楽器を始めたら一度は「自分の演奏を披露したい!」「バンドを組んでみたい!」と思いますよね。
しかし、バンドといっても人数やパート(楽器の担当)などいろんな編成があり、初心者はどんなバンド構成にすればいいのか悩む人が多いのではないでしょうか。
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この記事のもくじ
バンドで使われる楽器
バンドで使われる楽器には様々な種類があり、基本的にはそれぞれのメンバーがパートを一つずつ担当することになります。
バンドを組むなら、それぞれのパートでメンバーを集める必要があります。
ボーカル
バンドの中でも一番目立つ存在なのがボーカルです。
ボーカルの性別や雰囲気、歌声などによってバンドのイメージを決定づけるといっても過言ではありません。
ボーカルの役割
ボーカルは「バンドの顔」「フロントマン」などと呼ばれる、バンドにおける主役のような役割です。
また、オリジナル曲の制作をする際は、ボーカルが作詞を担当することが多い傾向があります。
男性ボーカルか女性ボーカルかでもバンドの曲の雰囲気はガラッと変わります。
ボーカルに向いている人
バンドの顔で一番注目を集めるポジションですので、自分の意見をしっかりと持っている人が向いています。
ライブ中のMCも担当するので、話すのが得意な人ならベスト。
また、音楽活動を続けているうちにメディアなどからインタビューを受けた場合、インタビューに答えるのもボーカルの役目となることが多いのです。
ギター
「バンドといえばギター」と想像する人も多いのではないでしょうか。スポットライトを浴びてテクニックを披露するなど、楽器の中では一番目立つポジションです。
ギターの役割
ギターはバンドの中でも花形と言われるポジションで、ギターの音で曲の雰囲気やコード感などを伝えるパートです。
エレキギターはエフェクターと呼ばれる音色を変化させる機材を通してアンプから音を出力します。音作りによって曲の雰囲気をガラッと変えることができます。
曲の間奏ではギターソロと呼ばれるギターがメロディを奏でる部分もあり、楽器の中ではかなり目立ちやすいポジション。オリジナル楽曲の制作では、ギターの担当者が曲全体のギターパートのコードを作ってくることが多いです。
そして、ギターが作ってきた音源を残りのメンバーが聴き込んで、アレンジを加えていくというのが曲作りの基本となります。
ギターに向いている人
バンドの楽器の中でも一番音が聞こえやすいパートなので、自信を持って自己表現できる人が向いています。
ギターの担当がコーラスも兼任することが多いので、ギターを弾きながら歌うことができる人が良いでしょう。
とにかく楽器で目立ちたいという人におすすめです。
ベース
ベースといえば、力強く男らしい印象を持つ人が多いでしょう。どっしりと構えながらバンドの土台を作る重要なポジションです。
ベースの役割
ベースはバンドの土台を作るパートであり、ドラムと共に「リズム隊」と呼ばれています。
低音を出す楽器で、普段は大きく目立つことはありませんが、ベースなしで曲を聞いてみると薄っぺらく聴こえてしまうためバンドにとって重要な楽器といえます。
曲に厚みと立体感を出すのがベースの役割。
しかし、ベースにもギターと同様にエフェクターで音色を変えることもできるので、しっかりと目立つ音色を出すことができます。
ベースの弦を指で弾くのかピックで弾くのかによっても音の雰囲気がガラッと変わるので、曲全体のイメージをコントロールすることもできる重要なポジションなのです。
ベースに向いている人
ボーカルとギターの担当はベースとドラムの音を聴きながらリズムをとるので、リズム感がある人が向いています。
もちろん派手な演奏をすることもできますが、ベースが他のメンバーのリズムを無視して走り出してしまうと演奏が崩れてしまうので、自制心も兼ね備えている人が良いでしょう。
ドラム
ドラムはバンドのリズムを作って管理する絶対的存在。ドラムソロなどを聞いていると心地よく聴く人を魅了します。
ドラムの役割
ドラムは演奏のテンポを決める大切なパートです。ドラムがリズムを崩せば全員のリズムが崩れてしまうので、とにかく安定感が重要です。
ベースと共に「リズム隊」としてバンドの音を支えている存在なので、ベースの担当と息を合わせて演奏することが大切。バンドの中で一番音が大きく、バンド全体のノリを作り出します。
ドラムに向いている人
同時に手足をバラバラに動かしてリズムキープをするので、リズム感があって器用な人が向いています。
また、体全体を使って力一杯演奏することになるので体力が必要です。
キーボード
楽器を始めようとして「キーボードをやろう」と思う人は他の楽器に比べて少ない傾向にあります。なぜなら、ほかの楽器に比べて難易度が高いからです。
キーボードの役割
キーボードの役割はギターと似ていて、曲を華やかに彩る役割です。ピアノの音色で美しく奏でることもあれば、シンセサイザーの音で壮大な音楽を作り出すこともできます。
J-POPやロック、ジャズまで幅広いジャンルの曲をこなすことができます。
キーボードに向いている人
キーボードに向いているのは、元々ピアノをやっていた人が良いでしょう。
もちろん努力して弾けるようになるという道もありますが、押す鍵盤の組み合わせなどは長年のピアノ練習で養われた音感がなければ難しいのです。
「小さい頃にピアノを習っていなければピアノは弾けない」と言われることが多いのは、そのためなのです。
2ピースバンド
2ピースの「ピース」とは演奏人数のことを指します。2ピースであれば2人編成のバンドという意味となります。
ここでは楽器編成例なども紹介して、2ピースバンドについて解説していきます。
2ピースバンド構成例
2ピースバンドには、以下のような構成があります。
- ボーカル兼ギター2人
- ボーカル・ギター兼ボーカル
- ボーカル・その他楽器(ギター、ベース、キーボード)
2ピースバンドでは、一人はボーカルを担当し、もう一人は楽器とボーカルを兼任、もしくは楽器に専念するという形を取ります。
2人ともボーカルを担当する場合は2人ともがメインとして横並びに演奏するか、どちらかがメインに立ってもう一方が少し下がる形にするかでイメージが変わってきます。
2ピースバンドのメリット
2ピースバンドではメンバーが2人しかいないので、バンド内の意思決定が早いです。練習の予定も合わせやすいでしょう。
練習場所もスタジオじゃないといけないこともないため、扱う楽器にもよりますが、お互いの自宅で練習するということも可能です。
路上ライブも省スペースで開催できるので演奏しやすいというメリットもあります。
2ピースバンドのデメリット
2ピースバンドのデメリットは、楽器が少ないので音が薄くなってしまいがちなことです。それをカバーするために楽器での音作りは入念に行わなくてはなりません。
また、表現の幅が限られてしまうので、演奏曲を広げるのが難しいというデメリットもあります。さらに2人しかいないため、ミスをすると目立ってしまうので、高い演奏力が求められます。
3ピースバンド
バンド構成で人気が高いのが3人で組む3ピースバンドで「スリーピース」や「スリピ」などと呼ばれています。
各楽器を一つずつ担当することが多く、ライブハウスでもよく見かけるバンド構成です。
3ピースバンド構成例
3ピースバンドには、以下のような構成があります。
- ボーカル兼ギター・ベース・ドラム
- ボーカル兼ベース・ギター・ドラム
- ボーカル兼ギター・ボーカル兼ギター・ドラム
3ピースバンドではボーカルがギターまたはベースを兼任しています。楽器もギター、ベース、ドラムと一人ずつなので、それぞれが高い演奏力をつけることが重要になってきます。
稀にギターボーカル2人+ドラムというバンドもあります。
その場合、ベースがいない分片方のギタリストは低音で厚みのある音作りをし、ドラムと共にリズムを作り上げなくてはなりません。
3ピースバンドのメリット
3ピースバンドは非常にシンプルな構成なので、ロックやパンク、ジャズなどの幅広い音楽に最適です。
ライブハウスではステージ上の見た目のバランス感が良いのも特徴です。
3ピースバンドのデメリット
ギターが一本しかない、もしくはベースがいないという編成になるので音の薄さが少し気になります。
ギター、ベース、ドラムの編成の場合はギターがコード引きではなくギターソロを入れた場合に音が薄くなるため、ベースとドラムで工夫する必要があります。
4ピースバンド
バンドの編成で最も一般的なのが4ピースバンドです。
全ての楽器がバランスよく配置できるので、初心者向けのバンド編成であるといえます。
4ピースバンド構成例
4ピースバンドには、以下のような構成があります。
- ボーカル・ギター・ベース・ドラム
- ボーカル兼ギター・ギター・ベース・ドラム
ライブハウスやテレビなどでよく見かける、最もポピュラーなバンド編成で「人気バンド」の多くが、4ピース構成になっていますよね。
4ピースバンドでは、ボーカルがステージ上を動き回って観客を煽ったり、ギターボーカルとして演奏と歌で魅了するという演出できます。
4ピースバンドのメリット
4ピースバンドのメリットは最も一般的なバンド編成なので、参考になる情報が多いです。また、ライブの演出などに困ったらYouTubeなどで検索するとたくさん動画が見つかります。
それぞれが自分のパートの楽器に専念できるので、ライブでの演奏力も高まりますよ。
4ピースバンドのデメリット
4人のスケジュールを合わせるのが難しい場面が多く、練習に入りづらいというデメリットが発生します。
練習ができなければライブ当日に最高のパフォーマンスを発揮することが難しくなりますよね。
5ピースバンド
先ほどの4ピースバンドに1パート追加した方式です。基本的に4人で完結できるところにあえて5人目を迎え入れることで、演奏のバリエーションを一気に広げることができます。
5-1.5ピースバンド構成例
5ピースバンドには、以下のようなバンド構成があります。
- ボーカル ・ギター ・ギター・ベース・ドラム
- ボーカル・ギター・ベース・キーボード・ドラム
メンバーが5人になれば、ボーカルは完全に歌に集中することができます。楽器が弾けないボーカルなどには嬉しい編成ですよね。
また、ツインギターの採用によって2人のギタリストの掛け合いなどを楽しむことができるので演奏の幅が広がりますよ。
5ピースバンドのメリット
5人組というとギターパートを2人用意できたり、キーボードを追加したり、楽器が多くなるので曲全体の音圧が上がり迫力が増します。
また、キーボード以外にもサックスなどの管楽器を迎え入れることでジャズやブルースなど幅広いジャンルの音楽にも対応することができます。
人数が多い分、楽器編成も自由に組むことができるので、どんな音楽ジャンルにも挑戦することができます。
5ピースバンドのデメリット
5人の時間をあわせなければならないため、練習のスケジュール調整が難しい点です。
また人数が増えるということは、やりたい音楽の方向性が合わなくなる可能性も高まります。
アマチュアバンドだとライブハウスの規模は小さいので、ステージに5人立つと狭くなりメンバーのポジション取りが大変になります。
バンド構成は意外に重要?音の幅を出すためにもバンドは4人以上の構成でメンバーを集めよう!
ここまで「2ピースバンド」から「5ピースバンド」まで、それぞれの編成の特徴とメリット・デメリットについて解説してきました。
やはり、バンドメンバーは多すぎても、少なすぎてもダメで、バンド構成はバランスが大切になりますね。
それぞれのパートに集中して演奏できるという点で考えると、4ピースバンドが一般的に多いというのも納得できます。
まだバンドを組んだことがない初心者は、まずは4人編成のバンドを組んでみるのが良いでしょう。
この記事のまとめ!
- バンドには「ボーカル」「ギター」「ベース」「ドラム」「キーボード」など様々なが楽器が使われている
- 2ピースバンド、3ピースバンドはミスが目立ちやすいため、比較的高い演奏技術が必要
- 4ピースバンドは最も一般的であり初心者にはおすすめのバンド構成
- 5ピースバンドはメンバーのスケジュール調整やライブの位置取りなどが大変
- バンド初心者は、4人構成のバンドから始めるのがおすすめ