度の知名度があれば、大きなレーベルに所属していなくても広告収入で稼ぐことは可能です。
稼ぐ仕組みとしては、自分たちのHPやブログなどに広告などを貼り付けることにより、アフィリエイトなどで収益を得ることができます。
また、YouTubeも登録者数や再生数を増やすことで広告収入を得ることができますよ。
クラウドファンディング
クラウドファンディングとは、自分たちに資金提供をしてくれる人を募集するサービスのことです。CAMPFIREやReadyforというサービスが有名で、登録してプロジェクトを立ち上げると支援者を募集できるようになります。
そして、実際に支援されるとその資金から17%の手数料が引かれた額がアーティストの収入となります。
多くの人から魅力的なアーティストだと思ってもらえるようになると、支援者も増えるていくので日頃から楽曲などの情報を発信しましょう。
ファンとの一体感を大切に!「モノ消費からコト消費へ」CDよりもライブで稼ぐ時代になっている
音楽の楽しみ方が変化しCDが売れない今の時代では、ライブやSNS、ネットを活用した稼ぎ方が一般化してきています。
音楽で稼ぎたいと考えている人は、モノを売るのではなく、音楽を使った体験を提供するという意識を持つことが大切です。また、CD不況をネガティブに捉えず、前向きな姿勢で音楽活動を行うようにしましょう。
音楽で稼げるようになるために、ライブなどでファンとの一体感を大切にしながら音楽活動を続けましょう。
この記事のまとめ!
- CDが売れない理由は、音楽の好みの多様化や、インターネットの普及が大きく影響している
- CDを買わない理由は、スマホや音楽プレイヤーなどの普及により、CDの需要が低下しているため
- CDを買うメリットは、音質のよさやコレクションとして楽しむことができること
- これからの音楽での稼ぎ方は、ライブやダウンロード、カラオケ印税やグッズなどいろいろなパターンがある
- CDが売れない時代になってしまったが、音楽で稼ぐことはできる