アナログディレイが気になっているけれど、デジタルディレイとの違いや音質が分からなくて迷っているという人も多いのではないでしょうか?
反響音を生み出すことが基本的な役割ですが、奥が深くデジタルにはない魅力をたくさん持っていますよ。
この記事のもくじ
- 1 アナログディレイとは
- 2 アナログディレイのおすすめブランド
- 3 アナログディレイおすすめ14選
- 3.1 MXR / M299 Carbon Copy Mini
- 3.2 MXR / M169 Carbon Copy Analog Delay
- 3.3 electro-harmonix / Deluxe Memory Man
- 3.4 FOXGEAR / Echoes
- 3.5 Seymour Duncan / Vapor Trail
- 3.6 Mooer / Ana Echo
- 3.7 tc electronic / Echobrain Analog Delay
- 3.8 Bondi Effects / Art Van Delay
- 3.9 BOSS / DM-2W Delay 技 WAZA CRAFT
- 3.10 MastroValvola / Timelab
- 3.11 Emma Electronic / Navigator
- 3.12 MAXON / AD9Pro Analog Delay
- 3.13 MAXON / AD999 Analog Delay
- 3.14 Chase Bliss Audio / Tonal Recall Red Knob Mod
- 4 アナログディレイとデジタルディレイの違いは音質!お気に入りの音質を見つけて愛用しよう
アナログディレイとは
アナログディレイとは、ギターから送られてきたアナログ信号をデジタルに変換することなく、ディレイ(やまびこ効果)を作り出すエフェクターです。
内部は基本的にアナログ回路で作られていますが、近年ではデジタル技術を導入したハイブリッドタイプも登場しています。
歴史は30年以上と長く、現在でも多くのギタリストに愛用されているほか、好んで発売当初のビンテージペダルを使うプロも多いです。
高機能なデジタルディレイが登場してもなお、アナログディレイは多くのギタリストを魅了し続けています。
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デジタルディレイとの違い
アナログディレイとデジタルディレイの大きな違いは、ディレイタイムと音色の2つです。
デジタルディレイはアナログ信号を加工しやすいデジタル信号に変換しているため、ディレイタイム(ディレイが返ってくるまでの時間)も長く設定でき、やまびこ効果の音の劣化も少ないのが特徴。
アナログは構造上、ディレイタイムを長くすることが難しく、ディレイ音も繰り返すごとに徐々に高音域が削れてしまいます。
そのため、機能性ではクリアな音を繰り返すことに特化したデジタルディレイのほうが優れていますよ。
しかし、アナログディレイを繰り返すごとに丸みを帯びていくサウンドは、深みと味のある音楽的なサウンドであるため、好んで使用するギタリストも多いです。
アナログディレイのおすすめブランド
アナログディレイは有名メーカーから小さなハンドメイドブランドまで、色々な企業が製造しています。
ブランドごとに機能や音質などに特徴があり、この特徴を知っていると自分好みのエフェクターを探しやすくなりますよ。
アナログディレイのおすすめブランドを、使用アーティストや価格帯などを交えて紹介するので、好みのブランドを見つけてみてくださいね。
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MXR
MXRは1972年にアメリカで設立されたエフェクターブランドです。
エドワード・ヴァン・ヘイレンやオジー・オズボーンのランディ・ローズなどが使用していることが有名で、ロックギタリストを中心に高い人気を誇っています。
アナログディレイは、使いやすくマイルドな音色が特徴のCARBON COPYシリーズを製造。
大型なモデルのM292、MXRの定番サイズのM169、手のひらサイズのM299など大きさや操作性で選べるようになっています。
耐久性が高く、価格も比較的リーズナブルなので、初心者でも安心して購入できるエフェクターブランドです。
electro-harmonix
優れた音質と、個性的な機能を持ったエフェクターが人気のブランドがelectro-harmonixです。
ファズペダルのBig MuffやリバーブのHoly Grail、カート・コバーンの愛用でも有名なコーラスのSmall Cloneなど数々の名機を発表しています。
揺れの大きなディレイ音を作り出せる個性的なアナログディレイが人気で、大きなボディと無骨なデザインが印象的なDeluxe Memory Manは名機として知られていますよ。
アナログならではの温かいサウンドと、サイケデリックなエフェクトの両方を求める人におすすめのブランドです。
FOXGEAR
FOXGEARは2017年にイタリアで設立された、新しいエフェクターブランドです。
スタイリッシュなデザインが施された、縦12cm、幅6cm、厚さ3cmという定番サイズよりも一回り小さい形状のエフェクターをハンドメイドで生産しています。
シンプルな操作性と、本格サウンドを持ったエフェクターをリーズナブルな価格で提供しているので、初心者にもおすすめのブランドです。
Mooer
Mooerはアンプや楽器用アクセサリ、エフェクターなどを幅広く製造している中国のブランドです。
エフェクターでは多機能で高品質なマルチエフェクターGEシリーズ。
手のひらサイズで定番サウンドが楽しめるMicroシリーズなどを製造しています。
Microシリーズは往年の名機をイメージさせる本格サウンドを持ち、価格もリーズナブルなのでベストセラーモデルもたくさんありますよ。
お手頃な価格で楽しめる、本格ミニエフェクターが欲しい人にピッタリのブランドです。
tc electronic
ディレイやリバーブなどの空間系、フランジャーやコーラスなどのモジュレーション系で高い評価を受けるブランドがtc electronicです。
かつては高価なラックエフェクターを中心に製造していましたが、2011年からはスマホやPCと連動した音作りができるコンパクトサイズのTonePrintシリーズも手掛けています。
近年ではミニサイズのエフェクターやヴィンテージを意識したペダルなども次々と発表し、初心者から上級者まで幅広いギタリストから支持されているブランドです。
ディレイではデジタルのFlashbackシリーズやNova Delayが有名ですが、高品質なアナログディレイも製造していますよ。
アナログディレイおすすめ14選
アナログディレイは商品数も多く、値段や機能の幅も広いのでどれを選んだら良いのか迷ってしまいますよね。
予算や音質、使いやすさに注目しながら選んでいくと自分にピッタリの1台が見つけることができますよ。
最後にアナログディレイのおすすめモデルをリーズナブルな製品から、ハイクオリティなモデルまで幅広く紹介します。
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MXR / M299 Carbon Copy Mini
MXRの大ヒットアナログディレイ「M169」を小型化し、手のひらサイズにしたモデルが「M299 Carbon Copy Mini」です。
つまみはディレイの回数を調節するREGEN、原音との混ざり具合を調節するMIX、ディレイタイムをコントロールするDELAYの3つとシンプル。
加えて揺れのあるディレイ音を作り出すModスイッチと、スッキリとしたサウンドにするBrightスイッチが付いています。
アナログならではのマイルドなサウンドで、エフェクトもクリアな使いやすい音です。
エフェクトボードのスペースを節約したいけど、サウンドは妥協したくない人はぜひ試してみてくださいね。
MXR / M169 Carbon Copy Analog Delay
M299の基となった、MXRの定番サイズのアナログディレイが「M169」です。
REGENとMIX、DELAYのつまみやMODスイッチなどは同じで、サイズが大きいぶん操作がしやすくなっています。
また、M299はアダプタのみの駆動ですが、M169は四角い9V電池の使用にも対応しているのですぐに音を出したい人、パワーサプライを使わない人にもおすすめです。
サウンド面のクオリティはどちらも同じくらいなので、機能性や操作性で選んでみてくださいね。
electro-harmonix / Deluxe Memory Man
electro-harmonixの「Deluxe Memory Man」は、幅広い音作りができるアナログディレイの有名モデルです。
ディレイのエフェクトにコーラスやヴィブラートをかける機能を搭載しており、厚みのある音や揺れの大きなディレイも作れますよ。
つまみは原音との混ざり具合を調節するBLENDや、反響回数を調節するFEEDBACK、ディレイタイムを決めるDLAYなどに加え、ディレイ音の大きさを調節するLEVELも搭載。
音量やディレイのかかり方を細かく調節できるので、思い通りのディレイ音を作り出せますよ。
サウンドもマイルドな本格アナログディレイなので、音作りにこだわりたい人におすすめです。
electro-harmonix エレクトロハーモニクス エフェクター アナログディレイ Deluxe Memory Man 【国内正規品】
FOXGEAR / Echoes
柔らかいサウンドとシンプルな操作性が魅力のアナログディレイが、FOXGEARの「Echoes」です。
内部回路には往年の名機にも使用されたBBD回路を使用し、アナログ感のある柔らかいサウンドを実現しています。
つまみはLEVEL、FEEDBACK、TIMEの3つとシンプルな設計なので、ディレイがはじめての人でも使いやすいですよ。
デザインもシンプルでおしゃれなルックスに仕上がっており、電源をONにした際にはボディ内部が光る演出も用意されています。
デザイン性と高品質なサウンド、使いやすさを備えたアナログディレイです。
Seymour Duncan / Vapor Trail
「Vapor Trail」はギターやベースのピックアップで有名なSeymour Duncanが開発した、高品質なアナログディレイです。
ギターが最も得意とする中音域を生かしたチューニングが施されており、温かさがありながらも低音がキツすぎないバランスの良いサウンドに仕上がっています。
ギターと接続するINPUT、アンプにつなぐOUTPUTに加え、ディレイ音にエフェクトをかけるためのWET INSERTジャックを搭載。
好みの空間系やフィルター系のエフェクターをつなげると自分だけのディレイ音が作れますよ。
マイルドなヴィンテージサウンドを目指しながらも、幅広い音作りに対応したアナログディレイです。
Mooer / Ana Echo
80年代に販売されたBOSSの名機DM-2のサウンドをイメージして作られた、ミニサイズのアナログディレイが「Ana Echo」です。
ヴィンテージ系のディレイに比べると少し固めで、ベースやキーボードなどでも使いやすいサウンドになっていますよ。
つまみは音量やディレイタイム、反響回数を調節3つのみとシンプルで、ディレイタイムも最大300msと短めになっています。
音作りの幅は狭いですが、価格もリーズナブルで操作性や音質も優れているので、気軽にアナログディレイを試してみたい人におすすめです。
tc electronic / Echobrain Analog Delay
「Echobrain Analog Delay」はtc electronicが販売する、ヴィンテージサウンドを追求したアナログディレイです。
音質もヴィンテージらしい太くマイルドな音で、クランチやオーバードライブサウンドにかけても気持ちよく演奏できますよ。
つまみもシンプルで直感的な操作で音作りができます。
価格もお手頃なので、ヴィンテージサウンドが好きな人は試してみてくださいね。
Bondi Effects / Art Van Delay
80年代のアナログディレイ名機のサウンドに、モダンな機能や操作性をプラスしたエフェクターがBondi Effectsの「Art Van Delay」です。
80年代に登場したBOSSのDM-2やMAXONのAD-9をイメージさせる、太くマイルドなサウンドに仕上がっています。
部分的にデジタル回路での制御を導入することで、1200msのディレイタイムや細かな設定、揺らぎの大きなエフェクト音などを実現。
アナログディレイの音色を持ちながらも、デジタルディレイのような幅広い音作りができるエフェクターです。
BOSS / DM-2W Delay 技 WAZA CRAFT
アナログディレイの名機DM-2を、素材や回路までこだわって再現したのがBOSSの「DM-2W Delay 技 WAZA CRAFT」です。
一部のパーツは現在入手が困難なため、他社のパーツに変更されていますが、ヴィンテージ品に近い温かさのあるサウンドになっていますよ。
新しく追加されたカスタムモードは、クリアなサウンドを持ち、オリジナルよりも倍以上長い800msのディレイタイムを持つので、幅広いジャンルに対応できます。
BOSSのエフェクターが好きな人、よりヴィンテージ品に近いサウンドを楽しみたい人におすすめのアナログディレイです。
MastroValvola / Timelab
MastroValvolaの「Timelab」は、デジタルディレイをベースとしながらも、一部にアナログ回路を導入したハイブリッドディレイです。
ディレイタイムや反響回数などはデジタルで処理し、原音と反響音にかけるフィルターはアナログで処理されているため、温かみのあるサウンドを実現しています。
デジタルモードやアナログモード、ワウペダルのような効果がかかったフィルターモード、揺れの大きなモジュレーションモードなど4つの音色を用意。
4つのつまみと組み合わせると幅広いサウンドメイクが可能ですよ。
アナログディレイの本格サウンドだけでなく、デジタルディレイの音も楽しみたい人にピッタリのエフェクターです。
ディレイを2重にかける機能やモジュレーション機能など、ディレイ音のかかり方を幅広く調節できるアナログディレイです。
こちらもデジタルとアナログのハイブリッドタイプで、ディレイタイムも1000msと長く、つまみによる細かな設定ができるようになっています。
70年代~80年代のディレイに近いサウンドですが、機能が充実しているのでジャンルを選ばずに使えますよ。
ディレイ音を細かく調整したい、色々な音を作ってみたい人におすすめのアナログディレイです。
MAXON / AD9Pro Analog Delay
MAXONの「AD9Pro」は、全ての回路をアナログで設計された本格的なアナログディレイです。
アナログ回路ならではの温かいサウンドを持ちながらも、ノイズが少なく音抜けも良いためソロギターとバンドアンサンブルのどちらでも使いやすいですよ。
また、テープエコーの2重ディレイを再現したテープエコー・デュアルヘッドモードも搭載しているので、サイケデリックなディレイサウンドを作り出すこともできます。
ノイズが少なく、クオリティの高いエフェクト音が魅力のアナログディレイです。
MAXON / AD999 Analog Delay
最大900msのディレイタイムと、本格的なアナログサウンドを併せ持つディレイエフェクターがMAXONの「AD999」です。
エフェクト音は、太くマイルドな使いやすいヴィンテージサウンドとなっています。
原音の劣化を押さえるトゥルーバイパス機能も搭載しているので、オフにしたときもギター本来の音が出せますよ。
サイズは少し大きめですが、シンプルな操作で本格サウンドが楽しめるアナログディレイです。
Chase Bliss Audio / Tonal Recall Red Knob Mod
「Tonal Recall Red Knob Mod」は80年代の名機を再現したサウンドを持ちながらも、デジタル制御を導入することにより幅広い音作りを可能にしたアナログディレイです。
内部にはヴィンテージペダルに使われたBBD素子のリイシューパーツが使用され、より本物に近いサウンドを実現。
つまみは定番のMIXやTIME、REGENに加え、揺らぎの速度を調節するRATE、ディレイ音の高音域を調節するRAMPを搭載しています。
下部に付いたスイッチと組み合わせると色々なディレイ音が作れるので、音にこだわりたい人にピッタリのアナログディレイです。
アナログディレイとデジタルディレイの違いは音質!お気に入りの音質を見つけて愛用しよう
アナログディレイとデジタルディレイの一番の違いは音質です。
デジタルディレイにもアナログの音を再現したモデルもありますが、温かさや音の丸さを重視するならアナログ回路を使ったペダルのほうが向いていますよ。
また、エフェクターごとに音の個性も違うので、実際に音を聴いて選ぶ楽しさもあります。
ぜひ今回紹介したおすすめモデルを参考に、お気に入りのアナログディレイを見つけてみてくださいね。
この記事のまとめ!
- アナログディレイとは、ギターの音をデジタル変換することなくアナログ回路で処理をするエフェクター
- デジタルディレイとは音質やディレイタイムが違うので、迷ったときには好きなサウンドをイメージして決めよう
- アナログディレイは有名ブランドだけでなく、ハンドメイドブランドや新しいメーカーなども製造している
- リーズナブルなアナログディレイにも、使いやすくクオリティが高いモデルもあるのでディレイがはじめての人はチェックしてみよう
- ハイエンド帯のアナログディレイには、ヴィンテージサウンドを追求したモデル、幅広い音作りができるモデルがある